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ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。相互リンクはしていませんので、リンクはご自由にどうぞ。当ブログ内に掲載してある写真の無償提供はしておりません。また、無断で使用することは固くお断りいたします。

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山は冬でも頭の中は春の登山者

八ヶ岳の赤岳鉱泉スタッフがつづる鉱泉日誌というブログで、2020年3月21日に「冬山をなめないでください。」という記事が掲載されました。


内容を簡単に言うと、前日の客の中に夏靴(トレランシューズ)でアイゼン無しという装備で赤岳に登ろうとしていた人がいたとのこと。また、3月に入ってから冬の八ヶ岳登山にふさわしくない装備で来る客が見受けられるようになったとのことで、里が春だからすっかり春気分で高山に来る人がいるようです。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




実は、まったく同様の登山者を昨日、伯耆大山で見かけました。昨日は、ユートピアから天狗ヶ峰へと登ったのですが、赤岳のケースとまったく同じ装備で、しかもアックスさえ持たずに天狗ヶ峰へ登る登山者を見かけました。


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これがその人物ですが、両手に何も持っていないのがわかると思います。足元はよくわかりませんが、実は下山時に一瞬だけすれ違ったときに言葉を交わしたのですが、アックスもクランポンも装備していないことが判明しました。靴ははっきりとはわかりませんが、赤岳のケースと同じトレランシューズだと思われます。赤岳のケースとあわせて考えると、トレラン愛好者にありがちなパターンなんでしょうか? もしかして、クランポンなんか装着したらランニングできないじゃん、なんて思っているとか?


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そんな装備でけっこうな強風の中この天狗の難所と呼ばれる急峻なリッジを登っていくのですから、ようやるわと思いながら見ていました。


そういえば、この人物のおかしなところとして、バックパックにスノーシューをくくりつけていたことです。大山寺からユートピア経由で天狗ヶ峰方面に登るとき、スノーシューを使うような場所はほぼありません。厳冬期の降雪直後ならいざ知らず、3月下旬になろうかというこの時期にそんなふかふかの雪が積もっている平坦な場所などどこにもありません。宝珠尾根は基本的に稜線の道なので踏み抜きまくるようなこともないし、元谷経由で登ったとしても、踏み抜くようなことはあまりありません。アックスやクランポンといった必要な装備を持ってこず、必要のないスノーシューを持ってくるということから考えると、1000mクラスの低山で、スノーシューを使う比較的平坦な場所でスノートレッキング的な冬山経験がある程度だったのかもしれません。


まして大山ユートピア方面に来るのは初めてで、事前のルート確認や情報収集もしていない人だったのではないかと思うわけです。少なくともある程度冬山登山の経験があり、2000mクラス以上の険しい山に登ったことがある人なら、クランポンとアックスは絶対必需品だと判断するはずです。それよりもスノーシューを優先してしまうというのが、すべてを物語っています。


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また、同じ場所で、6本爪クランポンに、なぜかアックスの代わりにスコップを握り締めた登山者もいました。写真でわかると思いますが、右手に持っているのは赤いスコップです。この人も、前の人と同じような経験しかないのだろうと思われます。ただ、この人は難所に行く前に引き返していたので、まだましなほうかもしれません。


そういえば、元谷から上宝珠越に上がる急斜面を登っていたら、宝珠尾根登山道のほうから声がして、そこを下るのは難しいかと聞かれました。見ず知らずの人がどんな装備をつけていて、どのような経験や技術を持っているのかなど知る由もないので、あなたのレベルや技術を知らないのでなんともいえないと答えると、苦笑しながら宝珠尾根を下っていきました。おそらく、感じの悪い奴だと思ったことでしょう。


しかし、実際問題かなりの急斜面であり、正規の登山道でもないところを、なんの面識もない人に簡単に下れると言って滑落でもされてはこちらの責任問題になりかねません。そもそも、ある程度冬山の経験があるのなら、装備と経験から自分で判断できるはずなので、そういう質問をする人のレベルは推して知るべしと考えるわけです。なので、どう思われようと愛想のいい返答などする必要はないししたくもないのです。


その他、気になるのが時間感覚がおかしい登山者です。僕が下山し始めた午後2時を回っている時間に、まだユートピアを目指して登ってくる登山者がいました。夏山登山道でも、午後3時頃に3合目あたりですれ違う登山者がいたりします。泊まりなのかと思って荷物を見ても、日帰り用の小型バックパックを背負っていたりするし、普通のスニーカーにジャージ姿だったりで、かなり驚かされたりします。どこまで登るつもりなのか、なぜ夕方近くにこんなところを登っているのか、とにかく謎です。このように、春の山は遭難予備軍といえるような登山者がたくさん入り込んでいるというのが実態のようです。


どういう装備で山に登るのかなど本人の自由ですから、トレラン装備で冬山に登りたければ勝手に登ればいいと思います。おそらく、軽装備で雪山に入り込む人は、過去に問題なく下山できたという成功体験があり、この時期の雪山なんてこの程度の装備で十分だという思い込みがあるのでしょう。もしくは、自分だけは遭難することはないという根拠不明の絶対的な自信を持っているかのどちらかです。しかし、ヒマラヤなどで登頂経験のある著名な登山家でさえ国内の冬山で遭難死していることを考えれば、絶対ということはないのです。たとえ命は助かっても、長期間の入院や手術にかかる費用の問題もあるし、障害が残れば社会復帰も難しくなるかもしれません。過去に問題がなかったから今回もこの先も問題ないと考えているとしたら、あまりにも浅はかであるといわざるを得ません。


登る前にその装備で登ったらどんなことが起こる可能性があるのか、もう少し慎重に考えるぐらいのことはしたほうがいいといえます。その意味で、想像力が足りない人が増えたような気がします。ネットで簡単に情報を得られる時代になり、自分で考えるということができなくなっているのかもしれません。


ちなみに、遭難して遺体が発見されない場合、認定死亡の決定が下るまでは生命保険の受け取りはできません。仮に登山に行ったことを誰も知らずに遭難死した場合、失踪人扱いとなり、7年が経過するまで失踪宣告による「死亡認定」を受けることができません。もしもその間に生命保険料の支払いが滞って失効したら、生命保険の請求権すらなくしてしまうことになります。自分勝手に死ぬのはいいとしても、家族がいるのならもうちょっと足りない脳みそを働かせる努力はしたほうがいいでしょう。いい大人なのにそんなこともわからないのなら、登山なんてするべきではありません。


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