山頂直下の北壁を見て戦意喪失: 烏ヶ山その3
2021年2月28日(日) 鳥取県江府町 烏ヶ山(標高1448m) 日帰り単独行

1385.5ピークへ戻るまでの雪庇の尾根を見下ろしながら下ります。こうしてみると樹林帯の近くを歩く分には、それほど心配する必要はなさそうです。しかし、写真下あたりの雪庇がなくなっているように見えるあたりは、やはり樹林帯の中を迂回するのが安全です。

帰りはトラバース区間の途中で写真を撮る余裕がありました。だいぶん雪が緩んで滑りやすくなっていましたが、一歩一歩確実にクランポンの爪を食い込ませながら歩き、スリップすることなく無事通過することができました。

尾根に戻ってきて、広くなった雪庇の上を、樹林帯側に近いところを戻ります。

ただし、この辺りも全区間楽に歩けるわけではなく、雪庇の先端近くまでツタの絡まった笹薮が出っ張っていたりして、クランポンの爪が引っかかるのを避けながら通過するのに若干手間取りました。

12:52 1385.5ピークへ戻ってきました。これで危険個所は終わりです。この下の風の当たらない場所まで降りたら、ランチタイムにすることにしました。

しかし、気持ちが緩んだ瞬間、足の置き方がいい加減だったらしく、斜面に置いた足がすっと横滑りしてそのまま横向きに転んでしまいました。写真ではわかりにくいですが、写真上の方から下ってきて、右足を乗せた雪が崩れて写真中ほどまで1m近く横滑りして転倒したわけです。幸い、急斜面ではなく、すぐ下には藪もあって危険性はまったくなかったのですが、うかつに足を踏み出したためにクランポンの爪が下の硬い雪の層に届かず、上の柔らかい雪の層ごと滑ってしまったというわけです。気を抜くとこういうことが起こるので、やはり広くてなだらかな場所に下るまでは要注意です。

1枚バーンの急斜面を下るときは、さきほどの失敗を繰り返さないように慎重に下りました。

安全な場所まで降りてきて、前方に見える大山に目を向けたところ、ずっとガスに隠れていた槍ヶ峰が姿を見せていました。
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13:02 1385.5ピーク下の、アックスを装着した場所でランチタイムです。来る途中、ローソンで買ってきた菓子パンとカフェオレの簡単なランチです。

ガスが取れた大山を眺めながら、カフェオレで乾杯。真っ白い雪に覆われた山を眺めながら、一人静かにランチタイムを過ごすこの瞬間が、雪山の魅力のひとつです。

ランチを終えて、そろそろ出発しようかという頃には、大山に再びガスがかかり始めました。まるで、ランチンタイムにだけガスがとれて姿を見せてくれたような絶妙なタイミングでした。

矢筈ヶ山のほうは、標高が低いためガスはまったくかかっていません。矢筈ヶ山の背後にわずかに甲ヶ山の黒々とした岩壁が見えていました。

13:37 下山開始です。といっても、ここからは1320ピークまでの登り返しです。

13:53 1320ピークを通過します。

鳥越峠に向かって下っている途中、再び槍ヶ峰が姿を見せてくれました。

ガスがとれた大山を正面に見ながら鳥越峠を目指します。

14:14 鳥越峠まで下りてきました。ここからは、登ってきたルートではなく、夏道で下ることにしました。といっても、どうせ少し下ったところで登ってきたルートに合流することになります。

夏道で下り始めたすぐ先に倒木があり、無雪期はその下をくぐりますが、さすがにいまは雪があるので、上から乗り越えて反対側に飛び降りて通過しました。

緩やかな木谷の斜面まで降りてくると、あとはのんびりと下るだけです。

ブナ王まで戻ってきて、そこからは往路よりも少し東寄りの森の中を下っていたのですが、けっこう大きなミズナラらしい木を見つけました。直径1m越えの太いツタがからまる巨木でした。木谷は烏ヶ山のある東方向に向かって傾斜しているので、水気の多い土壌を好むミズナラは、どちらかといえば東側に多いのかもしれません。巨木になる樹種なので、人の手が入っていないこのあたりの森なら、もしかしたらもっと大きいのがあるかもしれないと思い、さらに東の方に入ってみることにしました。

5分ほど東に向かって歩いて行くと、先ほどのミズナラより一回り大きいミズナラを見つけました。太さはブナ王と同じぐらいの4m前後といった感じです。

ところが、そのミズナラから50mほどのところに、もっとすごいミズナラの巨樹がありました。

直径は僕の身長を優に超えているので、おそらく2mぐらいはありそうです。とすると、幹周は6m級の巨樹ということになります。

なんとなく東の方に行ってみたくなって出会った巨樹ですが、もしかしたら呼ばれたのかもしれません。大きさからして木谷で最大の木ではないかと思うので、木谷の主と呼ぶことにします。ブナ王といい木谷の主といい、この日は新しい巨樹に出会えたいい日でした。木谷にはまだ知られていない巨樹があるかもしれないので、雪のあるうちに木谷の隅々を歩いてみたいと思います。

15:52 木谷で少し寄り道して道草をくって遅くなってしまいましたが、16時前に奥大山スキー場に戻ってきました。

帰り際、御机から大山を振り返ると、再び山頂付近にガスがかかっていました。

この日の山行は、標高差約700m、直線距離で往復約11㎞でした。

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1385.5ピークへ戻るまでの雪庇の尾根を見下ろしながら下ります。こうしてみると樹林帯の近くを歩く分には、それほど心配する必要はなさそうです。しかし、写真下あたりの雪庇がなくなっているように見えるあたりは、やはり樹林帯の中を迂回するのが安全です。

帰りはトラバース区間の途中で写真を撮る余裕がありました。だいぶん雪が緩んで滑りやすくなっていましたが、一歩一歩確実にクランポンの爪を食い込ませながら歩き、スリップすることなく無事通過することができました。

尾根に戻ってきて、広くなった雪庇の上を、樹林帯側に近いところを戻ります。

ただし、この辺りも全区間楽に歩けるわけではなく、雪庇の先端近くまでツタの絡まった笹薮が出っ張っていたりして、クランポンの爪が引っかかるのを避けながら通過するのに若干手間取りました。

12:52 1385.5ピークへ戻ってきました。これで危険個所は終わりです。この下の風の当たらない場所まで降りたら、ランチタイムにすることにしました。

しかし、気持ちが緩んだ瞬間、足の置き方がいい加減だったらしく、斜面に置いた足がすっと横滑りしてそのまま横向きに転んでしまいました。写真ではわかりにくいですが、写真上の方から下ってきて、右足を乗せた雪が崩れて写真中ほどまで1m近く横滑りして転倒したわけです。幸い、急斜面ではなく、すぐ下には藪もあって危険性はまったくなかったのですが、うかつに足を踏み出したためにクランポンの爪が下の硬い雪の層に届かず、上の柔らかい雪の層ごと滑ってしまったというわけです。気を抜くとこういうことが起こるので、やはり広くてなだらかな場所に下るまでは要注意です。

1枚バーンの急斜面を下るときは、さきほどの失敗を繰り返さないように慎重に下りました。

安全な場所まで降りてきて、前方に見える大山に目を向けたところ、ずっとガスに隠れていた槍ヶ峰が姿を見せていました。
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13:02 1385.5ピーク下の、アックスを装着した場所でランチタイムです。来る途中、ローソンで買ってきた菓子パンとカフェオレの簡単なランチです。

ガスが取れた大山を眺めながら、カフェオレで乾杯。真っ白い雪に覆われた山を眺めながら、一人静かにランチタイムを過ごすこの瞬間が、雪山の魅力のひとつです。

ランチを終えて、そろそろ出発しようかという頃には、大山に再びガスがかかり始めました。まるで、ランチンタイムにだけガスがとれて姿を見せてくれたような絶妙なタイミングでした。

矢筈ヶ山のほうは、標高が低いためガスはまったくかかっていません。矢筈ヶ山の背後にわずかに甲ヶ山の黒々とした岩壁が見えていました。

13:37 下山開始です。といっても、ここからは1320ピークまでの登り返しです。

13:53 1320ピークを通過します。

鳥越峠に向かって下っている途中、再び槍ヶ峰が姿を見せてくれました。

ガスがとれた大山を正面に見ながら鳥越峠を目指します。

14:14 鳥越峠まで下りてきました。ここからは、登ってきたルートではなく、夏道で下ることにしました。といっても、どうせ少し下ったところで登ってきたルートに合流することになります。

夏道で下り始めたすぐ先に倒木があり、無雪期はその下をくぐりますが、さすがにいまは雪があるので、上から乗り越えて反対側に飛び降りて通過しました。

緩やかな木谷の斜面まで降りてくると、あとはのんびりと下るだけです。

ブナ王まで戻ってきて、そこからは往路よりも少し東寄りの森の中を下っていたのですが、けっこう大きなミズナラらしい木を見つけました。直径1m越えの太いツタがからまる巨木でした。木谷は烏ヶ山のある東方向に向かって傾斜しているので、水気の多い土壌を好むミズナラは、どちらかといえば東側に多いのかもしれません。巨木になる樹種なので、人の手が入っていないこのあたりの森なら、もしかしたらもっと大きいのがあるかもしれないと思い、さらに東の方に入ってみることにしました。

5分ほど東に向かって歩いて行くと、先ほどのミズナラより一回り大きいミズナラを見つけました。太さはブナ王と同じぐらいの4m前後といった感じです。

ところが、そのミズナラから50mほどのところに、もっとすごいミズナラの巨樹がありました。

直径は僕の身長を優に超えているので、おそらく2mぐらいはありそうです。とすると、幹周は6m級の巨樹ということになります。

なんとなく東の方に行ってみたくなって出会った巨樹ですが、もしかしたら呼ばれたのかもしれません。大きさからして木谷で最大の木ではないかと思うので、木谷の主と呼ぶことにします。ブナ王といい木谷の主といい、この日は新しい巨樹に出会えたいい日でした。木谷にはまだ知られていない巨樹があるかもしれないので、雪のあるうちに木谷の隅々を歩いてみたいと思います。

15:52 木谷で少し寄り道して道草をくって遅くなってしまいましたが、16時前に奥大山スキー場に戻ってきました。

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| 2021年2月 烏ヶ山 | 16:46 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑