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ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。相互リンクはしていませんので、リンクはご自由にどうぞ。

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星景写真のためのその5 コンポジット

「星景写真のためのその4」はこちら。


 なんだか長編シリーズ化しつつありますが、今回はコンポジットについて書いてみようと思います。

 コンポジット(composite)とは、複数のものを合成するという意味ですが、星景写真の分野においては「比較明合成」という意味で使われます。なんのこっちゃと思う人もいると思います。要するに、ベースとなる写真に対して、明るい部分だけを抽出して合成写真を作るということです。明るい部分とは、すなわち星や飛行機の明かり等が相当します。

 もう少し詳しく言うと、ベースとなる写真と次の写真を重ね合わせたとき、星はわずかに動きますから、ベースの写真では暗い夜空なのに次の写真では星があって明るいということになります。これが「比較明」といわれる合成のルールになるわけです。

 実際にやってみた写真があるので、サンプルをみながら説明していきましょう。

コンポジットのベース写真
 まずは、ベース用の写真です。EF24mmF2.8というレンズで撮影しました。撮影データはF2.8、ISO1600、SS20秒です。30秒でも良かったのですが、マニュアルモードで+1露出補正に相当するシャッター速度で撮影しました。実際には、それでもやや暗かったのでRAW現像時に+1.6補正を追加しています。都合+2.6補正していることになります。なんでそんなに明るくしたかというと、ベースとなる写真だけを明るめにして木のシルエットがわかるようにしたかったということです。一般的には、暗いところではカメラが写真を明るくしようとするので、マイナス補正するのがセオリーですが、EOS 5Dは真っ暗な場合はちゃんと夜なんだと判断しているかのようで、暗く写ってしまいます。おかしなカメラです。まあ、賢いのかもしれませんが。

コンポジット用写真
 つぎに、コンポジット用の写真です。絞りとISOはベース用写真と同じですが、シャッター速度は10秒で撮影しました。カメラの適正露出値での撮影です。しかし、これだとほぼ真っ暗で星の数も少なくなるので、ベース用と同様に現像時に+1.6補正しました。全部で104枚あります。

 撮影方法は、マニュアルモード、連写、長秒時ノイズリダクションオフで、リモコンケーブルを使いました。コンポジットは、同じ設定の写真を一定間隔で撮影しなければならないので、連写機能を使います。インターバル撮影機能があるリモコンケーブルを使うというのもありまですが、普通のリモコンでレリーズボタンをロックしておけば連写し続けますから、わざわざ高いリモコンケーブルを買わなくても大丈夫です。

 ベース用の写真を撮影したらすぐにシャッター速度を10秒に変更して、リモコンケーブルをロック。あとは時間が来るのを待つだけです。カメラは規則正しくシャッターを切り続けてくれます。本当は20分相当の露出がほしかったので120枚必要なのですが、時間をまちがえたらしくて104枚しか撮っていませんでした。

コンポジットの結果写真
 ベース用写真とコンポジット用写真104枚を合成した写真がこれです。結果としては、星が多すぎたようです。やっぱり、現像時の+1.6補正は必要なかったか、せいぜい+0.5ぐらいでよかったかもしれません。

 この合成はフォトショップでいちいち手動ですることも可能ですが、そんなばかげたことをする気にはなりません。なので、いままでコンポジットは使いませんでした。蛍の撮影で、30枚ぐらいの手動コンポジットはやったことがありますが、さすがに100枚はねえ・・・ ところが最近便利なフリーソフトがあることを知ったので、今回初めて使ってみました。

lightencompositeの画面
 ソフトの名前は「LightenComposite」です(現在は「KikuchiMagick」に改名)。ベクターでダウンロードできます。使い方はとっても簡単です。まず、コンポジットで合成する写真をすべてひとつのフォルダにまとめておきます。つぎにソフトを起動し、ダイアログの画面の「画像フォルダ」で、合成用写真のあるフォルダを選択します。そして、合成したファイルの名前と保存場所を「保存ファイル」で指定するだけです。あとは「実行」ボタンをおして完成するのを待つだけです。

 今回、コンポジット用写真のシャッター速度をベース用と同じ20秒にしなかった理由は、カメラのデータ処理にどの程度時間がかかるのかわからなかったので、安全策をとったというのが主な理由です。というのも、連写にした場合コマ間で少し間があくからです。カメラが撮影しているのを聞いていると、シャッターが下りて、次にシャッターが開くまで1秒程度の間があります。カメラのデータ処理に時間がかかっているのだと思いますが、20秒で連写した場合これが変わらないのか長くなるのか、データを持っていませんでした。長くなると、合成したときに星の光跡が点線になりかねないので、シャッター速度10秒ぐらいなら問題ないだろうということです。なので、実際には何秒にしようと、人それぞれです。

 また、すべて同じ露出設定にしてしまうと、何かの拍子で途中に明るい写真ができあがった場合、それが合成されて出来上がりが露出オーバーみたいになってしまいかねないので、コンポジット合成用写真は暗めに撮影しておいたほうが無難かな、ということもあります。車のヘッドライト、月の出、人工照明の点灯など、不意に明るくなることはよくあります。

「星景写真のためのその5補足」はこちら。



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| 撮影用具 | 22:05 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

Re: タイトルなし

SHU@キルギスさん

この記事が少しでも役に立ったのであればよかったです。
ただ、ここに書いてあることがかならずしも唯一の正解
ではないので、ご自分でもいろいろと試してみてください。
コンポジットであまり星の光跡を多くしたくない場合は、
絞りをF5.6などにして、ISOも低めにするなどすれば
明るい星しか写らないので、光跡がすっきりします。

応援のポチ、ありがとうございました。

| ヤマふぉと | 2012/02/04 20:54 | URL |

星景写真のことを調べていて検索エンジンからお邪魔しました。
今後、星空に取り組もうかなと思っていたので、
星景写真の記事たいへん参考になりました!
私も山に登って写真を撮るのが好きなので、
またサイト遊びに来させて頂きます。
それでは応援ポチ

| SHU@キルギス | 2012/02/04 04:05 | URL | ≫ EDIT















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