ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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そそりたつ岩壁にシビレました: 甲ヶ山・矢筈ヶ山その3

2016年10月15日(土) 鳥取県琴浦町 甲ヶ山(標高1338m)・矢筈ヶ山(標高1358.4m) 日帰り単独行 



甲ヶ山登山から4日目ですが、ようやく階段を普通に上り下りできるようになりました。2日目までは太ももをちょっとさわっても痛みがありましたが、3日目は力を入れて握らなければそれほど痛くないという程度には回復していたものの、やはり階段は手摺につかまらないときつい状況でした。


それにしても、日帰り登山でここまでひどい筋肉痛になったのは初めてかもしれません。足だけでなく、腕や肩にも痛みがあったので、日帰りの2000m以下の登山では、珍しく全身を使ったことがわかります。大山山系でこんなにタフな登山ができるのは、甲ヶ山ぐらいではないかと思うわけです。


さて、前置きはこのぐらいにして、小矢筈から先のレポを続けます。


12:36 小矢筈山頂で軽く休憩をとって、甲ヶ山に向けて出発しました。


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小矢筈南側のそそりたつような岩壁とは対照的に、北側は一般的な土の道でした。ただし、傾斜はそれなりにあります。


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鞍部まで下ってくると、きれいなブナ林が広がっていました。


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展望の利かない森の中を進んでいくと、木々の向こうに甲ヶ山の大岩壁が姿を現しました。


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これのどこを登るのかと目を疑いたくなりますが、登山道は右手方向にトラバースして、その奥にあるリッジを登って行きます。なので、正面の岩壁は通りません。そりゃそうでしょう。


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正面の岩壁下にある薮のところから、右手方向へと水平移動が始まります。つまり、東壁の下をトラバースするわけです。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。





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薮が終わり露岩帯になると、簡単に渡っていけそうな気がしますが、けっこう傾斜がありそのまま岩の上を渡っていくのは、ちょっとリスキーです。ロープが設置してあるので、いったん下に下りて岩の足元を歩き、その先で再び岩の上に登り返します。


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上を見ると、草つきの岩壁がずっと上まで伸びています。山頂はもちろん見えません。地形図で確認すると、山頂まで約100mの標高差があります。この岩壁の下を右手に見える稜線の下部までトラバースしていくのですが、落石が気になるところです。しかし、今回はヘルメットを持ってきていません。なので、時々上を確認しながら進みました。


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トラバースする岩壁の斜度はこんな感じです。ざっと45度ぐらいでしょうか。


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下側はそれほど切れ落ちているわけではないので、高度感はあまりありませんが、薮があり、その先は森になっているので、もしも滑落して薮の中に落ちて身動きが取れなくなったら、発見される可能性は極めて低そうです。おのずと足運びも慎重になりました。


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平行なトラバース区間が終わり、今度は稜線を目指して斜め上方に登って行きます。


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踏み跡はそれなりにわかりますが、明確かといわれるとそうでもありません。明るければわかるというレベルです。ただし、岩にペンキマークが書いてあるので、それを探しながら行けば間違うことはないでしょう。


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稜線に出たところで小休止です。振り返れば今しがた通過して来た小矢筈と矢筈ヶ山がきれいに見えていました。そしてここから先の稜線のぼりがなかなか大変でした。大休峠で菓子パンを1つ食べただけで、その後休憩なしでここまで1時間半。なんだか体が重く感じ始めているのは、シャリバテになりかけているのでしょう。ここで行動食休憩をとってもよかったのですが、狭くて傾斜のきつい岩場になっている稜線です。座ってのんびり休憩するにはあまり適していません。それに、山頂まではもう10分ぐらいで行けそうなので、どうせなら山頂でゆっくりしたほうがいいと思い、水分補給だけして出発しました。


ところが、急峻な岩場を登るのは思っていた以上に体力が必要でした。わずか数分でしんどくなってきました。グイグイのぼるというわけにも行かず、一歩ずつ体を持ち上げるようにして登ります。当然、写真を撮ることなど完全に忘れていました。


ようやく岩場になっている稜線から少し回りこむような道になり、もうすぐそこが頂上だと思えるところで息苦しさと動悸の激しさに立ち止まらざるを得なくなってしまいました。シャリバテで体が思うように動かず、無意識のうちに息を止めて踏ん張っていたようです。有酸素運動ではなく無酸素運動で岩場を登っていれば、当然息は切れるし動悸も激しくなります。大丈夫か?と我ながら心配になりましたが、立ち止まったまま深呼吸を何度かして、とりあえず飴玉を1つ口に入れて少し休んでいたら落ち着いてきました。


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13:12 最後のひと登りをこなすとそこが頂上でした。川床の登山口から3時間50分ほどかかりました。大休峠からだと1時間50分ほどです。おおむねコースタイムどおりでした。


誰もいないと思っていた頂上には、単独の男性が一人立っていました。山頂は3畳程度の狭さですが、わりとフラットな場所でした。ひとまず荷物を下ろして、山頂のケルンだけ撮影しておきます。


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やがて先客の男性が勝田ヶ山方面に下って行ったので、山頂は独占状態になりました。ということでまずは自撮り。その後、残っていたコロッケパンでエネルギー補給です。空腹だったこともあり、めちゃウマでした。


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そして、独占状態の山頂からの眺めを楽しみます。彼方に見える大山は、甲ヶ山とは標高差400m程度ですが、遥かに高い山に見えます。


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矢筈ヶ山はほぼ同じ標高なので、山頂は目線の高さに見えています。


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矢筈ヶ山の背後には、烏ヶ山の頭がちょこんとのぞいているのが見えます。


矢筈ヶ山まで登る人は案外多いようですが、甲ヶ山まで脚を伸ばす人はあまりいないようです。距離があることと、急傾斜の道になるので敬遠されるのかもしれません。


景色を堪能した後、帰路をどうするか再検討しました。というのも、あまりにも登山者がいないので、地図にも載っていないバリエーションルートの道を、初めて使って下山することに少しばかり不安を感じたからです。


ピストンで来た道を戻るのが一番確実ですが、小矢筈と矢筈ヶ山を再び登り返すのがけっこう面倒です。それに、下山路とはいえ、縦走路と平坦な道の組み合わせなので登って来たときとほぼ同じ時間がかかります。休憩時間を入れると川床まで4時間ぐらいかかるはずです。とすると、13時30分出発でも、下山できるのは17時30分となり、日没ぎりぎりです。ヘッドライトや予備電池は持っているので日没になっても問題はありませんが、できればもっと早く下山したいところです。


一方で、甲ヶ山の北側から甲川に下り川床へ戻るルートは、稜線から450mほどの標高差のある急斜面を一気に下るのがきつそうですが、その後は比較的フラットな森の中のルートなので、登り返しはないし、なによりも距離が短い分1時間ぐらい短縮できそうな雰囲気です。問題は、450mの急傾斜の下りがまともに歩ける状態なのかです。事前に調べたとはいえ実は2年ほど前の話で、直前に最新の情報を探したわけではないのです。前夜、急遽決めたためそこまで気がまわりませんでした。がけ崩れなどで通行できなくなっているかもしれないし、利用者が少なすぎて薮に埋もれているかもしれません。


仮に、途中で引き返さなければならなくなった場合や滑落などで怪我をして行動が難しくなった場合、下手をすればビバークせざるを得なくなるかもしれません。そのリスクを乗り切れる装備があるのか考えてみました。まず服装ですが、今着ている長袖の山シャツの他に、薄手のフリース、ソフトシェルジャケット、ゴアテックスのハードシェルジャケット、レインパンツがあるし、ツェルトもあります。0度近くまで気温が下がってもなんとか乗り切ることはできそうです。食料は行動食が十分残っているので、これも問題なし。水は、500mlのサーモスボトルに入ったお湯がまだ手付かずで残っているので、なんとかなるでしょう。携帯の電池も十分あります。であれば、遭難の危険性は低いと判断しても良さそうです。


ということで、甲川へ下るバリエーションルートで戻ることにしました。

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つづく。

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| 2016年10月 甲ヶ山・矢筈ヶ山 | 01:07 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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