ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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秋めく四国の縦走路: 剣山から三嶺へ その2

2015年9月20日(日)~21日(月) 徳島県三好市 剣山(1955m)・三嶺(1894m)単独避難小屋泊


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8:42 休憩を終えて丸石に向けて歩き始めました。目の前の笹で覆われたピークを乗り越えると鞍部にむけてやや下った後、一段高いピークにむけて再び登り返します。


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9:03 登り返した先のピークが1683.8mの丸石でした。名前から想像して、大きな丸い石でもあるのかと思っていましたが、名前を連想させるような石は見当たりません。何由来の名前なんでしょうか。


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振り返ると、笹原に覆われたたおやかな縦走路が遥か次郎笈まで続いているのが見えます。もうこんなに歩いてきたのかとちょっとびっくりですが、先はまだまだこの倍以上の距離があります。


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丸石山頂からは右(北)と左(南)に踏み跡が分かれていました。どちらに行けとも書かれていないので、自分で判断するしかありません。見た目には右方向の踏み跡のほうが尾根筋のトレースなので縦走路っぽいのですが、地図で確認したら右は間違いです。


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正しいルートである左の踏み跡を下っていきます。


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これまでの笹原の尾根と違って、丸石からは樹林帯の尾根道が続きますが、林床は笹が茂っていて石や木の根にてこずることもなく、なだらかに下る道なので歩きやすい状態でした。


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9:32 丸石避難小屋に到着です。丸石山頂から約30分かかっていて、思ったよりも距離があったという感じです。樹林帯の中に建っている避難小屋なので、ちょっと薄暗い感じのする小屋でした。


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二重になっている扉を開けて中に入ってみると、がらんとした小屋の中はそれなりにきれいに使われていました。小屋の周囲は比較的平坦ですが、テントを張るにはそれほどいい条件ではなさそうです。少し三嶺方向に進んだあたりに日当たりのいい草地があったので、テント泊するならそのあたりのほうがいいかもしれません。どうせ水場もトイレもないので、小屋のそばにテントを張る必要もないでしょうし。


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9:50 小屋の中で行動食を食べながら少し休憩したあと、先を急ぎます。


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小屋から少し歩いたところで分岐がありました。


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まっすぐ行けば奥祖谷かずら橋に降りる道。三嶺方面への縦走路は左です。


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奥祖谷かずら橋ルートへの分岐からは緩やかな登りが続きます。この先、1604mのピークを越えて、その後この縦走路の途中にある最も標高が高い高ノ瀬(こうのせ)1741mへの登りが待っています。地図で見ると、高ノ瀬の手前、標高1650~1700mあたりの等高線が詰まっているので、そのあたりがもっとも傾斜のきつい場所だと思われますが、それ以外はとくに難所のような場所はなさそうです。


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1604mのピークを過ぎたあたりに、広くてフラットな草地がありました。目の前に高ノ瀬を眺められる場所です。テント泊によさそうな草地でした。ここからなら、高ノ瀬の少し下にあるイセの岩屋の水場まで片道20分ぐらいなので、テント泊をするなら丸石避難小屋よりも便利かもしれません。


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1604mピークからわずかに下った鞍部を過ぎると、高ノ瀬への登りが始まります。


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進むにつれて次第に尾根は狭くなり、傾斜も徐々に増してきます。


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10:26 水場(イセの岩屋)と書かれた道標がありました。縦走路から200mのところにあるらしいのですが、実際に行って確かめたわけではないので、水が出ているのかどうかはわかりません。とりあえず、水場はあるということのようです。


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水場への道標を過ぎると、急に岩が折り重なる急傾斜が出現しました。岩の上を踏み跡が通っているため、すこしルートがわかりにくいところもありましたが、良く確認しながら進めば大丈夫。


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赤く染まった葉っぱを発見。枯木に寄生したツル植物のようです。今回の縦走で初めて秋を感じた瞬間でした。


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岩ゴロの急登をクリアすると、枯木の点在する急斜面が現れました。この上が高ノ瀬の山頂のようですが、そこまでの道はけっこうきつい登りが続きます。この区間で、ストックの石突につけていたゴムキャップが左右ともにとれてなくなってしまいました。トレースが赤土のやや粘っこい柔らかい状態だったため、体を引き上げるのに体重をかけるとストック先端が土の中にめり込んで、抜くときにキャップが外れてしまったようです。すぐに気がついて探してみましたが、なにしろ赤土の中に埋め込まれた状態になっているので、簡単に見つからず、重い荷物を背負って腰をかがめて探すのもしんどいのですぐにあきらめました。


帰宅後、アマゾンで送料込みで4個280円という格安のラバーキャップを購入しましたが、純正品となんらかわらないフィット感があり、必要にして十分な品質でした。ただ、お店によって関東以外は送料が必要なところもあるようで、検索して最初に出てきたところで購入しようとしたところ、会計のときに送料が追加されていたので、全国どこでも送料無料と明記されたGLASというお店で購入しました。今みると、なぜかこのラバーキャップの販売店一覧にGLASは入っていません。在庫がなくなったのかもしれません。どこで買うにしても、ネット通販は決定ボタンをクリックする前に金額の確認を忘れずに!





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10:46 高ノ瀬山頂に着きました。山頂の少し先に見える枯れ草の草地で荷物を下ろしてゆっくりと休憩をとります。


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枯木の向こうに次郎笈と剣山が仲良く並んで聳えているのが良く見えます。


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南側はこんな感じで山波が続いています。日当たりが良く、展望もあるので、グランドシートを広げてのんびりと休むのにいい場所でした。うっとおしい虫もいないし、秋の山は本当に快適です。



ここで一息。ぽちっと押して休憩としたら続きをどうぞ。





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11:06 おにぎりと水分を補給して、出発です。地図のコースタイムでは、白髭避難小屋まで約2時間です。13時に白髭避難小屋に着ければ、そこから三嶺まで2時間強ですから、15時過ぎには三嶺山頂ヒュッテまで行けそうです。すっかり三嶺まで行くつもりで歩き出しましたが、この後はなぜかペースが上がらず、思い通りにはいかなかったのです。


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高ノ瀬山頂からはしばらくフラットで快適な道が続きます。


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やや下って鞍部を通過すると、石立山分岐のある1738mピークに向かっての登り返しがあります。


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それなりに傾斜はありますが、それほどきつい登りではありません。


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尾根が狭まって、右手に鹿除けのネットが出てくると1738mピークももうすぐです。山と高原地図にはこの1738mピークは表示されていませんが、石立山分岐がある場所が1738mピークになります。実際には、ピークの少し手前に分岐の道標が立っていました。


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11:32 1738mピークです。実際のピークはこの写真の少し手前ですが、4人パーティーが大きな声で騒いでいたので、止まらずに通過しました。地図は山と高原地図しか持っていなくて、このピークの表示がなかったため、最初はここがもうひとつ先にある1732mピークだと勘違いしていました。なので、前方に見える笹原の山が三角点のある1700.9mのピークで、その向こうに白髭避難小屋があるのだと思っていたのでした。実際には、先に見えている笹原の山が1732mピークです。


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1738mピークを通過し、1732mピークとの鞍部に向けて下っていきますが、この下りの部分がちょっと厄介な箇所がありました。特に危険というわけではないのですが、傾斜のあるトラバース道のようになっていて意外と歩きにくい場所でした。また、妙に獣臭がきつく、気分的にも不快感がありました。


鞍部まで降りてきたところで、休憩に良さそうな石があったので小休止をとりました。1738mピークを1732mピークと勘違いしていたこともあり、地図を見ながら、高ノ瀬から1732ピークまで1時間のところを40分ほどで来れたのはラッキーなどと思っていたのです。


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1732mピークは、笹原に覆われた緑のじゅうたんのような山で、枯木と巨岩が点在する面白い場所でした。


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青空に白い雲との取り合わせが絶妙で、この縦走路の一番のみどころかもしれません。


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道は尾根通しではなく南側斜面を巻くように続いているので、それほど傾斜もきつくありません。


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南側斜面の巻き道から尾根上に上ってくると、正面に三嶺が現れました。広い笹原の中を山嶺に向かって伸びる縦走路が凄い開放感で、1732mピークは気持ちのいい場所でした(この時は三角点のある1700.9mピークだと思っていたのですが)。


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広々とした笹原のピークを過ぎて下り始めると、今度は一転して樹林帯の道になりました。この頃から左膝に痛みが出始め、下りで膝に力を入れるのが辛くなってきました。そのため、ストックで体を支えながら左膝にできるだけ負担をかけないように歩くようになり、ペースがだいぶん落ちてしまったようです。


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鞍部を過ぎ、1700.9mピークへの登り返しが始まると、体もしんどいと感じてきました。行動食は休憩時にとっていますが、シャリバテなのか、それとも睡眠不足による疲労なのかもしれません。下りは膝が痛く、登りは体がしんどくてパワーが出ず、どうも調子が悪くなってきたようです。


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道は急斜面を直登しないでトラバースしながら続いているのでそれほどきつくはないはずですが、なんだかものすごくきつい登りに感じて、ゆっくりと脚を進めました。あの上の尾根まで登れば白髭避難小屋があるはずと思いながら・・・


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しかし、白髭避難小屋などありませんでした。ピークをひとつ間違えているので、避難小屋があるわけがないのですが、自分の位置を勘違いしているのだからなぜないのかが理解できません。いったいどういうことだと怒り半分で不思議に思いながらも歩き続けました。


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12:53 やがて、展望の開けた広いピークのような場所に着きました。みると三角点が設置されています。山と高原地図をもう一度しげしげと見返してみて、ようやく今自分がいるところが1700.9mピークであるということがわかったのでした。とすると、さっき通過した笹原の広々としたピークが1732mピークだったのです。そういえば山と高原地図には1732mピークのところに、”三嶺が見える平坦な笹原”と書いてありました。石立山分岐がある1738mピークは笹原ではなく草地の比較的狭いピークで、三嶺は見えていなかったのになんで勘違いしたのかわかりません。ガーミンのGPSで確認すればすぐにわかったはずですが、今回南アルプスに行くつもりで準備していたこともあり、剣山~三嶺間の縦走路の地形図データをGPSに入れ忘れていたのでした。地図が表示されないわけではないのですが、地形図ほど細かい表示はないので、大まかな場所の確認しかできなかったのでした。


正しい現在地がわかり、白髭避難小屋までまだ下らないといけないということで、力も抜けてしまいました。グランドシートを広げて座り込むようにして休憩をとりました。とにかく、シャリバテしないように最後に残ったおにぎりをたべ、アミノ酸の粉末やスポーツドリンクも飲みました。痛みの出ていた膝や脚をマッサージしたりして、かれこれ20分ほど休憩しました。


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この1700.9mの山頂も広々とした草地になっていて、気持ちのいい開放感がありました。


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休憩を終えて樹林帯の道をゆっくりと下っていきます。いったん下ってから1692mのピークへの登り返しをこなして、再び膝につらい下りが始まります。


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下っていた道も次第に緩やかになり、前方に笹原の草原のような鞍部が見えてきました。この時はわかりませんでしたが、この鞍部が白髭避難小屋のある場所でした。


13:41 白髭避難小屋に着きました。疲れていたせいか、避難小屋の写真を撮るのをすっかり忘れていましたが、丸石避難小屋とつくりも大きさもまったく同じ避難小屋です。ただし、こちらは笹原の中に建っているので、日当たりも良く、明るく開放感のある避難小屋でした。


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小屋の中に荷物を下ろし、水や行動食を持って小屋前の草原から山嶺を眺めながらどうするか考えました。ここから三嶺山頂まで2時間強かかります。途中に二つのピークを越えていきますから、当然2回下りをこなさないといけません。さらに最後は三嶺への登り返しがあり、これがけっこうきつそうです。疲れた体に最後が一番きつい登り返しというのもなかなか厳しいものがあります。


そもそも、13時到着予定だった白髭避難小屋に40分遅れで到着しており、14時に出発したとしたら三嶺頂上ヒュッテに着くのは良くて16時過ぎ。へたをすると17時頃になるかもしれません。泊まれないほど混雑していることはないと思いますが、そこそこ人はいるでしょうから、場合によっては場所を空けてもらうことにもなりかねません。膝の痛みも心配だし、へとへとになって夕方に到着というのも、翌日の行動を考えるとあまり賢い選択とは思えません。三嶺山頂直下の傾斜のきつい尾根を眺めていると、とても今からあそこを登り返す気力も体力もないなあというのが実感でした。


となると、今日の行動はここで打ち切り、ゆっくりと体を休めるのが得策。結論は出ました。白髭避難小屋が今日の宿泊場所になりました。このとき、僕以外にはバックパックが2つデポしてあるだけで、宿泊者は他に誰もいませんでした。時間が時間だけにこれから増える可能性はありますが、とりあえず大混雑になることはなさそうです。


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荷物を解き、自分の寝床を確保してから、汗で濡れた帽子や手袋、タオルを日の当たる屋外にストックを突き立てて物干し台代わりにして乾かしている間に、一眼レフカメラを持ってぶらぶら散策してみました。


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でも、枯木と三嶺と青空以外にこれといって撮るものもなく、夕方になるにつれて雲が出てきて、夕日や夕焼けも見られず、しまいにはガスに閉ざされてしまい星空さえも見られずじまいでした。


結局、この日の宿泊者は全部で5名でした。僕以外は、単独行の男性と女性が各1名。バックパックが置いてあったご夫婦。外にはテントが一張。バックパックをおいて出かけていたご夫婦は、三嶺まで行って帰ってきたとのことで、日が暮れる直前の18時過ぎになってようやく戻ってきました。単独行の女性が白髭山分岐で14時頃すれ違って山嶺に行くと聞いたといっていたので、行先はわかっていたものの、18時前からガスが出て視界が効かなくなったことや、ヘッドライトを持っているのかどうかもわからないので、暗くなっても戻ってこなかったら捜索に行かないといけないと小屋にいる3人で話をしていたのですが、とりあえず遭難騒ぎにならずにすみました。


なお、白髭避難小屋近くの水場は、小屋から少し三嶺方面に歩いて、左手に下る踏み跡をたどって行った先にあるようです。僕は行っていないのですが、他の宿泊者が水汲みにいって戻ってきているので、水も枯れずに流れているようです。

つづく。

剣山三嶺20日2

剣山三嶺20日3



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| 2015年9月 剣山~三嶺縦走 | 11:21 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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