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ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。相互リンクはしていませんので、リンクはご自由にどうぞ。

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アルペン気分満点のタフな尾根: 伯耆大山宝珠尾根その2 

2018年3月25日(日) 鳥取県大山町 上宝珠(標高1400m) 日帰り単独行 


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中宝珠越のすぐ先の崩落地は、とくに通過が困難な状況ではありませんでした。ロープも設置されているし、まったく問題ありません。先ほど先行者を追い抜いているので、トレースは一人分の足跡だけです。この人もまたツボ足でした。


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崩落地を越えると、今度は急斜面のトラバース区間になります。ここは夏道も同じコースになっていて、尾根上は歩くことができません。急斜面に足を踏み入れようとしたところ、前方の尾根に戻ってくる人影が見えました。足跡は一人分しかないので、当然この足跡の主だと思われます。どこまで行ってきたのでしょうか。


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足跡の主と急斜面の途中ですれ違って、再び尾根道を進んで行くと、今度はトラバース気味に谷地形を登って行く場所です。夏道では確かロープが設置されている場所だったはずです。足を滑らせないように気をつけながら進みました。


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谷地形を突き上げていくと、斜度がきつさを増してきます。夏道は確か右手の尾根に登ってからS字状に木の間を抜けていくようについていたはずです。斜面の正面から続いている足跡は、下ってきたときにショートカットしたもののようです。登りの足跡らしい右側のトレースはすぐ先でやはり右に向かっているので、ぼくも右上に向かいました。というのも、右上の尾根に出たところで休憩できそうな場所があったように記憶しているからです。


12:12 写真を撮り忘れていましたが、記憶のとおり小さな鞍部のような場所があり、荷物を降ろして休憩することができました。空腹感が出てきたのですが、さすがに腰を下ろして昼食にするのにいいというほどの場所ではないので、立ったままスニッカーズをスポーツドリンクで流し込みます。その間に、先ほど追い越したソロ男性が再び先行して行きました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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休憩場所から再び尾根の斜面をS字状にトラバースして尾根に上がると、高い木がなくなり展望が大きく開けました。標高1320m地点です。目の前に北壁が屏風のように連なります。


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標高1330mの尾根に出ると、三鈷峰が出迎えてくれました。


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ユートピア避難小屋も見えました。


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この尾根が上宝珠越に直接連なる尾根になるので、この先は上宝珠越まで尾根歩きになります。ただし、意外と細い尾根で、アップダウンもけっこうあったはずなので、上宝珠越まで楽に歩かせてくれることはなさそうです。


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通せんぼする木の枝をよけながら、細い尾根の上を進んで行きます。


上宝珠越の少し手前に並んでいる標高1350mの小ピークのうち、手前の小ピークで先行していたソロ男性が立ち止まっていたので、再び僕が先行しました。ところが、その先にはもうトレースはありません。どうやら、途中ですれ違った男性も上宝珠越まで行かずに引き返してきたようです。


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二つ目の小ピークを越えると、いったん鞍部へと下りますが、この鞍部は地形図には描かれていません。標高差が10m未満ということなのでしょう。鞍部の先の登り返しのところに足跡がついているのが見えます。右のほぼ垂直に近い崖を登って来た人がいるのでしょうか。しかし、鞍部まで下りて足跡がどこからきているのか確認してみると、右の崖から登って来たわけではないようで、どうやら上宝珠越方面から下ってきたようで、この鞍部で引き返したみたいです。


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鞍部から登り返して、地震で崩落した箇所を通過します。夏道ではロープが設置されてけっこう登りにくい場所ですが、雪があるので簡単に登ることができました。もっとも、雪の下に隠れた岩にのってしまうと、クランポンの爪が滑るので、足元に注意しながら登る必要があります。


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崩落地の先は、ナイフリッジの細い尾根が続きます。


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ナイフリッジを越えると、再び急斜面のトラバースです。夏道では尾根伝いに歩けたはずですが、なぜかトレースは三鈷峰側の斜面についています。わざわざトラバースするということは、尾根通しでは歩けない状態なんだろうということで、素直にトレースに従いました。足を滑らせると剣谷にまっさかさまになるので、慎重に斜面を渡りました。


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トラバースを終えて再び尾根に出てくると、斜度が緩くなって、ちょっとした雪原のようになっていました。


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13:03 上宝珠越です。出発してから約3時間半もかかってしまいました。2014年6月に来たときは、2時間10分ほどで来ることができたというのに、1時間以上も余計な時間がかかってしまいました。途中立ったままの休憩を三回とっただけなので、休憩で大きくタイムロスしたわけではないのに、なぜこんなに時間がかかったのでしょうか。


アップダウンに加えて、藪の尾根に急斜面のトラバース、ナイフリッジと、規模は小さいながらもいろいろなバリエーションが凝縮した宝珠尾根は、思っていた以上にタフな尾根でした。積雪期に歩くのは初めてなので、少し慎重になっていたということも時間がかかった理由だと思われます。


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とにもかくにも、さすがにここらでお昼休憩をとらないと倒れそうなので、腰を下ろして大休止をとることにしました。雪面を慣らして座る場所を確保したら、ひとまず三鈷峰をバックに自撮り。そういえば、途中で追い越してきた男性は、あれから姿を見せません。どうやらあの小ピークで引き返したようです。


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本日も変わり映えのしないランチです。カフェラテとコンビニおにぎり二つ。


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おにぎりをほおばりながら、三鈷峰の山頂を眺めてみましたが、どうやら登山者はいないようです。


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ユートピア避難小屋のあたりにも人の姿はありません。ふと気が付くと、小屋の左手の稜線上に月が顔を出していました。


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北壁からはひっきりなしに落石の音が響いてきます。正面にある二つの谷筋には、連続して落石が転がり落ちているのが見えます。時折、崖の部分が小規模な崩落を起こして土石流のように石と土が流れ落ちていくのも見えました。


おにぎりを食べ終えて、カフェラテを楽しんでいると、時間はすでに13時30分です。今から三鈷峰山頂まで行くとすると、おそらく1時間近くかかることでしょう。往復で2時間かかるとすると、上宝珠越に戻ってくるのが15時30分です。少し日が長くなっているとはいえ、駐車場まで1時間30分で戻れたとしても17時です。温泉に入ろうものなら家に帰りつくのは早くても20時ぐらいになりそうで、さすがにそこまで遅くなるのはしんどいなという気がします。三鈷峰をやめてユートピア避難小屋に行くというのも一瞬考えましたが、避難小屋に行く理由も特にないし、行きたいとも思いません。となると、今日のところは上宝珠越で終わりにしておくのがよさそうです。


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13:40 ということで、下山することにしました。下山は宝珠尾根を戻っていたらまた3時間ぐらいかかりかねないので、一気に元谷へ下ることにします。超急斜面を下ることになるし落石の可能性もあるので、念のためにと持ってきたヘルメットを装着しておきます。


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当初は上宝珠越えから直接砂すべりコースで下ろうかと思いましたが、下りたところが落石が転がってくる場所に近いことと、トレースが全くなかったので、少し下のトレースがついている斜面を下ることにしました。尾根上から見下ろすとちょっとビビるぐらいの急傾斜ですが、バックステップでゆっくり確実に下りました。


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標高差で20mほど下ると、ようやく傾斜が緩くなり、前を向いて下れるぐらいになりました。緊張感が一気に緩みます。


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上を見ると、こんな感じです。


標高1300mあたりまで歩いて下り、そこから1250m地点までシリセードで一気に滑り降りました。ゲーターを装着していなかったので、靴の中に雪が入ってしまいましたが、幸い足首のところで止まって中まで入りこまなかったので冷たい思いをしなくて済みました。やはり雪山ではゲーターが必要ですね。


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そのあとは再び歩きで下って行くわけですが、たまに子供の頭ぐらいの石が雪面に転がっていたりするので、ときどき後ろを振り返って落石を警戒しながら足早に下りました。


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落石の心配がなくなったあたりまで下りてくると、あとはゆるい傾斜の谷筋をまっすぐ行くだけです。


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振り返ると大屏風岩が黒々とした姿で見送ってくれていました。


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元谷避難小屋のあたりまで来て、もう一度振り返ってみましたが、北壁の迫力は相変わらずです。南壁側の三ノ沢最上部の大堰堤あたりから見る南壁よりも元谷から見る北壁の方が迫力があるのはなぜだろうと思いましたが、元谷の標高の方が三ノ沢大堰堤の標高よりも低いので、その分標高差が大きいことが理由のようです。


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14:20 元谷の林道入口まで下ってきました。さすがに元谷経由は早いです。宝珠尾根を引き返していたら、今頃はまだ中宝珠越にも着いていないことでしょう。


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林道は歩くのに困らないぐらいまで雪は減っていました。


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下宝珠越入口まで戻ってきました。あとは左に下りて朝登って来たコースを戻るだけです。


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14:36 大神山神社に着きました。裏側はこのような雪景色ですが、正面の方に回るとけっこう雪が融けてシャーベット状の水たまりになっていました。灯篭の下でクランポンを外して、アックスもバックパックに装着して、雪山装備をはずしてから参道を下りました。


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雪のなくなった大山寺下の参道を下っていると、石の硬さが膝に響いてひざ痛が出始めました。できるだけ痛みがでないように、歩幅を小さくしてゆっくり下ります。


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15:03 上宝珠越から1時間20分で下山することができました。この時間なら温泉につかって帰るぐらいの余裕はありますから、そそくさと装備を外して、豪円湯院で汗を流して帰りました。

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| 2018年3月 伯耆大山上宝珠越 | 00:20 | comments:3 | trackbacks(-) | TOP↑

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