ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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青空と白い岩壁:伯耆大山 キリン峠 vol 1

2011年3月13日 鳥取県大山町 伯耆大山・キリン峠(標高1405m)日帰り山行

 2月20日の伯耆大山登山以来、仕事・天気・体力・気力がうまくかみ合わず、どこにも出かけずにいましたが、3月13日に3週間ぶりに出かけてきました。目的地は、伯耆大山キリン峠。キリン峠?どこそれ?と思う人も多いと思いますが、伯耆大山の東の端にある小ピークで、東壁を目前に望めるうえに、烏ヶ山(からすがせん)の展望もいい静かな場所です。

奥大山スキー場駐車場
 午前6時前に奥大山スキー場に到着しました。駐車場には3台の車が停まっており、どの車でも出かける準備をしているようでした。スキー客がこんなに早く来るわけはないので、皆大山方面に入っていくようです。

 準備を整えて駐車場を6時19分に出発です。朝焼けで赤く染まる東壁か南壁の写真を撮りたかったのですが、すでに日の出直前の時間です。

大山環状道路のゲート
 大山環状道路はゲートがしまっており、基本的には通行止めです。

雪の回廊状態の道
 ゲートをくぐって入っていくと、道はそれなりに除雪されており、積雪は5cm程度です。ただし、両側の壁は2mを越えるほどの高さがあり、雪の回廊状態です。

朝焼けの東壁
 少し進むと森の向こうに朝焼けに染まる槍が峰と東壁が見えてきました。時折雲がその姿を隠しますが、雲の切れ間からのぞく赤い雪稜はまるでアルプスの高峰を見ているかのようです。

健康の森登山口
 6時50分、文殊越に向かう登山道入口に着きました。この登山道入口から上の森を「健康の森」というらしいのですが、どこまでが健康の森なのかよくわかりません。入口は3mはありそうな雪の壁になっています。ひとまず、南壁が一望できる鍵掛峠まで先に行ってみることにしました。

鍵掛峠への道
 健康の森登山口から鍵掛峠までの道も除雪はされていましたが、少し雪が深くなってきました。といっても、つぼ足で歩くのに支障のないレベルです。踏み跡もたくさんあったので、若干滑りやすいのを除いては快適でした。

大山南壁遠景
 午前7時に鍵掛峠に着きました。着いてからしばらくは南壁は雲がかかっていましたが、10分ほど経つと雲が切れはじめました。巨大な岩壁が朝日に照らされて目の前に立ちふさがっています。

大山南壁拡大
 鋭利なナイフのような尾根がシャープなラインを浮かび上がらせ、真っ白な衣をまとった伯耆大山は、わずか標高1700m程度の山とは思えないほどの迫力をもって迫ってきます。

大山南壁望遠
 望遠で南壁に迫ってみると、槍ヶ岳や穂高岳に負けないほどの大迫力です。

 大山南壁の迫力にすっかり見入っていると、いつの間にか7時30分を過ぎていました。こりゃいかん、とあわてて健康の森登山口に戻ります。入口の3m近い雪の壁をカップルがよじ登っていました。彼らはバックカントリースキーを楽しみに来たようです。彼らの後に続いて雪壁をよじ登りました。登ってみると、彼らはスキー板やスノーシューを装着する準備をしていました。自分は雪が固いうちはつぼ足のまま行く予定だったので先行します。

健康の森のトレース
 健康の森は文殊越の辺りまではなだらかな斜面が続きます。トレースもしっかりとしており、とりあえずつぼ足でも問題なく歩くことができます。もっとも、踏み跡をはずすとくるぶし上までもぐってしまうこともありました。また、表面が凍結しており、少し滑りやすくなっていたので、ペースはややゆっくり目にならざるをません。

 しばらくすると、カップルが追いついてきました。 シールのついたスキーやスノーシューを履いている彼らのスピードは自分よりも速く、自分の後ろにつかれると追い立てられているようで、自然にペースが上がってしまいます。スキー板やスノーシューを履いているのなら何もトレースをたどってこなくてもいいだろうにと思いつつ歩き続け、ペースアップのおかげで汗だくになり始めた頃、トレースが左右に分岐しているところに来ました。左は一段低い谷筋を登っていくトレース。右は谷筋を外れてやや高くなったところに向かうトレース。つぼ足のトレースは右方向に続いていたので、自分は右のトレースに入ったところ、後ろの二人は左に行ってくれました。やっと追い立てられるような状況から開放されて一安心です。雪も緩くなってきて踏み抜くことが多くなってきたので、分岐からすぐのところでスノーシューを履きました。

 8時30分を過ぎた頃、左手の斜面が切れて、左奥に続く谷筋が見えました。そろそろ文殊越に向かう谷筋かと思いましたが、以前歩いた谷筋とは雰囲気が違います。地図とGPSで現在地を確認してみたところ、1020mあたりにいることがわかりました。経度緯度のデータでも確認しましたが、文殊越に向かって一般登山道が左に折れる場所はまだ少し先です。標高1060mあたりが左折する場所なので、GPSのデータを見ながら先に進みます。

文殊越への谷筋
 8時46分、左手から広くてなだらかな谷筋が合流してくる場所に来ました。標高、緯度経度とも、地図で一般登山道が左に曲がる地点にぴったりです。なんだかはじめてGPSをうまく活用できたような気がしました。GPSと経度緯度情報が出ている1/25000地図があれば、ガスって視界が利かない時でも正しいルートを見つけられそうだと感じました。

 キリン峠へのルートは2つあります。一般登山道と同じように鳥越峠を経由して行くルートと文殊越からキリン峠に直登するルートです。どちらも文殊越を経由しますが、鳥越峠へ向かうのであれば文殊越を経由するより文殊越えの谷筋入口であるこの地点から北北東にまっすぐ登って行ったほうが早いです。積雪期ならではの近道です。文殊越からキリン峠に直登するルートは、文殊越で一般登山道が東に向きを変えるところを直進し谷筋を詰めていくルートなのですが、こちらはまだ歩いたことがありません。直登するほうが歩く距離も短いので、今回は直登ルートを登ることにします。

綺麗な青空と雪の森
 文殊越に向けてルートを北西方向に修正してすぐ、左手の斜面の上の空が驚くほど美しい青さであることに気がつきました。太陽の光もいい具合に斜光になっており、フォトジェニックないい光景です。ザックをおろしてしばしの撮影タイムです。

大山が見え始める
 撮影後再び歩き始めた頃、左ひざに痛みを感じ始めました。カップルに追いつかれてペースを上げてしまったので、少し負担がかかったようです。山に登るのも3週間ぶりということもあるのでしょう。文殊越のあたりで休憩しようと思いつつ歩いて行きましたが、どこが文殊越なのかさっぱりわかりません。地図とGPSで確認したところ、どうやら文殊越を少し過ぎてしまったようでした。前方には木々の向こうに大山が見えてきました。

 痛みがけっこうひどくなってきたので、とりあえず休憩することにしました。標高1164m地点でした。携帯クッションを忘れてきたので、モンベルのソフトシェルを折りたたんで座布団代わりにして雪の上に座りました。地図で見るとキリン峠に直接突き上げるルートとしては、このあたりから右手の尾根に上っていったほうがいいのですが、無雪期では谷筋を詰めていくようなので、状況の偵察がてらもうしばらく谷筋をのぼっていくことにします。

大きくなる大山
 15分ほどの休憩をとり、9時35分に出発です。座布団代わりにしていたソフトシェルは、高い浸透圧がかかっていたわりに水がしみたような跡はなく、けっこう撥水性能がいいようです。ひざの痛みは相変わらずで、5分ほど歩いては立ち止まって休憩というペースで上を目指します。次第に斜度がきつくなり、谷が広がってくると、大山も大きく見えるようになってきました。

vol2に続く


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| 2011年3月 大山キリン峠 | 16:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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