ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

NEXT | PAGE-SELECT | PREV

≫ EDIT

初めての厳冬期荒天登山~ガス・風・雪の三重苦: 八ヶ岳・赤岳その3

2017年1月2日(月)~3日(火) 長野県茅野市 赤岳(標高2899m) 小屋泊単独行 


P1040626.jpg
9:22 赤岳天望荘の横を通りぬけて、赤岳山頂を目指します。正月は赤岳天望荘も営業しているはずですが、外から見た限りでは人の気配が感じられず、とても営業しているようには見えませんでした。


P1040627.jpg
天望荘の先にある県界尾根コースとの分岐から登りが始まります。


P1040628.jpg
ずーと上に向かって斜面が続いているはずですが、ガスが濃くなったのか、雪が少し強くなってきたからなのか、20mぐらい先までしか見えないような状況です。風も強くなっており、山頂付近ではどういう状況なのかと少し不安になってきますが、とにかく今はまだそれほどひどい状況ではないし、急激に悪化しそうな雰囲気でもないので、とりあえず山頂を目指します。


P1040629.jpg
幸い夏道の鎖の手すりがところどころ見えているので、道迷いの可能性は低く、それだけでもかなりの安心材料です。一方、標高が上がるにつれて風が強くなってきました。バラクラバで口を隠してしまうと息苦しくてつらいのですが、口を出して風があたると顔が凍傷になりそうな寒さなので、息苦しくてもバラクラバで顔を隠さざるをえません。息で口の部分が湿ってくるので、そのぶん通気性が悪くなる感じです。口を少し突き出すようにして呼吸すると少し楽になることを発見し、口を突き出しながら登って行きました。


P1040630.jpg
天望荘で別れてから姿が見えなかった先行の男性が、はるか先にちらりと見えました。風が強まったおかげでガスが薄くなったようです。天望荘から赤岳山頂までの区間は、雪が少なく硬いのでトレースはほぼないに等しい状況でした。なので、夏道の鎖を頼りに登ってきましたが、鎖がない区間では自分の感に頼らざるを得ません。感といっても、雪面の状況を確認して夏道と思われる部分を探していくのでまったくのあてずっぽうというわけではありませんが、先行者が見えるとやはり安心感が違います。


P1040631.jpg
9:54 まだかなぁと思いながら登っていると、不意に目の前に黒い大きな塊が見え、近づくとそれが赤岳頂上山荘だとわかりました。天望荘から30分で登頂することができました。1時間ぐらいかかるとばかり思っていたので、意外なほどあっさりと登頂してしまった感じです。赤岳山頂は、頂上山荘の前を通り抜けた奥にあります。


P1040632.jpg
やや幅の狭い短い岩尾根の先に山頂が見えました。赤いジャケットを着た単独の男性が一人います。黄色いジャケットを着ていた先行の男性の姿は少し先のやや下ったあたりにいるようです。1月3日のお正月休みで、行者小屋に30人ほど宿泊していたのに山頂にわずか二人しかいないなんて、ちょっと意外でした。思ったよりも早く登頂できたということなのかもしれません。


P1040633.jpg
標柱が立っている場所の隣には祠が祭られていますが、そちらにも人の気配はありません。


P1040635.jpg
標柱の前で自撮りしようとしていたら、赤いジャケットの男性が撮りますよと声をかけてくれたので、お言葉に甘えて撮影してもらいました。


P1040636.jpg
祠のほうに立ち寄ってみたら、正面はエビのしっぽがびっしりとついていて、かなりの風雪にさらされていたようです。夜から朝にかけて強風が吹き荒れていたのでしょう。登頂時にそんな状況になっていなくてラッキーでした。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




P1040637.jpg
10:00 長居は無用ということで、さっさと下山することにしました。文三郎尾根は、山頂を通り過ぎた反対側から下るのですが、ずいぶん前の夏に権現岳から縦走してきた経験しかないので、はっきりいって初めて通るのと等しい状況です。トレースもあまりはっきりしていないので、クランポンの爪痕を探しながら慎重に下りました。


P1040639.jpg
少し下ったあたりで、どこを行けばいいのか少し迷ったりもしましたが、ひとまず道を失うこともなくトレースの明確に残っている場所まで下りてきました。どうやら、目の前の大岩を右側から巻いて下に降りるようです。


P1040640.jpg
大岩を巻いて下っていくと、キレット方面と文三郎尾根との分岐路がありました。これを右に降りていけばいいわけです。とりあえず、ひと安心です。


P1040641_201701232138483f1.jpg
とはいえ、分岐から先も急傾斜の斜面が続くので気は抜けません。こちら側は天望荘から上のルートと違って、けっこうサラサラの雪が深めに積もっていて、クランポンの爪がいまいち効いてくれないような場所もあり、それなりに緊張しました。


P1040642.jpg
阿弥陀岳方面と文三郎尾根の分岐点から先の大きな斜面をトラバースするところがトレースがまったく見えなくなり、ちょっと焦りましたが、ここは春に引き返した場所なのでまだ記憶が鮮明で、こんな角度で下ったはずという記憶を頼りに先に進んでいくと無事トレースを発見することができました。何もない斜面や尾根でガスに視界を閉ざされた場合の危うさを、リアルに感じた瞬間でした。


P1040643.jpg
10:56 急傾斜の文三郎尾根を下って、無事に行者小屋に戻ってきました。小屋の前にはけっこう人がたまっていたのが見えたので、少し手前で安堵の記念撮影です。


20170103akadake1.jpg
8時に出発して、11時に戻ってきたので、休憩込みでほぼ3時間で登って降りてきたわけです。コースタイムだと登り2時間10分、下り1時間20分で合計3時間30分ということになりますが、30分早く回ることができました。特別急いだわけではないので、実際にはそんなものなのかもしれません。ただし、下山は休憩なしでした。


P1040647.jpg
行者小屋でクランポンなどの装備をはずし、ハードシェルも脱いで下山の準備を整えます。お昼近いということもあり、小屋でコーヒーを頼んで、中の自炊スペースで行動食の昼食休憩をとりました。ガスと風と雪の中を歩いた時間はわずか3時間ですが、ずっと緊張していたためか、ずいぶん疲れたような気がします。これといって危険な場所も状況もありませんでしたが、それでもマイナス14度という低温の中で視界も十分ではない中での山行なので、いい経験になったかなという気がします。


P1040650.jpg
11:51 食事休憩を終えて、下山にとりかかります。雪はやんでいて、視界もだいぶんよくなっています。寒さもゆるんできているようで、ソフトシェルだけでまったく問題ないと思われます。登ってくるときと同様に、クランポンはしまってスノーグラバーを装着し、足早に歩き始めました。


P1040655.jpg
12:26 中間地点を通過します。


P1040656.jpg
13:14 美濃戸山荘前に出てきました。ここも休憩しないで通過します。


P1040657.jpg
13:19 赤岳山荘前のベンチで小休止をとりました。ここから先は緩やかな林道歩きですが、まだ凍結箇所が残っているので、スノーグラバーは外さずにそのままにしておきました。


P1040659.jpg
振り返ると阿弥陀岳はまだガスをかぶっています。この分だと赤岳も同様でしょうから、天候の回復を待たずに朝から登ったのは正解でした。


P1040660.jpg
下るにつれて日差しが降り注ぐようになってきました。


P1040663.jpg
14:04 八ヶ岳山荘に戻ってきました。


P1040662.jpg
スノーグラバーを外して点検してみると、左右ともにスタッドが2個づつなくなっていました。それでも、途中で滑りやすくなったということはなかったので、とりあえずまだ使えそうです。


P1040661.jpg
ちなみに、スノーグラバーはつま先側が外れやすいので、今回はこのようにベルクロテープで靴紐に固定してみたら、まったく外れることなく歩くことができました。踵にコバがある靴の場合は、踵側はコバにひっかけることができるのでまず外れることはありません。なので、つま先側だけ対策を講じておけば大丈夫です。


P1040664.jpg
荷物を車に置いて、八ヶ岳山荘で2日分の駐車カードで2杯の無料コーヒーをゆっくり味わった後、八ヶ岳を後にしました。

20170103akadake2.jpg

おわり。

ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト

| 2017年1月 八ヶ岳(赤岳) | 21:58 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

NEXT | PAGE-SELECT | PREV