ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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青空独り占め: 氷ノ山 その1

2015年8月15日(土) 兵庫県若桜町 氷ノ山(1509.8m)単独日帰り


荒天予報で予定よりも2日早く立山から下山したものの、2日後の土曜日は快晴という予報がでていたので、そのまま帰るのはもったいないという思いが強く、富山の街ででどうしたものかと思案していました。温泉に入ったあとに地図を見ながらいろいろと考えたのですが、日帰りで登れそうな山で登ってみたい山は富山周辺だととくに見当たりません。白馬まで移動すれば、八方尾根から唐松岳へ登れそうですが、帰りの移動距離が長くなる上に名古屋経由のルートになると、お盆のUターンラッシュに巻き込まれそうなので気が進みません。なにより、わざわざ白馬まで行って一座のみ日帰りで登って帰るというのは効率が悪すぎます。新穂高からロープウェイを使って西穂も考えましたが、お盆休みという時期を考えると、駐車場の混雑と登山者の多さなどであまり気乗りがしません。


では、帰り道で立ち寄れるところはどうかと考えると、思いつくのは白山ぐらい。しかし、やはり時期的に人出の多さが予想され、しかも市ノ瀬から別当出合いまでバスを使わないといけないことを考えると、やはり気乗りがしません。福井県大野市側から三ノ峰経由で別山に登るというのもありかなと思いました。登山口にある刈り込み池にも行ってみたいのでいい機会です。でも、どうせいくならやはり白山まで一気に縦走したいところです。それに、刈込池は秋のほうが絶対良いはずなので、今の時期はちょっと中途半端です。


ああだこうだと考えるよりも行ってしまえばそれなりに満足できるだろうとは思うのですが、遠征でないといけない場所に日帰りでちまちまと小刻みに行くのは好きではないので、結局白山も却下となりました。そうすると、おとなしく帰るしかないかとあきらめかけていたところ、ふと氷ノ山を思い出したのでした。


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氷ノ山は、岡山からでも日帰りで行ける山ですが、岡山方面からだといまひとつアクセスが面倒で、いままで足が向かなかった山です。というのも、基本的に高速道路がほぼ使えないからです。グーグルマップで検索すると、山陽自動車道の岡山から備前まで行って、上郡、佐用、西粟倉、智頭、若狭という経路が一番早いルートのようですが、高速を使わずに岡山から北へ進んで奈義町からR53で智頭へ出て、あとは同じルートで行った場合と3分しか違わないのです。高速を使ったほうが走行距離が長くなることもあり、高速道路を使うメリットがまったくありません。


ところが、岡山へ帰る途中に立ち寄るのであれば、アクセスはそれほど問題ではありません。どうせ舞鶴若狭自動車道を使うわけですから、途中で降りてR9経由で行けばいいだけです。氷ノ山の東側から登ればアクセスも楽ですが、下山後のことを考えてぐるっと山を回りこんで鳥取の若桜町側から登れば楽に帰れます。どうせ13日、14日は移動にあてればいいだけですから、時間はたっぷりあります。


ということで、夕方に富山を出て、氷ノ山を目指してのんびりと移動しました。養父市でR9から県道6、県道48とつないでR29に出て、戸倉トンネルを抜けて若桜町から若狭氷ノ山スキー場に着いたのは14日の夕方でした。


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思いつきで来てしまったので登山地図を持っていません。なので、案内板の地図を見ながらどこから登ってどこへ下りるのがいいかを検討した結果、氷ノ山キャンプ場から氷ノ越コースを登り、三ノ丸コースで下山することにしました。下山口から氷ノ山キャンプ場までの登り返しがちょっとめんどくさいのですが、自転車などあるわけではないので、どちらにしても車がある場所までは歩いて戻らざるを得ません。三ノ丸登山口に車を置いて仙谷コースから登れば、はじめの移動もあまり距離がないし下山後に移動する必要がないのですが、せっかくなのでぐるりと一周してみることにしました。


ひとまず、下見を兼ねて登山口であるキャンプ場まで行ってみたところ、キャンプ場は大盛況で、駐車場では親子がバトミントンをしていたり、あちこちで子供が騒いでいたりしてとてもゆっくりと車中泊ができる雰囲気ではありません。炊事場でプラティパスに水だけ補給して、三ノ丸登山口のあるスキー場の駐車場までもどりました。ここは水洗トイレもあるし、オフシーズンのスキー場ということで、他には誰もいなくて安眠するにはもってこいの場所でした。


翌朝、キャンプ場の駐車場に5時30分頃行ってみると、さすがに早朝から騒いでいる子供はおらず、昨日の喧騒が嘘のように静かでした。靴を履いたりして用意をしていると、やたらとアブがまとわりついてきてうっとおしいことこのうえなしです。アブやブヨは明け方に活動が活発になるらしいので、この時間帯はしょうがありません。あまりじっとしているとかまれてしまうので、首筋などはタオルをかけて守り、手や顔はできるだけ動かしてやつらがとまらないように気をつけながら準備を終えました。もちろん、パーフェクトポーションを塗りこんで虫対策も忘れません。おかげで被害は皆無でした。


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5:49 出発です。地図を持っていないので、とりあえず大きな画素数で看板の地図を撮影しておきます。これを地図代わりにしてコースの確認ができます。あとはGPSのマップとあわせて確認しながら歩けばコースミスは防げそうです。


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登山口は、駐車場からは山に向かって左手方向に少し歩いていきます。


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トイレの壁に登山口と書かれた看板が貼り付けてあったのですぐわかりました。



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トイレの前から階段を登って行きます。


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すぐに動物よけの電流柵があります。伊豆の事故を思い出しましたが、さすがにキャンプ場のすぐそばで死亡するような電流が流れているはずはないでしょうから大丈夫だと思いつつも、念のためタオルでワイヤーの取っ手をつかんでフックをはずして通過しました。


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その後は斜面を横切るようについている平坦な道を進みます。


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やがて沢にぶつかると沢沿いに上流へと登って行き、最後は荒れた沢を斜めに横切るように渡渉します。


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登山道脇の木々は、豪雪地帯特有の根もとが斜面下へ押し倒されたような形状をしていました。若木のときに雪に押し倒されてこのような形になるそうですが、植物の生命力には驚かされます。


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道が急登になってくると、左手に赤倉山と思われるピークが見えてきました。氷ノ越までもうすぐです。


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6:35 氷ノ越に出ました。避難小屋前のベンチにカップルがいたので、休憩はしないでそのまま通過します。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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氷ノ越からは稜線の道になるので、展望がよくなりました。氷ノ山山頂の避難小屋が見えます。このとき気がつかなかったのですが、画面の左上に黒いものが写っています。最初は虫かと思いましたが、他の写真にも同じような場所に写っているものが多く、センサーについたゴミのようです。レンズ交換式のカメラなら自分で掃除することができますが、コンデジの場合はメーカーに修理に出すしか方法がありません。以前持っていたパナソニックのコンデジでも同じことがありましたが、振ったり手のひらにぶつけて衝撃を与えてみたりしたらとれたので、家に帰ってからいろいろとやってみましたが、今回はうまくいきませんでした。修理に出すか、予備カメラか仕事用に格下げして新しいのを買うか、そのまま下取りにしてしまうか思案中です。ゴミがあるのがわかっていて下取りに出すというのは良心が痛むし、仕事用にするには高価すぎるので、修理か放置かのどちらかなんでしょうが。


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氷ノ越からはしばらくブナ林の中を登山道が通っているようですが、伯耆大山あたりのブナ林と比べるとなんとなく疎らな感じがありました。あまり太い木もないみたいだし、もうひとつブナ林らしい雰囲気がないのが残念です。


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基本的に土の道ですが、一部木道がありました。


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標高1350mあたりまでくると、山頂の避難小屋がだいぶん大きく見えるようになって来ました。


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前方におにぎりのような盛り上がりが見えます。あれが甑(コシキ)岩なんでしょう。


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7:11 仙谷分岐です。コースタイムより5分遅い程度のペースなので、まあ悪くない感じです。今日は水1.6リットル、レインウェア、行動食、コンデジしか荷物がないので、登りでも辛さはほぼ感じません。やはり登山において軽さは体力と同じです。荷物が軽ければ軽いほど、体力が増えたかのように感じます。自分ももう少し軽量化に取り組む必要がありそうです。


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仙谷分岐を過ぎると道が次第に険しくなってきましたが、荷物が軽いおかげですいすい登っていけます。


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甑岩の下までやってきました。この岩は上まで登れるらしいので、登ってみようと思います。


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巻き道の登山道は左。甑岩へは右の道を進みます。


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少し登ったところで見晴らしのいい場所があったので、登ってきたルートを見ながら朝の景色を楽しみました。しかし、ここから上に行くには、滑りやすそうな大きな岩を、かなりの角度で登らないといけないみたいで、縦走用の登山靴ではやばそうなので、てっぺんまで行くのはあきらめました。


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7:29 登山道に戻ってから10分程度で山頂に着きました。山頂手前で追い越していったトレラン風の単独行者以外誰もいなくて、とっても静かな山頂でした。もう1時間もすると人が増えてにぎやかになるのかもしれませんが、早く出てきて正解でした。トレラン風の男性は、しばらくすると来た道を下って行ったので、広い山頂には僕一人だけになりました。ひんやりとした朝の空気と、ぽかぽかと暖かい日差しが気持ちよく、頭上に広がる真っ青な空を独り占めすることができました。


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避難小屋の中を覗いてみました。1階はこんな感じで、広い土間(といっても合板敷き)を囲むようにL字型の床があります。4人ぐらいしか寝られないと思われます。真ん中に囲炉裏のようなものがありますが、合板で蓋がされているので冬場に使えるかどうかは不明です。この小屋にはトイレはありません。


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2階にはふとんなどがありましたが、マムシが潜んでいるかもしれないので要注意と書かれていました。鉄骨に外壁材を貼り付けただけの構造なので断熱効果はまったくないでしょうから、真冬はかなり冷え込みそうです。部屋の隅に畳が立てかけてあったので、寝るときは畳を敷いて寝ることができるようです。


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小屋から北東方面の眺め。ハチ高原あたりでしょうか。


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左手には氷ノ越避難小屋が白く光っているのが見えました。


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山頂のすぐ南側にある展望台ですが、ここになんと雨水を利用した水洗トイレがあります。バイオトレイなので、冬季は使用できないようです。となると、積雪期は使えるトイレはないということのようです。携帯トイレ必携ですね。山頂周辺に野糞をすると、春に悲惨なことになるので、慎みたいものです。


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展望台から南を眺めると、なだらかにうねる笹原の向こうに三ノ丸の頭がぴょこんと見えていました。距離はそこそこありそうですが、かなりフラットなコースなので、30~40分で行けそうです。行動食を食べて、トイレ休憩を終えると、三ノ丸に向けて出発しました。

つづく。



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| 2015年8月 氷ノ山 | 18:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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