ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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ストックは2本利用がオススメ

 最近はストックを使っている人も多く、割と一般的な登山用具となっています。そうはいっても、1本利用の人と2本利用の人がいたり、グリップタイプもT型やI型があったりでそれぞれのメリットデメリットがよくわからんという方も多いのかもしれません。
 そもそもストックは必要なものなのでしょうか。登山に必要な道具かと聞かれれば、必須ではないけれどあれば便利な道具というところでしょう。個人的にはもはやストックを使わない登山はありえないと思っています。
 その理由は、足にかかる負担を軽減してくれて膝痛になりにくいということです。登りの場合、足を持ち上げるときにストックに力を込めてやれば、単純に足の力だけで体を押し上げるのに比べるとずいぶん楽です。下りの場合は特に効果的です。先にストックを突いて体が前(下)に行こうとするのを支えてあげながら足を出すと、ちょうど階段の手すりを両手で持って、ぶら下がるようにして降りていくのと同じ感覚で下ることができます。テントや小屋に荷物を置いて、カメラと簡単な装備だけもって出かけるときはストックも置いていきますが、そういうときの上り下りは荷物が軽いにもかかわらず、案外疲れます。もはやストックなしの山歩きは考えられません。

 ただし、デメリットもあります。当然のことながら荷物になるということです。しかも、ヤマふぉと派にとっては手がふさがるので、瞬間的なシャッターチャンスに対応しづらいのです。私は一眼レフを首からぶら下げてストックを持って歩くようなことはしないので、実際にストックのおかげでシャッターチャンスを逃したということはありませんが、ちょっと面倒なのは事実です。また、大きな岩を伝い歩くような場所では、下手にストックに頼ると滑ってバランスを崩したり、とっさのときに手が出ないなど危険なこともあります。時に岩と岩の隙間にストックが入って抜けなくなり、それに引っ張られてバランスを崩したりすると、転倒につながることもあります。そういう場合は面倒でもしまったほうが安全です。


P1010414_20120421212806.jpg
 私の使っているのは、ブラックダイヤモンドというメーカーのものです。I型グリップのもので2本で9500円ほどでした。3段伸縮で軽量です。伸縮部分のロック機構はしっかりしていて調整もしやすく、使い勝手は良いです。横開きのレバーを開けば伸縮し、たためばロックされます。回転式のものよりも扱いやすいと思います。ロックの締め付け力の強弱調整も、ロック機構部分にあるネジを締めたり緩めたりするだけで簡単に調整できます。下の写真は、上から順にロック状態、ロック開放状態、ロック締付力調整ネジの写真です。
P1010598_20120708021919.jpg


ストックのロック機構開放状態

ストックのロック締付力調整ネジ
 人気モデルなのか大勢の方が使用しており、混雑する小屋などでは間違われやすいので、他人のものと区別しやすいようになんらかの工夫が必要です。

 ストックは1本が良いのか2本が良いのかということについては、基本的に2本使用のほうがバランスもとりやすく荷重の分散という意味でも効果的だと思います。1本だとどうしてもバランスが偏ります。登りの時は両手で持って力をかけることもできますが、下りの時は両手で持つと歩きづらいしストックが体の中心に来るので足に引っかかりやすくなります。最近は2本使いの人のほうが多いみたいなので、だんだんと2本使用が主流になっているようです。ところが、ストックの使い方がうまくない人も時々見かけます。やたらと腕を広げて体の横に突いていたり、ただ地面についているだけで過重を軽減するような使い方になっていないのです。

 ストックは、登る時は短めにし、下るときは長めに調整します。基準は、平地で持ったときに腕が90度に曲がり地面と水平になる長さです。調整幅は好みの問題ですが、私の場合は登りで115cm、下りで125cmにすることが多いです(身長171cm)。急な上りでは110cmにすることもあります。

 使い方のこつは、体からあまり離さずに突くことです。登るときはこれから足を持っていこうとする高さの所にストックを両方突いて、段を上がるときに両手にぐっと力を入れて体を引っ張りあげるようにします(2本使用時)。林道歩きや緩い上りの縦走路などでは、歩幅程度前にストックを突いて斜め後ろに押し込むようにしてやります。こうすると体が自然に前に押されるようになり、楽に歩けます。ちょうどクロスカントリースキーの選手が使うストックワークのような感じです。
 ストックの出し方は、もちろん右足と左手、左手と右足が同じタイミングです。うまく使えないという方は、一度平地で練習してみると良いでしょう。問題は下るときです。特にI型のグリップの場合、下りではストックを握る手首にやや無理な形で力がかかるので、T型グリップのほうが楽かもしれません。私がはじめて買ったのはT型でした。当時はひざを痛めていて、下りで楽なタイプということで選びました。ただし、T型は登りや平坦路を歩くときに力を入れにくい握り方になりますから、下り重視でなければ、一般的にはI型のほうが使いやすいと思います。お年寄りの歩行補助としてのステッキはたいていT型ですが、上から力を加えるのに適した握り方になります。速く歩くためというよりも、体を支えるという役割に適しているようです。I型グリップでも、普通にグリップを握るのではなく、グリップの頭の部分を上からわしづかみにするように握ると、下りでは楽です。

ストック
 ただし、この握り方はストックの操作がしにくくなるので、ある程度の慣れが必要です。また、下りのときはあまりストックに体重を預けすぎないように注意しましょう。うっかりストックが滑ったり接合部が緩んでいきなり縮でしまったりして、前のめりに転んでしまうこともあります。下りでの転倒はすぐに骨折などの重傷に結びつきやすいので、あくまでも体の支え程度にしておきましょう。

 ストックの先端は金属の鋭い石突がついています。購入時にゴムキャップがついていますが、このカバーは山につくまでは絶対にはずさないようにしてください。
ストックの石突
 石突がむき出しのままザックにくくりつけていて、電車やバスの中でザックの上げ下ろしをすると、周囲の人に大変危険です。自家用車で行く場合でも、うっかり車のボディーや内装を傷つけることもあります。では、いつはずせばいいのでしょうか。これは状況によりますが、雨天などで滑りやすい場合を除いては、キャップをつけたままでも十分ストックを使うことができます。環境保護の観点から登山道へのダメージを考えると、できるだけゴムキャップをつけて使用したほうが、環境にはやさしいといえます。土の道でぬかるんでいるような場合は、滑りやすくなるのでキャップははずしたほうがいいと思いますが、はずすかどうかは、状況を見てご自分の判断で決めてください。ただし、できるだけキャップをつけて使用してほしいのが、木道です。石突でがんがん突かれると、やわらかい木道はすぐに痛みます。自分だけならたいしたことはないにしても、年間で考えれば何千、何万という人が利用するわけですから、そのダメージは大変なものです。人にも環境にも優しい登山をぜひ心がけてください。

 蛇足ですが、ストック(Stock)はドイツ語、ステッキ(Stick)は英語で、どちらも同じ意味です。日本ではもっぱらT型グリップのものをステッキと言っているように思いますが、お年寄りのステッキのイメージが強いせいかもしれません。








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