ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

NEXT | PAGE-SELECT | PREV

≫ EDIT

バリエーションルートで挑む最高峰 剣ヶ峰: 伯耆大山 vol 1

2011年8月28日 鳥取県大山町 伯耆大山・剣ヶ峰(標高1729m)日帰り山行



7月末の黒部五郎岳で遭遇した暴風雨の後遺症(しばらく山には行かん!という負け犬根性)に加えて、連日30度を越える猛暑にすっかり出かける気力をなくしていましたが、さすがに夏も終わりかけるとどこにも行かないのがもったいないという気持ちになってきました。8月最終の週末は幸いにも仕事が入らず3連休となり、星景写真の撮影をかねて伯耆大山に行ってみるかなどと考えていましたが、あいにく天気はいまひとつ。金曜日は数日早起きが続いたのでばてて朝起きることができず、土曜日は山の天気が悪くて中止。しょうがないので日曜日に日帰り登山だけすることにしました。

しかし、天気予報はぱっとしません。朝4時30分に起きて天気予報をチェックしてみるも、やっぱり曇りマークが並んでいます。これでは登ってもガスの中だなあと思うと気が乗らず、朝食を食べたりテレビを見たりしてだらっと過ごしていると、いつの間にか6時前。ネットのライブカメラで大山を覗いて見ると、なんと稜線がくっきり見えています。天気予報を再度チェックすると、いつの間にか朝からお昼過ぎまで晴れマークに変わっているではありませんか!

「だまされた」と多少憤慨しつつ、あわててシャワーをあび、準備をして7時前に出発です。休日上限1000円と無料実験が終わってしまったので、高速道路なんてカンケーねー。というわけで、国道53号線から空港線に入り、山間部を南北に貫く国道429号線と県道30号線をつないで真庭市落合に出るルートをひた走ります。日曜日の早朝ということで、道はガラガラ。特別飛ばさなくてもすいすい走れて、いつもなら1時間強かかる落合までわずか50分で着いてしまいました。

落合から国道313号線で久世へ向かい、道路沿いの24時間営業のスーパーで昼食と行動食を購入。国道181号線に入り、新庄村までわずか20分。

野土路の水案内板
県道58号線で蒜山を目指す途中、野土路(のとろ)峠の手前にある銘水 野土路の水でプラティパスに水を補給しました。ここは有名な湧水で、いつも誰かが水を汲んでいるのですが、さすがに時間が早いので誰もいません。

野土路の水
かごの中にあった柄杓と漏斗を借りて1リットルパックと0.5リットルパックに水を満たして出発です。奥大山スキー場にある奥大山の源水で汲んでもいいのですが、昨年の秋以降状況を確認していないので念のためここで汲んでいくことにしたのです。ここまではどんよりとした曇り空で、はたして本当に晴れるのかと疑心暗鬼で車を走らせます。

野土路トンネルを抜けると、わずかですが青空が見え始めました。天気予報もまんざらでたらめではなかったかも、と久しぶりにウキウキ気分。蒜山に出て、御机(みつくえ)、奥大山を経由して三の沢に着いたのは、9時30分。3時間はかかると思っていたのですが、案外早く着きました。文殊堂の先の広い路肩に車を止め、準備を整えます。

三の沢案内板
9:50 三の沢目指して出発です。今回は、先日購入した防水デジカメFT1のデビュー戦でもあります。雨でもOKとはいうものの、できれば降ってほしくないところです。

GPSマップ
今回のルートは、以前から気になっていた三の沢から槍ヶ峰のある槍尾根に登り、伯耆大山最高峰の剣ヶ峰を目指すルートです。このルートは一般登山道ではなく、いわゆるバリエーションルートになります。そのため、当然地図には載っておらず、頼れるのはネットで仕入れた情報と、ルートファインディング能力だけ。バリエーションルートとはいえ、クライミング技術を必要とするような高難度のルートではないようです。おそらく、踏み跡は残っていると思われるので、それほどわかりにくいということはないだろうと予想しています。

三の沢入口
三の沢には、工事車両の通路を使って上がって行きます。

工事車両用道路
しばらくはよく整備されたフラットな道が続きます。このあたりは陽射しがありますが、上のほうは濃いガスに包まれて南壁は見られません。

分岐
10:02 道が分岐しているところに来ました。奥に堰堤が見えるので、本来の道らしい下の道は堰堤下で行き止まりかもしれません。なので、上の道に入ってみました。下の道はたしかに堰堤の前で行き止まりでしたが、そこから90度曲がって上の道と合流していたので、どっちでも同じでした。

工事現場から見る南壁
堰堤の工事現場からは正面に南壁がよく見えました。あいかわらずガスの中です。道はここから堰堤の右側、つまり左岸を上がって行きます。

荒れた道
工事車両が行き来していたであろう下の道に比べて、ここから先の道は荒れ放題です。

草木が増えた道
やがて道は堰堤のある三の沢からやや離れて、草木が多くなってきます。

赤テープ発見
草木にさえぎられて道がやや不明瞭になり始めたころ、赤い布がぶら下がっていました。どうやらルートを外れていないようです。

雑草茂る道
雑草の生い茂る砂利道が続きますが、ルートはそこそこはっきりしていて迷うようなことはありません。

開けた場所
10:21 堰堤沿いのやや開けた場所に出ました。振り返るといつの間にか意外と標高を稼いでいたことがわかります。GPSによれば、出発地点が標高963m、この場所が1170mなので、20分で207mも上がってきたことになります。さすがにフラットな道だと早いです。

GPSマップ1


大堰堤を見上げる
見上げると、かなり上のほうにひときわ大きい堰堤が見えました。あれが一番上にあるという大堰堤なのでしょう。ネットで調べた情報によると、大堰堤は左側を巻いて越えるとのことでした。左側というのが見上げたときの左側なら何処かで沢を渡ることになりますし、左岸という意味ならこのままルートがまっすぐ上がって行くはずです。とりあえず、行ってみるしかありません。

藪こぎ始まる
再び歩き始めると、道はいきなり藪こぎに近い状態になりました。沢から南壁へのルートということでこんな藪があるとも思わず、手袋を持ってこなかったのが失敗でした。漆等つかんでかぶれると嫌なので、素手で草木を触らないように気をつけながら、腕と肩で木を押しのけながら進みます。

藪から見える大堰堤
藪に埋もれがちのルートを確認しながら進んでいくと、徐々に大堰堤が近づいてきました。

足元のパイプ
ふと気がつくと、足元に黒いパイプが伸びています。北アルプスなどで時々見かける山小屋の給水用パイプと同じものです。工事現場まで水を引いているのでしょうか。

2つ目の赤テープ
藪の中で見つける赤テープには、妙な安心感があります。なくてもとくに困るような状況ではありませんが、やっぱりあると助かります。

大堰堤2つ手前の堰堤
10:32 大堰堤の2つ手前の堰堤までくると、堰堤から先には道がありません。堰堤上の左側に目印のテープが結び付けられていて、どうやらここから沢を渡るようです。

沢を渡る場所
大堰堤の手前にはもうひとつ堰堤がありますが、あの堰堤もおそらく左手から越えるのでしょう。見ると、堰堤の手前あたりに単独行の山ガールがいました。こんなバリエーションルートにも山ガールが単独で来るとは、さすがに日曜日です。

対岸の目印
三の沢を渡って対岸に来てみると、ピンクの紐が巻かれた岩がおいてありました。小さな目印ですが、こんなものでも意外と目立つので助かります。

対岸の目印から振り返る
この沢を渡る場所は、踏み跡のようなものはまったくなく、堰堤から下りてくると適当に歩いてくるしかありません。この写真の正面上に見えている堰堤から歩いてきたわけですが、上流方向に進んでしまうとこの目印を見逃してしまいます。堰堤に沿ってまっすぐに沢を横切ったほうがこの目印を見つけやすいので、やや注意が必要です。もっとも、見逃したからといっても、上の堰堤の左側に行けば登り口があるので、迷うようなことはありません。

大堰堤手前の堰堤乗越点
大堰堤の手前の堰堤を越える場所は、岩を積み上げただけの簡易なものなので、背の低い女性にはちょっと大変かもしれません。ここで先ほど見かけた山ガールに追いつきました。というより、彼女は小休止していたようです。軽く挨拶して、少し話をしました。彼女も初めて来たということで、大堰堤は左側から巻くということをお互いに確認して先に進みます。

大堰堤真下のテープ
大堰堤の真下で、左手の木に赤テープ発見です。

大堰堤上がり口のテープ
テープにしたがって木の下を入っていくと、前方の木の枝に別の赤テープがありました。

大堰堤へ登る坂
やや湿り気味の急坂が堰堤の左手に向かって延びています。上からロープがたらしてあるので、とりあえず登るのに支障はありません。

大堰堤上
大堰堤の上に出ました。これといって上流に向けての踏み跡はなかったので、どうやら堰堤の上を進むようです。

大堰堤上のテープ
2mほど進むと左手に赤テープがありました。背の低い木々の間を上流に向けて歩いて行きます。

広い三の沢上部
10:44 ようやく三の沢の上部に出てきました。南壁から崩落した土砂がたっぷりとたまった広い谷は、北壁下部の元谷のような雰囲気です。南壁はまだガスに覆われたままです。この広い谷のどこを目指して行けばいいのか、ガスがかかっていることもあってさっぱりわかりません。前方左手にある険しい感じの谷はまずあり得ないので、おそらく中央奥にあるS字状の枯れ沢がルートなのでしょう。

目印のケルン
藪から出てきた場所には、黄色いテープが目印につけられていましたが、とても小さくわかりにくい感じです。もしも帰りが遅くなって日が暮れてしまったりしたら探すのに苦労しそうなので、目印にケルンを積んでおきました。

黄色テープ
わずかな踏み跡のようなものをたどって歩いていくと、黄色いテープがありました。なんだかんだでルートファインディングは正しくできているようです。

石にまかれた黄色テープ
さらに進んでいくと、今度は石に巻かれたテープがありました。よしよし、間違っていないぞと安心しながら先を急ぎます。

S字状涸沢下部
11:05 大堰堤のあたりから見たS字状の枯れ沢らしきところに来ました。この枯れ沢を直接登っていくのかと思っていましたが、ルートは枯れ沢の左岸(右側)の土手上を通っているようです。出発してから1時間になるので、ここで小休止することにしました。標高をあげてきたので、ガスの中に入りつつあるようで、周りの風景もガスってよく見えません。

そういえば大堰堤を越えたところまでは後にいた山ガールは、いつの間にか姿が見えません。お互い初めてのルートだし、もし不安なら一緒に行きますかと誘ってみてもよかったのですが、単独行の女性の場合ひとりでのんびり歩くほうがいいのかもしれませんし、かえって迷惑になっては困るのでひとりで先に来てしまったわけです。以前ある女性のブログで、単独行で歩いていると他の登山者から声をかけられるのがめんどくさく不愉快だみたいなことを書いた記事を見たこともあるし、小さな親切大きなお世話になりかねないのが難しいところです。姿が見えないとちょっと気になりますが、まさかこんな見通しの良い広い谷で迷ったわけではないでしょうから、大休憩をとっているか花の写真でも撮っているのでしょう。考えてみれば、仮にもバリエーションルートに単独で来るぐらいですから、それほど心配する必要は無いのかもしれません。



つづく。






ランキングアップにポチッとご協力お願いします。


にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト

| 2011年8月 大山三の沢 | 15:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://yamaphoto55.blog133.fc2.com/tb.php/215-516b832d

TRACKBACK

NEXT | PAGE-SELECT | PREV