ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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雪山用登山靴選びで妥協は禁物

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雪山シーズンも終わりに近づいた3月中旬、伯耆大山の隣にある烏ヶ山の北西尾根に登ったときに、久しぶりにシリオ712GTXを履いて行きました。奥大山スキー場の駐車場でシリオ712GTXを履いた瞬間、僕はものすごい違和感を感じたのです。それは、昨年までごつくて重くてしっかりとした雪山用登山靴として記憶に残っていたイメージとはまったく違っていて、柔らかくてたいして重くもない無雪期用の登山靴という感覚だったのです。よくこんな靴で正月の南アルプスに入ったものだと、我ながらあきれてしまいました。


シリオ712GTXは、シリオの靴の中ではトレッキングブーツではなくマウンテニアリング、すなわち「登山靴」のカテゴリに入るブーツで、現行品は後継の713GTXとなっていますが、いまでもシリオの靴の中ではハイエンドのポジションにある靴です。昨年まではこの靴で雪山に入っていましたし、停滞時に足指の冷たさに悩まされることがあっても行動中はそういうこともなく、積雪期の靴としてはそれなりに使える靴だと思っていました。


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しかし、スカルパ モンブランGTXを1シーズン履いたあとでシリオ712GTXを履くと、シリオ712GTXがこれほどやわなブーツだったのかと驚愕してしまうほど違っていたというわけです。もちろん、かれこれ10年選手となるシリオ712GTXですから、その分の経年劣化などを差し引いて考える必要があります。しかし、それを差し引いたとしても、スカルパ モンブランGTXとの差は相当大きいといわざるを得ません。

スカルパ モンブランGTXのレビュー記事でも書きましたが、雪山用の登山靴を買うなら厳冬期の高山でも使えるタイプを買っておくべきです。シリオ712GTXの後継である713GTXの市場価格は、およそ4万円。スカルパ モンブランGTXは約5万7千円。スカルパでいえば、シリオ713GTXはトリオレプロGTXクラス。トリオレプロは冬の中級山岳までの対応。モンブランは冬期登山全般に対応。その価格差は定価で約14、000円。はたして1万円以上の価格差分の価値があるのでしょうか。僕はあると思います。


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一言で言えば、限界性能の高さにその価値があります。普通にいい天気の下で雪原を歩くようなときには712GTXでもこれといった問題ありません。しかし、靴の作りや剛性感など、モノとしての違いを感じるだけでなく、荒天での行動時や急傾斜の雪壁をクランポンの前爪で登るような時など条件が厳しくなってもストレスが最小限で済むので、あせってミスをしたり恐怖感で体がこわばってしまうというようなことが起こりにくいと感じます。結果的に安心して雪山に入ることができるわけで、その安心感が登頂の成否や万一の場合の結果を左右することにもつながると考えれば、わずか1万数千円の価格差など安いものだと感じます。


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雪山用の登山靴を購入するとき、そこまで高い靴でなくてもいいとか、靴底が硬くて歩きにくそうだからとか、あまり行く機会がないかもしれないとか、いろいろといいわけの理由を見つけて、残雪期対応とか冬の中級山岳対応いう性能的にも価格的にもおさえた靴を買いがちです。しかし、初めて入る雪山でも雪山は雪山、自然は初めてだからといって手加減はしてくれません。残雪期だからといって厳冬期並みの寒さに遭遇しないということはありません。それに、中級山岳だからといって、冷えるときはとことん冷えます。標高1000m程度の山だって氷点下10度を下回ることだって珍しくありません。断熱性能がしっかりした靴ならば足の指も我慢できないほど冷たくならずにすんでいるところを、中級山岳対応という断熱性能の低い靴を履いていたがために、足指の痛さに耐えかねて撤退するということもありえます。その経験がトラウマになって、雪山から遠ざかってしまってはもったいなさ過ぎるというものです。


雪山がもっとも美しいのは、残念ながら厳冬期です。残雪期ですら美しいのですから、一度雪山の魅力を実感してしまうと、きっと厳冬期の雪山に入りたくなるはずです。その時に限界性能が低い靴だと、行動限界も低くなってしまいます。なので、雪山用の登山靴は無雪期との併用を考えないで、厳冬期まで使える専用の靴にする、というのがいいと思うわけです。


雪山のシーズンはすっかり終わりかけになっていますが、来シーズンに雪山デビューを考えている人は、登山靴選びで中途半端な妥協はしないで、思い切っていい靴を買ってください。そうすればきっと雪山を存分に楽しむことができるはずです。

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