ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

2016年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2017年02月

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Polartec Alpha採用のジャケット: マーモット アイソザムフーディー レビュー

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昨年の5月に購入し、半年ほど着る機会のなかった中綿入りジャケットのアイソザムフーディーですが、雪山シーズン突入で期待を裏切らない性能を発揮してくれています。


米軍特殊部隊用に開発された素材(Polartec Alpha)だけあって、すぐれた防風性能と保温性能がありつつも蒸れにくい行動着として噂にたがわぬ性能です。とはいえ、いかなる状況でも着たままで大丈夫かというと、さすがにそれは無理。ある程度気温が低く、それなりに厳しい環境でないと汗をかいてしまいます。


実際に着用して登山した限りでは、インナーに山シャツ1枚だけなら11月上旬の岡山県北の1000m級の山でも下山時であれば汗をかかずに歩くことができました。それほど気温は低くなく、微風で時々晴れ間が出るような天気でした。11月下旬になり気温が0度近くまで下がれば、登りでも汗だくにならずに登ることができました。


厳冬期であれば、南アルプスの気温マイナス10度で風のない樹林帯の登りで、ウールの厚手インナーと薄手フリースを中に着た状態でやや汗ばむ感じです。フロントジッパーを大きめに開けておけば、汗が流れるほど暑くなることはありませし、少しペースを抑えてゆっくり登れば汗ばむ感じもなくなりました。気温マイナス5度ぐらいで風もそこそこ吹いている標高2700m前後の稜線であれば、寒さも感じず汗ばむこともなく、快適な登山ができました。


表の生地は、防風性と撥水性に優れたPERTEX Quantumで、肩の部分は摩擦に強くストレッチ性のある素材で補強されています。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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裏地は、吸汗速乾性に優れた独自素材「ドライクライムメッシュ」を使用。写真の白い部分がドライクライムメッシュで、名前の通りメッシュ生地になっています。柔らかく、さらっとしていて肌触りがとてもいい生地です。前身頃は胸部分に採用されています。


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背中側は、腰の上あたりまでドライクライムメッシュになっています。また、フードの後頭部もメッシュ生地になっています。


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ドライクライムメッシュは袖の脇下部分にも使われているし、胸の部分と背中もつながっていて、蒸れやすい脇まわりの対策もしっかりされています。とはいえ、この仕様は2014-15モデルのもので、2015-16モデルは袖下とサイド部分にストレッチ素材が使われ、現行モデルではポーラーテックパワーグリッドを採用しているそうなので、ドライクライムメッシュがどうなったのかはわかりません。


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残念ながらマーモットの商品ラインナップからはアイソザムフーディーは外れてしまっているようですが、アイソザムジャケットはまだラインナップされています。アイソザムフーディーのフードは、耳は隠れるものの顔はけっこうがっつり出てしまうぐらい小さ目のものなので、あえてフード付きでなくてもいいかもしれません。冬期の行動着として考えると、霧氷や着雪が落ちてくるときに首筋に入るのを防げるのでフードがあったほうが便利ではありますが、ネックゲータなどでも対応できるのでないと困るというものでもありません。


アイソザムジャケットは、まだほとんど安売りしているお店はないようですが、春になって冬物処分で安く手に入るなら、来シーズン用に購入するいいチャンスかもしれません。行動中に汗をかかないことを前提にしたウェアリングだとわりと薄着になり、ちょっと風が強くなったり休憩するときにすぐ冷えてしまいますが、中綿入りジャケットだとほぼ着たままの状態でOKなので、体温調節のために脱いだり着たりする手間と回数を減らすことができます。行動着として使う蒸れにくい中綿入りジャケットとしては悪くないと思います。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Marmot(マーモット) Isotherm Jacket M5J-F7178 2015-16モデル
価格:16200円(税込、送料無料) (2017/1/30時点)





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| ウェア類 | 18:17 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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腰を痛めて静養中

あれは先週の水曜日のことです。とある現場で配筋検査をしているとき、スラブ筋(基礎の床にあたる部分)の下のスペーサーが外れているところがあり、職人さんは作業で忙しそうだったので自分で修正しておこうとスラブ筋を持ち上げようとしたところ、うっかり上半身で引っ張り上げるようにして力を入れたものだから、腰がピキッ! そのまま鈍い痛みが腰の中で渦巻く羽目になってしまいました。



身動きできないほどの重症ではないのですが、何かしようと腰に力が入るとピキッとくるので、悪化することを恐れてうかつに力が必要な作業はできない状態です。当然、バックパックを担いで寒い雪山に登るなんて無茶はできません。万一、途中でぎっくり腰にでもなったら、救助要請が必要になってしまいます。せっかく週末の天気が回復したというのに、家でおとなしくしておくしかありません。



とりあえず、昨年購入した登山用品のレビュー記事などをつらつらと書きながら、しばし静養したいと思います。


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| 時事ネタ・ニュース | 20:03 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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山小屋通信簿: 行者小屋

山小屋通信簿は、清潔さや快適さなどの一般的な項目の他に、ヤマふぉと派の観点から撮影山行基地としての評価も加えた山小屋の評価です。各評価項目を5段階で審査し、合計点数の平均(端数は四捨五入)が総合評価です。

評価項目
●清潔度:小屋内の部屋や食堂、トイレ、布団など、清潔に保たれているかどうかももちろんですが、小屋周辺の状況やごみの処理なども含みます。
●快適度:小屋内で過ごす時間を快適に過ごせるかどうかです。乾燥室の場所や利用時間、自炊場所の有無と位置、談話室の有無と居心地、本や暖房などの設備をチェックします。
●ホスピタリティ:宿泊や幕営の申込み、売店の対応など従業員の応対をチェックします。
●食事のうまさ:朝食夕食だけでなく、昼食メニューなどボリュームや味をチェックします。ただし、食べたものにもよるのでかなりいい加減です。基本的にあまりグルメではないので、味については甘い評価かもしれません。
●施設充実度:宿泊客以外の登山者が利用できる設備についての項目です。小屋前のテーブル&ベンチ、無料の水場、屋外トイレ、雨をしのげるひさし付きベンチがそろっていると評価5です。1種類を1ポイントとして評価します。
●ロケーション:写真を撮るためのベースとして、立地条件などを評価します。ただし、立地条件は変更しようがないので、3以上の評価とします。

評価基準
5:非常に優れている
4:良い
3:問題ない
2:いま一歩
1:改善が必要

●行者小屋
清潔度:5
快適度:5
ホスピタリティ:5
食事のうまさ:4
施設充実度:4
ロケーション:4
総合評価:4.5


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行者小屋は、八ヶ岳の西麓、赤岳や阿弥陀岳の足元に立地しているため、赤岳、阿弥陀岳への登山基地となる山小屋です。


入口を入った左手に売店兼受付がありますが、その奥に土足のまま入れる自炊スペースがあります。昼間は売店で購入したものを飲食することもできますから、かなり便利な作りになっています。



玄関を入って、左右に靴棚があり、正面のガラス戸を入ると大きな食堂兼談話室になっています。正面奥に階段があり、宿泊スペースは階段を上がった二階になります。階段横のコーナーが談話室になっていて、大きなストーブを囲むように本棚とベンチが設置されています。たくさんの雑誌や本が用意されていて、ストーブの暖かさに包まれながらくつろぐことができるので、かなり居心地のいい談話室です。


階段の下をくぐって左奥にトイレがあります。小屋からは廊下でつながっていますが、構造的には別棟になっているようで、小屋内へ匂いが漏れてくることはありません。トイレは洋便器になっていて、清潔に保たれていました。男女兼用ですが、個室のみなので、それほど気兼ねすることはなさそうです。正月休みに宿泊したときにはトイレ前の流しは手洗い用にアルコールスプレーが置いてありました。冬季は水が出ないので、消毒スプレーで対応しているようです。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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二階の構造は、中央部に広めの廊下が通っていて、その左右に就寝スペースの区画があります。完全な個室にはなっていなくて、左右を壁で仕切られただけの空間です。小屋では大広間と呼んでいます。



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左右で4つ分の区画に対して1つの割合で中央の廊下部分にコタツが置かれていて、わざわざ階下の談話室まで行かなくてもくつろぐことができました。ただし、布団を敷くと通路になるスペースがなくなってしまうので、実質廊下の方向でしか使えないので使い勝手はいまいちです。大広間とは別に個室もあるようです。


乾燥室は1階と2階にそれぞれあるらしいのですが、今回は使う機会がなかったので、どこにあってどういう状況なのかは未確認です。上の写真の廊下の奥に見えているスペースがもしかすると2階の乾燥室なのかもしれません。2階の階段前にハンガーのかかったクローゼットのような場所があり、濡れた雨具のようなものは無理としても、多少湿気たジャケットぐらいなら一晩で乾くと思われます。


同じグループの赤岳鉱泉にはお風呂があり、5月末から10月末までの期間は入浴できますが、行者小屋にはお風呂はありません。ここだけは残念なところです。


食事は、特別豪華というわけではありませんが、味は十分美味でした。



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1月2日に泊まった時の夕食は、ビーフシチューにサラダとフルーツがついて、ごはんと豚汁というメニューでした。



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朝食は、焼き鮭、人参とジャガイモの煮物、昆布巻、フキ、梅干しと漬物、海苔、納豆、ごはん、味噌汁となっていました。ごはんと豚汁・味噌汁はお代わり自由です。


スタッフの対応は、丁寧でいい感じでした。


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ロケーション的には、小屋前から赤岳や横岳、阿弥陀岳を目の前に望むことができ、晴れていれば夕陽に赤く染まる山々を見ることができます。夜は出ていませんが、おそらく赤岳や横岳とからめた星景写真も狙えるでしょう。


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残念なのは、山裾の立地であるため、稜線や山頂付近の小屋に比べると、見上げた写真しか撮れないことです。やはり、雲海や日の出などと絡めたり、山の形をきれいに写すにはある程度の高さがほしいところです。



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| 山小屋通信簿 | 20:23 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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初めての厳冬期荒天登山~ガス・風・雪の三重苦: 八ヶ岳・赤岳その3

2017年1月2日(月)~3日(火) 長野県茅野市 赤岳(標高2899m) 小屋泊単独行 


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9:22 赤岳天望荘の横を通りぬけて、赤岳山頂を目指します。正月は赤岳天望荘も営業しているはずですが、外から見た限りでは人の気配が感じられず、とても営業しているようには見えませんでした。


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天望荘の先にある県界尾根コースとの分岐から登りが始まります。


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ずーと上に向かって斜面が続いているはずですが、ガスが濃くなったのか、雪が少し強くなってきたからなのか、20mぐらい先までしか見えないような状況です。風も強くなっており、山頂付近ではどういう状況なのかと少し不安になってきますが、とにかく今はまだそれほどひどい状況ではないし、急激に悪化しそうな雰囲気でもないので、とりあえず山頂を目指します。


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幸い夏道の鎖の手すりがところどころ見えているので、道迷いの可能性は低く、それだけでもかなりの安心材料です。一方、標高が上がるにつれて風が強くなってきました。バラクラバで口を隠してしまうと息苦しくてつらいのですが、口を出して風があたると顔が凍傷になりそうな寒さなので、息苦しくてもバラクラバで顔を隠さざるをえません。息で口の部分が湿ってくるので、そのぶん通気性が悪くなる感じです。口を少し突き出すようにして呼吸すると少し楽になることを発見し、口を突き出しながら登って行きました。


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天望荘で別れてから姿が見えなかった先行の男性が、はるか先にちらりと見えました。風が強まったおかげでガスが薄くなったようです。天望荘から赤岳山頂までの区間は、雪が少なく硬いのでトレースはほぼないに等しい状況でした。なので、夏道の鎖を頼りに登ってきましたが、鎖がない区間では自分の感に頼らざるを得ません。感といっても、雪面の状況を確認して夏道と思われる部分を探していくのでまったくのあてずっぽうというわけではありませんが、先行者が見えるとやはり安心感が違います。


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9:54 まだかなぁと思いながら登っていると、不意に目の前に黒い大きな塊が見え、近づくとそれが赤岳頂上山荘だとわかりました。天望荘から30分で登頂することができました。1時間ぐらいかかるとばかり思っていたので、意外なほどあっさりと登頂してしまった感じです。赤岳山頂は、頂上山荘の前を通り抜けた奥にあります。


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やや幅の狭い短い岩尾根の先に山頂が見えました。赤いジャケットを着た単独の男性が一人います。黄色いジャケットを着ていた先行の男性の姿は少し先のやや下ったあたりにいるようです。1月3日のお正月休みで、行者小屋に30人ほど宿泊していたのに山頂にわずか二人しかいないなんて、ちょっと意外でした。思ったよりも早く登頂できたということなのかもしれません。


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標柱が立っている場所の隣には祠が祭られていますが、そちらにも人の気配はありません。


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標柱の前で自撮りしようとしていたら、赤いジャケットの男性が撮りますよと声をかけてくれたので、お言葉に甘えて撮影してもらいました。


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祠のほうに立ち寄ってみたら、正面はエビのしっぽがびっしりとついていて、かなりの風雪にさらされていたようです。夜から朝にかけて強風が吹き荒れていたのでしょう。登頂時にそんな状況になっていなくてラッキーでした。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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10:00 長居は無用ということで、さっさと下山することにしました。文三郎尾根は、山頂を通り過ぎた反対側から下るのですが、ずいぶん前の夏に権現岳から縦走してきた経験しかないので、はっきりいって初めて通るのと等しい状況です。トレースもあまりはっきりしていないので、クランポンの爪痕を探しながら慎重に下りました。


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少し下ったあたりで、どこを行けばいいのか少し迷ったりもしましたが、ひとまず道を失うこともなくトレースの明確に残っている場所まで下りてきました。どうやら、目の前の大岩を右側から巻いて下に降りるようです。


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大岩を巻いて下っていくと、キレット方面と文三郎尾根との分岐路がありました。これを右に降りていけばいいわけです。とりあえず、ひと安心です。


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とはいえ、分岐から先も急傾斜の斜面が続くので気は抜けません。こちら側は天望荘から上のルートと違って、けっこうサラサラの雪が深めに積もっていて、クランポンの爪がいまいち効いてくれないような場所もあり、それなりに緊張しました。


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阿弥陀岳方面と文三郎尾根の分岐点から先の大きな斜面をトラバースするところがトレースがまったく見えなくなり、ちょっと焦りましたが、ここは春に引き返した場所なのでまだ記憶が鮮明で、こんな角度で下ったはずという記憶を頼りに先に進んでいくと無事トレースを発見することができました。何もない斜面や尾根でガスに視界を閉ざされた場合の危うさを、リアルに感じた瞬間でした。


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10:56 急傾斜の文三郎尾根を下って、無事に行者小屋に戻ってきました。小屋の前にはけっこう人がたまっていたのが見えたので、少し手前で安堵の記念撮影です。


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8時に出発して、11時に戻ってきたので、休憩込みでほぼ3時間で登って降りてきたわけです。コースタイムだと登り2時間10分、下り1時間20分で合計3時間30分ということになりますが、30分早く回ることができました。特別急いだわけではないので、実際にはそんなものなのかもしれません。ただし、下山は休憩なしでした。


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行者小屋でクランポンなどの装備をはずし、ハードシェルも脱いで下山の準備を整えます。お昼近いということもあり、小屋でコーヒーを頼んで、中の自炊スペースで行動食の昼食休憩をとりました。ガスと風と雪の中を歩いた時間はわずか3時間ですが、ずっと緊張していたためか、ずいぶん疲れたような気がします。これといって危険な場所も状況もありませんでしたが、それでもマイナス14度という低温の中で視界も十分ではない中での山行なので、いい経験になったかなという気がします。


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11:51 食事休憩を終えて、下山にとりかかります。雪はやんでいて、視界もだいぶんよくなっています。寒さもゆるんできているようで、ソフトシェルだけでまったく問題ないと思われます。登ってくるときと同様に、クランポンはしまってスノーグラバーを装着し、足早に歩き始めました。


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12:26 中間地点を通過します。


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13:14 美濃戸山荘前に出てきました。ここも休憩しないで通過します。


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13:19 赤岳山荘前のベンチで小休止をとりました。ここから先は緩やかな林道歩きですが、まだ凍結箇所が残っているので、スノーグラバーは外さずにそのままにしておきました。


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振り返ると阿弥陀岳はまだガスをかぶっています。この分だと赤岳も同様でしょうから、天候の回復を待たずに朝から登ったのは正解でした。


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下るにつれて日差しが降り注ぐようになってきました。


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14:04 八ヶ岳山荘に戻ってきました。


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スノーグラバーを外して点検してみると、左右ともにスタッドが2個づつなくなっていました。それでも、途中で滑りやすくなったということはなかったので、とりあえずまだ使えそうです。


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ちなみに、スノーグラバーはつま先側が外れやすいので、今回はこのようにベルクロテープで靴紐に固定してみたら、まったく外れることなく歩くことができました。踵にコバがある靴の場合は、踵側はコバにひっかけることができるのでまず外れることはありません。なので、つま先側だけ対策を講じておけば大丈夫です。


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荷物を車に置いて、八ヶ岳山荘で2日分の駐車カードで2杯の無料コーヒーをゆっくり味わった後、八ヶ岳を後にしました。

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おわり。

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| 2017年1月 八ヶ岳(赤岳) | 21:58 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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初めての厳冬期荒天登山~ガス・風・雪の三重苦: 八ヶ岳・赤岳その2

2017年1月2日(月)~3日(火) 長野県茅野市 赤岳(標高2899m) 小屋泊単独行 


1月3日の朝は、午前5時30分ごろに目覚めました。まだ暗かったので、外がどういう天気なのかわかりませんが、誰かが雪が降っているというのが聞こえたので、布団の中でがっかりしたのを覚えています。


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行者小屋の朝食は午前6時です。ずいぶんゆっくりだなと思いましたが、冬は7時近くにならないと明るくならないのでそんなものかもしれません。朝食のメニューは、ごはん、味噌汁、焼きシャケ、昆布巻、ニンジンとジャガイモの煮物、漬物、梅干し、納豆、海苔などでした。大きなお皿に小さなおかずがぽつぽつと置いてあると、なんだかものすごく制限された食事のような雰囲気なので、もう一回り小さなお皿にすればいいのにと思わないでもありません。


食事を終えて部屋に戻り、窓から外を確認すると、どんよりとしたお天気で、ガスも出ています。雪のほうはパラパラ降っているという程度だったので、天気が良くない割にそれほど視界が悪いということはありません。風も、小屋の周辺ではわずかに吹いているという具合だったので、登頂をあきらめて帰る理由は特に見当たりません。もちろん、上に登れば登るほど風も雪もきつくなる可能性が大きいのですが、現時点では問題ない状況です。いまいち気分がのらないのですが、今回は写真ではなく登頂が主目的の登山なので、とにかく登ってみることにしました。厳冬期の悪天候時に行動した経験はほとんどありませんから、今回はいい勉強になりそうです。うかつに行動して遭難してしまっては元も子もないので、慎重かつ冷静に行動することを肝に銘じていくことにします。


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7:58 準備を整えて外へ出ました。ガスと小雪で50mぐらいの視界です。寒さは鳳凰山のときと大差なく、風が弱いのでそれほど厳しいわけではありません。行者小屋から地蔵尾根を登って赤岳に登頂し、文三郎尾根で下山することにします。


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地蔵尾根への取り付きはやや傾斜のある森の中の道で、トレースはしっかり残っていました。行者小屋から急激に高度を上げる急登なので、汗をかかないようにハードシェルは着ないでゆっくりと登って行きました。


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気温は、マイナス11度。TNFのパラマウントタンクをドライレイヤーに、200番手のメリノウールシャツ、中厚手のフリース(マムート アコンカグアライトジャケット)、ソフトシェルジャケット(マーモット アイソザムフーディ)といういでたちで、特に寒さを感じることはありませんでした。


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次第にまっすぐ登るのがきつくなるほどの急傾斜に変わってきたので、サイドステップを織り交ぜながら登っていきます。


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8:29 階段が現れました。鉄パイプで組まれた手すりが設置されていますが、手すりの表面には雪や氷が張りついていて、手で握っても滑るばかりでかえって危険です。階段のステップにも半分埋もれるように雪がのって固まっているので、つま先しか載せることができず、けっこう厄介でした。アックスを使って安全を確保しつつ、一段ずつ丁寧に登りました。


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階段を上りきると、やや傾斜はゆるくなるものの、雪が少し深くなったように感じます。


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やがて、左手前方に崖が見えてきました。そろそろ樹林帯が終わり、地蔵尾根の核心部が近づいてきたようです。


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傾斜のきつい、谷状地にでました。新雪直後なら雪崩が起きても不思議ではないような場所です。年末年始は降雪はなかったはずだし、足元の雪の状況も安定しているようなので、問題はなさそうです。左手の崖の横に階段の手すりらしいものが見えていますが、ほぼ埋まっています。トレースは階段を目指すのではなく、やや右上に登りながら途中で向きを変えて左上へと続いています。左上には尾根が見えているので、あそこまで登ったら尾根道になりそうです。


小屋のあたりに比べると風もきつくなり、尾根道に出る前にハードシェルジャケットを着ておきたいところですが、なにしろ急傾斜の雪面なので、そんな場所はありません。とにかく、左上の尾根まで行くしかありません。滑落しないように、クランポンの爪がしっかりと食いついているのを確認しながら尾根を目指します。


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8:48 尾根に出ました。幸い、強風が吹き荒れているということもなく、また、ちょうど荷物を降ろして休憩することができるぐらいの平坦なスペースがあったので、助かりました。ちょうど上から降りてくる単独行の男性がいたので、風の様子を聞いてみたところ、朝は20mを超えるような強風が吹いていたけれど、いまはかなり収まっているので問題ないとのことでした。どうやら、強風の心配はしなくてもよさそうです。問題は、視界不良による道迷いと、ミスによる滑落です。慎重な行動を心がければ、かなりの確率で切り抜けられると思うので、登頂を続行することにしました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




ハードシェルを着ている間にも、下山してくる人がいたので、すれ違いを待つ時間を利用して、軽く行動食を食べたりお湯をのんだりして休憩することができました。


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休憩場所のすぐ上にある階段は、最初に出てきた階段よりも幅が狭く傾斜もきついもので、鉄パイプの手すりはツルツルでした。なので、やっぱりアックスを使って安全を確保しつつ、クランポンのつま先でよじ登りました。年末に地蔵尾根で滑落した人がいたという話を聞いていたので、手足の動作ひとつひとつを慎重に確認しながらの行動が続きます。


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階段を上りきった先に、半分雪に埋まったお地蔵さんがいました。思わずひざまずいて手を合わせて、無事下山できますようにと祈りました。無事登頂ではなく、無事下山と願掛けしたことに気が付いて、やっぱり生きて帰ってこそ登山だよなあと自分の気持ちに納得しました。


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お地蔵さんのところから上を見ると、前方に人影が見えました。どうやら先行者がいるようです。今日は、地蔵尾根の取り付きで男性2名のパーティーを追い越して以来、登山者にはまったく出会っていないので、登っている人もいるんだとちょっとだけ安心しました。誰も登山者がいないと、登山するような天候ではないのに無謀な登山をしているかのような気になってくるので、やはり不安感がわいてきます。


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お地蔵さんの場所から岩場に設けられた道を登っていくと、幅の狭い尾根にでました。そこそこの高さもあるし、左右は切れ落ちているのですが、視界が悪いためか怖さはまったくありませんでした。写真は渡りきってから振り返って写したものです。


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前方にはすでに幅広くなった尾根があり、その向こうに崖が見えています。どこまで行けば稜線にでるんだろうかと思いつつ、登って行きました。


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登っていくと、まだ鎖の手すりが見えているナイフリッジを通過します。ここも、左右の切れ落ちている場所ですが、傾斜があまりきつくないので、恐怖心はあまりわいてきません。


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9:10 手すりの見えていたナイフリッジを通過し、その先の岩場を超えると、突然地蔵さんと道標が現れました。地蔵尾根を登り切り、稜線に出たのです。山と高原地図のコースタイムだと行者小屋から赤岳山頂まで2時間10分となっていますが、地蔵尾根だけなら1時間20分ぐらいとみていたので、思っていたよりも早く登り切れたようです。それほど冷や冷やするような場所もなかったので、聞いていたほどきついコースではなかったなというのが正直な感想です。


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稜線上はそこそこ強い風が吹いていましたが、体が持って行かれるほどのことはなく、風の心配はそれほどしなくてもよさそうです。地蔵尾根の分岐から右手方向に行けば赤岳展望荘があるはずですが、ガスが濃くてさっぱり見えません。岩の先がどうなっているのかもよくわからないまま、とりあえず地蔵尾根の分岐から右へと歩き始めました。


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岩の先からいったん下って再び登り返すようです。右側は切れ落ちているようなので、トレースを外さないよう注意しながら進みました。


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9:15 進んでいくとぼんやりと建物らしき影が見えてきました。赤岳展望荘です。建物の陰に先行者がいて、吹きさらしの所に立っていた僕に、こっちは風がないよと教えてくれました。先行の登山者は年配の男性で、少し話をした後、先に出発していきました。


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気温はマイナス14度、風は5m前後といったところですが、ときおり強い風が吹き抜けていきます。


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森林限界を超えているので、この先はずっと吹きさらしの稜線歩きです。なので、装備やウェアのチェックをしておきました。


鳳凰山でコンデジの電池がすぐになくなって面倒だったので、今回はカメラをジャケットの内ポケットに入れて温めながら登っています。なので、カメラの電池はいまのところ問題なさそうです。


GPSのほうは、電池を交換してくるのを忘れて山小屋で通常のアルカリ電池を買って入れたので、気温がマイナス14度の世界ではあっというまになくなりかねません。なので、ハクキンカイロと一緒にバックパックのヒップポケットに入れておきました。


ゴーグルを本格的に使うのは今回が初めてですが、スワンズのダブルレンズゴーグルは登ってくる途中曇ることもなく、ちゃんと視界を確保してくれています。


ヘルメットも、ゴーグルが使えるものということで新しく購入したものですが、ゴーグルとの相性もばっちりで、ベルトがずれたり違和感を感じたりすることもなくいい感じです。


行動食とお湯で軽い休憩をとったあと、身支度を確認して赤岳山頂を目指して出発しました。


つづく。


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| 2017年1月 八ヶ岳(赤岳) | 15:04 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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デジタルカメラマガジン2017年2月号「個性派写真展」に採用

先月号に引き続き、今月号でも写真が掲載されることになりました。


今回はいわゆるフォトコンテストとは少し趣向の違うもので、集まれ! DCM写真部というコーナーにおいてテーマを決めて撮った写真を募集し、その中から掲載作品を選ぶというものなので、賞の区別はありません。






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今号のテーマは「日の出」。自分の主要テーマである山岳風景の写真ではなく、2009年に撮影した海から昇る太陽の写真です。カキいかだの並ぶ海面の向こうから昇るダルマ太陽を撮影したもので、個人的にも好きな写真なので、選ばれたのは素直にうれしいです。


いわゆる悪い例としてよく言われる日の丸構図の写真ですが、これはこれで正解だと思ってます。というのも、左右ほぼ対称な地形になっていて、狭い海峡の中心から昇る太陽に素直に視線が向くし、左右どちらかに太陽を配置すると、太陽の反対側に黒々とした島影が写りこんできてものすごく重くなるので、バランスが悪くなるというのが理由です。今回選ばれたところをみると、まんざら間違っていなかったということかと思います。


もっとも、GANREFにあげた写真は、少しトリミングして画面下にわずかに見えているカキいかだの一部をカットするのを忘れてしまったものなので、ちょっと失敗したなと思ってます。いま削除してアップしなおすとリンクが切れてしまうのでそのままでいきますが、その点だけが残念なところです。


GANREFのサイトで採用された写真の一覧が見られます。一覧のリストから、この写真の該当ページにリンクが張られているので、2000×1333ピクセルの拡大写真を見ることができるようになってます。興味がある方はリンクをたどってみてください。


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| 写真ネタ・ニュース | 14:15 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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初めての厳冬期荒天登山~ガス・風・雪の三重苦: 八ヶ岳(赤岳)その1

2017年1月2日(月)~3日(火) 長野県茅野市 赤岳(標高2899m) 小屋泊単独行 


鳳凰山から下山した1月1日の夜は、諏訪湖畔にあるヨットハーバーの駐車場で車中泊しました。たまに車の出入りがあったものの、とくに騒がしくなることももなく、朝までゆっくり眠ることができました。


朝起きて筋肉痛がひどかったり、体の疲労感がきついようなら2日の入山はやめて1日ゆっくり休養して、赤岳は日帰りで行くのもありかなと考えていました。ところが、目覚めてみると筋肉痛はおろか疲労感さえほぼなくて、どうしたのだろうかとかえって気味が悪いほどです。


ヨットハーバーの公衆トイレは水道が止められていたので、とりあえず近くの湖畔公園に移動して、そちらの公衆トイレで顔を洗ったり歯を磨いたりした後、八ヶ岳の天気を調べてみました。天気は晴れ予報が出ていますが、風速は秒速20m越えの数値になっています。鳳凰山と違って赤岳の稜線はけっこう切れ落ちているので、強風時に登るのはすこし気が引けます。とはいえ、鳳凰山でも同じぐらいの予報が出ていましたが、体を持って行かれるほどの風は吹いていなかったことを思うと、あまり心配しなくても大丈夫なのかもしれません。あくまでも平均風速ということでしょうから、めったなことでは20mを超える風に遭遇することはないともいえます。


どうしたものかと考えてみましたが、諏訪湖のほとりで考えていてもらちがあきません。とにもかくにも頭上には真っ青な空が広がっています。行くだけ行ってみて、危険を感じるほどの強風であれば中止して帰ってくればいいだけです。ということで、湖畔公園の駐車場でポットに入れるお湯を沸かした後、コンビニで朝食を仕入れて、登山口へ向けて出発しました。


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美濃戸口に向かう途中、正面に雲一つない状態の八ヶ岳がくっきりと見えていました。これなら少々風がきつくても大丈夫そうだなと思いつつ、車を走らせます。信号待ちを利用して行者小屋に電話をかけて、1泊2食付で予約を入れました。まだ正月休みの期間ですが、すんなり予約を取ることができました。今年は日程の関係か比較的空いていたようです。赤岳鉱泉の夕食に出るというステーキも気になるところですが、赤岳に登るだけなら行者小屋のほうが近くて楽なので、歩く距離を減らせる行者小屋に宿泊することにしました。


テント装備が一式あるのだからテント泊でもいいのですが、さすがに2泊3日してきた後なので、寝袋もそれなりに湿っていて保温力も低下しているでしょうし、昨日の今日で再び重い荷物を担いで山に入る気にはなれませんでした。


美濃戸口の八ヶ岳山荘駐車場に着いたのは、10時を回っていました。駐車場代を支払い、準備を整えます。


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11:09 少し遅れ気味の出発ですが、今日は行者小屋までの行程なので、十分余裕のある時間です。


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美濃戸口から谷へ下る道は凍結路になっていましたが、そこを過ぎると林道はほぼ雪なしでした。ヘアピンカーブのところにあるショートカット道もまったく雪なしです。


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再び林道に合流する場所でも、雪はありません。


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晩秋のような雰囲気の林道を淡々と歩きます。


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進んでいくうちに徐々に雪が地面を覆うようになってきました。


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美濃戸に近いS字カーブの坂道は、日当たりが悪いせいもあるのでしょうが、ツルツルのアイスバーンと化していました。これはスタッドレスでも二輪駆動車では登らないだろうなと思いながら、路肩の凍結していない場所を慎重に登って行きました。すれ違った下山者が背後でドスンと鈍い音を立てて転倒した音を聞きながら、このS字カーブの手前の林道脇に駐車されていた車が数台あったのは、ここを登りきれなかったからかもしれないなと思いました。最初はたんに駐車場代をケチって路肩に停めているのだろうと思っていたのですが、登れなかった可能性のほうが高いように感じます。四輪駆動でも駆動輪が滑ったら四駆になるパートタイム四駆だと無理かもしれないと思えるほどのツルツル状態でした。実際、ラバーのチェーンを前輪にまいたワンボックス車も路駐していたので、金属チェーンでないと歯が立たなかったのでしょう。


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12:09 赤岳山荘前の坂道も、アイスバーンになっていて少してこずったものの、ひとまず赤岳山荘前のベンチまで無事たどり着けました。2016年の春に来たときは、この先の美濃戸山荘手前の坂道もアイスバーンになっていたことを思い出して、ここで滑り止めのスノーグラバーを装着しておきました。道の奥には、雪をかぶった山がそびえています。方角からして阿弥陀岳だと思いますが、雪煙が上がっている様子もないので、風はそれほどひどくなさそうです。


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予想通りアイスバーンになっていた坂道を難なくのぼって、南沢と北沢の分岐まできました。行者小屋へは右の南沢コースを進みます。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




南沢コースに入ってすぐに、足跡ばかり見ながら歩いていたら沢のほうへ行ってしまい、気が付いたらコースを外れていました。すぐにおかしいと気が付いて正しいコースに復帰しましたが、下ばかり見て歩いていたら道迷いしやすいのはわかっているのに、積雪期は足跡が明確なのでつい何も考えずに辿ってしまいがちです。反省。


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一つ目の橋を渡ります。


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そして、二つ目の橋。


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春に来たときにドロドロになっていて厄介だった場所は、寒さのせいで土は凍結していたので助かりました。


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やがて、アイスリンクのような道が出てきました。滑り止めを装着しているので、躊躇なく氷の上を渡っていきます。


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新しい橋が作られていました。この時期は下の川が凍結して上に雪がのっているので、まるで地面のあるところに橋が作られているようで、なぜここに橋があるのか理解に苦しむような状況ですが、無雪期は流量のある川なのでしょう。もちろん、橋を渡らずに凍結した川を歩いて渡りました。


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13:58 中間地点に着きました。ここからは美濃戸へも行者小屋へも40分の距離です。少し前に休憩していたので、そのまま通過します。


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岡山に住んでいると完全凍結した川なんて見ることはないので、こういう光景はすごく新鮮です。


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登山道の傾斜が緩んでくると、前方に八ヶ岳が見えてきました。赤岳かと思いがちですが、横岳の一部だと思います。


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進んでいくと、大同心も見えてきました。


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それにしても、南沢コースは傾斜が緩んで八ヶ岳が見え始めてからが長いコースです。歩けども歩けども樹林帯が続くので嫌になります。


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横岳が大きく見えてきました。


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ようやく赤岳にご対面です。


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近づいてくると、なかなかの迫力です。


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14:57 行者小屋に着きました。朝起きた時はなんともなかった下半身ですが、歩くとさすがに疲労感が出てきました。本日、食事が終わったらさっさと寝ようと思います。


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小屋前のテント場にはテントがちらほら見えます。思っていたよりも赤岳がきれいに見えていいロケーションなので、三脚を持ってきて星空の撮影をしてもよかったなあと、ちょっと後悔。


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行者小屋に泊まるのは初めてです。就寝場所は二階で、中央の通路を挟んで左右に半個室のようなスペースが並んでいました。大部屋のようで大部屋でない、個室のようで個室でない変わったつくりです。


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中央の通路部分はけっこう広くて、コタツがいくつか用意されていました。冬場にはありがたい設備です。


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夕方、カメラをもって小屋前に出てみると、赤岳が名前の通り夕陽に赤く染まっていました。写真クリックで拡大します。


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大同心、小同心も赤く染まりました。こちらも写真クリックで拡大します。


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夕食はビーフシチューでした。ほろりと崩れるほど柔らかく煮込んだ肉が美味でした。豚汁もうまかったです。いつものテント泊では考えられない豪華な食事を堪能しました。赤岳鉱泉のステーキもうまいらしいので、今度来るときは赤岳鉱泉に泊まってみたいものです。


食後は少し雑誌など読んで時間をつぶした後、明日も今日のような晴天であることを期待しつつ、20時前には布団にもぐりました。


つづく。

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| 2017年1月 八ヶ岳(赤岳) | 18:47 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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厳冬期なのに晴天72時間: 鳳凰山その5

2016年12月30日(金)~2017年1月1日(日) 山梨県南アルプス市 観音岳(標高2841m)・薬師岳(標高2780m) テント泊単独行 



31日の夜は大みそかということもすっかり忘れて眠りこけていたので、正月らしい気分は何一つないまま目覚めた元旦の朝でした。


今日は下山予定日です。前の晩、今日の予定をどうするか寝袋の中で考えていました。とりあえず、白峰三山の朝焼けのシーンは前日に見たし、やり残したことは特にありません。しかし、せっかくいい天気が続いているのだから、初日の出を山の上から見て帰るぐらいのことをしてもいいなと思います。ただし、昨日行った辻山は東の展望がないので、初日の出を見るためには少なくとも砂払(岳)まで登る必要があります。約1時間の行程なのでそれほど大変ではありませんが、森林限界の上になるため風がきついと思われ、じっとして日の出を見るにはそれなりに厳しい環境です。


行くかどうか逡巡しているときに、ふと昨日の下山時に砂払(岳)ピークの南側に大岩が風を遮ってくれて、風の弱い場所があったことを思いだしました。風向きはその時々で変わるので、元旦の朝も風がさえぎられるかどうかはわかりませんが、同じような晴天の日なら、おおむね同じような風向きになる可能性が高そうです。あそこなら吹きさらしの場所にいるよりはかなりましだろうということで、とりあえず砂払(岳)まで朝いちばんに登ってみることにしました。


体が温まるようにと朝食はカレーにしました。最近は夜にラーメン、朝にカレーや丼ものという献立が定番となりました。理由は、朝食にラーメンを作ると、クッカーの掃除が面倒で手間がかかるからです。カレーや丼ものであれば、アルファ米のパックに直接入れて食べてしまえるので、クッカーはお湯を沸かすだけで済みます。食べ終わったらアルファ米のパックを捨ててしまえば終わりなので、手間いらずなのです。


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5:06 砂払(岳)に向けて出発です。ほかのテントでもすでにごそごそと出かける準備をしている音が聞こえますが、出発するのは一足早いタイミングのようです。後ろからがつがつ来られるといやなので、ちょうどいいタイミングでした。


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真っ暗な登山道をヘッドライトの明かりを頼りに進みます。気温はかなり低いのですが、風が直接吹き付けてこないので、それほど寒いという感じはありません。


6:10 砂払(岳)の大岩が風を遮ってくれる場所に着きました。日の出までまだ30分ぐらいあるので、空はほんのりと明るくなり始めたぐらいです。念のため、もっと風が弱くなる場所がないかと砂払(岳)のピークまで行ってみましたが、思っていた場所よりも条件のいい場所はありませんでした。


荷物を降ろしてカメラを取り出していたときに、三脚を忘れてきたことに気が付きました。日の出の写真であれば、十分明るいので三脚はなくても問題ありませんが、日の出前の撮影では三脚がないと厳しい条件です。とはいえ、いまさらとりに戻ることなどできないので、手持ちでなんとかするしかありません。


空は昨日と同じく、雲一つない晴天です。このぶんだと、2000年9月に初めて登った北岳のキャンプ場から見た夜明けの富士山と同じ光景が見られそうな予感がします。


富士山の背後の空が次第に色づいてくるのをじっと待っているときが、けっこうつらい時間でした。思っていたよりも風が強く、昨日ほど風がさえぎられている感じがないため、大岩の風下にいるとはいえ、結構寒さは厳しい状況です。ハードシェルとダウンジャケットを両方着ていてもじんわりと寒さがしみ込んできます。風がきついせいもあるのでしょうが、気温も昨日よりは少し低いような気がします。とにかく寒い。


今回、ダウンは就寝時に使っているモンベル ライトアルパインパーカーしか持ってきていなかったので、サイズ的にハードシェルの外側にアウターとして着ていたのですが、基本的にこういうときはハードシェルの内側にインナーとして着られる少し薄手のダウンのほうが暖かいと感じます。やはり防風性能はゴアテックスのハードシェルのほうが断然優秀なので、ダウンをアウターにしてしまうと保温効果が今一つのようです。さらに、手足の指先が時間とともに冷えてジンジンしてきました。足踏みをしたり体をゆすったりしながら、空が明るくなるのを待っていました。


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6:30 富士山の背後の空が赤く染まり始めました。いよいよショーの始まりです。とりあえず、コンデジで1枚撮ってみましたが、こういうときはコンデジでは力不足です。ダイナミックレンジの狭いコンデジのセンサーでは、微妙な空のグラデーションを表現しきれず、白とびしがちです。素直に一眼レフに持ち替えて撮影開始です。この後の写真は一眼レフで撮影したもので、クリックで拡大します。


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手持ちということで、ISOを手振れしないぎりぎりのところまで上げざるを得ませんでしたが、何度か撮影して確認してみたところ、ISO1250でF5.6、マイナス1補正で1/8秒ならなんとかぶれずに撮影することができました。といっても、レンズを支える左手を岩に置いて上からカメラを押さえつけるようにして撮影して初めてブレが止まりました。もちろん、手振れ補正をONにしての話です。この時の焦点距離は望遠端の105㎜です。


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2000年に北岳から見た富士山の夜明けと同じ光景が眼前に広がります。地面よりも明るい空が多めなので、絞りはf5.6、マイナス1補正でも、ISO800で1/40秒でシャッターが切れました。この速度なら手持ちでも十分です。


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高所から見る夜明けの光景は、いつみても感動的です。地平線が赤く染まり始めるところから見られるからなのか、それともほかに理由があるのかわかりませんが、この瞬間、寒さも忘れてしまいます。


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次第に赤から黄色へと染まる部分が上昇していきます。


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やがて空を染めた夜明けのショーは終わりを告げ、いよいよ主役の登場となりました。地平線にかかった雲の上端がオレンジ色に輝き始めます。


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7:10 2017年の夜明けです。あふれ出た太陽の光が、周囲のものを赤く染めていきます。


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頭をガスに隠した北岳は、今朝はちょっと不機嫌そうです。


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間ノ岳のほうは、今朝も穏やかです。


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結局、北岳は最後まで頭を隠したままでした。


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時折吹く突風が雪を舞い上げるので、雪粒がまるでダイヤモンドダストのように朝日に輝きながら空中を舞い踊ります。


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氷の薄化粧を施したダケカンバの若木も、朝日を浴びて輝きます。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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日も昇って、朝焼けのドラマが終わりを告げ、寒いというよりも痛いという感覚に変わりつつある手足の指先が凍傷になってしまわないうちに撤収することにしました。撮影途中の7時15分に確認した気温は、マイナス12度でした。風もあったので、体感温度はさらに10度ぐらい低かったかもしれません。


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8:03 テントまで戻ってきました。冷えた体を温めるために、ひとまず中に入って熱くて甘いカフェオレを飲んで一息つきました。そのあと軽く食事をとり、下山時のお湯を沸かしたりしたあと、撤収開始です。冬用外張りの内側が結露でバリバリになっているだろうなと思っていたのですが、意外にもほぼ結露はなくさらりと乾いていました。テントに日が当たっている状態ではないし、少し前にお湯を沸かしたりしていたのに、なんだか不思議です。まあ、結露しにくいということなら願ったりかなったりです。


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11:20 撤収完了。ちんたらやっていたら思いのほか時間がかかってしまいました。


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11:29 テント場を後にします。


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12:02 苺平を通過。


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バリバリに凍結した川のようになっている登山道も、スノーグラバーのおかげでスリップすることなくサクサク下ります。


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12:52 日当たりのいい火事場跡で一休みしました。


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ふと気が付くと、朝は頭を隠していた北岳が、すっきりと頭を出していました。


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白峰三山も真っ青な空の下でみな穏やかにたたずんでいるかのようです。


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標高が低くなったので風も弱まり、寒さもゆるんで気持ちのいい午後です。結局、入山してから下山するまでの三日間、一度も天気が崩れることなく、晴天が続きました。厳冬期にこれほど好天に恵まれた山行は初めてです。


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13:49 杖立峠で荷物の重さがつらくなってきたので、少し長めの休憩をとりました。


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杖立峠から夜叉神峠までの区間が、下山ルートで一番つらかったかもしれません。次第に足が痛くなってきて、夜叉神峠手前の落ち葉が積もった急傾斜の下りは、かなり堪えました。


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15:09 急傾斜を下りきってからの登り返しにうんざりしながら、ようやく夜叉神峠小屋まで戻ってきました。もう歩くのが嫌になりかけていたので、遅い時間ながら荷物を降ろしてベンチに座り込みました。


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これで見納めとなる白峰三山を眺めながら、行動食を食べたり、お湯を飲んだりして最後の下りを乗り切るためのエネルギーをチャージします。かれこれ30分ほど休憩して、出発しました。


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夜叉神峠を左に折れて、駐車場へと向かいます。


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16:17 途中一度休憩を入れて、ようやく駐車場へたどり着きました。すっかり足が痛くなってしまい、これ以上は絶対歩きたくないという状況だったので、思わず安堵のため息が漏れました。


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南アルプス街道を下り、おりきったところにあるローソンで下山後の定番と化しつつあるカスタードクリームとホイップクリームが入ったビッグシュークリームと牛乳を堪能しつつ、近くの日帰り温泉をネットで探してみたところ、3つ見つかりました。しかし、そのうちの2つは、山梨県民が410円の入浴料のところ、県外者は倍の820円という価格になっています。いくらなんでもぼったくり過ぎです。残りの一つは県外者差別はなかったものの、700円とそこそこ高いし、場所的にけっこう混んでそうな予感がします。どうせ明日は八ヶ岳に登る予定で茅野方面に行くのだから、こんな県外者差別をするようなところの温泉に入ることもないということで、以前訪れたことがある八ヶ岳山麓のもみの湯に行ってみたところ、正月は20時までの営業で、入ったのが19時を過ぎていたため、なんと300円で入浴することができました。やっぱり温泉に入るのなら長野県に限ると思った次第です。


入浴後、原村のセブンイレブンによって弁当を買って食べ、どこか近くに車中泊できるところはないかと調べてみると、わりと近いところに弓張公園というのが見つかったので、そこに向かいました。駐車場もそこそこ広いし、住宅街からは離れていたので安眠できそうでしたが、公衆トイレは閉鎖されていて使用不可でした。なので、どこかほかを探そうと思っていたら、突然赤色灯を点灯したパトカーがやってきました。僕が到着してから1分もたたないぐらいのタイミングだったので、偶然にしてはできすぎです。おそらく、不審者を警戒するためにどこかで見張っていたのでしょう。正月ということもあり、人けのない公園でクスリなどの犯罪行為を行っているという嫌疑でもかけられたようです。まあ、警察官も仕事としてやっているのでわからないわけではないものの、やはり犯罪者かもしれないという嫌疑をもって扱われると、気分も悪いしついつっけんどんな受け答えをしてしてしまいました。ああいうときはもう少し余裕をもって、愛想よく会話したほうがあとあと不愉快な気持ちが残らなくていいでしょうから、今後はもう少し大人になるよう気を付けたいと思います。


その後は、想像通り免許証の確認と根掘り葉掘りの質問攻めで、しまいには家出人の届出リストの該当者でないかどうかの確認までされて、けっこう長い時間拘束されてしまいました。うかつに人けのない公園なんかに行くとろくなことはありません。ようやく解放されたものの、もはやこのあたりで車中泊の場所を探すのは気が進まなかったので、もっと市街地に近い場所で探すことにしました。


一番近かったのは茅野市運動公園ですが、同じ公園ということでまた警察に職質されるかもしれないという気がして、少し時間がかかるものの、諏訪湖畔のヨットハーバー駐車場まで移動しました。ネットでも車中泊地としての情報があるし、民間のヨットハーバーなのかどうかわかりませんが、ヨットハーバーという施設の敷地なら警察もわざわざ入ってこないだろうということで、ここに決めました。公衆トイレは使えたものの、水道は凍結防止で止められていたのが残念ですが、とりあえず朝まで安心して眠ることができました。もっとも、近くにある湖畔公園の駐車場のほうが、トイレも水道も使えたし、すぐ前にセブンイレブンや温泉(片倉館)もあって便利なので、今後は湖畔公園のほうを使いたいと思います。



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| 2016年12月 鳳凰山 | 18:22 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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厳冬期なのに晴天72時間: 鳳凰山その4

2016年12月30日(金)~2017年1月1日(日) 山梨県南アルプス市 観音岳(標高2841m)・薬師岳(標高2780m) テント泊単独行 



寒波襲来で寒い日が続きます。13日は朝から夕方までずっと外出していて寒い中現場に出ている時間が多かったので、すっかり肩がこってしましました。夜、暖かいお風呂にのんびりとつかっていると、肩のこりがじんわりと溶けていくような感じできもちよかったです。


さて、前回の続きで、薬師岳山頂から観音岳に向かうところからスタートです。


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10:33 薬師岳から観音岳を目指して出発です。目の前に見えているのが観音岳です。見る限りではかなりなだらかな稜線の道です。切れ落ちたような場所もなさそうだし、比較的楽に行けそうです。風もそれほどきつく吹いていないので、ハードシェルも着ないで行けるでしょう。


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歩き始めてすぐに気が付いたのは、なんとも贅沢な眺めを楽しめる稜線の道だということ。観音岳に向かって右手には八ヶ岳が見えます。


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八ヶ岳も鳳凰山と同様に、雪があるのは上のほうだけみたいです。赤岳と阿弥陀岳の間になだらかなテーブルのような頂が見えていますが、硫黄岳だと思われます。


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そして、左手には北岳から連なる白峰三山が、迫力の姿で並んでいます。いままで手前の尾根に隠れていた北岳のバットレスも、ここにきてやっと全貌を表しました。夏にあの稜線を歩いたことが、なんだか嘘みたいです。


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道はずっと尾根通しかと思っていたら、わりと早めに白峰三山側の斜面をトラバースするようになってきました。場所によってはずーと下まで斜面が続いているような場所も通りますから、下手に転倒したりすると滑落の危険性もないわけではありませんが、それほど急斜面というわけでもないし、雪は完全に凍結しているわけではないのでクランポンの爪もよく噛んでくれて、あまり緊張することもなく普通に歩くことができました。


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北岳と仙丈ケ岳のツーショットです。


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こうやって真正面からバットレスを見るのは初めてです。


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まじまじとバットレスを眺めると、なんとなく古老の顔のようにも見えてきます。


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斜面のトラバースから再び尾根道に戻ってきました。ここまでくればあとは尾根伝いに観音岳の山頂を目指すだけです。


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山頂直下はやや傾斜が急ですが、やばいところもなく、一歩一歩雪を踏みしめて登っていきます。


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11:15 鳳凰山の最高峰 観音岳です。誰もいません。この標柱があるのは山頂にある大岩の東側なので、西風がさえぎられてほぼ無風状態でした。休憩するにはいい場所なので、とりあえず荷物を置いて背後の岩に登ってみることにしました。


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大岩の上は風が強く、たいして広くもないので自撮りするとそこらの道端で撮ったような写真しか撮れませんでした。ちなみに背景に見えるのは仙丈ケ岳です。


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次に北岳と一緒に。


最後は富士山と記念撮影。
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観音岳から地蔵岳へのルートです。右の尾根を下り、左下の鞍部を経由して左端のピークを越えてその右の地蔵岳へと続くわけです。結構な標高差のアップダウンをこなさなければなりません。片道1時間強の所要時間となるので、往復すれば2時間半ぐらいはかかることになります。今から向かうと、観音岳に戻ってくるのが早くても14時前ぐらいでしょうから、テント場へ戻るのは休憩時間などを考えると16時ごろになるはずです。今日は天候が悪化する可能性は限りなくゼロだと思われますが、朝の6時ごろから活動していることを考えると、体力的に厳しそうということで、やはり地蔵岳はキャンセルすることにしました。地蔵岳は青木鉱泉のほうから直接登ることもできるので、次回はそのルートで挑戦してみようと思います。


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それにしてもいい天気です。地蔵岳の背後には、甲斐駒がくっきりと立ち上がっているのが見えます。あの左の肩を経由して登ったなあと、GWの時のことを思い出しました。


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地蔵岳をキャンセルすると、こんどは逆に時間に余裕ができたので、一眼レフを持ち出して撮影タイムです。薬師岳と富士山の組み合わせをあれこれ撮影してみました。


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そのうち、登山者が登ってきたので、彼を点景にして撮ってみました。富士山の位置と点対称になるよう人物を配置。富士山から登山者までポイントになるものが逆S字になるような構図にしてみたのですが、さてどうでしょう。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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11:45 20分ほど山頂で写真を撮ったりして楽しんでいるうちに、いつの間にか山頂には5~6人の登山者が集まっていて、そのうちの2名がたばこを吸い始めたので、速攻で下山開始です。屋外だからどこで吸っても誰にも迷惑はかけないと思っているのでしょうが、タバコのにおいは自分が思っている以上にまわりの人間に届いてるという事実をもう少し認識すべきです。風向きなどによっては15mぐらい離れていてもタバコのにおいは明確にわかります。なので、吸いたかったら風向きを確認して人のいない風下側の少し離れた場所で吸うぐらいの配慮があってしかるべきだと思います。なぜなら、喫煙者が無関係の人間に受動喫煙によって健康被害を与えているわけですから、言ってみれば喫煙者は非喫煙者に対する加害者なのです。喫煙者はその自覚をもつべきでしょう。


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帰路は富士山を正面に見ながら最高の尾根歩きが楽しめました。


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12:27 薬師岳まで戻ってきました。来たときよりもこころなしか風が強くなっているように感じます。じっとしていると少し寒さを感じます。


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薬師岳山頂でイルカ岩を発見。北アルプスの燕岳のものが有名ですが、このイルカもなかなかかわいらしい雰囲気です。


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せっかくなので、イルカ岩と北岳・間ノ岳との記念撮影。


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風の強い薬師岳から鞍部の薬師岳小屋まで下ってランチ休憩をとりました。正面に砂払(岳)が見えていますが、薬師岳に負けず劣らずの巨岩が密集しています。


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休憩を終えて砂払(岳)を越えると、再び正面に富士山が姿を見せました。


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右手には、あいかわらずの白峰三山。今日も朝から雲一つない快晴が続きます。ご機嫌な白峰三山でした。


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そして、薬師岳と観音岳も見納めです。


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砂払(岳)から、展望のない樹林帯の道へと下っていきます。


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14:03 テント場に戻ってきました。少し早めに戻ってきましたが、お茶を飲んだりしてのんびりしているうちに、すぐに夕方になりました。


たいして面白い話題もないので、この時のテント生活の様子でも紹介しておきます。暖かく安眠するための工夫です。


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まず、マット類ですが、シルバーシートの二枚重ねの間に新しく購入したサーマレスト トレイルスカウトを入れています。昨年まではクローズドセルのリッジレストソーライトを使っていましたが、R値2.8では十分な断熱性能が得られないことと、やはり大きくてかさばるためパッキングしにくいという欠点があり、R値3.4の自動膨張式のトレイルスカウトSサイズに買い替えたわけです。シルバーシートはホームセンターなどで入手できるペラペラのもので、下側はアルミ蒸着面を下向きにして冷気対策、上側はその逆で自分の熱を反射して暖かさを逃がさないように敷いています。トレイルスカウトを間に挟んだ理由は、トレイルスカウトはプロライトなどと違って素材がビニールそのもので、直に寝るとなんとなく冷たそうだったからです。緑色のものは、予備のアンダーウェアなどを入れたスタッフサックで、枕がわりです。







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その上にゴアテックスカバーを付けた厳冬期用寝袋。中にエアマットのイナーシャXライトも入れました。頭の部分には、自動膨張式の枕も入れています。予備のアンダーウェアを入れたスタッフサックだけでは高さが不足してしまうためです。イナーシャXライトがあれば、下のマットはリッジレストソーライトでも大丈夫だったかもしれませんが、トレイルスカウトと組み合わせると、下からの寒さはまったく感じませんでした。





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足元側は、トレイルスカウトが120㎝しかないので、寒さ対策のために脱いだハードシェルパンツをたたんで、マットレスがわりにシルバーシートの間に挟み込みました。かかとが接地する部分には、さらにクローズドセルの座布団もしいています。


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マットの上に寝袋が乗るわけですが、足元は冷えやすいので脱いだハードシェルジャケットを足にかぶせています。これはけっこう効果的で、足が冷たくて眠れないということはありませんでした。昨年の蝶ヶ岳登山では横着をしてここまでやらなかったので、寒くて寝られない理由の一つだったのかもしれません。


てなわけで、大みそかの夜は気持ちよく眠ることができました。

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つづく。


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| 2016年12月 鳳凰山 | 00:49 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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厳冬期なのに晴天72時間: 鳳凰山その3

2016年12月30日(金)~2017年1月1日(日) 山梨県南アルプス市 観音岳(標高2841m)・薬師岳(標高2780m) テント泊単独行 



年が明けて寒波が来ているそうですが、あいかわらずビミョーに暖かい日が続いています。気温的には寒いのかもしれませんが、マイナス10度以下の世界から戻ってきた反動で、氷点下にならない気温はまったくもって寒いとは感じなくなってしまいました。昨日も、長袖アンダーにTNFのマウンテンバーサロフトジャケットを着ただけで街に出かけましたが、ダウンジャケットやコートを着て寒い寒いと言っている人たちが不思議に思えるほどでした。


前置きはこれぐらいにして、12月31日の山行の続きです。


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8:47 食事を終えて、薬師岳に向けて出発します。薬師岳というとどうしても北アルプスの薬師岳を思い出してしまいますが、あちらの薬師岳はいまだに登頂しておらず、こちらの薬師岳の頂を一足先に踏むことになりそうです。


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南御室小屋からすぐに急登が始まります。先行のパーティーが登っていくのについて直登気味のコースを上ったのですが、途中で無雪期登山道という看板があり、登っていくコースとは別のコースが分岐していました。わざわざ無雪期登山道と書いてあるぐらいだから、積雪期は今登っている直登気味のコースで行けということなのかと思ってパーティーについていきましたが、実際のところ無雪期登山道のほうがジグザグに道がついているので、傾斜もゆるく登りやすい道です。積雪期でも無雪期登山道を行くほうが楽です。コースタイムはほとんど変わりませんし。


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急登を登りきると、比較的なだらかな樹林帯の道が続きます。尾根の東側を通っていることもあり、西風の影響はほぼ皆無で、風のない穏やかな天気のように思えましたが、ときおり林の上のほうでゴーッという音とともに、梢をざわざわと揺らす風の音が聞こえてきたので、やはりそれなりに風があるようです。


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気温はマイナス5度。ウェアリングは、ドライレイヤにミレーのドライナミックメッシュ、その上にアンダーウェア(モンベル スーパーメリノウールエクスペディション)、薄手のフリース(バーグハウス スモルダーライトフリースジャケット)、そしてポーラテックアルファの中綿入りジャケットであるマーモット アイソザムフーディーを着ていましたが、暑くも無く寒くもなく不思議な感覚でした。気温がマイナスになるとアイソザムフーディーの保温力と透湿・通気性能が拮抗するのか、中綿入りのインサレーションジャケットなのに汗もかかず快適でした。もう少し運動強度をあげて、登りも頑張ってガシガシ歩くのならフリースなしでちょうどいいぐらいだろうなと思いました。


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9:34 巨岩が現れました。山と高原地図には、薬師岳の手前の標高2600mあたりに森林限界と書かれていて、その上に巨岩が散在とも書いてあるので、巨岩が出てきたということはどうやら森林限界が近そうです。


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巨岩を過ぎると空が見えるようになってきました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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9:43 突然巨岩が重なり合うような場所に出ました。ややフラットな広場のような場所で、樹林はありません。薬師岳手前の砂払という場所のようです。山と高原地図には何も書かれていませんが、地形図には砂払と書かれています。少し先のピークを砂払岳という場合もあるようですが、地形図には砂払とだけ表記されていて、山なのか地名なのかよくわからないところです。


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ここからは、白峰三山がきれいに見えます。辻山のように尾根に邪魔されることなく、北岳バットレスがその足元あたりまできれいに見えていました。


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望遠で切り取ると、北岳バットレスの迫力が伝わります。


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最大望遠にするとバットレスの荒々しさも強調されてきます。


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振り返れば富士山もくっきりと見えていました。


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これから向かう薬師岳(右)と観音岳(左)もきれいに見えています。


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砂払(岳)からは稜線歩きになりますが、風は思ったほど強くなく、ときおり強く吹くという程度だったので、ハードシェルを着こむ必要はありませんでした。


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砂払(岳)の最高点からの富士山。ほんとにきれいな円錐型です。


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砂払(岳)山頂部も巨岩がごろごろしていますが、隣の薬師岳も負けじと巨岩の宝庫です。


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砂払(岳)と薬師岳の鞍部にある薬師岳小屋です。現在は建て替え中なので、右奥に見えるトイレ棟と左手の倉庫のような建物があるだけです。この写真は休憩時の撮影なので、来た方向を写しています。写真奥のシルエットになっているのが砂払(岳)です。右奥のトイレはバイオトイレらしく、入り口から見えるドアには鍵がかかっていましたが、入って一番奥に冬季用のトイレがあり、使えるようです。自分では使用していないのですが、休憩しているときに他の登山者が入っていくのを見たので、冬季も解放されているのでしょう。


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休憩後、薬師岳方面に登っていくと、正面に巨岩がそびえているのが見えます。まるで地蔵岳のオベリスクのようで、地蔵岳まで行けないけど、こんな感じなんだろうかと勝手に地蔵岳まで行った気分になって満足してきました。


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10:32 本当の頂上ではありませんが、事実上の薬師岳山頂です。


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地形図では、右奥に見えるこの岩塊のあるところが山頂のようです。今いるところとは10数mほどの違いがあるようですが、踏み跡が見当たらないところをみると、わざわざ登り行った人はいないようです。


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また、右手にはまさに地蔵岳のオベリスクのような巨岩が立ち並んでいて、どうせ登るならこちらのほうが面白そうです。足跡もこちらには残っています。とはいえ、今日は鳳凰山の最高峰である観音岳登頂が目標なので、薬師岳は標柱のあるここで良しとします。


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とりあえず、北岳を背景に記念撮影。山頂はさすがに風がそれなりに強く吹いていましたが、アイソザムフーディーはそこそこ防風性能があり、それほど寒さは感じませんでした。

つづく。



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| 2016年12月 鳳凰山 | 15:16 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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