ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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高級コンデジって本当にいいの?: PowerShot S110レビュー

キヤノンのコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の中でもプレミアムシリーズとして展開されているPowerShot Sシリーズは、いわゆる高級コンデジの分類に入る機種です。もっとも、最近は撮像素子が1インチを越えるような大型のものを搭載したコンデジが各社から発売されており、ひとくくりに高級コンデジというと大型撮像素子を搭載しているモデルだけを指す場合もあるようです。


とはいえ、大型撮像素子を搭載したモデルは大きさ重さがコンパクトとは言いがたいものもあり、個人的にはコンデジの分類に入れるのは違うのではないかという気がします。誤解を恐れずに言えば、コンパクトデジタルカメラは、重量200g以下、幅10cm×高さ6cm×奥行き2.5cm程度までというのが限界かなあと思います。これ以上重かったり大きかったりするとその存在感が気になり、気軽にポケットに入れて持ち運びするのに違和感を感じてしまいます。


僕は山行時にコンデジをショルダーベルトに取り付けたカメラケースに入れて持ち運ぶので、ここに重いものや大きいものが入ってくると肩がこったり、違和感を感じてしまうのです。以前使っていたパナソニックのTZ3は、大きさは奥行きが3.67cmと分厚かったものの幅と高さはほぼ許容範囲だったのですが、重さが257gもあったので、けっこう存在感が大きくていつも気になっていました。パナソニックのFT1に変えてからは、その存在感がなくなってずいぶん楽になったように感じたものです。


昨年10月に購入したPowerShot S110は、モデル末期の在庫品ということで半額近い金額だったとはいえ初めて2万円以上出して購入した機種です。それまではコンデジに1万円以上出して購入したことはありません。購入理由は、先の記事にも書いたとおり、FT1の色味がどうも納得できないというのが第一。購入後半年ほど使ってきたわけですが、この買い替え理由が希望通り解決できているのか、また、FT1やそれ以前に使っていた機種などと比べてどうなのかといういことをレビューしておきたいと思います。


買い替えの主な理由であった色味についてですが、納得できなかったFT1との比較だけでなく、普段仕事の記録用に使っているキヤノンのA2300とも比較してみました。A2300はキヤノンの最廉価モデルに相当する機種で、新品にもかかわらず5980円という低価格で購入したものです。そんな最廉価モデルにもかかわらず画素数は1600万画素と3機種の中ではもっとも高画素で、もしかしたら案外解像感が一番良かったりするのかもなんて思っていたのでした。ちなみに、S110とFT1はどちらも1200万画素です。

経験上、晴天で日が差している状態では色味にそれほど大きな違いはないので、曇りの時に色の違いが一番よくわかる雪景色で撮り比べてみました。

S110の画像<写真クリックで拡大>
S110_IMG0858.jpg

S110_IMG0857.jpg

S110は、キヤノンが独自に開発し、一眼レフのEOSシリーズにも採用している映像エンジンDIGIC5を採用し、一般的なコンデジで使用されている1/2.3型撮像素子よりも一回り大きい1/1.7型高感度CMOSセンサーとの組み合わせで高画質と高感度の撮影を可能にしているわけですが、実際に使ってみて確かに画質が優れていると感じます。何よりもDIGIC5のおかげで色かぶりが少ないことを実感しています。雪景色は青かぶりしたりグレーになったりとカメラ任せではなかなか難しい被写体ですが、S110はけっこういい感じで見た目に近い白色を再現してくれます。

今回のような曇り空の雪景色でも、見た目以上にアンダーな写真になることもほとんどありません。雪景色を写真に撮ると、カメラが自動的に露出を下げてしまうので、写真が暗くなってしまい、雪がグレーに写ってしまいます。これは、カメラのプログラムが18%グレーの明るさを基準に判断しているためで、これよりも明るいと判断してしまうと自動的に露出をコントロールして暗めに写してしまうからです。なので、露出補正機能が付いているカメラであれば、撮影者が露出補正してやる必要があります。明るい場合はプラス補正、暗い場合はマイナス補正というのが写真撮影の基本で、初心者のうちは白プラ黒マイなどと覚えたものです。露出制御がDIGICによるものなのか、別のプログラムなのかわかりませんが、S110はこのあたりの判断がたくみで、比較的見た目に忠実に再現してくれます。


A2300の画像<写真クリックで拡大>
A2300_IMG5684.jpg

A2300_IMG5685.jpg
A2300は、S110のようにDIGICを搭載しているわけではありませんが、同じキヤノンのカメラということで比較的S110に近い露出制御をしているようです。ただ、色かぶりについてはやはり青かぶりが見られ、DIGICほどの巧みな処理はできていないのがわかります。


FT1の画像<写真クリックで拡大>
FT1_P1040193.jpg

FT1_P1040194.jpg
FT1は、こうして比較してみると極端にアンダーな仕上がりになっているのがわかります。色かぶりもきつく、全体に青暗く沈んだトーンになっており、補正なしでは使えないレベルです。これは今回に限ったことではなく、いままでずっとこんな感じでした。


ここで一息。ポチッと押して休憩したら続きをどうぞ。



色味については、映像エンジンDIGIC5を搭載したS110が優れているというのはわかりましたが、解像度についてはどうなのでしょうか。解像度は画素数の多さによるところが大きいものの、もちろんそれだけでは決まりません。レンズの性能や映像処理技術にも左右されます。上で使ったサンプル画像を100%表示、すなわり等倍で切り出したもので比較してみます。


S110full_IMG0857.jpg
S110


A2300full_IMG5685.jpg
A2300


FT1full_P1040194.jpg
FT1

A2300だけ1600万画素と画素数が多いので、画像のピクセル数が4608×3456と大きくなるため、同じ大きさに切り出した場合他の2機種よりも拡大された状態になっています。また、S110は広角側の焦点距離が24mm相当であるのに対して、FT1とA2300は28mm相当になり、同じ大きさに切り出した場合、FT1はS110よりも少し拡大された状態になります。厳密にはこのあたりは同じになるようにそろえるべきなのでしょうが、そこまで細かい性能を気にしているわけではないので、電源をいれてそのまま写した場合の結果で比較しました。また、解像度の比較なので、FT1の画像は見やすいように明るさを調整しています。


まず、画素数が同じS110とFT1ですが、見た目にはそれほど大きな違いはないようです。S110のほうが文字の輪郭がわずかにシャープであるように感じますが、パソコンの画面で見るぐらいの大きさであれば、その差を感じることはまずないでしょう。


A2300は、全体的にもやっとした感じで、文字ににじみや色収差がみられます。他の2機種よりも画像が大きくなっているにもかかわらず、サイロ表面の格子状の模様がつぶれ気味でよくわかりません。おそらくレンズ性能があまりよくないのでしょう。小さなセンサーに対して1600万画素という画素数も過剰すぎて1画素あたりの受光効率が悪く、クリアな画像が得られにくいという可能性も考えられます。とはいえ、これもパソコン画面で見る程度の大きさなら、あまり気になることもないでしょう。実際、どの画像も50%の大きさでみるぐらいであればきれいに撮れていると感じます。


結論としては、FT1の色味が納得できなかったという買いかえ理由は、S110にすることで見事に解決しているといえます。撮って出しの画像でもかなりよくなっているわけですが、RAWで撮影することでさらに自分の思うように調整することも容易になりました。ブログにアップする写真を調整する手間もかなり軽減されたと思います。その意味では、価格に見合うだけの性能はあるといっていいと思います。


個人的にはそれほど重視していませんが、高感度の性能も大きく向上しています。


FT1_P1010316.jpg
FT1はISO400でもかなりノイズが出ました。これぐらいの大きさではそれほど気になりません。


FT1full_P1010316.jpg
しかし、等倍で切り出した画像ではかなり厳しい画質です。印刷するにしても画面で見るにしても、A5サイズぐらいまでが許容範囲といった感じです。


S110_IMG_0111.jpg
S110はISO12800まで設定できるというだけあって、高感度画質はコンデジにしてはかなりいいと感じます。この写真はISO500ですが、これぐらいの大きさであればまったく問題ありません。


S110full_IMG_0111.jpg
等倍で切り出した画像でも、それほどひどい感じはしません。A4ぐらいまではまったく問題ない画質ですし、A3でも適正な距離から見るレベルならいけそうな感じです。


ただし、電池のもちが悪いのはFT1に劣るところです。FT1でもそれほど強かったわけではありませんが、撮影可能枚数は少ないし、寒さにもすこぶる弱い感じです。このあたりは、耐寒温度-10度をうたうような最新の防水コンデジでないと満足できないかもしれません。もっとも、互換電池が2個セットが格安で手に入ったので、いまのところ厳冬期の雪山でもなんとか使えてます。



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