ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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青空に映える雪の華を求めて:毛無山 vol 2

2011年3月27日 岡山県新庄村 毛無山(標高1218m)日帰り山行

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自分撮り
 エネルギー補給と防寒対策を終えて、再び毛無山山頂に向けて出発です。と、どうせなので自分撮りも一発かましておきます。わざわざ重い三脚を持ってこなくても、ゴリラポッドとストックで三脚がわりになるので単独行の記念撮影にはもってこいの組み合わせです。ただし、雪がなくなるとストックが自立しなくなるので、そうなったらどうするかを考えておく必要があります。

カタクリ広場
 11時15分、カタクリ広場の分岐に着きました。ここは鳥取側からの登山道が合流する地点で、毛無山まであと600mです。雪が融けると可憐なカタクリの花が群生する場所らしいのですが、今はまだたっぷりの積雪に覆われています。この雪の下でカタクリの芽が春を待ちわびていることでしょう。

突き出した雪庇
 カタクリ広場のすぐ先には、稜線から水平に突きだした雪庇があり、その向こうに毛無山のピークが見えています。ここまでくればあと少しといった雰囲気です。

山頂下
 ところが、ここからの尾根がなかなか曲者です。雪庇はさらに大きくなり、尾根は狭く雪面の傾斜もきつくなるうえに、木や岩が稜線上に立ちふさがって急傾斜の斜面を迂回しなければならない場所もあり歩きにくいことこの上なしです。雪も固かったり軟らかかったりで安定しません。稜線上の障害物を迂回するために北側斜面をトラバースすると、下が笹原なので雪が崩れたりして、けっこう冷や冷やでした。下るにしろ登るにしろ、毛無山から白馬山への稜線に入るときは注意が必要です。

九合目
 11時44分、九合目の道標を見つけました。夏道で言えば小屋のあたりまで登ってきたことになります。とすると、山頂までは残り10分ほどのはずです。

山頂直下
 疲れた体に鞭打って傾斜のきつい雪面を登っていくと、ブナの森が切れました。あの木の上が山頂のようです。

山頂
 12:00ちょうどに毛無山山頂に着きました。誰かのトレースが残っているかと思ったら、動物の足跡があるだけでした。こんな好天の日曜日に誰も登ってきていないなんて、人気の山にしては珍しいことです。2月に来たときも天候がよくなかったので独り占め状態でしたが、今回もまた独り占めです。うれしいような、寂しいような、ちょっと複雑な気分です。

大山の眺望
 少し前まで雲に隠れていた伯耆大山も、毛無山山頂に着くと同じタイミングで姿を見せてくれました。

蒜山の眺望
 目を東方に転じると、蒜山三座も姿を見せてくれています。初めて毛無山に登ったときは雨で展望はなしでした。2回目の先月も雪とガスで展望はなし。今回、三度目の正直でやっとすばらしい景色を見ることができました。しかも、青空に映える雪の華のおまけ付です。

たどってきた尾根
 蒜山三座の手前には、たどってきた稜線が続いてます。こうしてみるとそこそこ長い稜線です。なかなか歩き応えのある尾根でした。しかし、あの尾根は登るより下るほうがはるかに楽だと思います。今回はあまり休憩をとっていなかったこともあって、結構疲れました。おまけにまた左ひざも痛くなってしまい、タフな山行になってしまいました。

ランチ材料
 誰もいない山頂で、ランチタイムです。今回は、いつもの手抜きラーメンランチをやめて、インスタントですがちょっとひねってみました。岡山人にはなじみの深いディスカウントスーパーディオのパックご飯(3個で198円)と、ミートドリアのレトルトパック(80円ぐらい)、とろけるチーズ2枚が材料です。ミートドリアを使ったリゾットを作ってみることにしたわけです。つくり方はいたって簡単です。適量のお湯を沸かしたらパックご飯をいれて煮込みます。けっこうかちかちなので、かき混ぜながらほぐします。ご飯が軟らかくなってきたところでミートドリアを加え、弱火で少し煮込みます。全体に火が通ったらとろけるチーズを細切れにちぎって入れ、チーズがとろりとなったら出来上がりです。

ランチ
 ぶっつけ本番のいきあたりばったりで作った、「デミグラスソース仕立て チーズ入りミートソース味のリゾット」の完成です。味のほうは、グッド!でした。体も温まるし、ボリュームもしっかりです。難点は、後片付けがちょっとめんどうなこと。クッカーについたソースやチーズは冷え切らないうちにスプーンで丁寧にこそげとってやらないと、冷えてしまうと油分が固まってティッシュでふき取りにくくなります。余談ですがバーナーの風除けは、100円ショップで材料を買って自作したものです。コストは400円でした。材料は板切れ4枚とアルミテープです。

下山
 食後に紅茶を楽しんだ後、13時12分に下山開始です。相変わらず誰も登ってこないので、下山ルートもまっさらな新雪のままです。

避難小屋
 夏道をたどって下っていくと、9合目の避難小屋はあいかわらず雪の中でした。とはいえ、2月に来たときよりも雪は減っています。確実に冬は終わろうとしていました。

看板
 前回は雪に埋もれて見られなかった看板が、しっかりと露出していました。カタクリが咲く頃に、この銃走路を歩いてみたいものです。

尾根直進
 どんどん下って8合目あたりまで来ました。ここから左手に下っていくのが夏道ですが、今回は積雪期ならではの尾根通しで歩くルートをたどってみることにしました。おそらく積雪期に登るときは、この尾根通しのルートのほうが登りやすいと思われるので、来シーズンの冬季登山のために下見をしておきたいというのが理由です。

 夏道が尾根から分かれるところを直進し、尾根の上をまっすぐ南下します。トレースもなければ目印のテープもありません。地図とコンパスとGPSを使って、ルートを探しながら下ります。どういうわけか、このあたりから粉雪も舞い始めました。あんなに天気が良かったのに、本当に山の天気は変わりやすいと実感しました。

 少し下ったところで小さな尾根が左手に分岐していました。これかなと思いつつ地図と照らし合わせてみましたが、何か違う感じです。地図では1030mあたりから南南西方向に向きを変え、標高982m地点まで降りるはずです。この時点の標高は1120mだったので、まだ今いる尾根を下るはずです。多少不安ながらもGPSと読図を信じて下っていくと、傾斜が緩くなって広いテラス状の場所がありました。標高は982m。地図に記載されている982m地点のようです。

928m地点
 左前方に大きな杉らしき木が一本たっていました。その杉の先を覗いてみると、尾根が続いています。ここから南西方向に下ってゆけば、看板のある登山道入口に出られるはずです。コンパスで方位を確認し、杉の脇を通って下っていきました。

 杉の脇を抜けて少し下ると、なぜか雪面に2m近い段差がありました。右手のほうに段差が低い場所があったのでそこから下に降り、さらに下っていきながらふと左手を見ると、左手にも尾根があります。どちらが正しい尾根なのか迷いましたが、左手、つまり東側の尾根のほうがより夏道登山道に近いので、万が一間違えていたとしてもリカバリーしやすいだろうと思い、左手の尾根に移動しました。しかし、この判断はじつは間違っていました。最初に下っていた尾根をそのまま行けば、当初の予定通り登山口に出ることができたようです。

下山コースの狭い尾根
 左手の尾根は、取り付いてみると案外細い尾根で、やや心もとない雰囲気です。それでも、尾根をたどって下へ下へと下っていきました。

狭い尾根
 やがて、雪面にわずかな踏み跡らしき凹みが見えてきました。どうやら間違っていなかったようでひと安心です。左手の谷にもトレース跡が見えたので、夏道のすぐ西側の尾根を下っているようでした。

夏道との合流点
 14時12分、傾斜が緩くなったと思ったら、突然夏道に合流しました。ちょうど夏道が沢沿いから分かれるところに降りてきました。もっと先に出る予定だったので、下ってきた尾根が予定した尾根ではなかったことをここで初めて知りました。とはいえ、ここから尾根道に入ることもできるということがわかったので、それなりに収穫ありです。上の写真は丁度夏道に合流したところで、振り返って撮影したものです。右手が沢、直進するトレースが夏道、左手の斜面に登っていくトレースが自分が下ってきたものです。

登山口
 本来目指していた場所は、この看板のところでした。左手の尾根からここへ下ってくる予定だったのです。まあ、状況はわかったので、今度登るときはここから登ってみようと思います。

GPSマップ
 14時38分に駐車場に着きました。道路の雪はきれいに融けていて、帰りはスリップの心配はしなくてよさそうです。駐車場の雪はまだ融け残っていましたが、Uターンするのに支障はなく、ノーマルタイヤのまま無事帰路につくことができました。


■山行データ
<往路所要時間> 4時間10分
駐車場7:50→白馬山9:27→カタクリ広場11:15→毛無山12:00

<復路所要時間> 1時間26分
毛無山13:12→駐車場14:38

<登山道情報>
この時期の毛無山までのアプローチは、降雪でもないかぎりノーマルタイヤで大丈夫のようです。難所の不動滝あたりも帰り道では雪は皆無でした。登山道や稜線の雪質は、午前中はそこそこしまっていますが、午後になるとかなり緩んできます。残雪期に毛無山から白馬山へ縦走する場合は、尾根の踏み抜きやスリップに十分注意してください。


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| 2011年3月 毛無山 | 10:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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青空に映える雪の華を求めて:毛無山 vol 1

2011年3月27日 岡山県新庄村 毛無山(標高1218m)日帰り山行


 3月最後の週末、おそらくシーズン最後になるであろう冬型気圧配置で冷え込みました。県北では積雪もあり、今シーズンはあきらめていた霧氷の森を見るチャンスが巡ってきました。27日日曜日の天気予報は午前中は曇りで午後から晴れ。標高のわりに綺麗な霧氷が見られる毛無山なら、朝から登ればお昼前には登頂できます。午前中曇りなら日差しで霧氷が落ちてしまう可能性が低くなり、ちょうど日が差し始めた頃に光輝く雪の華が見られるのではないかと予想し、3月最後の日曜日は毛無山にGO!

駐車場
 朝7時30分に毛無山ビジターセンターに到着しました。一番乗りです。曇りの予報だった空は、なんと快晴! この前来た時も、晴れの予報が曇りのち雪と大はずれだったのですが、今回もまたまたでたらめ予想です。いい加減にしてほしい。と恨んでみたところでどうしようもありません。

登山口
 大急ぎで準備をして7時50分に歩き始めました。トレース跡は当然ながらありません。朝から快晴となると、お昼前には霧氷は融けて落ちてしまうことは明らかです。少しでも早く稜線にたどり着かなければなりません。前回の経験で、夏道沿いのルートは積雪後は結構ラッセルを要する場所があったりして時間がかかります。しかも、霧氷がついているのは9合目避難小屋あたりから上だけでした。9合目避難小屋のある稜線は、毛無山南側にある稜線なので、北風に直接さらされるのが山頂付近だけだからなのでしょう。とすると、北風をまともにあびる白馬山と毛無山の間の稜線のブナ林のほうが霧氷がついている可能性が高いわけです。しかも、標高は1000m~1100mぐらいなので少しでも早く霧氷に出会えることになります。

 そんなことを考えながら歩いていると、白馬山登山道の分岐にやってきました。このルートは何年も前の夏に下りで使っただけなので一瞬どうしようかと迷いましたが、時間短縮を最優先するために、白馬山への登山道を行くことにしました。地図を見ると、川を渡ってすぐ左折し、目の前の尾根を登っていくだけです。迷うこともないようなルートなので、ひたすら上を目指して登り続けました。今回は初めからスノーシューをはいており、途中で止まる必要もありません。

白馬山への尾根途中
 雪はそれほど深くなく、ラッセルというほどの積雪はありません。踏み抜くことともなく、斜度も比較的緩い尾根なので、案外歩きやすい状態です。

傾斜が急になる
 しかし、標高が高くなるにしたがって徐々に傾斜が増してきました。

尾根上のブナ
 休憩もとらずに歩き続け、9時に標高975mまで来ました。大きなブナが一本、まるで出迎えてくれているかのように立っているのが見えます。駐車場の標高が700mなので、1時間強で標高差275mを登ってきたことになります。いつもの雪山なら1時間で標高差150mほどのペースなので、ずいぶん早いペースです。

ブナ下からの眺め
 ブナの下まで来て振り返ると、田浪の集落がはるか彼方に見え、一気に高度が上がったのを実感しました。

隣の尾根
 さらに10分ほど進むと、右手からの尾根がすぐ近くに見えるようになって来ました。てっきりこの尾根が朝鍋鷲ヶ山へと続く尾根だと勘違いしていたので、白馬山頂はもうすぐだと思っていました。

白馬山下の尾根
 標高1000m、右手からの尾根との合流点まで来ましたが、白馬山頂にあるはずの道標が見当たりません。それに記憶にある白馬山頂はもっと広かったはずですが、ずいぶん狭い尾根です。地図を見てわかりました。まだ白馬山頂の南にある小ピークにいたのでした。

白馬山頂
 雪庇のある尾根を渡って、9時27分にやっと白馬山頂に着きました。しかし、期待していたような霧氷は見当たりません。標高1000mでは無理だったかとがっかりしつつも、それなら先を急ごうと休憩もとらずに毛無山方面に歩き始めました。

霧氷1
 毛無山に向けて尾根を歩き始めて5分もすると、ブナの枝先が白くなってきました。

霧氷2
 さらに先に進むと、見事な霧氷の森が広がっていました。期待していたよりも霧氷の成長がもう一歩という感じですが、青空に咲く真っ白な雪の華の美しさといったら、言葉では言い表せないほどです。しかし、いつまでも見とれているわけには行きません。雲間から日が差し始めると霧氷が融けてぼたぼたと落ちてきます。

霧氷3
 急いで一眼レフを取り出して、あわてて撮影タイムです。なんとか霧氷の写真をカメラにおさめることができました。

 そうなると欲が出るもので、もっと標高をあげればさらに綺麗な霧氷が見られるのではないかと思い先を急ぎます。

雪庇の張り出す尾根
 尾根の雪が深くなり、しだいに雪庇も大きくなってきました。

ナイフリッジの尾根手前
 標高1100m地点で、ちょっときわどい尾根が現れました。長さ20mほどの短い尾根ですが、北側は大きく切れ落ちた谷になっており、南側は雪庇が張り出したナイフリッジのようになっています。

ナイフリッジの尾根地図
 無雪期であれば単に幅の狭い尾根なのでしょうが、雪が積もって急傾斜の斜面になったようです。きつい傾斜のある狭い尾根をスノーシューで歩くのはやばそうです。クランポンをつけようかとも思いましたが、少し踏み出してみると雪質はそれほど固くなく、スノーシューを水平にもぐらせることができました。

ナイフリッジの尾根を渡って
 一歩ずつ足元を確かめながら慎重にナイフリッジのような尾根を渡りました。暖かくなって雪が腐ると踏み抜くかもしれないので、残雪期は要注意かもしれません。

霧氷4
 このあたりのブナ林も綺麗な霧氷がついていますが、日差しがきつくなるにつれて枝からぼたぼたと落ちてきます。霧氷狙いの時は、厳冬期に登るか日の出前から登り始めないと厳しいようです。

 ところで、霧氷が見られるようになったあたりから手の指先が妙に冷えてジンジンしていました。もちろん足も同様です。気温は4度ぐらいなので、それほど低いわけではありません。おそらくシャリばてだと思われます。時間は11時前になっていました。朝食後、すでに6時間が経過しており、途中休憩なしで登ってきたのでアメ玉一つ食べていません。燃焼するエネルギーが枯渇していたのでしょう。霧氷も融け始めたので、写真撮影はあきらめて休憩することにしました。ザックをおろしてジャムパンを食べ、魔法瓶のお湯を飲むと指先の冷たさが幾分解消されました。

手袋
 これから標高をあげていくことを考慮して、手袋も厚手のウールに交換しました。12月に購入して以来初めて使うのが3月末だなんて、おかしな話です。ホームセンターで600円ほどで売っていた安物ですが、ウール100%なので十分暖かでした。


vol 2に続く


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| 2011年3月 毛無山 | 23:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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