ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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厳冬期南アルプスデビュー戦を振り返って~手袋編

結論から言えば、手袋については失敗したと思います。何が失敗したかというと、ウールの経年劣化による保温力低下ということを考慮していませんでした。


今回使用した手袋は、次のような構成です。


1、インナー: モンベル ジオラインL.Wインナーグローブ

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吸汗速乾性能に優れ、薄手ながら保温力もあるジオラインL.Wの生地で作られたインナーグローブです。昨年3月の上高地で使用したときにとてもよかったので、その後のインナーグローブの定番になっています。


2、インナー: モンベル メリノウールインナーグローブ

P1030479_20130212193259.jpg
ジオラインL.Wインナーグローブよりももっと保温力が必要な場合を想定して、メリノウールのインナーグローブも用意していきました。ただし、これのうえにシェトランドウールグローブを装着すると、若干きゅうくつです。







3、ブリッジデイル Bdメリノグラブ(中厚手)

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気温がそれほど低くないときに使っているミドルレイヤーのウールグローブです。以前はノンブランドのウール手袋を使っていましたが、さすがに厳冬期の南アルプスでホームセンターで売っていた安物ウールグローブは通用しないだろうということで、昨年末に購入したものです。-2度ぐらいまではこれでいけるようです。ウールのインナーと組み合わせれば、-5~-6度はいけそうな雰囲気です。





4、イスカ シェトランドウールグローブ

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厳寒時のメインとなるミドルレイヤーです。購入直後は、モコモコふわふわでいかにも暖かそうなウールグローブでした。実際、-10度でも問題なく使用できました。



ISUKA(イスカ) シェトランドウールグローブ L

ISUKA(イスカ) シェトランドウールグローブ L
価格:3,402円(税込、送料別)





5、イスカ ウェザーテック ライトオーバーグローブ

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いつもアウターとして使っているオーバーグローブです。生地が薄くごわつかないのでカメラ操作もしやすいのですが、そのぶん防寒性能はありません。もっとも、これは防風用としての機能を期待しているので、保温力を期待しているわけではありません。







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実際の使用状況と組み合わせについて検証します。


出発時は、1+3+5という組み合わせでした。Bdメリノグラブは初めて使用しましたが、暖かいのはもちろんですが柔らかくて使い心地は良かったです。しかし、八丁坂を登り始めると次第に指先に冷たさを感じ始め、標高1800mあたりで我慢できなくなりました。気温はわかりませんが、戸台が標高1000mで-1度ぐらいだったので、おそらく-5度ぐらいだったのではないかと思います。


1800mあたりでミドルレイヤーをシェトランドウールグローブに変更し、オーバーミトンを装着したのですが、指の冷たさはしばらく続きました。しかし、登るにつれて体が温まったためか、指先の冷たさもいつしかなくなりました。ただ、オーバーミトンまで装着してしまうと、ストックを握るのが困難な状況になり、具合がよくありません。オーバーミトンを使うような状況は吹きさらしの稜線を想定していたので、当然ながらアックスが握れる程度の自由度しか想定していませんでした。ストックも握れるかどうかを事前に検証しておいたほうがいいですね。


仙丈ヶ岳アタックの本番では、気温の低さを想定して2+4+5で望みました。出発前にインナーグローブのみでクランポンの装着などの作業をしていたために指先がすっかり冷えてしまい、この組み合わせでもしばらくのあいだは指先の冷たさが苦痛でした。気温は、テント場で-12~-13度だったと思われます(起床時のテント内が-10度)。



尾根に取り付いて体が温まると指先も徐々に温まってきましたが、ちょっと立ち止まって休憩したり撮影したりするとすぐに指先が冷たくなります。結局、2855mの小仙丈ヶ岳山頂までずっとこの組み合わせのままでしたが、上に行くにしたがって行動中でもじんわり指先に冷たさを感じるようになってきました。天気予報では3000m付近で-14度という予報だったので、気温はそんなところだったのでしょう。山頂で10分ほど撮影したりしていましたが、その間に指先はかなり痛い状態になりました。つまるところ、この組み合わせではこの気温には耐えられなかったということでしょうか。


しかし、上高地でテント泊したときも明け方テント内で-10度まで冷え込み、気温的には似たような状況でしたが、1+4+5の組み合わせでまったく問題ありませんでした。あのときの組み合わせよりもインナーがメリノウールになっている分、保温力は上のはずです。-14度ぐらいなら問題ないと思えるのですが、なぜなんでしょうか。


その答えが、最近やっとわかりました。というのも、最近の山行では気温はせいぜい-1~-3度ですが、上高地のときと同じ組み合わせでも指先が冷たくなるのです。もちろん動いていれば温まりますが、休憩したりするとすぐに冷えてきます。同じグローブシステムなのになぜ? うちに帰ってシェトランドウールグローブをしげしげと見ていてはたと気がつきました。購入したときのあのモコモコ感がないのです。


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<現状>

ISUKAシェトランドウールグローブ拡大
<購入時>

購入時の写真と見比べると、モコモコした毛の質感がなくなっているのがわかります。何度も使っているうちに、グローブの表面を覆っていた綿のようなウールがつぶれて、厚手の軍手のようになっていたのです。これでは単に太い毛糸で編んだだけのグローブです。ウールのロフトが減少したために、暖かい空気をキープできる性能が低下していたわけです。それで、たいした気温でもないのに指先が冷たく感じるようになってしまったのに違いありません。


そういえば、ソックスでも同じことが言えます。雑誌ヤマケイの記事で、ソックスの比較記事を読んだ記憶がありますが、その記事のテスター(確かプロのクライマー)は一度履いたソックスは次の山行では使用しないと書いていました。理由は、ロフトがつぶれて保温力が落ちるからと書いていたと記憶しています。そうだとすれば、グローブも同じはずです。


それならば、厳冬期のアルプスなどに入る場合は、ウールグローブは新品を購入して行ったほうがいいということです。では、ブラックダイヤモンドのソロイストのような、いわゆる一体ものの冬季用グローブはどうなのでしょうか。あれも使っているうちにロフトがへたって保温力が低下するのでしょうか。もしも同様にへたってしまうのであれば、丸ごと買い換えなければいけないのであまり経済的とはいえません。しかし、別々に組み合わせてレイヤーシステムを作るよりもへたりにくいということなら、厳冬期用のグローブとしては一体型を利用したほうがいいのかもしれません。


昨年、-10度の毛無山で昔使っていたスキー用グローブを試したときには、問題ありませんでした。そういえばあの手袋はそれほどへたった感じはしないので、一体型のほうがへたりには強いのかもしれません。


シェトランドウールグローブは3400円ほどしますが、毎シーズン買い換えると3年でソロイストとほぼ同額です。ソロイストが4年使えるのならソロイストのほうがお得ですが、どうなんでしょうか。破れてもいないウールグローブを毎年買い換えるというのもなんとなく気が引けますし、それなら保温力のあるアウターグローブを新規に購入して組み合わせるという手も考えられます。少なくとも今の段階ではシェトランドウールグローブはあまり使い物にならない状況なので、結局自分で比較せざるを得ないことになりそうな感じです。


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| 冬山装備 | 19:44 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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Re: タイトルなし

株の売買さん

ご訪問ありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。

| ヤマふぉと | 2013/04/20 17:55 | URL |

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

| 株の売買 | 2013/04/17 12:58 | URL |















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