ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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紅葉の森でゆったりのんびり: 烏ヶ山(からすがせん) vol 1

2011年10月28日 鳥取県江府町 烏ヶ山(標高1448m)日帰り山行


8月末の伯耆大山登山以来、ひきこもり状態だった2ヶ月間。何をしていたかといえば、仕事をしていたわけですが、本当にどこにも出かけられないほど忙しかったのかといえばそうでもありません。なんというか、気が乗らなかったということでしょうか。ただ、ここ1ヶ月ほどはそれなりに忙しかったのは事実です。で、忙しいのが終わったわけでもないのですが、さすがに山に呼ばれたのか無性に出かけたくなって、平日だというのに仕事もほっぽらかして行ってきました。

ちょうど半年前、まだ雪に覆われた烏ヶ山で敗退して以来、早く再訪したいと思っていた烏ヶ山が第一の目的地。標高1500mに満たない山なので、朝から登ればお昼前に下りてこられるはずです。それならついでに伯耆大山のブナ林も歩いてこようなんて欲張って、まだ歩いていないキリン峠から槍尾根を経由して三の沢へ下るルートが第二の目的地。ということで、朝から烏ヶ山に登るためには前日の夜から行って車中泊したほうがいいと判断。それならついでに星景写真の撮影もなどとどんどん欲が膨らんで、あれもこれもの欲張り山行になってしまいましたが、はたしてどうなることやら。

自宅を出たのは27日の午後9時30分ごろ。いつもの一般道ルートで鍵掛峠に着いたのが午後11時30分ごろ。誰もいないと思っていたら、車が2台止まっていました。車から出て空を見上げるとけっこうな星空ですが、大山南壁方面はうす雲がかかっていたこともあって、ほとんど星が見られません。

鍵掛峠の星空
とりあえず、星の多い方向で写真を撮ってみましたが、あまり面白くないので奥大山スキー場に移動しました。

奥大山の星空
まずは明日のための水を汲んで、スキー場内の木立をポイントにした写真を撮ってみましたが、こちらもいまいち。

ということでさっさと烏ヶ山のベースにある鏡ヶ成(かがみがなる)に向かいました。すでに午前1時を回っていたこともあってさっさと寝たのですが、どうも寝つきがよくなくて、なんとなくうつらうつらして4時30分頃目が覚めてしまいました。ドアを開けて外を見ると降るような星空が広がっていました。久しぶりに見る満天の星空でした。

鏡ヶ成の星空
先日の記事にすでに2枚を掲載してあるので、今回は15分間のバルブ撮影で星を流した写真を選びました。

6時ごろまで撮影をし、空が白み始めたので撮影を終えて車に戻りました。魔法瓶のお湯でカップスープを作り、パンで軽い朝食をとってから、準備をして出発です。

朝の烏ヶ山
6:36 駐車場を出たところで、散歩をしていたらしい年配の男性と会いました。兵庫から来たというその男性は昨日烏ヶ山に登ったとかで、鏡ヶ成の休暇村に宿泊していたようです。すこし話をしたのですが、今年の紅葉はだめだそうです。というのも、9月後半に一時冷え込んだときに霜でやられたらしいということでした。これから紅葉を求めて撮影しながら登ろうというときにだめだと言われるとトーンダウン気味になってしまいます。でもまあ、空は真っ青だし、なんとかきれいな紅葉も見つかるでしょう。

登山道入口までの道のり
駐車場からキャンプ場入口方面に少しアスファルト道を歩きます。

烏ヶ山登山道入口
キャンプ場入口の向かいに烏ヶ山正面登山道の入口があります。

入口の看板
「平成12年の地震で登山道が崩落し登山禁止です」と書かれた看板は無造作に地面に転がされており、ロープもありません。すでに事実上通行禁止は解かれたようなものなのかもしれません。お役所としては事なかれ主義なので、公には解禁のアナウンスをしたくないのではと勘ぐりたくなります。

木の階段
入口からは痛みかけた木階段が続いています。

落葉の道
すぐに落ち葉の積もった平坦な道になりました。

小さな沢
少し先でちょっとした沢を越えます。沢といっても水はありませんでした。

朝日を浴びるブナ
沢を越えて再び森の中を歩き始めると、太陽の光が森に差し込み始めました。さっきまで黒茶色の枯葉のように見えていた頭上に」広がる木々の葉っぱが、突然光を浴びて綺麗な黄葉に変身しました。やっぱり太陽の光は偉大だと感じます。

傾斜の増す道
7:09 ほぼ平坦だった道は、次第に傾斜がついてきました。

黄金色のブナ
徐々に高度が上がってくると、ブナの黄葉が多く見られるようになりました。朝日を浴びて黄金色に輝くブナの美しさは格別です。

頭上の黄葉
出発直後に今年の紅葉はだめだと聞いたのであまり期待していなかったのですが、なかなかどうして綺麗な黄葉が頭上に広がっています。

さわやかな青空と黄葉
時折混じる紅葉とまだ緑を残した葉っぱがさわやかな青空によく映えます。

黄葉の並木
登山道に沿ってまるで並木のように樹が並んでいるところもありました。

美しい黄葉
少し進んでは写真を撮るということを繰り返すのでさっぱり前に進みませんが、これを見るために来たのですから、登頂よりも優先度は高いのです。

真っ赤な木の実
頭上に鈴なりの真っ赤な実は、ナナカマドでしょうか。

4月に登った尾根
7:49 やがて登山道は傾斜の急な尾根道になりました。左手にはなんとなく見覚えのある斜面があります。あのまばらにブナが生えた幅広の尾根は、おそらく4月に登ったルートです。

冬枯れのブナ並木
このあたりになると、ブナの黄葉はすっかり終わっており、冬枯れのブナが立ち並ぶ晩秋の森の雰囲気です。

青空と赤い実
綺麗なスカイブルーの空に赤色が鮮やかです。

頂上直下の尾根
8:25 頂上直下の尾根に上がってきたようです。笹藪が多くいつこの尾根に出たのかよくわかりません。4月にここを通ったときは、目の前の藪はすべて雪の下に隠れており、もっとすっきりとした幅の広い尾根だったように記憶しています。こんなに藪が多い道だったとは意外でした。

左下の尾根
左下を見ると、一段低いところにある尾根の木々もすっかり葉を落として枯木になりつつあります。まだこれからがピークだと思っていたのに、いつのまにか山の上は秋が通り過ぎていました。

滝雲
南に目を向けると面白い現象が起こっていました。滝雲です。中国山地を埋め尽くした雲海が山を越えて蒜山の盆地に流れ込もうとしています。北側は日本海まで見渡せるほど晴れているのに、瀬戸内側だけ曇り空が広がっているようです。

山頂下の急斜面
やがて4月にビビリながら登った急斜面下に着きました。雪面だとかなりの急傾斜に感じましたが、藪になるとあまり傾斜があるようには見えません。

お助けロープ
とはいえ、実際にはけっこうな急斜面なので、お助けロープも設置されています。

4月の撤退地点
さすがに無雪期の斜面なので難なくこなして急傾斜の上に出ました。あいかわらず藪道ですが、南峰の岩峰が目の前に見えるようになりました。この先が4月に撤退した場所です。

左手の絶壁
左手は高度感のある急峻な崖です。なかなか怖いものがありますが、尾根はそれなりに幅があるのでまだましです。

南峰下の岩場
いよいよ山頂直下の核心部です。この適当に積み重なっただけのような岩場を登っていくわけですが、見ていると人が乗ったりすると一気に崩れるのではないかというぐらい不安定な感じもします。これまでも多くの人がここを登っているわけですから、安定はしているのでしょうけど、なんだか嫌な感じのする場所でした。左手はもちろんはるか下まで一直線の崖です。

新小屋峠ルート分岐
浮石に気をつけながら慎重に、なおかつできるだけ急いでクリアし、岩場の上まで来ると、新小屋峠ルートの分岐点でした。

左手の崖下
左手のがけ下をこわごわ覗いて見ると、ヒーッっと胃が下に引っ張られるような感覚です。

岩場を振り返る
振り返って嫌な感じのした岩場を見ると、やっぱり不安定な岩場のような感じがします。大きな地震があると一気に崩れるかもしれません。

分岐上の急傾斜
新小屋峠ルート分岐点から上は、まだ多少の急傾斜が残っていますが、それほど厄介な感じではありません。

烏ヶ山主峰を望む
登る途中で烏ヶ山の主峰が見えました。ちょこんと右に突き出た岩が特徴的です。麓からはあんな岩があるとはわからないので、見た瞬間「カラスのくちばしだ!」とひとり感動してしまいました。

烏谷の眺望
右下には烏谷が広がっており、はるか正面には矢筈ヶ山がピラミダルな山容を見せています。

矢筈ヶ山
矢筈ヶ山を拡大してみると、右手のとんがりは小矢筈でしょうか。

南峰から主峰越しの大山
8:51 ようやく南峰までたどり着きました。烏ヶ山の主峰越しに伯耆大山の美しい姿を期待していたのですが、大山は雲の中。しかも空には薄い雲がたなびいて陽射しもさえぎられる始末。朝の晴天はどこに行った!?

木谷のブナ林
左下に目を転じると、木谷のブナ林の紅葉状況がよくわかります。文殊越えあたりから上はもう終わりかけ。今は大山パークウェイ(環状道路)の上あたりが見ごろのようです。

なんとなくブルーな気分のまま、急傾斜の道を下って主峰を目指します。

主峰の取り付き
南峰から見た主峰は猛烈な急傾斜の尖塔のようで、とんでもない急傾斜の登山道なのではと思っていましたが、実際に目の前にするとなんとかなりそうな感じです。傾斜はたしかに急ですが、足がかりも手がかりもありますし、お助けロープもあるので、特別難易度が高いというほどではないようです。そうはいっても、うっかり滑って落ちたりすれば、たとえ数mでも死ぬ可能性もあるので、慎重に登ります。

最後の岩場
山頂直下の最後の岩場です。このとんがり岩の向こうが山頂広場です。

登頂
8:58 烏ヶ山登頂! わずか標高1448mの山ですが、とりあえず記念写真。岳のポーズなんかまだやってるよといわれそうですが、誰もいないので何でもありなのだ。しかし、この後悲劇がカメラを襲ったのでした!!!


つづく。







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| 2011年10月 烏ヶ山 | 11:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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