ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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晴天に恵まれた4日間: 立山その6 立山縦走

2015年4月30日~5月3日 富山県立山町 立山 単独テント泊・小屋泊


思いのほか長くなってしまいましたが、今回で最後です。


5月3日(日)

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完全に夏道が露出した雄山への登山道を登っていく途中で後ろを振り返ると、室堂方面から登ってくる登山者がまるでアリの行列のようでした。GW中日の日曜日なので、今日は相当混雑しそうです。雄山だけのピストンだと、上り下りで渋滞になりそうですが、立山縦走の予定なのでその点は心配しなくてもよさそうです。


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標高2850m付近にあるテラス状の場所まで来ました。ここまでくればあと少しですが、雄山直下が大きな岩が多く、少し登りにくい状況になっているので、まだ気楽にというわけにはいきません。


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9:52 雄山山頂に着きました。さすがに山頂付近はそれなりに雪が残っていますが、稜線の半分から南側は地面が出ていて、例年に比べればやはり雪が少ない状況でした。


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ひとまず山頂の社まで登って、縦走路の状況を確認してみました。大汝山まではおおむね夏道が出ており、この縦走路の核心部分である雄山-大汝山間は問題なさそうです。


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過去二回とも山頂の社脇を通る冬ルートを通っているので、鳥居横の夏道から縦走路に入っていくのは初めてです。


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雪があると何百メートルも続く斜面をトラバースするスリル満点のコースになってしまう場所ですが、雪がなければなんてことない登山道です。


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ところが、雄山山頂部を過ぎたあたりのやや谷地形のようになっている場所には、凍結した雪渓がしっかりと残っていました。山頂からは死角になっていて気がつきませんでした。とはいえ、ルートがしっかりと切ってあるので、クランポン無しでもそのまま行けそうです。慎重に進んでいくと、ルートが見えなくなっている先は、4mぐらいの長さの氷の下り斜面になっていました。その斜面には足場になるようなステップは切られていなくて、前爪のあるクランポンとアックスでバックステップで下るしか方法はなさそうです。こんな場所でクランポンを装着することはできないので、少なくとも雪の無いスペースのある場所まで戻って装着しないといけません。どうしたものかと氷の斜面を見ながら考えていると、足元にある一抱えほどある岩の下に別の岩が出ており、そこに足をかけて一段下がれば氷の斜面の中間あたりにあるステップ状の場所に足が届きそうです。そこに足を乗せることができれば、アックスを打ち込んで山側の斜面に手がかり足がかりがあるので、そのまま通過することができるはずです。


まず、足元の岩がしっかりしているかどうかをゆすって確かめてから、その下の岩に左足を伸ばしてゆっくりと体重をかけて安定しているのを確かめます。万一岩が抜けても支えられるように腕は上の岩において体重を残しておき、左足から右足へと乗り換えながら左足を氷の斜面の中ほどにある窪みに伸ばして安定して立てることを確かめます。その後、右手を最初の岩に残したまま、左手でアックスを氷の斜面に打ち込んで固定させてから右手に持ち替え、左手を伸ばして氷の斜面の向こう側にある岩に手をかけて体重を移すという順序でなんとか氷の斜面を通過しました。


しかし、通過してから大いに反省した次第です。うまくいったから良かったものの、まったく確保されていない状態でそんな綱渡りみたいなことをするなんて無謀すぎました。こういう慢心が遭難事故を引き起こす原因になるはずなので、面倒でもクランポンを装着しておくべきでした。単独行では自分以外に自分を守る者はいないということを肝に銘じておく必要があります。


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その後も、同じような凍結した下り坂がもう一箇所ありましたが、そちらは最初の場所よりも斜度が緩く、ステップも切られていた上に山側に手がかり足がかりがあって、滑ってもすぐ下がテラス状になっていてそこに引っかかるような場所だったので、アックスを氷に叩き込みながらバックステップで問題なく通過できました。


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10:24 大汝山に到着です。山頂にはけっこう人がいてのんびりできそうにないので、そのまま通過しました。


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映画「春を背負って」のロケ地となった大汝休憩所は、ほぼ雪から出ていましたがまだ営業はしていません。


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大汝山から先は比較的フラットな稜線歩きなので、楽チンです。


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途中クラックが入り乱れているような場所を越えなければならず、そこだけちょっと緊張しました。


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クラックを越えると、数分で富士ノ折立に到着します。ここも南側は雪がなくなっていて、山頂へ登るのが楽そうです。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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10:37 山頂に誰もいなかったので、今のうちにということで休憩無しですぐに山頂に向かいました。


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剱岳と同じ2999mの山頂まではほんの5分ほどしかかりません。こじゃれた山名表示板を持って自撮り。固定式液晶のデジカメだと、ちゃんと剱岳が入っているかどうか、いちいち撮影後に確認して撮りなおさないといけないのでけっこう面倒です。可動式液晶のコンデジがほしいところです。


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山頂から縦走路へ降りる途中で、大汝山方面から10数名の団体さんが来てそのまま真砂岳方面に下って行ったので少し休憩時間をとって渋滞を回避しました。5分ほど休憩して出発したら、雪渓が残っている場所を通過したところで団体さんが止まってクランポンをはずし始めたので、団体さんの前に出ることができました。これで渋滞の心配はありません。自分のペースでさくさく下ります。


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11:12 富士ノ折立の斜面を下りきって、大走り方面への分岐まで来ました。日差しが強くてのどが渇いたし、おなかも減ってきたので、ここで大休止をとりました。

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11:20 大走りの上部は地面が出ていましたが、そこから下はしっかりと雪が着いていました。気温が上昇して緩んできたのか、けっこう踏み抜きが多くなってきました。


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荷物が軽いのをいいことに、大またでホップステップジャンプのように飛び跳ねながら下っていき、最後はシリセードで一気に斜面を下りました。


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斜面下の沢筋に出てからキャンプ場までの平坦な雪原を歩くのに15分ほど要しましたが、暑い上に疲れが出てきて、まるで砂漠を歩いているかのような状態でした。


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12:07 腹時計がなる頃に、ちょうどテントに戻ってきました。ひとまず水分補給と食事をして、寝袋を干したりしていましたが、今日の午後から天気は下り始め、明日は雨予報です。思いのほか早く戻ってこれたことだし、このまま撤収すれば天気が悪くなる前に下山できます。もともと明日は朝一番で下山する予定でした。もしも今晩から雨になったら、明日は雨の中での撤収になります。それだけは可能な限り避けたいということで、急遽撤収することにしました。


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縦走後の疲れた体で撤収というのはなかなかつらいものがありますが、なんとか14時過ぎにパッキングを終えて歩き始めました。雷鳥荘前の上り坂を重荷で登り返す元気は無いので、いつものようにブル道を進みます。


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15:25 朝通った道を再び歩き、途中からみくりが池方面に曲がって、やっとエンマ台までたどり着きました。丸二日間軽荷で行動していた反動で、めちゃくちゃ荷物が重く感じます。当然ベンチでゆっくりと休憩をとります。


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気がつけばいつの間にか青空と日差しはなくなっており、奥大日岳の山頂も雲に隠れ始めています。


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剱岳はまったく見えなくなりました。やはり下山が正解だったようです。


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15:48 室堂ターミナルまで戻ってくると、入口付近には大勢の人だかりができていました。天候的には下山が正解でしたが、今日はGW中日の日曜日。しかも夕方近く。混雑はハンパ無い状態でした。その意味では下山は失敗でした。建物の中に入ってみると、階段の途中まで列が続いています。何の列だろうと思いながら下って行くと、なんと高原バス待ちの列が、3階まで延びていたのです。待ち時間は1時間半以上だとか。重い荷物を持ってそんな長時間並んでいられないということで、列が短くなるまで改札の近くで座って待つことにしました。


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待つこと約2時間。ようやく列の最後尾が待っている場所まで来たので並んで待っていると、長時間待たせてすいませんと、女性職員がわさびせんべいを配ってくれました。ピリッと辛くておいしかったです。しかも、最終のバスになるということで、乗車したのはわずか10名ほど。いつもは混み混みの窮屈なバスですが、この日はゆったりと座ってくつろぐことができました。


立山駅の駐車場に戻ってきたのは19時を回っていましたが、長時間列に並んでいなかったのでそれほど疲れた感じも無く山旅を終えることができました。

20150503立山


おわり。

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| 2015年4月 立山 | 16:35 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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晴天に恵まれた4日間: 立山その5 龍王岳

2015年4月30日~5月3日 富山県立山町 立山 単独テント泊・小屋泊


5月3日(日)
テント泊二日目の夜はあいかわらず寒さで寝たり起きたりの繰り返しでしたが、大日岳への縦走で疲れていたためか、結局朝まで寝てしまいました。一度夜中に起きて撮影に出ようかと思い外を見てみると、満月に近い月が煌々とあたりを照らしていて星空撮影にはまったくもって悪条件だったので、あきらめて寝ることにしました。入山してからというもの、夜も良く晴れていたので連日放射冷却で冷え込んだようで、夜中に温度計をみたときには-3.6℃を指していたので、明け方には-5℃ぐらいまで冷えたのかもしれません。


すでに15年以上使っているニッピンの寝袋は、かなり保温性能が落ちているらしく、真冬でも着ないぐらい着こんで寝てもまだ寒いと感じるぐらいなので、もはやGWの立山では役に立たない寝袋になってしまったようです。GWの立山は時には-7℃ぐらいまで冷え込みますから、コンフォート温度がせめて-5℃ぐらいで、リミット温度が-10℃ぐらいまでの寝袋でないと安眠できません。寝袋にくるまりながら、今年は寝袋を買い替えることにしようと思ったのでした。


5時過ぎに目を覚ましてみると、外は相変わらずいい天気です。天気は下り坂なので昨日までよりも少し雲が多いようですが、それでも青空が広がっています。予定では、夜のうちに浄土山の肩まで登って、北アルプスの山々の上に広がる星空を撮るつもりでした、月明かりが強すぎてあきらめてしまったので、とりあえずまだ登っていない龍王岳に行ってみることしました。


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5:45 テント場からブル道をたどります。


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例年ならもっと谷が雪で埋まっているのですが、今年はずいぶんと低いところをブル道が通っています。


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まだ日が差し込まない谷間の道は、冷たい風が吹き抜けるのでけっこう冷えました。


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ブル道から一ノ越へと雪の斜面を登っていくと、朝日に照らされた大日連山が見えてきました。


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一ノ越下の斜面も風が吹き抜ける日陰の道なので、風通しのいいソフトシェルでは歩いていないとすぐに体が冷えてきます。なので、休憩無しで一気に登りきりました。


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6:52 一ノ越に着きました。昨年は荷物が重かったこともありますが、雷鳥沢から一ノ越まで2時間半もかかりましたが、今年はわずか1時間強しかかかっていません。荷物は昨日同様アタックザックにアックスだけ。荷物の軽量化がいかに行動時間を左右するかというのが身にしみてわかりました。星空撮影や朝夕の暗い時間帯は一眼レフで撮らないとノイズがひどくて画質的に厳しいものがありますが、日中の記録写真であれば一眼レフにこだわる必要はないのかもしれません。


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一ノ越もそこそこ風があって寒かったので、下手に休憩すると体が冷えそうです。途中で日当たりが良くて風が当たらない場所があればそこで休憩することにして、すぐに龍王岳に向かいました。


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一ノ越から龍王岳への尾根道は、最初のうちはほぼ夏道が出ていましたが、上のほうは雪渓が残っているのが見えているので、クランポンは装着したまましばらく夏道を歩きました。


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途中から雪渓を求めて夏道から右手方向に雪をたどって行くと、ハイマツ帯の岩の上に雷鳥がたたずんでいるのに気がつきました。


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オスの雷鳥です。おそらく縄張りの見張りをしているのでしょう。



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そおっと近づいていきましたが、ほとんど我関せずといった感じです。



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ゆっくりと周囲を見回しながら警戒している雷鳥。


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一度威嚇するようにこちらを見ながら「グエッ」と鳴きましたが、じっとしていると安心したのか、それ以後は無関心になってしまいました。


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雷鳥に別れを告げて、雪渓をたどりながら龍王岳を目指します。


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7:33 龍王岳下の鞍部に着きました。日当たりのいい南向きの稜線部分は雪が融けて地面が見えています。枯れ草の上に座って、五色が原越しに北アルプスの山々を眺めながら休憩をとります。結局、雷鳥沢からここまで休憩なしで登ってきてしまいました。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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7:40 クランポンをはずして休憩場所に置いておいて、龍王岳に向かいます。


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パッと見、岩だらけの急峻な山で、普通にちゃんと登れるのだろうかと思ってしまいますが、踏み跡は明確で、特に難しいところもありません。


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山頂が近くなると大きな岩が増えてきますが、ロッククライミング的な要素はまったくなく、誰でも登れると思います。


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7:50 登頂です。標高は2872m。


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目の前に立山の雄山・大汝山・富士ノ折立、奥のほうに別山、そのまた向こうに剱岳や毛勝三山なども見えます。


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雄山から時計回りに右へと視線を移動させていくと、東一ノ越越しに見えるとんがりは針ノ木岳でしょうか。


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さらに右を見ると、黒部湖の反対側に裏銀座縦走路の稜線が聳え、さらにその奥に見えるのは燕岳から大天井岳への表銀座の稜線ではないかと思われます。


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南のほうは、水晶岳をはじめとする黒部源流部の山々と、はるかに槍・穂高の高峰が連なっています。


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別名黒岳の名にふさわしい山容の水晶岳。


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ひときわ高い槍・穂高連峰。


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五色が原の広大な雪原の先には、薬師岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳も見えます。


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槍ヶ岳とならんで特長的な姿の笠ヶ岳。


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左が薬師岳、右は北薬師岳。


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薬師岳の右手、南西方面は日本海に向けて尾根がなだらかに下っています。360度の大展望を独り占めで楽しんでから、龍王岳を後にしました。


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8:27 一ノ越へと下ります。


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下る途中で再び雷鳥に遭遇。


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この子も登山道のすぐそばで、のんびりと散歩しているような警戒心の無さ。


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いつまでもこういう環境が続いてほしいと思います。


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下って行くと、右手の谷のほうから声が聞こえるので何かと思ってよく見ると、龍王岳へと突き上げる岩稜を登攀しているパーティーがいました。


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さらに下って行くと、登山道脇に白い動くものが、と思ったらまた雷鳥がいました。今度は雌鳥のようです。


前の雷鳥よりももっとのんびりとしているので、動画を撮影してみました。




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9:02 一ノ越まで下りてきました。この時点では立山へ登るか、このまま下山するかは決めていませんでした。立山の縦走はすでに2度しているので、あえて今回しなくてもいいかと思っていましたが、時間はまだたっぷりあるし、この天気でこのままテント場にもどるのももったいないということで、立山を縦走して大走りから雷鳥沢に下ることにしました。

つづく。


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| 2015年4月 立山 | 18:51 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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晴天に恵まれた4日間: 立山その4 あわや滑落

2015年4月30日~5月3日 富山県立山町 立山 単独テント泊・小屋泊


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11:48 休憩を10分で切り上げて大日岳へと向かいます。大日岳へは、三角点ピークの少し手前のところから左手にピークを巻くように夏道が続いています。奥大日岳から大日岳へのルートは難しいところがあるらしいので、ここからはさらに気を引き締めて進みます。


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雪の消えた急斜面の登山道を降りていくと、再び雪渓が現れました。雪渓と夏道の接合部分は人がのると崩れてしまいそうな小さなスノーブリッジでつながっていて、それ以外の場所はけっこうな段差になっているので、スノーブリッジを渡らざるを得ません。手前の細い部分はさすがにやばそうなので、そこは踏まずに奥のほうへ脚を伸ばしてそおっと乗り移りました。


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雪渓を進んでいくと、雪庇の突き出た稜線にでました。奥大日岳三角点のピークから見えていた雪庇の稜線です。スキーの跡が明らかに雪庇の上になっている場所に続いていますが、さすがにこれをトレースする気にはなれません。左手の斜面側に少し下ってから、先に進みました。


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このあたりも左手は称名川へと落ち込む急斜面になっているので、斜度がますあたりにクラックができているし、右手の雪庇の付け根あたりにもクラックがあり、クラックの隙間を少しはらはらしながら歩きます。


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稜線部分が終わると、広々とした雪原状態となり、そこを過ぎると鞍部に向けて急激に斜度が増してきました。大日岳のピークが見えていますが、あそこまで1時間でいけるかどうか微妙なところです。日が長くなっているとはいえ、帰りの時間や体力などを考えて、13時を行動限界に決めているので、13時になった時点で引き返す予定です。


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眼下に雪に埋もれた称名川を見ながら、斜面を下っていきます。


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12:19 少し慎重になる場所もありましたが、それほど厄介なところもなく、順調に進んで鞍部まで下りてきました。登り返しの稜線は、雪庇が無くあまり傾斜もきつくないので楽に歩けました。


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やがて前方になんとなく厄介そうな小ピークが見えてきました。


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小ピーク手前の急斜面を登ります。


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登り詰めると、でっかいクラックが進路をふさいでいます。クラックの左端を乗り越えて稜線に出るようです。


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稜線に出てみると、その先はハイマツの生えた道なき道でした。夏道は違うところを通っているようです。クランポンを装着したままハイマツ帯を越えるのは少々厄介でしたが、岩稜だったおかげでそれほどハイマツが多くなかったので助かりました。


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ハイマツの岩稜を越えて、再び雪稜に出ます。


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ちょっと怖そうな急斜面を直登してナイフリッジのような稜線へと上がります。


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12:39 ナイフリッジの稜線を進んだ先にある2450mの小ピークに着きました。ここからは目の前に七福園のある2500mピークとその右奥に大日岳が見えます。見た感じ、大日岳まで小一時間でしょうか。13時40分に登頂したとして、14時に大日岳を出発すると、奥大日岳までは往路と同じぐらいの時間がかかりそうなので、16時前になりそうです。そこから雷鳥沢までは1時間半かかるので、テントに戻れるのは17時30分。日が長くなっているので暗くはないのでしょうが、ちょっと遅すぎます。なにかトラブルがあったらすぐに日が暮れてしまう時間まで行動するのはリスキーなので、どうやらここらあたりが行動限界のようです。せめて目の前の2500mピークまで行こうかと思いましたが、ここにきてけっこう疲労感が強くなってきたこともあり、帰りの体力を考慮してここで引き返すことにしました。


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とりあえず、ゆっくりと座って休憩することにしました。行動食でエネルギー補給しながら南側を眺めれば、深い称名川の谷を挟んで弥陀ヶ原の雪原が広がり、壊れたジッパーのように立山有料道路がその真ん中をうねうねと延びているのが良く見えます。


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はるか左手奥のほうに立山が聳えていて、こんなところまで歩いてきたのかと思うほど遠くにあるように感じます。考えてみれば大日岳は称名滝の近くにあるわけですから、半分下山してきたようなもの。室堂が遠く感じるのもあたりまえです。


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大日岳の頂を眺めていると、手前の斜面に小さな黒い粒がゆっくりと動いているのが見えました。最大望遠で撮影してみると、やはり人間です。下っているのかと思いきや、登っています。室堂からの登山者にしてはのんびりしすぎだなと思ってみていましたが、大きな荷物を背負っているようにも見えないので、おそらく大日小屋の関係者なんだろうと納得することにしました。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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12:55 15分間の休憩を終えて、下山開始です。これからまた目の前の奥大日岳との鞍部まで下り、登り返さなければなりません。下山といっても、実際は往路と同じ標高差の縦走なので、かかる時間も同じになるはず。焦らず急がず慎重にスタートです。


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まずは直近のナイフリッジを足元に気をつけながら下ります。ナイフリッジを下りきって、ハイマツの岩稜に入る直前の急勾配の斜面を下り始めたとき、踏み出した右足がなんの抵抗感もなく地面に吸い込まれました。自分のトレースを忠実にたどっていたところだったので、まさか踏み抜くなんて予想もしていませんでした。


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当然、バランスを崩して前のめりに転倒です。その瞬間、右手に持っていたアックスはシャフトがすべて埋まるところまで雪面に突き刺さっていたものの、前のめりに倒れる体を反射的に支えようとして、僕はアックスを手放して右手を雪面についてしまいました。雪面についた手の先からはじけとんだ雪玉が、はるか下の称名川に向かってあっという間に落ちていくさまを目の当たりにしながら、自分に何が起こったのか一瞬理解できませんでした。


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この斜面を右上から左下へと下ってくる途中で前のめりに転倒し、アックスを手放してしまったのです。普通に転んだだけだったら、もしかしたらそのまま称名川まで滑落していたかもしれません。


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しかし、右足がほぼ股関節まで踏み抜いてしまっていたため、踏み抜いた足がストッパーになって滑落を止めてくれました。体を起こして眼下に落ちてゆく斜面を眺めながら、ラッキーだったなあとホッとしました。危うく行方不明の遭難者としてニュースになるところでした。足を引き抜いたあとにぽっかりと開いた穴の中を見ると、深さ1m以上の空間ができていて、ハイマツが密生していました。


頭の中では転倒時の対処法などは理解していて、実際にそのように行動できるつもりでいましたが、このときそれがただの思い込みだったことがはっきりしました。人は転びそうになると無意識に手を伸ばしてしまうということです。アックスのシャフトが根元まで突き刺さっていたのが偶然だったのか、無意識でそうしたのかわかりませんが、もしも右足がすっぽ抜けていたらはたしてアックスが抜けずに滑落を止めてくれたのかどうかわかりません。もしもアックスが雪にきちんと刺さっていなくて、足も転倒した拍子に抜けていたとしたらと考えると背筋が寒くなる思いです。滑落停止の技術よりも転ばないことが重要だとして、いままで斜面で転倒したときの練習をしたことはありませんが、やはり何度も練習して体が反射的に動くようにしておく必要があるなと感じました。


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気を取り直して、ハイマツの岩稜を慎重に下ります。ここでも、滑ったりクランポンを引掛けて転倒したりすると、どこへ落ちていくかわかりません。


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ようやく難所をクリアし、鞍部まで下りてきました。あとは、奥大日岳へと登り返すだけです。これといって難しいところはないのですが、斜度はそこそこあるので油断は禁物です。


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奥大日岳の山頂近くまで戻ってきました。左手の山頂に人がいるのが見えます。まだ登山者がいるのかと思うと、なんとなくほっとしました。


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14:08 奥大日岳まで戻ってきました。剱岳を背景に自撮りで1枚。少し休憩してから、出発しました。


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でかい雪庇のクラックを回り込むようにして2611mピークに向かいます。


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今日は本当に雲ひとつ無い快晴です。ほぼ誰もいない状態の奥大日岳から正面に立山を見ながら下ります。あの頂はたくさんの人であふれていることでしょう。同じ山域なのになぜこれほど違うのか、ちょっと不思議な気がします。


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登ってくる時は余り感じませんでしたが、下りでは雪庇とハイマツの間を通るルートは、なかなかスリリングです。


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特に上部の雪渓の幅が狭い場所は高度感もあって緊張します。


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雪渓の幅が広くなるとやっと気持ちが落ち着いてきました。


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新室堂乗越まで戻ってくると、あとはしっかりとしたトレースをたどって戻るだけです。


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テント場も見えてきました。


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15:53 テントまで戻ってきました。約7時間の行動でした。あまり疲労感を溜め込まずに行動を終えるにはちょうどいいぐらいの時間でした。

20150502立山


つづく。



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| 2015年4月 立山 | 21:53 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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晴天に恵まれた4日間: 立山その3 大日岳を目指して

2015年4月30日~5月3日 富山県立山町 立山 単独テント泊・小屋泊


5月2日(土)

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目が覚めたのは午前6時30分頃。前日の星空撮影による早起きの疲れに加えて風邪薬の睡眠作用のおかげで、ときどき寒さで覚醒しつつも朝までぐっすり眠ってしまいました。10時間ぐらい寝たので、気分はすっきり。体もだるさや痛さがなく、けっこういい感じです。テントの入口を開けると、まぶしい朝日が流れ込んできました。ひとまず、朝の立山と晴れ渡った青空を見ながらモーニングコーヒーを楽しみました。


早起きして撮影に出かけたかったのですが、起きれなかったものはしかたありません。今日は大日岳への登山を行う予定で、夜明け前に出発して室堂乗越あたりから朝の剱岳を撮ろうと目論んでいました。この時間から出かけてもいい光の状態にはならないし、雲ひとつ無い青空ではとくにドラマチックな風景にもなりそうにありません。というわけで、重い一眼レフなどの機材はおいていくことにして、久しぶりに純粋な縦走登山を楽しむことにしました。


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9:07 折りたたみ式のサブザックに行動食と水、防寒着、ハードシェル、コンパクトカメラだけを詰めて出発です。ストックも置いていきます。すこぶる身軽で軽やか。これぞまさしくウルトラライトです。


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雷鳥坂の登り口から左へと道を分け、新室堂乗越へと長い斜面のトラバースが続きます。


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新室堂乗越から稜線を進んでいくと奥大日岳の姿が眼前に迫ってきます。


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室堂乗越の手前には、一部夏道も見えていました。


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9:46 室堂乗越も一部地面が見えている場所があり、ちょうどいいので休憩していくことにしました。


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ここからは剱岳が正面に大きく見えますが、手前の尾根が少し邪魔です。


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10:00 休憩を終えて出発します。目の前の小ピークはまっすぐ登るとしんどそうなので、すこし左側へ巻くようについているトレースをたどっていくことにします。


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左側を巻くように登っていくと、前方にハイマツ帯が出てきました。まっすぐ抜けられないので、必然的にハイマツ帯の手前の斜面を右上に登っていかざるを得なくなり、結局直登するのと同じ結果になってしまいました。


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小ピークを越えて、つぎの2511mのピークを目指します。天気が良いので雪が急速に緩みつつありますが、幸い大きく踏み抜くようなこともなく、ストックが無くても歩きやすいのが助かります。


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荷物が軽いのが幸いして、2511mピークも途中で休憩することなく一気に直登で登りきりました。奥大日岳が目の前に大きく見える場所で一息入れて、水分と行動食を補給します。


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右手には、雪庇の付け根部分に大きなクラックができていました。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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奥大日岳の登り斜面を見ると、大きなバーンの中央部分を斜めに横切るようにトレースがついているのが見えます。あんなところを通るなんてちょっとやばくないかなと思っていると、うしろから単独行の登山者がやってきたので、彼がどうするか観察することにしました。


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彼はハイマツ帯に沿って直登し始めました。ちょうど上からひとり下山してくる人がいて、その人も大斜面上部を稜線伝いに歩いてきて、ハイマツ帯の右側に沿って下ってきたので、どうやら大斜面を斜めに横切るトレースは、山スキーのもののようです。しかし、ハイマツ帯に沿ったルートは雪庇の付け根にクラックがたくさん入っていて、ハイマツとクラックの間の狭いスペースを抜けるルートです。これはこれでちょっとビビる要素でもあります。まあ、雪庇の上を渡るわけではないので、あまり心配する必要はなさそうです。


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このあたりになると、だいぶん剱岳の姿が下のほうまで見えるようになって来ました。


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11:00 休憩を終えて奥大日岳に取り付きます。下から見上げると、雪庇はそれほど大きくないようで、とりあえずハイマツ沿いに歩くぶんには問題なさそうです。


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途中、大きなクラックを雪庇側からかわす箇所がありましたが、このクラックは雪庇の根元ではなくて、斜面全体が少し下方に動いて生じたもののようです。


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クラックをかわしてからは特に悪いところもなく、ハイマツに沿って直登していきます。


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直登部分が終わり、稜線沿いの移動区間に入ると、前方に大きな雪庇が見えてきます。2611mのピークに発達した雪庇です。一般的にはこの先の三角点のあるピークが奥大日岳となっているようですが、国土地理院の地形図ではこちらのピークに「奥大日岳」の表記があり、本来のピークはこちらなのでしょう。


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2611mピークを右上に見ながら、先にある三角点ピークを目指します。左手は標高差約600mの大斜面がまっすぐ称名川まで落ち込んでいます。


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振り返ると、歩いてきた稜線とその背後に立山や室堂が広がっているのがクリアに見えていました。遠く穂高連峰や笠ヶ岳も見えていました。



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先に進むと、右端に三角点のピークが見えてきました。その背後には大日岳のピークも見えます。時間はすでに11時30分近くになっており、はたして大日岳まで行けるのか微妙な感じです。


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大きな雪庇のあった場所は、右に雪庇のクラック、左に斜面のクラックがあり、その間を抜けていきます。


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11:38 奥大日岳の三角点ピークに着きました。山頂のケルンにおいてあった山名板には「2611メートル」と書かれていて、やっぱり大日岳のピークは先ほど通過した2611mのピークだとわかるのですが、なぜ2605.9mの三角点ピークにおかれているのか謎です。


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目の前には、これからたどる予定の尾根が見えますが、けっこうでかい雪庇が張り出しており、十分注意して進む必要がありそうです。


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三角点から見る剱岳は、東大谷の下部のほうまで見えるようになっていて、別山尾根側から見る剱岳とはかなり様子が違います。険しい山容ですが、どういうわけかいまひとつ迫力が感じられません。やはり、剱沢あたりから眺める剱岳が一番迫力があるようです。


つづく。


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| 2015年4月 立山 | 18:44 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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晴天に恵まれた4日間: 立山その2 剱・立山の星空

2015年4月30日~5月3日 富山県立山町 立山 単独テント泊・小屋泊


5月1日(金)

30日の夜は、同室の男性はいびきもかかずとても静かでしたが、隣の部屋から豪快ないびきが聞こえてきて多少気になることもありましたが、おおむね気持ちよく寝ることができました。

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午前1時を過ぎた頃に目が覚めてしまったので、そのまま着替えをして自炊室でスープと行動食の簡単な朝食をとり、2時頃撮影に出かけました。外に出ると煌々と冴え渡る月の明りで立山が闇の中に浮かび上がっていました。幸いなことにまだ月齢12.3とそれほど強烈な明るさではなく、星空と天の川もうっすら見えていたので、大日岳方面への夏道を少し進んで雪が出てくる手前の場所から立山とからめた星景写真を少しの間撮影しました。現像時に気がついたのですが、ここから撮影した写真はピントがすこし甘かったようで、失敗作となってしまいました。この写真は大きくないのであまりわかりませんが、PCの画面いっぱいぐらいでみるとピントが来ていないのがもろばれです。


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その後、大日岳の向こうに広がる富山の夜景をからめた写真を撮るために、別山方面への登山道をたどり、小屋から少し上ったあたりにカメラを構えて撮影しました。月が地平線に沈む直前のタイミングだったので、山や雷鳥坂の雪渓が陰にならずにいい感じに撮れました。


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月が没する直前ぐらいになると、天の川がだいぶんクリアに見えてきたので、月明かりがまだ立山を照らしている間に、立山の星景写真を撮影。今回はちゃんとピントもあっており、立山、天の川、さそり座のコラボレーションをうまく写真におさめることができました。


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月が没した後は、剱岳の上空にも天の川がうっすらと見えるようになったので、登山道を少し登ったところにある小ピークから、剱岳の星景写真を撮影。念願だった剱岳の星景写真をとりあえず撮ることができましたが、この時間(午前3時15分ごろ)になると、東の空が明るく写るようになり、星景写真は時間との勝負になってきます。本当は別山まで行って撮りたかったし、できれば剣沢から見上げるアングルでも撮りたかったのですが、移動している時間はないということで、この場所からの撮影だけになってしまいました。魚眼レンズを使ったり、バルブ撮影で長時間シャッターを開いた星の光跡の写真も撮りたかったのですが、時間切れとなってしまいました。やはりもう何回か足を運ばないと満足する写真は撮れそうにありません。


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すっかり空が明るくなり、星も見えなくなったころ、後立山連峰の向こうの空が赤く染まり始めました。気温はおそらく氷点下になっていたと思います。かなり寒かったのですが、それを見越してけっこうな厚着をしてきたのでなんとか我慢することができました。幸い、風がほとんどなかったので、それだけでも大助かりです。


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日の出前に別山まで移動することにして、カメラと三脚を担いで歩くこと15分。立山からの縦走路が合流する2874mピークに着いたときに日の出時間になってしまいました。


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三角形の形のいい山の向こうから太陽が顔を出します。なんという山か同定できませんでしたが、方角的には鹿島槍かもしれません。鹿島槍は双耳峰というイメージがあるので、この方角では違う山のように見えますが、もしかしたら見えているピークの左側にちょこんとでているでっぱりがもうひとつのピークなのかもしれません。


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少し前まで月明かりを浴びていた立山は、今度は背後から太陽の光を浴びています。


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剱岳は残念ながらあまり赤くは焼けませんでした。


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別山の2880mピークまできました。これでやっと別山の頂を踏むことができました。


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剱岳をほぼ正面に見る別山山頂は、剱岳の撮影スポットとして人気の場所ですが、この時は他に誰もいない貸切状態でした。


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眼下に見える剱沢はまだ完全に雪に埋まっていますが、それでもキャンプ場にはテントが4張りあり、トイレも掘り出して使えるようになっているのが見えます。剱沢小屋は屋根が見えているし、小屋前のテラスにも雪がないようです。これなら余裕で営業できそうですが、GWに営業しているのかどうかは不明です。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




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5:30 太陽も高くなってきたので、剱御前小屋に戻ることにしました。誰もいない稜線を朝日を背に浴びながら歩きます。それほど風もなく、気持ちのいい朝の稜線でした。


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小屋に戻ってから布団を片付け、荷物をパッキングして天気予報をみたりして、わりとのんびりしてから8時過ぎに小屋を出ました。天気もいいし、別山から真砂岳を経由して立山縦走というのが当初の予定でしたが、朝一番で別山に登ったこともありいまひとつ別山方面に向かいたいという気持ちになりません。それになんとなく体がだるい感じがして、縦走する気分にもなりません。ひとまず、小屋の入口前に荷物を置かせてもらって、カメラだけ持って剱沢キャンプ場のあたりまで下ってみることにしました。


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8:15 夏道は完全に雪に埋もれているので、赤旗にしたがって雪で埋まった剱沢を下ります。


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下るにつれて剱岳がだんだん大きく見えるようになってきます。


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キャンプ場まであと5分ぐらいのところまで来ました。谷筋を吹き上げてくる風がものすごく冷たくて、歩いていても体が冷えてきます。


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キャンプ場まではここから少し傾斜がきつくなるので、下ってしまうと登り返しが大変そうです。あえてキャンプ場まで行く理由も無いので、これ以上下るのはやめにしました。というよりも、体が冷えてさっさと戻りたくなったというのが正解かもしれません。


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剱山荘も完全に雪から躯体を露出していて、営業していてもおかしくなさそうな状況です。


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ここから見上げる剱岳は、やっぱり別山から見下ろすよりも迫力があります。この次星景写真を撮る時は、まよわずここへ来ようと思います。


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特に何をするわけでもなく、ひとしきり剱沢と剱岳を眺めてから冷たい風が吹き上げてくる中を別山乗越へ戻りました。


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9:15 約1時間の散歩になった剱沢歩きから別山乗越に戻ってきたものの、相変わらず縦走に行こうという元気が出てこず、少しの間公衆トイレ前のベンチでボケーッと風景を眺めていました。はるか彼方に白山らしき山も見えています。しかし、日当たりがいいとはいえ、やはり剱沢を吹き上げてくる冷たい風にさらされてしまう場所なので、じっとしていると体が冷えるばかり。


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じっとしていると体が冷えてくるばかりなので、剱御前方面に登って見ることにしました。剱御前小屋からは完全に雪が無くなっているので、クランポンはおいていきました。上まで上ったところで風が当たらない岩陰に座ってぼんやりと風景を眺めているうちに、少しの間眠ってしまいました。深夜に起きて撮影していたので、睡眠不足だったようです。目が覚めると体がどんよりとだるくて、なんとなく寒い感じがします。この時は、単に寝不足で疲れていたのと体が冷えただけだと思っていたのですが、どうやら風邪を引きかけていたようです。


ぼんやりしていてもしょうがないので、とっとと別山乗越にもどって下山することにしました。気が乗らないのに重い荷物を背負って縦走しても楽しくないので、今日はさっさとテントに戻って昼寝をすることにしました。


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10:30 別山乗越から夏道を少し下り、途中から雪の斜面をトラバースして雷鳥坂のほうへ向かいます。トレースを忠実にたどって行くと、昨日飛び越すのに苦労した大きなクラックの場所では多くの登山者やスキーヤーが通過してできたブリッジ状の場所があったので、楽に通過することができました。


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はるか眼下に見える雷鳥沢キャンプ場ですが、下りの場合はあっという間です。


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11:30 雷鳥沢キャンプ場に戻ってきました。昼食を食べてからぽかぽかのテントの中で横になると、いつの間にか眠りに落ちていました。


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夕方、目覚めてからお風呂に行って戻ってくると、立山の向こうから早くも月が昇ってきました。昨日よりも月の入りが1時間ほど遅くなる上に月齢が満月に近くなって明るくなるので、今晩は星景写真はきびしいかなという気がします。とりあえず、食事を済ませてから早めに就寝しました。ところが23時ごろに寒さで目が覚めてしまい、その後どうしても寒気が納まりません。もしかして風邪を引いたのかもしれないと思って、持ってきた風邪薬をお湯と一緒に飲んで寝たところ、クスリのおかげでぐっすり寝ることができました。当然ながら夜に起きて星景写真の撮影などできるはずも無く、朝までほぼ目覚めることなく寝入ってしまいました。

つづく。

20150501立山

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| 2015年4月 立山 | 22:00 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

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晴天に恵まれた4日間: 立山その1 夕暮れの剱岳 

2015年4月30日~5月3日 富山県立山町 立山 単独テント泊・小屋泊


2011年のGWに訪れて以来、今年で5回目となる立山キャンプ。すっかり恒例と化してしまいましたが、実は今年は別の場所へ行くことを考えていました。それは、今年の正月に行けなかった甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳です。GW時期になると、戸台口から途中の歌宿までバスが運行されるそうなので、歩く距離がぐっと少なくなるし、標高差も小さくなります。もちろん、山小屋やテント場も正月と同様に営業しているので、登山をするための環境は恵まれているわけです。とはいえ、事前に天気予報を確認してみると、1日から3日まで晴れマークが続いており、甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の2座だけを狙うにはちょっともったいない好天予報になっていることもあり、やっぱり今年も立山に行くことにしたわけです。


4月29日の15時30分に出発し、まったく渋滞のない高速道路を順調に走り、22時過ぎには富山に着けると思っていたときに、ふと気がつきました。コンタクトレンズの保存ケースを忘れてきたことに! 僕は近視に乱視が入っているためハードコンタクトを使用しています。最近は知りませんが、コンタクトを作った当時は乱視用のソフトレンズはなかったので、ハード一択だったのです。なので、コンタクトレンズを着けたまま寝るなんてまねは絶対無理。仮にはずしたとしても、保存ケースがないと失くしてしまうのは確実で、まったくもって話になりません。もっと早く気がつけば高速を下りてドラッグストアで買うこともできたのでしょうが、気がついたのが金沢を通過中のことで、時間は21時を回ったころ。金沢で下りて遅くまでやっているドラッグストアなどを探そうかと思いつつ高速出口を通過してしまった直後、左手に営業中のイオンタウンを発見。しまった!と思ってみても後の祭り。


悶々としながら運転し続けて、最後のチャンスということで砺波で下りて、R156をR8に向けて北上しながらお店を探していたところ、なんと午前0時まで営業しているウエルシアというドラッグストアを発見。ひとつだけ残っていたハードコンタクト保存ケースをゲットできたのでした。ちなみに、このWelcia(ウエルシア)というお店、富山市内にもたくさんあり、営業時間はどこも午前0時までのようなので、富山まで高速で行ってからでも十分間に合っていました。まあ、今後は何かあっても安心です。


富山に着いたのは23時をまわったころ。いつものように越の湯でお風呂に入り、立山駅には午前1時を過ぎて到着。30日から平日となることもあり、駐車場はけっこう空いていました。


4月30日(木)
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始発のケーブルカーで美女平へ登り、同じく始発のバスで室堂に到着。30日は曇り予報になっていましたが、立山上空には青空が広がっています。すごく得した気分で、いつものように雷鳥沢に向かいます。


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今年は雪解けが早かったようで、地獄谷を見下ろすエンマ台はすっかり地面が見えていました。


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雷鳥荘前の登山道も、石畳の道が完全に露出。腐れ雪に足をとられながら上り下りしなくて済むので、歩きやすくて助かりました。


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雷鳥沢キャンプ場は、まだまだ閑散とした状態でした。



ここでひと息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。





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9:30 雷鳥沢キャンプ場に着きました。今年もヤドカリ作戦で、撤収したテントサイトを再利用させてもらうことにします。はじめから雪面を掘って整地するよりも格段に早くテントが張れますからね。


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幸い、管理棟入口のすぐ前にちょうどいい大きさのテントサイトがあったので、テントを張らせてもらいました。若干小さかったので、少し広げたり、でこぼこの雪面を平にならしたりして1時間ぐらいかかってしまいましたが、それでも10時半過ぎには作業が終わりました。


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ちょうど作業が終わった頃、富士ノ折立の上にヘリコプターが飛来してきて、ホバリングしていたので、何かあったようです。


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昼食にラーメンを作りました。五木食品というところの熊本黒マー油とんこつラーメンというマルタイ棒ラーメンのパクリのようなラーメンですが、味はけっこういけました。


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お湯に入れるだけですぐに柔らかくなるスライス餅が山ではとっても便利です。ラーメンに入れて食べればボリュームもアップしていうことなし。


食後に、今日の予定を再検討しました。もともとはこのままゆっくりして、明日の早朝から別山を経由して立山縦走という予定でした。というのも、30日が曇りで1日から晴れ予報だったからです。しかし、天気予報は外れて、どピーカンの青空が広がっています。5月1日から3日までの晴れ予報が1日早まったということなら、明日も確実に晴れるはず。であれば、剱御前小屋に宿泊しても、確実に剱や立山の星景写真や朝焼けの写真が撮れるはず。天候がどうなるかわからない場合は、宿泊費が無駄になる可能性があり、なかなか踏ん切りがつきませんが、今年はほぼ確実に晴れるようなのでチャンスです。


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13:47 というわけで、急いでパッキングをして、剱御前小屋に素泊まりの予約を入れて出発しました。


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雪が少ないとはいえ、雷鳥坂は相変わらずの1枚バーンです。例年通り、黙々と登り続けます。


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振り返ればハイマツ帯の露出が多く、例年の風景とは違って、少し季節が早まっているような印象を受けます。


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立山も稜線はほぼ雪がなくなっているので、縦走は楽そうです。


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長い雷鳥坂をひたすら登って行きます。登り詰めた最上部には、やたらクラックができていて、何も考えずに右斜め方向へショートカットしてみると、クラックだらけの急斜面をトラバースすることになってしまい、晴天で気温が高くなり雪が緩んでくる中、けっこうあせりました。とくに、巾が1m近いクラックは越えるが大変でした。


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雪崩るのではないかとヒヤヒヤしながらクラック帯をなんとか通過して、剱御前小屋下で夏道に合流。こんなことは過去4回のうちで初めてです。クランポンをはずして、夏道を登り詰めます。


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16:08 剱御前小屋に着きました。平日ということで宿泊者は少なく、同室の客は一人だけでした。


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部屋からは剱岳がクリアに見えており、この分なら確実に晴れが続きそうです。この時期の日の入りは18時40分ごろなので、早めに食事を済ませて、カメラを持って別山尾根に登ってみました。


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大日連山の彼方に沈む夕日がきれいに見れましたが、空に雲が無く地平線近くには濃い目のガスがあったようで、いまひとつ盛り上がりの無い日没でした。


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剱岳もほとんど赤く染まることもなく、ドラマチックなシーンには無縁の静かな夕暮れでした。


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ブルーモーメントの剱岳をカメラに収めてから小屋に戻り、星空撮影に備えて19時過ぎには眠りにつきました。

20150430立山


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| 2015年4月 立山 | 19:15 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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立山満喫!

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4月30日から3泊4日で立山に行ってきました。

3日間晴天続き(最終日は晴れのち曇り)で、これほど晴れたのは初めてです。

おかげで毎日行動してすっかり疲労困憊。昨晩戻ってきて、爆睡しました。

今日は朝からいい天気なので、洗濯日和です。

寝袋を干し、汗臭くなった山服を洗濯して、やっとのんびりできます。


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| ヤマネタ・ニュース | 12:21 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

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