ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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雪上テント泊の快眠補完計画その2 寝袋新調(モンベル ダウンハガー800#1)

GWの立山で寒くて眠れない寝袋はお役御免ということで、寝袋の買い換えを決めました。結論からいうと、購入したのはモンベル U.L スーパースパイラルダウンハガー800 #1です。現行のダウンハガー800 #1のマイナーチェンジ前の製品で、早く言えば旧モデルというわけですが、変わったのはほぼ名前だけなので、お買い得でした。今回の寝袋購入の選考ポイントは、以下の3点です。

1: -5℃で快適に眠れる暖かさ(EN規格のコンフォートレベル)
GWの立山は2011年以来毎年訪れていますが、いままでで一番寒かったのはテント内で-7℃でしたが、平均すると-2~3℃という感じです。なので、快適に眠れる温度が-5℃のレベルの寝袋であればまず問題ないだろうと思います。

今までの寝袋の温度表示はメーカーごとにばらばらでしかもデタラメでした。モンベルがいい例で、現在のダウンハガー800#1ではEN(ユーロ・ノーム)規格でコンフォート温度-5℃、リミット温度-12℃となっていますが、モデルチェンジ前の表示では独自基準で快適睡眠温度-9℃、使用可能限界温度-22℃となっていました。これぐらい温度が違うと1クラス違う性能になりますから、いままでの温度表示がいかにデタラメだったかよくわかります。最近はEN規格に基づいた表示が採用されはじめ、モンベルとナンガはEN規格での表示になっていますが、イスカはEN規格の表示になっていません。しかも最低使用温度の記載しかないので不親切です。ただ、おおむねEN規格のリミット温度と同程度の温度になっているようです。

2: 4万円以下の予算で購入可能
特別に4万円にこだわるわけではないのですが、マットのほうも買い換えることになるかもしれないので、そのあたりでおさめたいということです。

3: できるだけ軽い(1kg程度)
今まで使っていた寝袋が約1.2kgなので、どうせなら軽量化したいということで、目標は1kgとしました。


GWの立山でそれほど着込まないで快適に眠れるレベルの寝袋となると、800FPぐらいのダウンが600g程度入っているモデルが必要です。たとえば、イスカの商品説明を見ると、エア630EX(800FP/630g)や700SL(720FP/700g)で「ゴールデンウィークの北アルプス」に適しているという説明がありますから、このレベルのモデルから選ぶ必要があります。


候補にあがったのは、以下の6点。

イスカ: エア630EX、エア700SL





モンベル: ダウンハガー800#1、アルパインダウンハガー800#1





ナンガ: UDD BAG 630DX、オーロラ600DX





性能的にはどれも似たり寄ったりなので、あとは製品ごとの特徴がどの程度ポイントになるかです。


イスカについては、縫製がしっかりしているとか、同程度の寝袋でメーカー別に比較すると一番暖かいという評価があり、メーカーとしても商品としても一番良さそうです。ただ、第一候補にあがるエア630EXは価格が5万円越えとなり高いのがネック。第二候補のエア700SLはダウンが720FPと1ランク下のもので、その分封入量は多いのですが、総重量が1130gとやや重いのがネックです。また、イスカは最低使用温度の表示しかなくて、その温度がEN規格のコンフォート相当なのかリミット相当なのか不明という点が引っかかります。モンベルやナンガの同等製品と比較すると、リミット相当の温度だろうということはおおむね予想できますが、消費者に対する情報開示の姿勢としてはどこか不信感を感じさせるところがあります。


モンベルは、伸縮する生地で包まれ感がありながら窮屈にならずあぐらもかけるというのが魅力です。実際、いままでの寝袋は内部空間が妙に広くて包まれ感はまったくなかったためか、スースーするような感じがあったのは事実です。また、悪天候で停滞するような場合、テント内で寝袋に入ったまま食事をしたりお茶を飲んだりすることもありますが、いままでは脚を伸ばして座らなければならず、けっこうつらい姿勢を我慢しなければなりませんでした。寝袋に入ったままあぐらをかいて座ることができればやはり楽チンです。ただし、アルパインダウンハガーではあぐらがかけるほど伸びないようなので、モンベルで選ぶとするとやはりダウンハガー800になります。価格はやはり4万円越えなのですが、じつはモデル名が変わる前の旧製品ULスーパースパイラルダウンハガー800#1がまだけっこう市場に出回っていて、性能的にはほぼ変わらなくて名前が変わっただけなのに、4万円以下で販売されているので、実質的には一番お買い得感があります。


ただし、モンベルはダウンの封入量を公開していないので、その点がちょっと引っかかる点です。モンベルアメリカのサイトではダウン封入量が「Fill Weight」として表示されているのでまったくわからないわけではないのですが、なぜ日本では表示していないのか理解できません。先日、モンベルショップの店員に聞いてみたら、問い合わせてみますといって電話で確認してくれたのですが、回答は「総重量の半分ぐらいです」というあいまいなものでした。なぜそこまでダウン量を隠したがるのか謎です。UL スーパースパイラルダウンハガー800#1のダウン量をネット検索してみると総重量1011gでダウン量595gだったようです。現在のモンベルアメリカのサイトには、"Weight 1011g Fill Weight 570g"と書かれていて、微妙に違っています。ちなみにモンベル日本のサイトには、ダウンハガー800#1は総重量は984gとなっていて、ここでも一致しません。現行品は生地が10デニールとなっていますが、モンベルアメリカのサイトでは20デニールとなっており、UL スーパースパイラルダウンハガー800#1のネット検索では12デニールという情報もあって、総重量の違いは主に生地の違いが理由だと思いますが、いったいどうなっているんだかという感じです。非公開でちょこちょこ仕様を変更しているのでしょうが、ダウン量を公表しないこととあわせてそのあたりがちょっとひっかかります。


ナンガの場合は、ネットでもよく見かけるオーロラ600DXは価格的には3万円を切る価格で売られているものもあり、表生地に防水素材のオーロラテックス(多孔質ポリウレタン防水コーティング素材)を使っていてカバー不要というのが売りですが、ポリウレタン系の素材は経年劣化ではがれたりしやすいし、生地が40dnと厚く重い上に普通の生地よりも内部結露しやすいらしいので、個人的にはあまり魅力を感じません。すでにゴアテックスのカバーを持っているので、わざわざ防水生地のモデルを買う必要もありません。防水カバーのほうが4シーズン使いまわせるし、必要に応じて使うかどうかを選ぶこともできます。最近の寝袋は生地に撥水加工を施しているものが多く、候補モデルはすべて撥水生地です。なので、カバーをつけてその内側で結露しても、寝袋の生地の撥水性能でダウンが直接水分に触れる可能性は低いのに対して、寝袋の生地の内側で結露した場合、ダウンがその水分を吸収してしまう可能性が高くなりますから、カバーを使用したほうが安心なのではないかとおもうわけです。また、ダウンも760FPだし総重量1250gという重さもネックです。足元が冷たいという評価や縫製やつくりがいまいちというレビューもあったりするので、候補から脱落です。


わりと新しいUDD BAG 630DXはレビュー記事などが見つからないのでなんともいえませんが、4万円越えの価格のわりに770FPというのがちょっとなあと思いますが、超撥水加工したダウンというのが魅力的です。ただ、自分の山行スタイルや過去の経験からしてダウンの撥水加工が必須というほど困っていないのも事実。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




montbell_ULSSdh800#1
検討の結果、モンベル UL スーパースパイラルダウンハガー800#1を購入しました。現行のダウンハガー800#1とは、ほぼ同じ仕様らしいので、性能的には同等品のようです。アマゾンで37,670円でした。ダウン量が若干少ないという点は絶対的な保温性能という点で気になる点ですが、店舗で展示品を触った感じからするとまあ大丈夫そうだなと思えたことと、ネットでの評判も良いみたいだし候補の中で一番軽く価格も安いということで、決定しました。ちなみに、届いた寝袋についていたタグには、「表地 12-denier Ballistic Airlight」と書かれていたので、12デニールのバリスティック エアライトという生地が使われているようです。とすると、

USAモデル: 20デニール生地で総重量1011g、ダウン量570g

日本旧モデル: 12デニール生地で総重量1011g、ダウン量595g

日本現行モデル: 10デニール生地で総重量984g、ダウン量不明

ということになるわけで、USAモデルは生地の重量増分をダウン量を減らして帳消しにしているといえます。また、日本の現行モデルは生地が薄くなったことで27g軽くなったというわけですが、USAモデルと日本旧モデルは8デニール差で25g違うわけですが、日本の新旧モデルは2デニールで27g違うことになり、生地だけでなくダウン量も少し減らされているのではないかと勘ぐってしまうわけです。まあ、計算上20g程度の違いにしかならないので性能的に大差はないのかもしれませんが、モンベルが日本モデルのダウン量を公表したくないわけがここにあるのではと思ってしまうわけです。総重量の半分ぐらいということだと、500g程度しかダウン量がないことになっちゃいますから、イスカやナンガと比べるとどうしても見劣りしてしまいます。その意味では、旧モデルのUL スーパースパイラルダウンハガー800#1は、ダウン量がほぼ600gあって、なおかつ軽量で価格も安くなっているので、かなりいいコストパフォーマンスの寝袋といえるかもしれません。


IMG_9336.jpg
スタッフバッグに入った状態では、カタログ値径18×36cmということですが、明らかに長さは40cm以上ありました。また、総重量はスタッフサックや保管用ストレージバックも含めた重さなので、寝袋単体の重さは総重量から50gぐらい軽いようなので、実質1kgを切っていることになります。まあ、使う時は寝袋単体をコンプレッションバッグに入れるのでいいのですが、モンベルのカタログ値ってどうも素直に信用できません。


IMG_9339.jpg
今まで使っていたニッピンZOOMと比較してみました。ZOOMは開口部が一番幅広で74cmもあるのに対して、ULSSダウンハガー800#1は二の腕の辺りが一番広く約64cmです。肩から首にかけてすぼまるシルエットになっていて、ジッパーを閉めれば自然に顔だけが出るようなつくりになっています。このあたりは良く考えてつくられていると感じます。逆に言えばZOOMのつくりが雑すぎていまさらながら呆れてしまいます。


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開口部の紐を引いて閉じた場合は、ZOOMは紐がある側だけがすぼまって反対側があまりすぼまらないので、開口部が片側に寄った状態になってしまいます。これでは隙間から冷気が進入したり内部の暖気が逃げてしまうでしょうから、暖かくないのも当然です。


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ダウンハガー800#1のほうは、普通に紐を引っ張れば均等に丸くすぼまってくれて、鼻と口だけがちょうど出るようになります。ちょっと頭のフードがタイトな感じがしましたが、悪くない感じです。


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足元はほぼ円形に近い形状ですが、下側が若干すぼまっていて上が少し広いような感じがするので、寝たときの足の形状に合わせるような縫製になっているのかもしれません。実際に寝てみた感じではとくに窮屈感はなく、自然な感じでした。


中に入ってみた感じは、スーパーストレッチシステムによって適度なタイト感と、ふんわりと包まれているようなフィット感がありました。ジッパーの上げ下げでも生地をかむことなく使いやすかったです。


バリスティックエアライトという12デニールの極薄生地は、触った感じがさらっとして柔らかく、肌触りがいい生地です。表面は世界最高レベルの撥水性を持つポルカテックスという撥水処理をされているとのことなので、あまり神経質にならなくてもよさそうです。ときどき薄すぎる生地は耐久性が不安だという声がありますが、これまでの経験上テント内で寝袋の生地が傷ついたり破れたりするようなことはなかったし、そもそもそのようなものがテント内に転がっていることもまずないので、生地なんて薄くて軽いのにこしたことは無いというのが個人的な意見です。


中に入ってジッパーをあげてしまうと、肩まですっぽりと包まれて、開口部の紐を締めなくてもそこそこタイトに締まった感じがあります。起き上がったときには楽にあぐらをかいて座れたので、テント内での生活が楽になりそうです。あとは期待通りの暖かさがあれば言うこと無しです。


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| 寝袋・マット・枕 | 17:56 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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