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ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。相互リンクはしていませんので、リンクはご自由にどうぞ。

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過度の期待は禁物: ファイントラック スキンメッシュ

年末年始の休みに入ったのですが、あまり天気が良くなくて、いまのところまだ家でゴロゴロしています。どうやら年内はあまり天候がすぐれないようなので、年が明けてから行動する予定です。掃除も済んだし、年賀状も出したし、髪も切ったし、山行用の食料も買えたしで、いまのところするべきことはやり終えた感じです。


30日は比較的天候が安定しているようなので、ちょっと重めの荷物を担いで、歩荷トレーニングがてら伯耆大山にでも登ってこようかと思います。


さて、年内最後の更新になるかもしれませんが、ドライレイヤーについて書いておこうと思います。


ドライレイヤーといえば、ファイントラックが提唱し始めた言葉だったと思いますが、該当する商品はファイントラックだけのオリジナルというわけではありません。ほかの登山用品メーカーからも出ていますが、名の知れているのはミレーのドライナミックメッシュです。また、あまりメジャーではないかもしれませんが、ノースフェイスからもハンドレッドドライタンク(旧パラマウントタンク)などの商品がラインナップされています。


PARAMOUNT TANK
僕が最初に購入したのはノースフェイス パラマウントタンクで、その後ミレー ドライナミックメッシュNSクルーを購入し、使い分けてきました。今年、ドライナミック3/4スリーブクルーを追加するとともに、最後の最後に本家のファイントラックスキンメッシュを購入しました。このため、3社のドライレイヤーを比べることができたので、スキンメッシュのレビューを他のドライレイヤーとの比較をからめながら記事にしておきたいと思います。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




まずはファイントラックですが、当初はフラッドラッシュスキンメッシュという商品だけだったのが、いつの間にかスキンメッシュ、パワーメッシュ、アクティブスキンという3種類の展開になっています。


ファイントラックの宣伝文句によれば、スキンメッシュはオールシーズン、オールラウンドタイプで、適度な保温力と汗抜けスピードのバランスに優れているので、どんな登山シーンにも対応する高い汎用性が特長だそうです。ちなみに、パワーメッシュはトレランなどのアスリート向き、アクティブスキンは沢登りや冬期登山向きということだそうです。もちろん、どれもオールシーズン使えるとのこと。


skinmeshlongsleeve.jpg
僕が購入したのはスキンメッシュのロングスリーブです。実は、購入した時は現在では3種類のシリーズ展開になっているということを知らず、ファイントラックのドライレイヤーはスキンメッシュだけだと思っていました。なので、冬山用ということなら本来はアクティブスキンを購入した方がよかったのかもしれません。もっとも、スキンメッシュもオールシーズンで登山にも使えるとうたっているので、決して用途と商品の性格が間違っているということではないはずです。


実際にスキンメッシュを使用したのは、2017年12月3日の徳島県三嶺への登山時でした。汗冷えとは直接関係ありませんが、正直なところ、最初に肌につけた感じはあまりいい感じではありません。なんというか、かさついた化学繊維という感触があり、どちらかというと不快です。ただ、しばらく着ていると慣れてしまい、不快感はなくなります。一度洗濯をすると、不快感はほぼ気にならない程度になっていたので、新品を使う場合は一度洗ってからのほうがいいかもしれません。


登山口での気温は約8度で、登りではそこそこ汗をかきました。汗抜けをよくして汗冷えを起こさないようにスキンメッシュの上にはメリノウールの薄手シャツとポーラテック パワードライ素材のジャケットを着ていたのですが、当然ながら風通しがいいため尾根で風に吹かれるとかなり冷えました。このとき、背中を中心に汗冷え感を強く感じたので、スキンメッシュのドライレイヤーとしての性能に疑問を持たざるを得ませんでした。言ってみれば、普通のシャツを着ていて汗をかいた時に近い感覚です。ノースフェイス パラマウントタンクやミレー ドライナミックメッシュは、同じような状況でも汗冷えを感じたことはほぼありません。これはいったいどういうことなんでしょうか。


おそらく、生地の違いが原因だと思うわけです。


IMG_9793.jpg
スキンメッシュの生地は、メッシュという名前ですが、実際のところは目の粗い布地に近いものです。等間隔に穴が開いていたりしますが、メッシュというには少し無理があるように感じます。このため、かいた汗が生地の部分で膜状になって残る時間が長いのではないかという気がします。ファイントラックは、撥水素材であることと濡れ戻りがないことに力点を置いた宣伝をしている一方、吸汗速乾性能についてはそれほど触れていないように感じるのですが、そのあたりも何か関係するのかもしれません。


もしも、この時に上に着ていたメリノウールの吸汗性能が不十分なのでドライレイヤーが汗を迅速に肌面から吸い上げられなかったということだったとしたら、むしろそのほうが問題です。冬場にはいつもベースレイヤはメリノウールのシャツを着ていますが、パラマウントタンクやドライナミックメッシュだと同じような状況で同じようなレイヤリングをしていても汗冷えを感じたことはほぼありません。であれば、ドライレイヤーとしてのスキンメッシュは限定されたシャツとの組み合わせの時しか発揮されないということになってしまい、汎用性のないスキンメッシュを選ぶ理由はなくなります。


ためしに、スキンメッシュの生地の裏側、つまり肌に触れる側にスプレーで水をかけてみたところ、表側ほどではないにしてもけっこう表面に水滴が付着した状態になりました。手の甲で上から押さえてみても、すぐに吸い込まれることなく光を反射してテカるぐらい生地表面に水分が残ります。ドライナミックメッシュやパラマウントタンクでは、そもそもメッシュ状なのでメッシュ部分が濡れた感じになるというだけだし、手の甲で抑えればすぐに吸収されてしまい、水分が光を反射してテカるような状態にはなりません。触ってみてもなんとなく湿っているという程度です。こうしてみると、スキンメッシュは撥水生地というのが逆効果になっているような気がします。個人的な意見ですが、登山用途に限って言えばドライレイヤに撥水性能など不要で、生地の含水率ができるだけ低いこと、肌との接触面積が小さいこと、吸汗速乾性能が高いことの3つが重要で、これらの要素をいかに最大化するかということに尽力すべきではないかと思うわけです。


ファイントラックは、商品化する前に社員が試用して性能を検証するというようなことをサイトあたりに書いていますが、どこのメーカーでも誰かがテストくらいはしているでしょうから、それがとくにすごいこととは思いませんが、この汗冷え感については何も指摘されなかったのか不思議です。どんな状況で使って検証しているのでしょうか。僕のような素人からは及びもつかない発汗コントロールを可能にする卓越したプロフェッショナルの社員ばかりで汗冷えなどしないということなのか、それともファイントラック製品同士のレイヤリングなら発生しない事象なのか、どうなんでしょうか。ファイントラックのミッドシェルを着ていれば防風・透湿にすぐれているので汗もかかないし、風も入らないから汗冷えなんてそもそも発生しないということなのかもしれませんね。


IMG_9796.jpg
パラマウントタンクは、生地的な部分はほとんどなく、メッシュ感が強くなります。含水率がほぼ0というポリプロピレン100%なので、汗をかいても生地自体が濡れる感じがないのも、汗冷え感がない理由だと思われます。パラマウントタンクはハンドレッドドライタンクと名前が変わっていますが、あいかわらずタンクトップとシュートスリーブしかラインナップがなく、ロングスリーブがありません。生地が薄く、レイヤリングへの影響が少ない商品なので、ぜひロングスリーブもラインナップしてほしいと思います。


なお、ウールを混紡した生地のロングスリーブパラマウントウールクルーという商品が出ていて、秋冬用であればこちらを選ぶことができます。ただ、実際のものを見ていないので、生地の厚みがどの程度なのかは不明です。写真で見た限りでは、メッシュの感じはドライナミックメッシュに近い雰囲気です。







IMG_9794.jpg
ドライナミックメッシュは3つの中でもっともメッシュの間隔が大きく、まさに網というかんじです。網を構成する繊維はわりと太いため生地に厚みがあります。繊維は柔らかく吸汗性も高いようで、真夏に大汗をかいても汗が肌に残っているという感覚がほぼありません。生地に厚みがあるため上にシャツを着ると肌との間にできる空間が大きくなり、肌とシャツが接触することはまずありませんし、冬は空気層が作られることもあって暖かさもあります。反対に夏場は汗の蒸発する空間になり速乾性能に優れているようです。


drynamiclongsleeve.jpg
ということで、3つのドライレイヤーシャツの中で一番のおすすめはと聞かれたら、迷わずミレー ドライナミックメッシュです。汗冷えということを忘れさせてくれる優れたドライレイヤーです。ハンドレッドドライタンクもその点では同じぐらい優秀です。ただし、ドライナミックメッシュは生地が厚いため、タイトなシャツをあわせるのがちょっと苦手なケースがあります。スキンメッシュを購入した理由がまさにこれで、タイトなシャツにあわせるための生地が薄い長袖のドライレイヤーとして購入したわけです。もしかすると、アクティブスキンなら違う結果だったかもしれませんが、スキンメッシュについていえば、汗冷えしないと思ったら大間違いであるということは覚えておいた方がいいでしょう。ファイントラックも汗冷えを軽減するといっているだけで、汗冷えしないとはいっていないので、誇大広告というわけではないのですが、過度の期待はしないほうがいいです。










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