FC2ブログ

ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。相互リンクはしていませんので、リンクはご自由にどうぞ。

NEXT | PAGE-SELECT | PREV

≫ EDIT

灼熱地獄のはてにたどりついた雲上の花園: 別山・三ノ峰その3 

2018年7月14日(土)~15日(日) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 


毎日毎日、よくもまあこれだけ暑い日が続くものです。37度、38度はあたりまえという酷暑の夏は、車の冷房もあまり効かないぐらいの強烈な日差しなので、部屋で使っていたUSB電源の小型扇風機を車内に設置しました。車の窓にはサンシェードを常に設置した状態でエアコンを20度設定で風力最大にして、さらに扇風機も回してようやく冷えてくるという状態です。仕事のために20分ほど車を停めておいただけですぐにサウナ風呂のような状態になってしまい、もううんざりです。


この暑さでは山に行く気も失せてしまいますが、今週末は台風の接近に伴い少し気温が低くなるみたいです。多少天気が悪くても体力維持のために、雨でもいいから山に行きたいものです。雨の方がかえって涼しくていいかもしれません。


さて、それでは別山・三ノ峰のレポの続きをどうぞ。


IMG_0676_201807271320300c3.jpg
15:42 ようやく眩暈がおさまり、なんとか歩けるようになったので荷物を背負って再び歩き出しました。しかし、剣ヶ岩からもまだまだ登り道が続きます。めまいは収まったとはいえ、寝不足による疲労感もあり、ぐいぐいと登ることなどできるわけもなく、ゆっくりと地味に足を出し続けるだけです。


IMG_0679_20180727132031595.jpg

IMG_0682_2018072713203347d.jpg

IMG_0683_20180727132034211.jpg

IMG_0684_2018072713203664a.jpg
幸い、剣ヶ岩から上のほうはガスの中に隠れ気味で、日差しはほとんどありません。また、登山道の脇にはたくさんの高山植物が花をつけていて、見ているだけでもかなり癒されます。


IMG_0685.jpg

IMG_0686_20180727132039902.jpg

IMG_0688_20180727132040994.jpg

IMG_0690_201807271320429a2.jpg
すでに16時近いということもあって、下山してくる人もなく、後ろから登ってくる人もなく、。花の写真を撮りながらひとりでのんびりと歩くことができました。


IMG_0692.jpg
たまにガスが切れて三ノ峰方面が見えることもありました。右奥に見えているピークが三ノ峰かと思いましたが、どうやら違っていたみたいで。避難小屋のある2095ピークのようです。どちらにしても、あのレベルまでいまから登って行かなければならないのかと思うと、萎えそうです。テントがあれば適当なところでビバークということも可能ですが、今回は避難小屋泊ということでテントは持ってきませんでした。ビバーク用のツェルトはあるものの、テントがわりに就寝可能なタイプではないので、あくまでも非常用です。こういうときのために、テントがわりになる軽量なツェルトを持っておく必要があるなと思いました。


IMG_0693_20180727132235017.jpg
ピンク色をしたきれいなユリが咲いていました。もともとこういう種類なのか、突然変異的にこういう色が出現することがあるのかわかりませんが、日差しがあたるとすごくきれいでした。


IMG_0700.jpg
標高1750mあたりから、黄色いゼンテイカが目立つようになってきました。登山道わきにぽつぽつと灯りがともったように黄色い花が並んでいます。


IMG_0701.jpg
これはタテヤマウツボグサという花のようです。


IMG_0702.jpg
ガスで陰っていた太陽が再び姿を現し、容赦のない熱量を投げかけてくるようになりました。しかし、どうやら急登もあの先で緩みそうです。


IMG_0703_2018072713224051b.jpg
振り返ると、雲がほぼ目の高さにあり、そのうえには青い空とまぶしい太陽が輝いていました。風があって空気が冷たければ気持ちのいい風景なのでしょうが、風はほとんどないし日差しが強烈で暑いので、正直迷惑以外の何物でもありません。ほんとに、雲にはもっと頑張って上がってきてほしいものです。


IMG_0704_20180727132242c8b.jpg
16:49 標高1900mまで登ってきました。急登はおわり、フラットになった尾根の末端にベンチが設置してありました。もちろん、迷うことなく荷物を降ろしてベンチに座り込みました。休憩していると、なんと後ろから登山者がやってきました。しかも白人の男性です。「こんにちは」と日本語で挨拶してくれたので、どうやら日本語は大丈夫のようなので、少し話をしてみました。


彼はフランス人で、日本には14年ぐらい住んでいるとのことでした。一人で上がってきたのでソロかと思っていたら、パートナーが遅れてくるとのこと。どちらにしてもこの時間に登ってくるということは、避難小屋泊予定だろうと思って聞いてみると、やはりそうでした。途中で下山してきた人から避難小屋泊の人が何人かいたという話を聞いたので、結構混雑しているかもとちょっと不安になりましたが、さすがにこの後続々と小屋泊の人が登ってくることはないでしょうから、寝る場所があることを祈りつつのんびり行くしかありません。


ところで、この時点で2.5リットルの水を消費してしまったので、ハイドレーションに1リットルの水を追加しておきました。残るは2リットルのプラティパスに入っている水だけですが、これは今晩と明日のために使うわけにいきません。この先、避難小屋までまだ最後の登りが待っていますが、1リットルでなんとか乗り切らないといけないわけです。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




17:01 時間も時間なので、休憩は切り上げて出発しました。フランス人の彼は、後から来るパートナーを待って、もうすこし休憩するようです。


IMG_0705.jpg
しばらくは比較的フラットな道だったので、それなりに普通に歩くことができました。三ノ峰はちょうど左のガスに隠れているところです。問題はこの先の2095ピークの登りを無事にこなせるかです。


IMG_0706_20180727132245a99.jpg
道が次第に上り勾配になってくると、途端に息が切れて足が出なくなりました。眩暈がおさまったとはいえ、まだ体調は良くないみたいです。たまらず、道端の段差があるところで座り込んでしまいました。その間に、パートナーと合流したフランス人の彼が先行して行きました。これでもう後ろから来る人はなさそうです。どうやら最後の登山者になってしまったらしく、倒れたりしたら翌日まで誰にも発見されないので、是が非でも避難小屋にたどり着かなければなりません。


IMG_0708_20180727132455151.jpg

IMG_0709.jpg

IMG_0711_2018072713245822e.jpg

IMG_0712_20180727132500ec7.jpg

IMG_0713_2018072713250102e.jpg

IMG_0714_20180727132503b78.jpg
連続して登り続けるのがしんどすぎて無理なので、花があると休憩がてら立ち止まって写真を撮りながら進みました。気分も少しまぎれるので、高山植物にまさに癒されました。


IMG_0716_20180727132504323.jpg
17:49 死ぬ思いで2095ピークの急登を登りきって、ようやく道の勾配が緩んでくると、斜面にゼンテイカの群落が広がっていました。青空と花の群落に再び癒されました。


IMG_0718_201807271325061bb.jpg
ゼンテイカの群落の向こうに遥かに続く稜線と、眼下に見える雲の塊が高山に来たことを実感させてくれます。山は高さがすべてというわけではありませんが、高い山でなければ出会えない風景というものがあるので、やはり可能な限り高山に登りたいと思うわけです。


IMG_0720_2018072713250745a.jpg
灼熱地獄をなんとかくぐり抜けてたどり着いた場所には、雲上の花園が広がっていました。


IMG_0721_20180727132702dc3.jpg
さあ、きつい登りはもうすぐ終わりです。あの道標から左へトラバースしていけば、避難小屋があるはずです。


IMG_0724.jpg
クルマユリも出迎えてくれます。


IMG_0725_20180727132705775.jpg
避難小屋まで残り250mです。


IMG_0726_201807271327078dd.jpg
左手に見えるのが三ノ峰です。トラバース道は傾斜こそきつくないものの、ずっと登りの道だし、岩や木の根をまたぎこしたりしなければいけないところもあり、案外歩きにくい道でした。最後の最後にまだ体力を削られます。


IMG_0727_20180727132708986.jpg
18:04 ついに避難小屋にたどり着きました。日没までにたどり着くことができるのかと不安に思うこともありましたが、なんとか日が沈む前に到着しました。登山口の案内板には4時間10分とコースタイムが書かれていましたが、なんと7時間もかかってしまいました。もはやコースタイムがどうこうというレベルではなく、無事に着いたことをただただ喜ぶだけです。


IMG_0728_201807271327100ee.jpg
小屋の中に入ってみると、心配していたほどの混雑状況ではありませんでした。先に到着していたフランス人の彼とパートナーを入れても5人しかいません。全然余裕の状態で一安心です。空いていた左奥のコーナーに寝床を確保しました。


荷物を広げて、食事や寝るための準備をしていると、フランス人の彼が戻ってきて、雪渓の下へ行けば水が出ているので、水の補給ができることを教えてくれました。


IMG_0807_20180727134304867.jpg
三ノ峰避難小屋には水場がありませんが、小屋前の東斜面に大きな雪渓があり、その下から雪解けの水がわき出ているので、7月半ばであれば水の確保は可能のようです。ただし、雪渓の下までちゃんとした道があるわけではないので、注意が必要です。また、生水で飲むとお腹を壊すかもしれないので、念のため浄水器を通すか煮沸して飲んだ方がいいと思います。とりあえず、水の確保ができるということで、セーブしていた水を遠慮なく飲むことができました。


寝床の準備ができたところで、ふと窓の外を見ると太陽が地平線近くに落ちて、もうすぐ日没というタイミングでした。シャツもパンツも汗でぐっしょりと濡れていて気持ちが悪いので、とりあえず少しでも乾かすためにカメラを持って外をぶらついてみることにしました。


IMG_4818_20180727132819fd9.jpg
雲海とまではいかないまでも、薄いガスが地表付近にたまって光を反射するので白い海のような状況です。そこに山の頂が島のように顔をのぞかせていて静かで穏やかな風景が広がっていました。写真クリックで拡大します。


IMG_4821_20180727132821108.jpg
小屋の周辺にはゼンテイカの群落もあり、夕日に照らされたお花畑もきれいです。写真クリックで拡大します。


IMG_4829_20180727132822afa.jpg
日没前の美しい風景に見惚れてしまいましたが、さすがに濡れた服を着たままだと、少し肌寒さを感じるようになってきたので、日没を待たずに小屋に戻りました。写真クリックで拡大します。


食事を終えて、そろそろ寝ようかというタイミングで、まだ服は濡れていました。小屋に洗濯ロープが置いたままになっていたので、ロープを張って濡れたシャツやタオルなどを干したのですが、パンツをどうするかです。ここまで汗で濡れてしまうことを想定していなかったので、予備のパンツは持ってきていません。しかし、このまま濡れたパンツで寝袋に入るとダウンが濡れてしまいますし、アンダーウェアもいつまでも湿ったままになってしまうので、そもそも気持ちが悪くて寝る気になりません。そこで、レインウェアのパンツに履き替えることにしました。ゴアテックスなので透湿性があるし、とにかく濡れていないパンツならレインウェアでもなんでもかまいません。室温はけっこう高いので、濡れたパンツも洗濯ロープに干しておけば、朝までには乾くかもしれません。


19時30分過ぎには就寝しましたが、なんだか暑くて眠れません。2時間睡眠で登って来たので体は相当疲れているはずですが、なぜか目がさえて全然眠くなりません。トイレに行くついでに外に出てみると、きれいな星空が広がっていました。


IMG_4837.jpg
カメラと三脚をもって小屋から出ると、天の川が小屋の上にかかっていました。このときは肉眼でもちゃんと天の川が見えました。最初はソフトフィルターをつけずに撮影してみましたが、天の川の右下に見えているさそり座が判然としません。天の川をはじめ、写真全体はシャープでいい感じですが、星のメリハリが弱いのがちょっと残念です。写真クリックで拡大します。


IMG_4858_20180727132825d08.jpg
いったん別のアングルの撮影をしてから、もういちど小屋前でソフトフィルターをつけて撮影してみました。今度は星のメリハリがついて、さそり座も良くわかるようになりましたが、当然ながら全体的にややソフトになってしましました。どちらがいいかというのは、何を重視するかによって決まりますが、今回のように人工物である小屋の割合が多く、星空の主役が天の川の場合は、ソフトフィルターなしのほうがきりっとした感じなっていいと思います。反対に、地上風景が山や木のシルエットだけで、天の川が主役でなければソフトフィルターで星の明暗を強調した方がいいのではないかと思うわけです。いずれにしても、両方撮影しておけばあとでいい方を選択できるので、ソフトフィルターの有り無しを抑えておくのが一番ということなのでしょう。写真クリックで拡大します。


IMG_0732_201807271328165a8.jpg
一眼レフで撮影した後、コンデジのG7X MakrⅡでどの程度星空撮影ができるのか試してみました。シーンモードの星空を選んでシャッターボタンを押すだけとすこぶる簡単ですが、RAWで撮影できないというのが残念なところです。最初に撮影したものは画像が暗かったので、露出補正で+1.3にしてみたらそこそこきれいに天の川を撮影することができました。横に筋のようなものが写っていますが、おそらくガスではないかと思います。写真クリックで拡大します。


IMG_0733_20180727132818d25.jpg
こちらは北の空です。右にカシオペア、左に北斗七星のひしゃくの部分が写っています。本当は星空軌跡モードで、星の日周運動の写真を撮りたかったのです、取説をよく読んでいないため操作方法がわからずただのワンショット写真しかとれませんでした。一眼レフでやっているようにマニュアルモードで撮影できないか試してみましたが、いまいち設定の仕方がよくわからずこちらも試すことができませんでした。家に戻って取説で確認したので、次回試してみようと思います。写真クリックで拡大します。

20180714sannomine.jpg


つづく。


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング









関連記事
スポンサーサイト

| 2018年7月 別山・三ノ峰 | 13:45 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

NEXT | PAGE-SELECT | PREV