ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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リベンジ!:中蒜山(なかひるぜん) vol 3

2011年2月5日 岡山県真庭市 中蒜山(標高1123.3m)日帰り山行
vol 1vol 2はこちらをどうぞ。


 13時30分、少し風が出てきてじっとしていると寒くなってきたので、そろそろ下山することにしました。避難小屋に戻ってパッキングしなおして、小屋の外にでました。午後になって雪が緩んでいることを考慮して、下山ではクランポンではなくスノーシューを使うことにします。

下山開始
 準備ができて、13時44分に出発です。下山は夏道ルートを下ります。先に出発した5人も皆夏道ルートの方向に下ってゆきました。避難小屋からは稜線を東に向かいます。正面に下蒜山がかすんでいました。

下蒜山
 50mぐらい進んだところで木立が切れて下蒜山の全容がよく見えました。上蒜山に向かう尾根よりも倍ぐらい距離がありそうな長い稜線が続いています。冬季に中蒜山と下蒜山を縦走しようとすると、朝早く出ないと途中で日が暮れてしまいそうな雰囲気です。

空に続く道
 下山道は狭い尾根上を通っており、まるでそのまま空に向かって続いているようです。とても気持ちのいい場所でした。

登ってきた道
 振り返ると、登ってきた尾根と大きく張り出した雪庇が見えました。

塩釜方面分岐
 13時55分、下山ルートの分岐に来ました。何か道標があるかと思いましたが、なにもありません。雪の下に埋もれているのでしょう。

急斜面の下山道
 トレースがなかったら本当にここでいいの? と疑いたくなるような急斜面です。

八合目
 スノーシューが大きく沈み込むぐらい雪が緩くなった急斜面を下っていくと、標高1034m地点で八合目の道標がわずかに頭を雪の上に出していました。このあたりは傾斜も急で、調子に乗ってざくざく下っていると、突然大きく左足が沈み込み、身動きできなくなってしまいました。スノーシューは一度はまってしまうと、足を抜くのが大変です。ストックで雪をかいて足を掘り出し、ようやく脱出することができました。

標高945m地点
 14時9分、前回引き返した場所まで下りてきました。GPSでは標高945mになっていました。驚いたことに、一つのトレースがここから右手の谷に下っています。地図を見ると、この谷をずっと下っていけば前回道迷いした沢のところで夏道と合流できるはずなのでけっして間違ったルートというわけではないのでしょうが、積雪期のしかも気温が高くなっているときは雪崩れの危険もあるので、谷を下るのはどうかと感じます。まあ、それなりに経験と知識があっての選択なのだとは思いますが・・・

五合目
 14時23分、五合目の日留神社に着きました。前回よりも雪が少なくなっており、日留神社も半分ほど姿を見せていました。

五合目下
 日留神社の下の開けた場所は先行者の足跡がたくさんついていました。皆それぞれ自由に歩いて行ったようです。この少し先から右手の枝尾根に入り、あとは単調な尾根を下っていくだけです。

尾根下の沢
 14時48分、尾根を下りきって沢を渡るところまで来ました。標高945m地点から谷に下った人物のものと思われるトレース(写真左のトレース)が、沢の上流部から合流していました。無事下ってきたようでなによりです。

渡渉点
 沢を渡って斜面上に向かうところの雪が深かったためか、先行者のトレースはそのまま沢づたいに下流に進み、50mほど先で沢を渡っていました。道をよく知っている様子なので、こちらもトレースを利用させてもらうことにします。

夏道への斜面
 トレースは沢の右岸をしばらく進み、斜面を斜めにトラバースしながら夏道のある上のほうへと上がっていきます。前回通った場所よりも傾斜が緩やかで歩きやすい場所でした。

夏道との合流
 そして、斜面を登りきってみると、なんと朝クランポンを装着した道標のまん前にでてきました。時間は15時2分になっていました。どうやら先行者はかなり中蒜山に詳しい人だったようです。

中蒜山
 牧草地のところまで戻ってくると、青空が広がり中蒜山が綺麗に見えていました。今日は左手の尾根を登り、右手の尾根を下ってきたわけです。先行者のおかげで頂上に直登する冬道ルートも知ることができて、感謝感激です。

20110205_nakahiruzen_map.jpg
 GPSログはこんなかんじで記録されていました。

湯原温泉
 帰りは、久しぶりに湯原温泉に立ち寄って、露天風呂で汗を流しました。土曜日の夕方ということでそれなりに人はいましたが、混雑というほどではなく、のんびりすることができました。この露天風呂が無料で利用できるですから、ありがたいことです。


■山行データ
<往路所要時間> 3時間11分
登山口8:50→1合目9:09→標高724m地点10:04→標高940m地点11:12→頂上12:01

<復路所要時間> 1時間55分
山頂13:44→塩釜方面分岐13:55→八合目14:02→五合目14:23→登山口15:39

<登山道情報>
冬道ルートは目印のリボンは下のほうに1箇所見つけただけで、途中にはありませんでした。山頂に向かって左手の尾根に上がり、そのまま尾根を登っていくだけですが、牧草地の終わるあたりからすぐに尾根に上がったほうが傾斜も緩く楽なのではないかという気がします。いずれにしても正規の登山ルートではありませんので、くれぐれも自己責任でお願いします。なお、頂上避難小屋にトイレ・水場はありません。


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| 2011年2月 中蒜山 | 16:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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リベンジ!:中蒜山(なかひるぜん) vol 2

2011年2月5日 岡山県真庭市 中蒜山(標高1123.3m)日帰り山行

vol 1はこちらをどうぞ。

 15分の休憩で汗も引いたので、10時33分に出発しました。

雪庇直下
 まずは雪庇越えです。取り付き箇所は先行者がある程度崩してくれているとはいえ、簡単に乗り越えられるほど低いわけではありません。そばに立つと自分の身長ほどの高さのある雪の壁です。ワカンを履いていたであろう先行者は、どうやって越えたのでしょうか。いったんワカンを脱いだのか、それとも無理やりよじ登ったのか。そんなことよりも、自分がどうするかです。雪が硬ければクランポンの前爪を雪壁に突き刺して上れるのでしょうが、気温が高いので雪はグズグズです。つま先を蹴りこんで上ろうとしても雪が崩れてだめでした。仕方がないので、何度もつま先を蹴りこんで、さらに踏みつけて雪を固めてステップを作り、左手にある立ち木につかまってやっとこさ雪庇を越えました。今考えると、せっかく持ってきていたアックスを使えばもう少し楽だったかも。アックスも使う機会を作って練習しないといけません。

尾根上
 雪庇を越えて尾根に上がると、尾根上は比較的なだらかで歩きやすそうでした。はるか遠くに山頂が見えています。

940m地点
 11時12分、標高940m地点にきました。前回撤退した高度です。夏道の尾根が右手に見えていますが、今日は問題なく撤退した高度を超えていけそうです。

避難小屋が大きい
 上のほうを見ると、だいぶ避難小屋が大きく見えるようになってきました。

デブリ
 右下の斜面を見ると、雪崩れ跡の雪塊(デブリ)がありました。この重い雪の雪崩れに巻き込まれた脱出は不可能かもと思うと、ちょっとビビリます。

展望が開ける
 その後視界のきかない林の中の急傾斜をひたすらもくもくと登り続け、やっと展望のいい場所に出てきました。標高は1034m。麓の景色もかなり高度感のある感じに見えるようになってきました。

雪庇
 前方には大きな雪庇が張り出しています。

雪庇の上
 雪庇を踏み抜かないように左側を巻くように通過して雪庇の上に抜けてきました。このあたりは木がなくなってゲレンデのような雰囲気です。左手には木があるためか雪庇は発達していません。トレースも斜面に近いところをまっすぐ登っていきます。

急傾斜の斜面下

 右手の斜面は何の障害物もなくずっと下まで繋がっており、まんいち転落したらどこまで落ちることやら・・・ 気温が上がっていることもあって、雪崩れることがないよう祈りながら、足早に通過します。
雪庇再び
 11時50分、再び大きな雪庇が連なるようになってきました。しかも雪庇のすぐ近くにまで木が生えている場所もあります。しかし、これを越えればあとは山頂まですぐです。

木を避けて雪庇を越える
 木が生えている場所は、雪庇を踏み抜かないように林の中を迂回して進みます。

最後の斜面
 そして、最後の急坂を登っていくと・・・

上蒜山1
 上蒜山の雄姿が目の前に現れました。12時1分、やっと山頂にたどり着きました。山頂では比較的若そうな男性の二人組みが、かまくらを作って遊んでいました。山頂には雪から顔を出したベンチがあり日が当たって暖かかったので、ここで昼食でもいいかなと思いましたが、せっかくなので避難小屋に入ることにしました。

避難小屋
 避難小屋の入口ではさっきの二人よりももっと若そうな男性が一人タバコを吸っており、小屋の中にはかまくらを作っていた二人よりもやや年上に見える男性が二人食事中でした。先行していたのは5人だったということです。

食事
 小屋の中でお湯を沸かしていつものようにカップラーメンで簡単に食事をとりましたが、コンクリートに囲まれた小屋の中のほうが寒かったです。汗をかいた体からはフリースを通して湯気が立ち上っているような状態で、日の当たる外に出たほうがよほど温かかく、食事を済ませるとさっさと外に逃げ出しました。

かまくら
 二人組みがつくっていたかまくらは見事完成していました。中には小さな雪だるまがにこにこ笑っています。

記念撮影
 山頂の碑を写真に撮ろうとしていると、かまくらをつくっていた男性の一人が「撮りますよ」と声をかけてくれたので、シャッターを押してもらいました。

上蒜山2
 ベンチに座って真っ白に雪化粧した上蒜山を眺めていると、右手に続いている尾根をたどって縦走してみたい気持ちに駆られましたが、山頂まで1時間30分はかかりそうだし、そこから下山したとしても塩釜まで戻ってくる頃には日が暮れてしまいそうなので、やめにしました。やがて、他の登山者はみんな下山してしまい、山頂には自分だけが取り残されました。ぽかぽかと暖かい日差しを背中に浴びながら、しんと静まり返った風景を独り占めできる贅沢さがうれしくて、しばらくはただただその風景を眺めていました。

vol 3に続く。



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| 2011年2月 中蒜山 | 01:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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リベンジ!:中蒜山(なかひるぜん) vol 1

2011年2月5日 岡山県真庭市 中蒜山(標高1123.3m)日帰り山行
Keyword: 冬山、登山、中蒜山、単独

 1月23日に七合目あたりで退却した中蒜山に再挑戦してきました。天気予報は晴れ、春のような暖かさになるとのことで、今回は雪に降られることはなさそうです。前回、出発時間が少し遅かったことを反省し、早起きして出発しました。

上長田一里塚
 登山口のトイレが冬期閉鎖されているので、国道482号線上長田一里塚のPAの公衆トイレでトイレ休憩をとりました。湯原方面から中蒜山に行く場合は、ここが登山口に一番近い公衆トイレだと思われます。駐車場から若干雪道を歩かないとトイレに行けないというのが難点ですが、とりえあえず道は踏み固められているので、利用することは大丈夫です。

霧氷
 このときの外気温は-2度。トイレの横の木に霧氷がついていました。こんなところで霧氷が見られるなんてちょっと意外ですが、このあたりは良く霧がでるところなので、冷え込むと霧氷ができやすいのかもしれません。

中蒜山登山口の駐車場
 中蒜山登山口には8時20分に到着です。今回はすでに車が2台停まっていました。1台は福山ナンバーだったので、広島から来たようです。すでに人影はなかったので、一足早く出発したようです。ということは、トレースをたどっていくだけでいいということなので、ありがたく利用させていただくことにします。

 のんびり準備をしていたら8時50分になってしまい、急いで出発しました。気温は-2度ですが、日が差しているのでそれほど寒くありません。寒さ慣れしてきたこともあるのかもしれませんが、ブレスサーモ薄手Tシャツの上にブレスサーモ中厚を重ね着して、その上にユニクロのマイクロフリースジップだけで十分という感じです。

中蒜山遠望
 トレースをたどって見慣れた林の中を抜けていくと、牧草地の向こうに中蒜山が綺麗に見えてきました。くっきりすっきりというわけではありませんが、朝陽を浴びてほんのり赤い姿がはっきり見えています。トレースは少なくとも3人は歩いているようです。なので、しっかりと踏まれておりほとんど踏み抜くこともなく歩きやすい状態でした。

クランポン
 夏道登山道が谷へ下る手前の道標まできたところで、クランポンをつけることにしました。トレースがしっかりしているので、スノーシューよりはクランポンのほうが滑りにくいということと、いい加減クランポンを装着して歩く練習をしないと、このままではシーズンが終わってしまいかねないということでの選択です。購入したまま使っていなかったのはグリベルの10本爪クランポンです。購入時に靴を持っていって装着できるかどうか確かめたし、自宅でサイズの調整も済ませておいたのでスムースに装着できました。

 クランポンを装着して歩き始めると、すぐに谷へ下りる分岐がありましたが、トレースは谷へ下りないでそのまま直進していました。ここしばらく谷へ下りるルートが歩かれた雰囲気はなく、このまま谷へ下りると深雪で苦労しそうです。このトレースがどこへ向かっているのか考えてみました。ここまでのトレースの歩き方を見ると、倒木や木の枝などでルートが歩きにくそうなところはきちんと迂回しており、途中迷ったような雰囲気はなく元のルートに戻っています。きちんとルートを理解して歩いているように感じられたので、谷への分岐を見落として直進したわけではないようです。とすると、谷を迂回して上流部で夏道の尾根に上がるつもりなのか、冬だけ使われるという中蒜山に直登する尾根ルートをとるつもりか、どちらかなのでしょう。どちらにしても新しいルートがわかるのであればラッキーなので、とりあえずこのトレースを追ってみることにしました。前回、トレースを追って失敗していますが、今回は道がわからずに追うわけではないので、途中でおかしいと思ったらその時点で自分でルートファインディングをするつもりです。

牧草地北端
 谷への分岐からしばらくして牧草地に出て、その北端まできました。別のトレースが牧草地の北端に集まってきてUターンしたりぐるぐる回ったりしているような跡がありましたが、たどってきたトレースはそこを突っ切っておくの林の中に続いています。迷っているような足跡は、スノーシュートレッキングでもしていた人のものだったのかもしれません。

 トレースを追って林の中を上っていくと、時折トレースの一つが右手の谷を覗きに行っていました。もしかして、谷へ下る道がわからずにここまで来たのか? とやや不安感が出てきましたが、残りのトレースはわき目も降らずに上を目指しています。どうやら、道がわかっている人のトレースと、トレースを追っているだけの人のトレースが混ざっているようです。

青いリボン
 そんなことを考えながら先へ進んでいくと、青いリボンが木の枝についていました。古いものなのでもともとあったものです。どうやら、このルートはある程度利用されているようなので、ちょっと安心です。とすると、この先で谷を渡って夏道の尾根にいくのではなく、頂上へ直登する尾根を利用する冬道ルートだと考えたほうがよさそうです。

急傾斜のトレース
 10時4分、標高724mのところまできました。斜面の傾斜は次第にきつくなってきました。トレースはこの少し手前から谷筋を離れて尾根の斜面を直登する方向に向かっています。直登するにはややきつい斜度なので斜めにトラバース気味に上がっていくのですが、次第に気温が上がってきて雪が緩くなっているため踏み抜くことが多くなりました。トレースをたどるだけだというのに、案外雪と格闘しなければならず、もはや汗だくです。

稜線が見えてきた
 汗を滴らせながら上がっていくと、ようやく雪庇の張り出した尾根のラインが見えてきました。雪庇なんて木の少ない稜線でしかできないのかと思っていましたが、700m程度の木の生えている場所でもできるのだとはじめて知りました。冬山はいろんなところを歩いてみないとわからないことがたくさんあるということがわかり、いい勉強になりました。

雪庇のある稜線
 10時16分、雪庇のすぐ下まできました。先行者が雪庇を切り崩して尾根への取り付き口を作ってくれていますから、それほど苦労しなくてもよさそうです。感謝感謝! 尾根の上ではときおり風がゴーッと音を立てて木々を揺らしているので、汗だくのまま上がると一気に体温を持っていかれそうです。出発してからちょうどいい時間なので、ここで休憩して行くことにしました。雪庇の真下で休憩するというのもどうかと思いましたが、木も立っているし一気に崩れそうな雰囲気はなさそうなので、ひとまず足元を慣らしてスペースを確保し、ザックをおろしました。折りたたみの座布団を持ってくるのを忘れたので、フォレイカーシェルジャケットを座布団代わりにして腰を下ろしました。気温は8度を越えていて、風も当たらず春のようなほんわかした日差しを浴びて、なんだか残雪期の山にいるようです。

 そういえばはじめてはいたクランポンですが、練習して慣れが必要だという話を聞いていたわりに、とくに違和感もなく普通に歩けました。スノーシューのほうがよっぽど違和感があり、練習が必要という気がします。それにしても、クランポンの威力は絶大です。急斜面でも滑ることなく歩いていけますし、すこぶる快適でした。

vol 2につづく。


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| 2011年2月 中蒜山 | 21:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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