ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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大雪で疲れも倍返しだ!: 石鎚山その3

2014年2月22日~23日 愛媛県西条市 石鎚山(標高1982m) 単独避難小屋泊山行

す~と眠りの淵に落ちそうになると、「グゴォッ!」といういびきの爆音に引き戻され、そういう夢うつつのような状態が午前0時ごろまで続いた後、ようやく騒音に打ち勝つだけの睡魔に襲われて、僕は眠りに落ちたようです。しかし、午前2時前に尿意を催して目が覚めました。弥山山頂のトイレは、山小屋入口の反対側、つまり50mほど登山道を下ったところにあります。”めんどくさ~”と思いながらしばらく寝袋の中で逡巡していましたが、晴れて星空が出ているかもしれないなあと思い、寝袋から這い出して避難小屋の扉を開きました。


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ひんやりと澄んだ夜の空気の中で、下弦の月が冴え冴えと白い光を満遍なくふりまいていました。頭上にはたくさんの星がまたたいています。まだなんとなく寝ぼけていた意識は水面が静まるようにすっきりと覚醒し、トイレから戻ると準備を整えて外に出ました。



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天狗岳の上空に浮かんだ月は、暖かくもなく冷たくもない白光で地上を照らし、はるか太平洋上空に広がるうっすらとしたガスをほんのりと輝かせています。


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天狗岳が霧氷で真っ白だったらもっと美しかっただろうにと残念な気持ちが湧いてきますが、これはこれでなかなか神々しい光景です。



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西の方向には、遠く松山の明りがまばゆいばかりに輝き、西ノ冠岳から二ノ森へと続く白い稜線が月光に浮かび上がっています。


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北西方向には新居浜市の明りが燦然ときらめき、その右手方向に瓶ヶ森の白い頂がぼんやりと見えました。


1時間ばかり月夜の天上界を楽しんだ後、避難小屋に戻りました。なんだかお腹が減ったので、お湯を沸かしてスープと行動食で軽く食事をして、再び寝袋にもぐりこみました。相変わらずのノイズに悩まされながらも、さすがに疲れが勝ったのかいつの間にか僕は眠ってしまったようです。


気がつくと時計は5時20分になっていました。この時期の夜明は6時40分ぐらいなので、まだ空が白み始めるまで時間があります。同宿の男性は小屋にはいませんでした。一足先に撮影に出ているようです。久しぶりに静かな小屋の中で、熱いお茶を入れてゆっくりと体を温めるように時間をかけて飲みました。


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6時前にトイレに行き、カメラを持って天狗岳の見える岩の上に向かいました。地平線が明るくなり、次第に赤く染まり始めます。わずかに風が吹いているものの、気温はおそらく-5度ぐらいしかないのでしょう。ダウンジャケットの上にハードシェルジャケットを着ていればまったく寒さは感じません。厳冬期の山上にしては穏やかで静かな朝でした。


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やがて太陽が姿をあらわし、世界はまぶしい光が充満する見慣れた風景に変わり始めました。


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二ノ森が朝日を浴びて赤く染まります。


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午前7時20分になると、ドラマチックな朝の雰囲気はすっかりなくなって、普通の雪山の風景が広がっていました。ただ、西ノ冠岳の広大な斜面に刻まれた石鎚山の巨大な影が、そのなごりをわずかにとどめていました。


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撮影を終えて小屋に戻り、荷物をパッキングしてから遅い朝食をとりました。その間に大勢の登山者が登ってきました。どうやら、夜明峠あたりでテントを張っていたグループのようです。総勢20名ぐらいの大集団で、静かだった山頂はたちまち休日の観光地と化しました。どこかの山岳会のようです。


ここで一息。ポチッと押して休憩したら続きをどうぞ。




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9:10 小屋を片付けてパッキングを終えて、下山開始です。


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最後に天狗岳をもう一度見に行きましたが、夜や夜明け前の神々しい雰囲気はすっかりなくなっていました。


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山頂直下の雪壁をどうやって下ろうかと考えながら歩いていくと、なんとフィックスロープが設置してありました。朝登ってきたグループが張っておいたのでしょう。だからといってハーネスも下降用のデバイスももっていないので、素手でロープをつかんだぐらいではかえって危険なので、登ってきたときと同じようにアックスを雪壁に打ち込みながら後ろ向きで下りました。左手は遊んでいるよりましということで、フィックスロープを握らせてもらいました。


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フィックスロープは、半ば埋まりかけた階段のところにも張ってあり、このあたりは便利に使わせていただきました。


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10:30 夜明峠まで下りてくると、昨日は日陰になって青黒かった石鎚山が、朝日を浴びてまばゆいばかりに輝いています。


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夜明峠の星空をそのうち狙ってみたいと思います。


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前社ヶ森からは、今日も瓶ヶ森がよく見えました。


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遥拝所の鳥居の下から振り返ると、木々の隙間に石鎚山がちらりと見えていました。


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神門が近くなってきたところで、雪だるまのお出迎え。そういば昨年もいたような。今年の雪だるまは、なんとなく悲しそうな表情です。


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12:30 3時間半かかって成就に戻ってきました。なんだかものすごく疲れました。昨年よりも足の痛みがきついと感じます。それだけタフな状況が多かったということなのでしょう。実際、上りも下りも踏ん張ることが多かったように感じます。大雪が2週続いたおかげで、難易度が上がってしまったようです。大雪の石鎚山に、疲れを倍返しされた感じです。


下山後、駐車場にある温泉でゆっくりと疲れをとり、西条市内のスーパーで昼食とスイーツを買って、高速道路を運転しながら食べていましたが、30分もすると猛烈に眠くなってきました。豊浜SAでちょっと仮眠のつもりが、気がつけば2時間以上も眠ってしまい、そのままSAで夕食を食べて家に帰り、ふたたび爆睡したのでした。足の筋肉痛は、火曜日の夕方になってやっとおさまったのでした。

おわり。

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| 2014年2月 石鎚山 | 01:16 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

Re: タイトルなし

百瀬さん

6Dは高感度のノイズは少ないようです。もっとも、この写真の大きさではほとんどわからないかもしれませんね。GANREFでもっと大きい写真を掲載していますので、よかったら右側のリンクからアクセスしてみてください。

雪山は何があるかわからないので、今後は120cmや60cmのスリング数本とハーネス、エイト環ぐらいはもっていこうと思います。荷物が増えるばっかりですね。登降器代わりの結び方というのは、プルージックのことかと。

| ヤマふぉと | 2014/03/01 17:56 | URL |

DIGIC5やはり夜間撮影には強そう、MK2ノイズが目立つような?
フィックスロープが:こんな時のためにテープ、これで簡易ハーネスになりますさらにシュリンゲ長短2本のうち長いのをフィックスロープに絡めれば登降器の代用になりますロープに絡めるのは三回回して、これってなんとか結びと言いますが失念。この説明では理解できかねますよね、メールいただければ詳しくです。

| 百瀬典明 | 2014/03/01 11:45 | URL |















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