ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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晴天5泊6日の山旅: 雲ノ平と黒部源流その5

2013年8月11日~16日 富山県大山町 雲ノ平および黒部源流部の山々 単独テント泊 


8月15日
目が覚めたのは午前4時ごろだったでしょうか。昨晩、撮影のために夜の雲ノ平を3時間ばかり徘徊したせいで、寒気を感じつつもよく眠れたようです。そろそろ飽きてきたラーメンの朝食ですが、とりあえずさっさと済ませてテントの撤収に取り掛かります。今日の目的地は、双六のテント場。最終日である明日の朝、晴れていれば日の出前に樅沢岳に登って、西鎌尾根をガスが越えるさまを槍ヶ岳とからめて撮ろうと考えていました。以前、三俣山荘前で早朝に撮影していたとき、新穂高方面から西鎌尾根をガスが越えて来たのを見たことがあるので、もしかしたらまた同じような光景を見ることができるのではないかという期待があるわけです。


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6:56 撤収を終えて出発です。7時前なのでテントもだいぶん減っていました。


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歩き始めるとすぐに、木道のすぐ下で綿毛に小さな水滴をいっぱいつけて、まるで宝石細工のように朝日にきらきらと輝いているチングルマを見つけました。その美しさに思わず荷物を下ろして、いきなり撮影タイムになってしまいました。せっかく持ってきたマクロレンズを使わずに持って帰るところでしたが、これまたほとんど使用していなかった予備のボディであるEOS40Dに取り付けて撮影開始です。最後の最後にようやく使う機会が訪れました。


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これがマクロレンズで撮った写真です。


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結局30分ばかり道草をして、ようやく木道を歩き始めました。本日も朝から晴天です。入山して以来、一度も雨に降られていません。たいてい1日ぐらいは雨に降られるか、雨こそ降らないまでもガスってしまうかどちらかということはありましたが、今年はラッキーです。朝天気が良いと、たとえ午後から曇ったとしても十分気持ちのいい山行をしたような気になるので、朝はやっぱり晴れていてほしいものです。


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8:07 祖父岳分岐の近くまで登ってきました。テント場から30分ほどで登ってきたので、なんだかいい調子です。


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ひとまず、祖父岳分岐で小休止です。食料が減って荷物は軽くなっているはずですが、やはり登りではまだまだ重いと感じます。2kgぐらいは減っている計算ですが、25kgが23kgになっても大差なしというのが正直な感想です。


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日本庭園を越えて、黒部源流が近くなってきたところで、まだ融け残っている雪田の脇を抜けていきます。この調子だと秋口まで融けずに残っていることでしょう。


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ハイマツのトンネルのような場所を抜けると、黒部の源流が眼下に見えました。登りはたいへんですが、下りは楽チンです。


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30分もかからずに渡渉点まで下りてきました。まだ午前9時30分ですが、すでに日差しは真夏の熱射です。渡渉する前に汗だくになった頭に冷たい水をかけ、顔を洗ってさっぱりしました。


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三俣山荘への登り返しの途中で、みずみずしいウサギギクを発見。夏の日差しをいっぱいに浴びて元気に咲いています。


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10:28 三俣山荘に着きました。相変わらず多くの登山者が山荘前で休憩しています。僕もベンチに座って行動食を食べたりしていたのですが、ここでも喫煙者が煙害を撒き散らしていてうんざり。今は駅の周辺など屋外でも公共の場であれば禁煙場所になっていることがおおいのに、なぜ山小屋の前は無法地帯なのでしょうか。気を使ってか少し離れたところで吸っている人もいましたが、5mばかり離れてもあまり効果はありません。せっかく気を使ってもらえるのなら、数十m離れていただければ助かります。テント場でもタバコの臭い匂いをかがされてむかつくことがよくあります。休日の山はもはや清々しい気分に浸れる場所ではなくなりつつあるようです。


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10:52 ちょっとのんびりしすぎましたが、三俣山荘を出発です。ハイマツ越しに見えるテント場には、あいかわらず上のほうまでテントが張られているようです。


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テント場を抜けて少し登ったところから背後を振り返ると、緑のハイマツの中に三俣山荘の赤い屋根が映えています。その背後の鷲羽岳や、遠く水晶岳の頂も見えるこの場所は、黒部源流のお気に入りの場所のひとつです。


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11:51 いいかげんうんざりしてきた登りですが、ここ三俣峠でとりあえずおしまいです。あとは、巻き道をたどっていくだけなら、途中にちょっとした登りがありますが、おおむねフラット、又は下りの道です。


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三俣峠からだらだらとした坂を下り、三俣蓮華岳東側に広がるカール谷の下まで降りてきました。ここにもたくさんのコバイケイソウが咲いています。


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さらに進んで丸山から延びる尾根を越えて双六岳に近づいてくると、こちらもコバイケイソウのお花畑。きれいなんですけど、さすがにそろそろ感動が薄れつつあります。


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巻き道の中間にある岩ごろの登りをこなし、巻き道分岐までもうひと歩きというところにあるだだっぴろい広場のようなところまで来たときに、シャリバテ状態になってしまいました。荷物を下ろして行動食を食べ、少し休憩して体力の回復を図ります。今回、行動食にいままで食べたことのないパワーバーなどを持ってきたのですが、あまり成功したとは言いがたい結果でした。まあ、詳しくは別途レポートしたいと思います。


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13:29 ようやく巻き道分岐まで戻ってきました。いつの間にか空には分厚く黒い雲が垂れ込めてきました。なんだか嫌な予感がします。早く下りてテントを張ってしまわなければ・・・ などと思いつつ分岐を通り過ぎたところで、予感的中。パラパラと雨粒が落ちてきました。


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もう目の前に双六山荘が見えているというのに、ここで降るか? くそっ!と思いながらも大急ぎで急登を駆け下ります。


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13:41 山荘まで降りてきました。分岐から12分で駆け下りてきたのですが、雨は分岐のあたりでパラパラと来ただけで、本格的な雨にはなりませんでした。無駄な体力を使ってしまったようです。しかし、テントを張っている途中にも一瞬パラりと降ったりして、なんだか中途半端な空模様でした。


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テントを張り終えて、水汲みなど必要なことを一通り終えたらあとはほっこりタイムです。コーヒーをいれて、雲ノ平山荘で買ったオレオビッツをつまみながら、読みかけの「神々の山嶺下巻」を開きます。明日には下山してしまうので、是が非でも読みきらなければなりません。幸い、夕食までには読み終えることができました。ちなみに、オレオビッツは最高にうまかったです。余裕があれば今度から担いでこようと思うほど。


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8月16日
午前3時起床。さすがに6日目ともなると疲れがたまっているらしく、朝起きるがつらい。内心、曇っていてくれたらゆっくり寝られるのになあ、と思いながらテントの外を覗くと、満天の星空・・・ うれしさ半分かなしさ半分。しかし、今回の目標の一つ、樅沢岳から日の出前の西鎌尾根と槍ヶ岳の撮影という宿題が残っています。あわよくばガスが出て、西鎌尾根を越える滝雲のようになるかもしれません。閉じようとするまぶたを無理やり開いて、出発の準備を整えます。


4:00 小型バックパックにカメラ機材と雨具など必要最小限の荷物を積め、ショルダーベルトを取り付けた三脚を肩にかけて出発です。樅沢岳に登るのは今回が初めてです。撮影ポイントがどこになるのか行ってみないとわかりません。なので、とりあえず早く着くにこしたことは無いということで、気合を入れてガシガシ登りました。岩ごろの道が続くので、ヘッドライトの明かりだけではどこがルートなのかいまひとつわかりにくい場所がたくさん出てきます。その上途中からガスが出てきたりしてなかなか難儀なルートでした。


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4:35 山頂に着きました。まだあたりはかなり暗い状態です。この山頂表示板の隣に、「槍ヶ岳展望台」と欠かれた小さな看板があり、ハイマツの中に踏み跡があったので、それを登ってみると見事な槍ヶ岳の姿がありました。暗い中うろうろしても仕方が無いので、ひとまずここで撮影することにして三脚をセットします。


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そうこうしているうちにあたりが明るくなり始めました。すると、眼下の谷から真っ白なガスが湧き上がってきて、西鎌尾根を越えて湯俣川のほうへ流れていくではありませんか。ガスはわずか5分ほどで消えてしまいました。この光景を見たくて暗いうちからここへ登ってきたわけですが、初めて訪れていきなり見られるとは思ってもいませんでした。好天続きといい、今年の山行はやたら運がいいのでちょっと気持ち悪いほどです。


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流れるガスが消えてしまったので、次は日の出の写真です。太陽は槍ヶ岳よりももっと左側が出てくるはずです。しかし、この場所からは樅沢岳山頂が邪魔になって日の出が見られません。そこで、山頂まで戻って、登山道を西鎌尾根のほうへ少し歩いていくと、大きく展望が開けました。さっきの写真もここで撮影したほうがよかったなあと思いましたが、いまさら言ってもしかたありません。それに登山道脇で撮影場所がほとんどないので、先客が3人ほどいるともうアウトです。さいわい、三脚をたてられる場所が1箇所空いていたので、撮影して行くことにしました。


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太陽は思っていたよりもかなり槍ヶ岳から離れたところから出てきたので、槍ヶ岳とからめるのはあきらめて日の出シーンだけを撮影しましたが、やはり特徴的なシルエットの山がないとあまりぱっとしません。普通の日の出写真になってしまいました。


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とりあえずということで、槍ヶ岳とからめたカットも撮ってみたのですが、空ばっかりになってつまらないので、やっぱだめでした。ということで、太陽が昇ったところで撮影は終了です。さっさとテント場へ引き返し、テントを撤収して出発です。


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8:11 テント撤収が終わるとすぐに出発です。


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相変わらず厳しい日差しが降り注いで、双六から弓折乗越までのアップダウンが堪えます。花見平の雪渓を見下ろすベンチで大休止して、しばし涼しい風を浴びます。


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弓折中段の登山道です。ここから見ると登山道が槍ヶ岳へと伸びていて、槍に向かって進んでいくようで好きな場所です。


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10:11 鏡平到着です。


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すっかりバテバテで、初めて名物のカキ氷を注文しました。コーラがほしかったのですが売り切れだったので、ネクターにしました。このカキ氷、確かにおいしいのですが量が少ない! ベンチへ持って帰ってくる間にすでに融け始めており、写真を撮った時点で一口食べただけなのにこの量です。しかし、これは担当者のせいだということがあとでわかりました。僕が注文したときはめがねのおじさんが窓口にいて、その人が作ったのですが、食器を返しに行ったときにお姉さんが作ってお客さんに渡しているところを見ると、倍ぐらいの大きさの山になっていました。納得いかねえっ! 鏡平山荘でカキ氷を頼むときは、オヤジが窓口にいるときは頼むべからず!!


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10:39 休憩を終えて鏡平を後にします。鏡池は快晴無風の状態で、まさに鏡のようでした。もっとしゃがんで低いところから撮れば逆さ槍がうつったのですが、荷物が重くてしゃがむのがたいへんだったし、わざわざ荷物を下ろしてまでは面倒ということで、手抜き写真です。


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11:53 ようやく秩父沢まで下りてきました。途中、調子に乗ってがんがん下りてきたので、さすがにひざががくがくします。汗もたっぷりかいたので、靴を脱いで足を氷のような冷水に浸し、頭からざぶざぶ水をかぶってクールダウン。


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疲れた体にはクエン酸。ということで、セブンイレブンのすっぱい梅干の残りを平らげます。この梅干、種を取ってせんべいのように平べったくした梅肉が20枚ほど入っており、山行のお供に最適です。


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13:11 林道に出ました。あとはだらだらと歩いて下るだけの道。ひとまず、わさび平を目指します。


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13:39 へとへとになってわさび平のベンチに座り込みました。鏡平からの下りを飛ばした後遺症が出てきたようです。歩くのが苦痛になってきました。そういえば、ちゃんとしたお昼ご飯をたべていないのでお腹もすいてきました。


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ということで、わさび平名物の冷やしソーメン! 麺にコシがあってうまいのですが、それ以上になんだか妙にまろやかで喉越しがいい!! さすがに天然水で作っているだけのことはあります。わさび平の水場で汲んだ水はめちゃうまですから、当然といえば当然。おすすめです。ちなみに、この山行のルート上にある水場でもっともうまいと感じたのは雲ノ平の水、次がわさび平です。


そうめんパワーで元気復活。わさび平を後に、一気に新穂高を目指しますが、標高が下がったせいで気温が上昇し、そうめんパワーも長続きせず。途中の風穴で冷気を浴びてしばし休憩をとり、15時20分になんとか車にたどり着いたのでした。

終わり。



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| 2013年8月 雲ノ平と黒部源流 | 23:23 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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晴天5泊6日の山旅: 雲ノ平と黒部源流その4

2013年8月11日~16日 富山県大山町 雲ノ平および黒部源流部の山々 単独テント泊 


8月14日
前日は黒部五郎岳への日帰り往復で11時間行動となったためか、時々寒さで目を覚ましながらもこの日は明け方まで眠りました。5時ごろ起きてゆっくりと朝食をとり、テントを撤収し終えたのは7時近くになっていました。今日の予定は雲ノ平のテント場までなので、あわてる必要はありません。


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重い荷物を担いでテント場を出発したのは7時2分。何度も通った黒部源流への道を下ります。


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7:24 沢沿いの道を下りきり、源流部の平地に出てきました。昨日訪れた黒部五郎岳がくっきりとその頂を青空の中に突き出しています。


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以前訪れたときには無かった木道も整備されていて、ちょっとした湿地帯のようになっている道が歩きやすくなっていました。


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7:33 とりあえず源流の碑をカメラに収めて、そのまま渡渉点へ向かいます。


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ここ数日好天が続いているためか、水量は少なめで渡渉に問題はないようです。雲ノ平方面から下ってきた登山者が、なぜか本来の渡渉点をさけて少し上流側を渡っていましたが、こんなに渡りやすい状況なのになんでわざわざ違う場所を渡ろうとしているかよくわかりません。まあ、どこを渡ろうと個人の自由ですけど。


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源流を渡渉してからが今日のハイライトです。九十九折れの岩ごろ道を荷物の重さにあえぎながら登ります。30分ほど登ると登山道脇にきれいなコバイケイソウの一群がありました。澄んだ青空と真っ白なコバイケイソウの花のコントラストが目を引きます。その清々しい光景に暑さでバテ気味の気持ちが癒されます。


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振り返れば、いつの間にか三俣山荘とおなじぐらいの高さにまで登り返していました。槍ヶ岳は今日もその鋭利な姿を猛々しく見せつけています。


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さらにひと登りしてみると、斜面に広がるコバイケイソウのお花畑がありました。背後には祖父岳の姿がくっきりと青い空に浮かび上がっています。いつも山行記録で使っているこのカメラ、パナソニックFT1ですが、最近そのホワイトバランスの精度がどうも気に入らないと思っていましたが、さすがに晴天の風景ではそれなりにきれいに写っています。もう少し晴天以外のときでも自然な色合いで写ってくれればいいのですが・・・


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8:47 何度も休憩をとったり写真撮影で道草をしたりしましたが、ようやく源流からの急登が終わりました。とはいえここから始まるハイマツの中の道も大きな岩がごろごろしていて、しかも狭くて歩きにくい道です。


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そのハイマツ帯を抜けて、やっと広々とした歩きやすい道に出てきました。ここから先は日本庭園まで緩やかな坂道を登っていくだけです。


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9:08 枯山水のような日本庭園についたところで、大休止です。黒部源流の急登からここまで、日差しをさえぎるものがまったく無い道が続いたのですっかり暑さでバテバテです。平べったい大きな岩の上に座って風に吹かれていると、疲れも徐々に蒸発していくようです。2000m以下の山と違って、虫がまとわりついてこないので不快感もないし、やっぱりアルプスはいいなあと感じてしまいます。もっとも、雲ノ平のテント場あたりだと蚊やらブヨやらが襲撃してくるので、場所によりけりではありますが。


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ここからはほぼ目線の高さに黒部五郎岳のカールが見えました。昨日の今頃はあそこにいたのに、今日はこんなところからその場所を眺めているなんて、ちょっと不思議な感じがします。


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先に進むと、チングルマのお花畑が広がっていました。今年はコバイケイソウばっかりだったので、違う花の群落があるといつもよりよけいに得した気分。


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この場所は背後に槍穂高連峰がみえることもあり、ここを通るたびに写真を撮っていますが、今年もやっぱり撮りました。


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10:03 祖父岳分岐に到着です。ここでも少し休憩をとって、雲ノ平のテント場を目指します。


祖父岳分岐の先からまっすぐテント場に下りるルートが通行禁止になってからもう何年もたちますが、あいかわらず通行禁止のままです。植生の復元は遅々として進んでいないみたいですが、いったいいつになったら回復するのやら。これだったら、わざわざハイマツを切り開いて迂回ルートを作るよりも、木道を階段状に設置してやればよかったのではという気がします。迂回ルートも、最初に設置されたルートと少し変わっていますし、あっちこっちに新しい道を作るというのもどんなもんだかと思います。


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10:34 長い迂回ルートをたどって、やっとテント場への分岐路近くまで来ました。山荘も見えています。それほど急いだわけでもないのに、30分もかからずに下りてきました。


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テント場は、まだ午前中だというのにけっこうテントが張られていましたが、うまいぐあいにテント場に入ってすぐの木道にもトイレにも近いわりといい状態の場所が空いていました。おそらく撤収したばかりなのでしょう。正面に黒部五郎岳を望める方向に向いているし、なかなかいい場所です。


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テントの設営を済ませてから、カメラと雨具と水・行動食だけを持ってひとまず山荘へ受付に向かいました。山荘の手前にはコバイケイソウのお花畑が広がっていました。黒部五郎岳のカールより標高が低いので、やや終わりかけの状態でしたが、それでも引きで見るとなかなかきれいなお花畑です。夜晴れていたら、星空とからめて写真を撮りに来ることにしました。


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新装なった雲ノ平山荘に来るのは初めてです。前回来たときはまだ工事中でした。空いていれば小屋泊してもよかったのですが、お盆のこの時期に空いているわけもなく、宿泊はまたの機会にとっておくことにします。


受付を済ませ外に出ると、だいぶ雲行きが怪しくなってきました。ひと雨来るかなあと心配しつつも、雨具もあるし、とりあえず祖母岳まで行ってみることにしました。祖母岳も何度も訪れていますが、あの山頂がお花畑になっているところを見たことがありません。なので、今年ぐらいはコバイケイソウが咲き乱れているかもという淡い期待を持って、行ってみることにしたわけです。


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途中、綿毛となったチングルマを撮影したりしながら、のんびりと木道を歩きます。


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13:40 祖母岳への分岐路に着きました。下から見る限り、あまり祖母岳に登っている人はいないようです。


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上空はすっかり雲に覆われてしまい、曇天のどんよりした風景になってしまいました。しかし、たとえ曇っていたとしても広々とした溶岩台地の中にちょこんと建つ山小屋と、その背後にどっしりと広がる水晶岳の姿が、いかにも雲ノ平らしくて、僕はここからの風景がかなり好きです。雲ノ平を代表する風景といってもいいのではないかと思います。


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祖母岳山頂は、期待に反していつもどおりのなにもない草地でした。どうやらここはあまり花が咲かない場所のようです。頂上ということで乾燥しがちなのかもしれません。それでも、誰もいない静かな雲ノ平を楽しめる数少ない場所だったので、しばらくはベンチに座ってのんびりと風景を眺めていました。しかし、静かな時間は長くは続かないもので、かしましい年配のグループが登ってきてしまいました。騒がしくなる前にとっとと撤収です。


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15:04 テント場に戻ってくると、午前中よりもあきらかにテントの数が増えていました。このテント場は広々して見えますが、大きな岩がごろごろしていて、テントが張れるフラットな場所はあまりないので、実はこの状態でもかなり満員御礼の状態です。実際、一番上のほうにテントが張られているのをみるのは初めてです。


夕食まで時間があるので、持ってきた本を読むことにしました。山岳小説として有名な「神々の山嶺」の下巻です。上巻はGWの立山で読んだので、下巻は夏の山行で読もうと思っていたのでした。北アルプスのテント場で、山岳小説を読みふけるなんて、なんて贅沢な時間でしょうか。そのうえ、雲ノ平の水場で汲んだとてもおいしい天然水でコーヒーを入れたりなんかして、お金もかけずに至福の2時間を過ごしたのでした。


夕食後、少しまったりして小説の続きなど読んでいるうちに、空を覆っていた雲はいつの間にかきれいさっぱり消えてなくなり、20時を回った頃にはきらめく星星が頭上に広がりました。今回、雲ノ平の星景写真を撮ることが目的のひとつなので、周囲のテントが寝静まるこの時間に、カメラ機材を背負ってテントを抜け出しました。


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まずはスイス庭園に行って、水晶岳と星空のコラボレーション。下弦の月が出ているため、水晶岳もほんのり闇の中で浮かび上がっています。24mmで撮ってみたのですが、いまいち星空の広がり感が弱い気がするということで、あとから17mmで撮りなおしました。その画像はふぉとギャラリーのほうでいずれまた。


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木道を祖父岳方面に少し登ったところから、スイス庭園ごしに北の空を撮影します。これは星空を点像で撮影したものですが、本来はコンポジットで星の光跡が丸くなるように20秒×54枚の撮影をしたのでした。その写真もいずれまた。


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その後、山荘の手前に広がっていたコバイケイソウのお花畑で星空撮影をしているうちに、22時40分ごろに下弦の月が黒部五郎岳の右手に沈んでいきました。


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23時過ぎにテントに戻ると、真正面の黒部五郎岳のすぐ横から、まっすぐに天の川が立ち上がっているのがぼんやりと見えます。月が沈んだおかげで天の川が見えるようになったのです。幸いテントの入口は黒部五郎岳に向いているので、寝静まったテント場の真ん中で、この美しい星空をカメラに収めることができました。

つづく。



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| 2013年8月 雲ノ平と黒部源流 | 00:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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晴天5泊6日の山旅: 雲ノ平と黒部源流その3

2013年8月11日~16日 富山県大山町 雲ノ平および黒部源流部の山々 単独テント泊 


8月13日
深夜0時を回った頃、トイレに行きたくなって目が覚めました。テントから出てみると頭上には満点の星空が広がっています。しかも、うまい具合に鷲羽岳の山頂付近に天の川がかかっています。北側の天の川は南側ほど濃密には写らないのですが、とりあえず撮っておくかということで、トイレからもどるとすぐにカメラの用意をして山小屋前の広場へ取って返しました。


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この日はちょうどペルセウス座流星群が極大を迎える日でした。撮影中も鷲羽岳上空やその周囲で多くの流星を見ることができました。この写真の左下、山小屋の上にも流星が写っています。


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山小屋の明かりが思ったよりも明るいので、少し離れたところへ移動して、鷲羽岳だけを地上風景にして撮影したものです。ここでも、山頂の左側低いところに流星が写っています。


40分ほど撮影していると、けっこう冷え込んできて軽い震えが出始めました。これはいかんということで、撮影を切り上げてテントに戻りました。冷えた体を温めるためにお湯を沸かして飲み、熱を補充してから寝袋にもぐりこみます。相変わらず寒さでちょくちょく目が覚めてしまう状態ですが、4時ごろまで眠ることができました。


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午前4時に起きて外を覗いてみると、今日もいい天気です。予定通り黒部五郎岳のカールへ日帰り撮影行に出かけることにしました。予定では3時起床4時出発のつもりでしたが、起床が1時間遅れたこともあり、結局出発したのは5時40分でした。


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テント場上部から黒部五郎岳への巻き道に進み、少し登ったところで大きな雪渓が残っていました。ベンガラでルートが赤くマーキングされているので、進む方向は明確ですが、朝ということもあってところどころ凍結して滑るので、足元に注意しながら雪渓を渡りました。


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三俣蓮華岳の裾野を回り込んで黒部五郎岳側の巻き道分岐が近くなったところで、コバイケイソウのお花畑が広がっていました。今年はどこに行ってもコバイケイソウだらけです。やや食傷気味とはいえ、やはり美しいものは美しいです。


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巻き道分岐を過ぎると、ハイマツ帯の中のフラットな道を進みます。正面には黒部五郎岳の頂が見えています。


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やがてハイマツ帯を抜け、開けた稜線の道になると、チングルマやコイワカガミが出迎えてくれました。この時期にチングルマの花が見られるとは思っていなかったので、びっくりするやらうれしいやら。今年のお盆休みは、どうやら運に恵まれたようです。


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ハクサンイチゲも元気よく咲き競っています。


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稜線の少し下には、やっぱりコバイケイソウの大群落がありました。


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7:16 ようやく黒部五郎小舎が見えてきました。


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小舎の前に広がるコバイケイソウの群落です。標高が低いので、こちらは半分終わりかけの状態でした。そういえば、2011年に大雨の中、寒さに震えながら黒部五郎岳を越えて北俣から夕方ここへたどり着いたときも、真っ白なコバイケイソウのお花畑が出迎えてくれました。ここのコバイケイソウは、毎年群落を作っているようです。


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7:30 黒部五郎小舎につきました。本当は日の出前につきたかったのですが、しかたありません。行動食を食べ、水を補給して、20分休憩してから出発しました。


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目指すはあのカールの中。今年こそは、お花畑に彩られた美しい姿が見られるに違いないと期待も膨らみます。



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太陽の高度が徐々に高くなってきて、最初のうちは風通しの良くない樹林帯を歩くので、暑さでかなりまいりましたが、ダケカンバの樹林帯を抜けてカールの入口まで来ると、コバイケイソウのお花畑が出迎えてくれます。風も抜けるようになって涼しいし、幸せ気分全開です。


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なだらかな草地が一面コバイケイソウで白く染まっています。


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そして、カールを取り囲む岩壁が城壁のようにぐるりと取り囲むカールの内側を一望できる場所までくると、これぞ夏山!という風景が広がっていました。


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山頂直下の大岩壁もくっきりと見えています。


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そして、その大岩壁の足元にもコバイケイソウのお花畑が広がっています。


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登山道を歩いていくと、道の真ん中で雷鳥が砂浴びをしていました。わずか1.5mぐらいまで近づいても知らん顔して砂浴びを続けています。


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ふと見ると、少し離れた涸れた池塘の上を雛鳥が元気に歩き回っていました。


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やがて砂浴びに満足した母雷鳥は、雛鳥を探して草むらに帰っていきました。


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残念なことに10時を回った頃から次第に上空を雲が覆い始めるようになりました。鷲羽岳や水晶岳も青白いベールが一枚かかったようになってきました。空気中の水蒸気が多くなって視界が悪くなってきました。


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登山道がカールを囲む岩壁に取り付く場所でも、岩壁の斜面がコバイケイソウの群落に埋め尽くされていました。おそらく、この斜面が最大規模の群落ではないかと思えるほどの大群落です。日差しがあればまぶしいほどの白く輝くお花畑が見れたことでしょうが、あいにく黒部五郎岳の山頂付近だけ雲がかかって、日差しがさえぎられてしまいました。


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この写真は、一瞬雲間から日差しがこぼれた瞬間に撮ったものです。前の写真と比べると、やはり花の白さが違います。午後12時前まで日差しが回復するのを待ちましたが、結局あきらめて下山することにしました。


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雷岩を眺めながら、来た道を戻ります。カールの写真撮影が目的だったので、2011年に踏んだ山頂はもちろんパスです。


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13:07 黒部五郎小舎に戻ってきました。売店でコーラを買って、行動食で遅い昼食をとり、しばし休憩です。


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30分の休憩のあと、三俣蓮華のテント場に向けて出発しました。


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再び長大な稜線を登り返します。ちょっとうんざりですが、荷物は軽いので問題なしです。


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稜線まで出てくると、可憐なチングルマの出迎えに癒されます。


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14:54 巻き道分岐までもどってきました。さすがに疲れたので少し休憩をとります。


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分岐下に広がるカールもかなり大きな規模です。カールの底には草地とハイマツ帯があり、おそらく何羽かの雷鳥がのんびりと暮らしていることでしょう。


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巻き道分岐からカールの大斜面をトラバースする巻き道ですが、7月ごろだとまだ大きな雪渓が残っていることがあり、その時はかなりスリリングなトラバースとなります。面倒でも三俣蓮華岳の山頂を経由したほうが無難です。


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巻き道途中唯一の登りとなる涸れ沢を登ります。


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涸れ沢を登りきって、大きな岩が折り重なる斜面をトラバースしていくと、


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やっと巻き道の最高点に着きました。ここから先はなだらかに下っていくだけです。


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雪渓を渡ります。朝と違ってさすがに凍結箇所はありませんでした。


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山荘とテント場が見えてきました。あと少しです。


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テント場に出てきました。今日もテント場は大混雑のようで、テント場から外れたところにまでテントが張られています。


16:15 無事自分のテントまで戻ってきました。小屋に行って今日の分の受付を済ませたら、テントに戻って夕食です。この日の夜は、雲がでていたこともあって星景写真撮影に出かけずにゆっくりと眠ることができました。

つづく。




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| 2013年8月 雲ノ平と黒部源流 | 16:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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晴天5泊6日の山旅: 雲ノ平と黒部源流その2

2013年8月11日~16日 富山県大山町 雲ノ平および黒部源流部の山々 単独テント泊 


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8月12日
午前3時に起床し、4時30分に出発。なぜそんなに早いのかというと、双六岳の長大な台地の先に聳える朝の槍ヶ岳をカメラに収めたかったからです。いままで何度も双六岳の下を通過しているというのに、頂上にたったのは一度きり。しかもガスっていたため台地越しの槍ヶ岳は見ていないのです。この晴天の日に行かなかったらいつ行くの? やっぱ、今でしょう! というわけです。とはいえ、双六から見る朝の槍ヶ岳は逆光になるので、実はシルエット気味になっていまいちなのです。本当は夕方のほうがいいのですが、このさい朝もおさえておこうというわけです。


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双六山荘裏の急斜面をえっちらおっちら登っている途中で、夜が明けてきました。


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巻き道分岐についたのはちょうど午前5時。「熊注意」の看板に、昨晩のことが思い起こされます。”やっぱり熊だったのかも”なんて想像してしまうと、ちょっと背筋に寒いものが・・・


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巻き道分岐からは樅沢岳の頭越しに槍の穂先がちょこんと見えます。


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5:05 表銀座の稜線から朝日が顔を出しました。


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そのまま一気に双六台地へ行こうと思っていたら、双六岳登山道入口あたりにコバイケイソウのお花畑が。背後には槍穂高の峰峰が鋭い稜線で空を切り取っているのが見えます。コバイケイソウは朝日に照らされて光っているように見えて美しい。これはやっぱり撮らずには行けない。ということで、しばしの撮影タイムとなりました。


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そうやって道草に時間をとられながらも、いよいよ双六台地への急登が始まります。


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少し登ると、ハクサンイチゲなどの高山植物が花を咲かせていました。コバイケイソウもいいけれど、やっぱりこういう小ぶりなかわいい花のほうが高山植物っぽいかなと思います。


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6:14 ようやく台地の端っこに出てきました。


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笠ヶ岳がなんだか近くに見えます。


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広い双六台地の上に伸びる一本のトレイル。


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少し進んで振り返れば、市松模様の双六台地と槍穂高の稜線が織り成すコントラスが見事です。



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荷物を下ろして三脚をすえつけて一眼レフで狙いを定めるも、どういうわけかトレイルの途中で立ち止まっていつまでも記念写真の撮影に興じる者や、同じように立ち止まって山の同定をはじめる者などがいていつまでたってもシャッターを切れません。なんでそんなところで止まるんだとイライラするも、それはこっちの勝手な都合なので、ただ彼らが動いて画角から外れてくれるのを待つしかありません。隣で同じように写真を撮ろうと待っている年配の単独行男性もイライラしているようで、お互いに「なんなんでしょうねえ」などと愚痴をこぼしつつ待つこと数分。隣の男性は我慢しきれなくなったらしく、早く進んでくださいとお願いに行っちゃいました。


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そんなこんなでかれこれ40分ばかり時間を費やして撮影したものの、やっぱり逆光気味で結果はいまひとつ。見切りをつけて双六岳山頂を目指します。


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7:57 双六岳登頂。ここに初登頂したのは、初めて雲ノ平に入った2003年9月。それ以後、小池新道を5回通過するも、すべて巻き道経由で双六岳には立ち寄っていません。なんと10年ぶりの登頂になるわけですが、いつの間にかそんなに時間が経っていたなんて驚きです。


天気もいいし、お腹もすいたので、山頂でしばらく食事休憩です。


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北側には鷲羽岳や水晶岳が頂を連ね、


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東側には槍ヶ岳、


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南側には笠ヶ岳、


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西、というより北西には黒部五郎岳が大きなカールを広げています。


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その右手奥には薬師岳の姿も。北アルプスの名峰が勢ぞろいです。双六岳がこんなに眺めのいい山だったとは、いまさらながら知りました。


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8:21 休憩を終えて出発です。フル装備で双六岳から三俣蓮華岳までの稜線を歩くのはけっこうきつそうですが、上がってきたものは仕方がありません。


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9:09 双六岳と三俣蓮華岳の間にある丸山の登りです。ここがこのルートで一番きついところ。空気も薄いので息が上がりますが、無理をしないでゆっくりと進みます。


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9:33 あまりのつらさに途中休憩を入れて、ようやく山頂に出ました。この山は台地状にフラットな山頂になっているので、山頂に出てからはしばらく平坦な道が続きます。


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山頂台地の突端まで来ました。ここから少し下って、あとは三俣蓮華岳へのゆるい稜線を登り返すだけです。しかし、あまりにも雄大な景色なので、岩の上に座ってしばらくその風景を堪能しました。


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10:18 ヒーコラいいながらようやく三俣蓮華岳山頂に着きました。もうしばらくは動かないぞと、荷物を下ろしてどっかりと座り込みます。が、山頂近くに座ってしまったので、次々に登山者がやってきて、記念写真を撮ろうとし始めます。これは、絶対にシャッター係を頼まれてしまうと思って、早々に逃げ出しました。


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カメラを持って山頂をぶらぶらしていると、朝のうちシルエットだった槍ヶ岳に日が当たるようになっていました。


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眼下には巻き道がうねうねと伸びています。


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こちらはもうひとつの山頂。先ほどの黄色いのが長野県のもので、こちらはおそらく岐阜県のものではないかと思われます。岐阜県の最高峰 笠ヶ岳のとんがりがはっきりと見えています。


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ぐるっと回って鷲羽岳を正面に見るところに来ると、三俣山荘とテント場が見えました。まだ午前中だというのに、テント場はけっこう埋まっているようです。今日の予定は黒部五郎のテント場でしたが、考えてみれば明日の午後には再びフル装備で三俣蓮華岳を登り返して三俣蓮華のテント場まで行かなければなりません。黒部五郎岳のカールを見に行くだけなら、なにもフル装備でうろうろしなくても、三俣蓮華のテント場にテントを張って、明日朝早くに出発すれば問題なく日帰りできます。雲ノ平に二泊する予定を1泊に変更し、三俣で2泊すればいいわけで、そのほうが体も楽なはず。そういうわけで目標変更。三俣蓮華のテント場へ向けて出発です。


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11:16 三俣峠まで降りてきました。あとは、テント場までひたすら下ります。


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お昼前にテント場に着きましたが、上から見ていたとおり小屋に近い場所はすでにたくさんのテントが林立しています。それでも、登山道沿いで川沿いの一角に何とかシングルのテントがはれるぐらいのスペースを見つけて、今日と明日の寝床を確保です。あとは夕方までのんびりと本でも読んで過ごしましょう。


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夕方になって太陽が傾くと、槍ヶ岳に当たる光の角度が変わってコントラストが強くなり、槍ヶ岳の立体感が強まります。しかし、この日は雲ひとつ無い快晴だったので、これといってドラマチックな光景には出会えませんでした。


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気がつけば、テント場の上のほうまでテントが所狭しと並んでいます。いままでこんなにテントが張られているのを見たことがありません。やはりお盆休みは大変です。小屋のほうも布団一枚に2~3人という状態らしいので、テント場も山小屋も大混在のようです。


この日の夜は、明日の朝が早いということもあり、星景写真の撮影はなしでさっさと寝ました。ところで、初日の夜もそうだったのですが、夜になるとけっこう寒くて寝られない状態になっていました。というのも、昨年購入した夏用寝袋イスカ チロルが思ったよりも保温性能がなくて、そのうえダウンジャケットは持ってきたもののダウンパンツは持ってこなかったので、上半身よりも下半身が冷えてたびたび目が覚めたのでした。夏とはいえ、2500mの稜線では上下の防寒着は必須ですねえ。いままでは3シーズン用寝袋だったから気にならなかったようです。夏用寝袋の場合は、暖かく寝るためにはダウンの上下とウールの長袖シャツか薄手のフリースがあったほうがいいようです。

つづく。


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| 2013年8月 雲ノ平と黒部源流 | 19:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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晴天5泊6日の山旅: 雲ノ平と黒部源流その1

2013年8月11日~16日 富山県大山町 雲ノ平および黒部源流部の山々 単独テント泊 


2011年は、飛越新道から入山し、黒部五郎岳経由で目指した雲ノ平・黒部源流でしたが、大雨のため三俣山荘で引き返すという結果になりました。2012年に再び山行プランをたてて準備していたのですが、天気予報では山は大荒れとのことで、結局山行そのものを中止してしまいました。


そういうわけで、今回の山行は2010年の秋以降、およそ3年ぶりに訪れる雲ノ平と黒部源流となりました。3年ぶりということと、カメラも5Dから6Dへと変わったこともあり、いままであまり撮影していない星景写真を撮ることと、まだ撮っていない場所での撮影を主たる目的に計画を立てました。星景写真は、双六池、鷲羽池、雲ノ平での撮影が目標。まだ撮っていない場所としては、樅沢岳からの西鎌尾根と槍ヶ岳、双六岳山頂の広い台地越しの槍ヶ岳、お花畑の黒部五郎岳カールの3ヶ所。時期的にお花畑はもう終わりかも知れないので、黒部五郎岳のカールについては、とりあえず行くだけ行ってみようということにして出発しました。


新穂高の駐車場に着いたのは午前12時近くになってからでした。一縷の望みを託していたものの、やはり満車の看板が出ていて、警備員が無情にも進入を拒みます。さて、どうするか。鍋平に停めてしまうと、朝ロープウェイが動くまで寝るしかないので、早朝出発するのは無理。この時期暑いのでできれば暗いうちに標高の高いところまで行ってしまいたいのです。そこで、左俣林道沿いの空いたスペースを見つけて駐車することにしました。ところが、皆同じことを考えるようで、橋を越えたところからすでに路駐の車がズラリ。幸い、少し上って行った所に空きスペースがあったので、車はそこに停めることにしました。


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すぐに出発しようかとも思ったものの、さすがに疲れていたので2時間ほど仮眠をとり、3時34分に出発しました。


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真っ暗な左俣林道を歩いているうちに、少しづつ空が明るくなってきました。


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5:10 わさび平に着きました。コースタイムでは新穂高からわさび平まで1時間15分ですが、寝不足がたたったのか、1時間30分ほどかかってしまいました。


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朝食をかねて長めの休憩をとり、5時36分に出発しました。


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20分ほどで登山道の分岐です。ここから鏡平まで3時間30分、さらに双六まで2時間20分、トータル5時間50分の道のりですが、はたしてどれぐらいかかるものやら。


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7:03 秩父沢です。日が昇り、次第に暑さが強くなってきて、さすがにバテバテ。秩父沢からこの先のシシウドヶ原までの区間が一番厳しいところです。ゆっくりと休憩をとってから先に進みます。


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秩父沢から50分ほど登ったところで小休止。風が気持ちのいい場所で、展望もあります。


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眼下には左俣林道が小さく見えています。いつの間にかけっこうな高さまで登って来ていることを実感。


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8:11 イタドリヶ原です。かなりバテ気味で、大きな岩にへたり込んでしばらく休憩です。


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9:19 やっとシシウドヶ原に着きました。すっかりシャリバテでフラフラでした。


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コンビニで買ってきたおにぎりをほおばります。


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秩父沢ほどではありませんが、シシウドヶ原にも大きな雪渓が残っていました。今年は、残雪が多いようです。


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汗を滝のように流しながら熊の踊り場までやってきました。ここでも、休憩をとります。休憩ばっかりなのでさっぱりペースが上がりません。


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10:51 息も絶え絶え状態で鏡平にたどり着きました。小屋まで行くのもしんどい状況なので、鏡池のデッキで寝転がって大休止です。いい天気ですが、槍にはガスがかかっていて姿は見えませんでした。行動食を食べたりしてしばらく休憩してから小屋前に移動し、コーラを飲んでさらにひと休み。


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11:53 結局1時間ものんびりしてから、双六へ向けて出発です。


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樹林帯の急登を抜けて、見晴らしのいい尾根にでたところで、コバイケイソウのお花畑が広がっていました。何度もここを通っていますが、これほど多くのコバイケイソウが咲いているのをみるのは初めてです。


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お花畑と鏡池を写真におさめるために、荷物を下ろしてしばらく撮影に時間をとりました。


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30分ばかり時間を使ってしまいましたが、撮影は切り上げて出発します。


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13:54 弓折乗越に着いてみると、ここにもコバイケイソウのお花畑が広がっていました。


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ガスに隠れていた槍ヶ岳も姿を現します。


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コバイケイソウと槍ヶ岳のコラボレーション。


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ミヤマキンポウゲらしい黄色い花もありました。


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ここでも30分ほど時間を費やしてしまい、予定はダダ遅れです。それでも、出発が早かったおかげで、まだ14時30分。双六には15時30分ごろには着けそうです。


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花見平の手前にも、まだ大きな雪田が残っていました。


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黒百合平のベンチ上から、鷲羽岳と双六山荘が見えました。あと30分ほどで到着です。


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15:39 双六池キャンプ場に到着です。結局、小池新道入口から9時間40分もかかってしまいました。駐車場所から計算すると、なんと12時間の行動でした。休憩やら撮影やらで3時間近く浪費していますからしょうがないとはいえ、この炎天下で初日の重い荷物を担いでなんとか双六までたどり着けたのですから、まあ良しとしましょう。さすがにテント場はテントであふれています。とはいえ、ここはわりとフラットで広いので、この時間でもまだまともな場所はある程度残っていました。一番双六池に近い区画にそこそこまともな場所が見つかったので、テントを張って今日の行動はおしまいです。寝不足の体に25kgの荷物がかなりこたえました。


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22時30分ごろ目が覚めて、トイレに行って戻ってくると、双六池の正面からまっすぐに天の川が立ち上がっているのが見えました。当初の目的のひとつ、双六池の星景写真を撮るには絶好のチャンスです。誰もいない双六池畔でカメラをセットして撮影しました。


4241-4243加算
その後、少し離れたところへ移動し、コバイケイソウ越しに星空を撮影していたら、近くの草むらでがさがさと音がして、「ブハーッ!」という鼻息のような音が聞こえました。少し前に弓折岳稜線で熊が出たという新聞記事を読んでいたこともあり、すっかりビビッて一目散にカメラを抱えてテントに逃げ帰ったのでした。あれはいったいなんだったのでしょうか。夜間の撮影は、気をつけないとやばいです。


つづく。


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| 2013年8月 雲ノ平と黒部源流 | 18:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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