ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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2010年10月 黒部源流秋の山旅 vol.8 黒部源流の紅葉(湯俣川源流部)

 7日の朝は3時に起床。外を見ると予想どおり満天の星空だった。昨日の残りのピリ辛高菜入りとんこつラーメンを食べて、4時前にカメラを持ってテント場から少し上の開けたところに出かけた。ちょうど黒部五郎岳への巻き道分岐のあたりは、ハイマツもなく星景写真を撮るには都合がいい。このあたりもテント場になっているので、テントがひと張り設営してあった。下のほうが混んでいたわけでもないのに、よっぽど静かな環境で寝たかったのだろう。

星景写真1
 テントにはまだ明かりが灯っていなかったので、起こさないように30mほど離れた場所でカメラを三脚にセットして、星景写真を撮影し始めた。今回超広角レンズは割愛したので、撮影は標準ズームの広角端28mm。設定はいつものようにISO1600・F2.8・シャッター速度30秒で一枚撮ってみた。EOS 5Dは古い機種なのでライブビュー機能がなく、こういう暗闇でピントを合わせるのはかなり困難だ。レンズの無限遠マークにあわせるにしても、ズームレンズの場合必ずしも指標の位置と無限遠マークの位置が合致しない。月や遠方の山小屋の明かりなどがあれば、それでピントを合わせればいいのだが、この日は月もなく山小屋もすぐ近くの三俣山荘の明かりしか見えなかったのでAFは無理だった。はるか遠方にピントを合わせたとき無限円マークの右か左のどちらかに少しずれるというのは覚えていたものの、どっちだったか定かでない。寝る前に確認しておけばよかったのだが、うっかりしていた。

星景写真2
 とりあえず両方の位置で撮影してみたものの、ファインダーで識別できるはずもない。撮影画像を拡大して確認してみても、モニター性能も一昔前のもので解像度が低く、ピントが合っていないのかモニター解像度が悪いのか判然としない。こういうときに古い機種のネガティブ面が出てくる。そうかといってEOS 40Dで撮ると、28mmが45mm相当の画角になってしまうので、山のシルエットと星空を絡めた星景写真には画角が狭すぎて話にならない。やっぱり、最新の5DmarkⅡがほしいと思った。

 なんとなくピントがいまいちで不本意な状況のまま何枚か撮影しているうちに空が白んできたので、撮影は終わりにしてテントに戻った。あらためて見ると、ソフトフィルターも使っていないので星の光の雰囲気も出てないし、いい写真じゃないなと反省。

 体が冷えたので温かい紅茶を飲みながら、東の空の様子をときどき確認していたが、朝焼けにはなりそうになかったので日の出までテントでゆっくり過ごした。

湯俣川源流の紅葉1
 日の出の頃に三俣山荘の前まで行ってみたら、湯俣川源流部の紅葉が朝日に照らされてものすごくきれいだった。2004年の秋に山荘前から何枚か撮影したことがあるが、この場所の紅葉を本格的に撮影したことはなかったので、撮影してみることにした。幸い槍ヶ岳も姿を見せていて、背景としても申し分ない。

湯俣川源流の紅葉4
 湯俣川源流部の紅葉を撮影するには、今は廃道になっている伊藤新道を下っていく。

湯俣川源流の紅葉6
 廃道といっても、鷲羽岳の山腹から分岐してしばらく先までは通行するのに支障はない。いいアングルを探しながらのんびりと下っていく。

伊藤新道崩落場所1
 しばらく行くと、半分崩壊しかかったような場所があったが、ロープも張られていたので、先に進んでみた。小さな谷筋を越えて反対側の尾根を越えたところで、今度は本当に登山道が崩落していた。

伊藤新道崩落場所2
 それほど急傾斜というわけではなく、登山道は崩落した部分から少し下で先に伸びているのがわかった。降りて降りられないわけではなさそうだったが、登ってくるときに手がかりになるものが何もないので、先に進むと戻ってくるときに大変なことになりそうだった。三俣山荘のHPで、第二庭園と言われる場所が伊藤新道の途中にあり、ナナカマドやカエデの紅葉が美しいと書かれていたのでせめてそこまで行きたかったのだが、これ以上先に進むのは断念して引き返すことにした。

湯俣川源流の紅葉5
 帰り道も撮影しながらのんびりと歩いていたが、いつの間にか雲が多くなり、日差しがさえぎられる時間のほうが増えてきた。天気がよければもう一度黒部源流に下って撮影しようと考えていたが、昨日と同じ状況では意味がない。

チーズスパゲティ
 テントに戻るとちょうどお昼前だったので、食事にすることにした。ちゃんとしたお昼をとるのはこの山行では初めてのことだ。今回初めて買ってきたエスプレッソパスタのチーズ&ブロッコリーというスパゲティを作ってみることにした。中身は、粉末のソースと乾燥パスタが一緒くたになったもので、お湯を沸かして中身を全部入れて水分がなくなるまで煮込めば出来上がりというものだ。

チーズスパゲティ完成
 かなり水分が減ったところで麺が柔らかくなり、これ以上煮込むとふにゃふにゃになりそうだったので火を止めた。パッケージの写真のようにお皿に盛って食べるというより、ほとんどスープスパゲティ状態だった。ただし、見た目は朝食べたとんこつラーメンとそっくりで、「朝と同じじゃねーか」と思いながら食べてみると、味はけっこういけていた。こってりとしたクリームソースはチーズのうまみがあって、ブロッコリーの食感もある程度残っていてかなりおいしい。オススメの山食だ。

 食事の後、お茶を飲みながらどうするか考えた。天気予報では明日8日の午後から天気は下り坂になると言っていた。8日の夕方からは雨になる可能性が高いらしい。そのまま連休中は天候がよくない状態が続くとかで、9日まで居てもあまりすることはなさそうだった。下山する日の朝に雨が降っているとテントを撤収するのが面倒だし、秋雨の中長時間歩いて下山するのはあまりうれしくない。過去に何度も経験しているから、そのつらさは身にしみている。ということで、明日下山することにした。今回は水晶岳にも登れたし、そこそこ紅葉の写真も撮ったので、まあいいかという感じだ。

 そうと決まれば話は早い。テントを撤収して三俣山荘に泊まることにした。明日の朝は雨になる可能性は低かったが、念のためという気持ちに加えて最終日ぐらい布団でゆっくり寝たいという気持ちが勝ってしまった。

三俣山荘大部屋
 パッキングを済ませて三俣山荘にチェックインしたのは、14時過ぎ。先客は一人だけだった。午前中の好天時に山荘前のハイマツに毛布や布団がたくさん干してあったが、ラッキーなことに干したばかりの布団に寝られる。布団をセットしているとき、毛布のからっとした手触りが心地よかった。

三俣山荘談話室
 外はすっかり曇り空になっていたので、夕方まで談話室で本を読んで過ごした。山岳救助ボランティアが主人公の漫画「岳」の3巻だけが置いてあったので、それを手始めに「山と渓谷」や写真集など数冊を読み終えたころ、17時になった。

 他の宿泊客は5名ほどに増えていて、みんな食事に食堂に行ってしまった。ひとり自炊場でカレーを作る。1パック残っていた山岳グルメの野菜カレーだ。双六のテント場で作ったときは水が多すぎて失敗したので、今度は水を少なめに作ってみたら、逆に水が足りない状態になってしまい、結局水を足すことに。何がちがったのだろうか。双六の時は乾燥野菜がいまいち戻りきれていない雰囲気だったので、火を止めるのが早すぎて野菜が水を十分吸収しきれなかったのかもしれない。

7日夕食
 ということで、今回はけっこうおいしく作ることができた。しかし、この乾燥野菜、ジャガイモが主のようだが、いくらちゃんと戻しても切干大根のような食感でお世辞にもおいしいとは言いがたい。価格も高いし、今後はアマノフーズの瞬間美食だなと思った。

 明日の朝、もし晴れていたらもう一度星景写真を撮ろうと思い、目覚ましを3時にセットした。この日の夜は寒さを気にすることもなく、暖かな布団の中で快適に眠れたのは言うまでもない。


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| 2010年10月 黒部源流 | 17:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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