fc2ブログ
2017/10/29

素晴らしいブナ林で紅葉満喫: 別山(白山)その6 

2017年10月8日(日)~9日(月) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 


別山の山行レポも、今回でようやく最後です。当初は3回ぐらいで終わらせるつもりでしたが、思いのほか長くなってしまいました。


IMG_4263.jpg
標高1700mあたりで、展望の良い尾根道から森の中へと入って行きます。その入り口あたりで、見事な紅葉が出迎えてくれました。写真クリックで拡大します。


IMG_9055.jpg
登山道は紅葉した木々の中を抜けて続いています。


IMG_9059.jpg
色鮮やかな紅葉がひときわ陽光に映えます。


IMG_9060.jpg
赤と緑のコントラストが最高でした。


IMG_9061.jpg
低木中心だった森の向こうに、背の高いブナ林が見えてきました。


IMG_4274_20171029165444e70.jpg
標高1600mより低くなってくると、見事なブナ林の中に入ってきました。写真クリックで拡大します。


IMG_4292_20171029170359705.jpg
どっちを向いても美しい紅葉の森が広がっていて、なかなか先へ進むことができません。


IMG_4302.jpg
見上げれば青空と赤く染まったブナの林冠が頭上遥かに広がっています。写真クリックで拡大します。


IMG_4315.jpg
白山でも有数のブナ林と言われるだけあって、太くて背の高いブナが立ち並ぶ美しい森です。


IMG_4320_2017102916544710a.jpg
標高1550mより下ってくると、紅葉の進み具合が少し遅くなり、緑の割合が増えてきました。それでも森そのものの美しさはあいかわらずです。少し日が陰るとコントラストが弱まって、しっとりとした表情を見せてくれます。写真クリックで拡大します。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_9069.jpg
11:19 白山が見える休憩ポイントまで下りてきました。避難小屋からここまで標高差は400m程度ですが、なんと3時間もかけて下りてきました。登りでも2時間かからなかった区間ですが、200枚ほど撮影したおかげでだいぶスローペースになってしまいました。


IMG_9070.jpg
誰もいなかったので、荷物を降ろして休憩をとることにしました。


IMG_9071.jpg
天気はいいものの、白山の弥陀ヶ原から上は雲の中に隠れていました。


IMG_9075.jpg
12:10 休憩を終えてからは、ほとんど写真も撮らずにサクサク下って、最終水場までやってきました。行動時用の水がなくなったので、ここで1リットルだけ補給していくことにしました。


IMG_4338_20171029165846dfc.jpg
登山道から30mほど行くと、きれいな小川がありました。水量豊富というほどではありませんが、水を汲むのに不足はない程度には流れていました。


IMG_9076.jpg
水の補給ができたので、あとは駐車場まで歩くだけです。黄葉し始めたトチの大木を見上げながら、傾斜の緩くなってきた登山道を黙々と下ります。


IMG_9077.jpg
13:22 登山口に戻ってきました。登山口の脇にベンチがあったので少し休憩をとっていると、林道を工事車両が通過して行きました。


IMG_9078.jpg
休日なのに砂防工事をしているみたいなので、朝のように林道を歩くのはやめて登山道で下ることにしました。登山道は直進です。


IMG_9080.jpg
登山口からは石の階段で少し下るようになっていて、登ってくるときはちょっとしんどいかなという感じです。早朝に出発すれば林道を歩けるので、そちらのほうが楽だと思われます。


IMG_9081.jpg
林道との合流点です。


IMG_9082.jpg
合流点には横断歩道が設置されていて、その少し先に登山道が続いています。


IMG_9083.jpg
再び林道に合流します。ここから先は林道歩きです。


IMG_9084.jpg
14:01 ようやく駐車場にたどり着きました。避難小屋を出発したのが8時16分なので、なんと6時間近くもかけて下山したことになります。久しぶりにマジの撮影山行をしました。じっとしている時間が多いので、歩き続けた6時間と比べると足の疲れは軽度ですが、それでも立ちっぱなしの時間がほとんどなので、けっこう疲れました。


白峰温泉で汗を流したあとは、うまうまのソフトクリームを食べて、帰路につきました。連休の最終日でしたが、これといった渋滞にもあわず、23時ごろには家に着くことができました。

20171009map.jpg


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング

登山用品・アウトドア用品専門店 好日山荘《公式通販》




スポンサーサイト



2017/10/25

素晴らしいブナ林で紅葉満喫: 別山(白山)その5 

2017年10月8日(日)~9日(月) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 



9日の山行レポは、一眼レフで撮影した写真の現像が終わってからと思っていたのですが、最近妙に忙しくてなかなかはかどらないので、ひとまずできたところまででアップしようと思います。


IMG_9025.jpg
9日の朝はゆっくりと起床。室温は13度でした。


二人組は5時ごろには出て行ったみたいですが、ソロの男性はその後も残っていました。しかし、この男性がパッキングを始めるとうるさいこと! 袋をガサガサバリバリと鳴らし続け、いつまでやってんねん!!と怒鳴りたくなるほど。そういえば、前の晩も寝苦しかったのか、ゴソゴソガサガサとしょっちゅう音を立てていました。他人に対する配慮という考えが根本的にない人なんだろうとあきらめていましたが、それでもやっぱりイラッとくるのは抑えきれません。環境が人を作るといいますが、どういう環境が人間から配慮するという考えを奪うのか興味のあるところです。


IMG_9026.jpg
食事を終え、パッキングも終了したところで外に出てみると、きれいに晴れ上がっていました。


IMG_9027.jpg
太陽はちょうど別山の稜線から顔を出したところでした。


IMG_4005_20171025203505bc1.jpg
下山する前に、小屋の周囲の紅葉を撮ってまわりました。写真クリックで拡大します。



IMG_4015_201710252036342b5.jpg
太陽の光が紅葉の色を鮮やかに浮かび上がらせてくれました。


誰もいない、自分だけの静かな朝を楽しみながら撮影していましたが、気が付くと登山者が上がってきて騒がしくなってきたので、そろそろ下山することにしました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。





IMG_9028.jpg
8:16 下山開始です。


IMG_4149.jpg
この日は急ぐ必要は全くないので、一眼レフを首にかけたまま、きれいな風景を探しながらのんびりと下りました。昨日は気が付かなかったきれいな風景がそこかしこに見られます。写真クリックで拡大します。


IMG_9031.jpg
登山道脇の低木も見事な紅葉に染まっていて、朝日に輝いています。


IMG_4176_20171025205123b59.jpg
紅葉の始まった森が眼下に広がります。写真クリックで拡大します。


IMG_9045.jpg
ダケカンバと紅葉と青空の取り合わせは、まさにトリコロールです。


IMG_9047.jpg
少し歩くときれいな紅葉が目に飛び込んでくるので、そのたびに立ち止まって写真を撮っていると、ぜんぜん先に進めません。


IMG_9050.jpg
まあ、今回は紅葉目当ての山行だし、急ぐわけでもないので思う存分楽しみながら歩きました。

つづく。

ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング

登山用品・アウトドア用品専門店 好日山荘《公式通販》





2017/10/21

素晴らしいブナ林で紅葉満喫: 別山(白山)その4 

2017年10月8日(日)~9日(月) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 


IMG_3931.jpg
ランチ休憩途中から、山肌を這い上がってきた雲が稜線を覆い始めました。この写真は一眼レフでの撮影です。クリックで拡大します。


IMG_3926_2017102117564123d.jpg
白山山頂付近にもガスがかかり始めました。クリックで拡大します。


IMG_8992.jpg
12:48 あまりのんびりしているとガスガスで何も見えなくなる恐れが出てきたので、急ぎ別山へと向かいます。


IMG_8995.jpg
もう展望はだめかもと思いつつ別山へと続く尾根道をたどって行くと、なんとガスが晴れてきました。この分なら山頂からの展望もそこそこ期待できそうです。


IMG_8997.jpg
13:01 別山山頂に着きました。7~8人の登山者がいるぐらいで、それほど混雑していません。


IMG_8999.jpg
とりあえず、自撮りしたものの、「別山」の名前が切れてしまいました。まあ、いいや。


IMG_9000.jpg
別山山頂から見下ろした別山平です。端っこに御手洗池が見えています。別山平で星景写真を撮りたいと思っていたのですが、それはまたのお楽しみです。


IMG_9001.jpg
別山平の先に、やや雲にまかれ始めた三ノ峰も見えます。


IMG_9006.jpg
雲の切れ間から三ノ峰避難小屋が見えました。この次はあそこに泊まって目的を果たしたいと思います。


IMG_9008.jpg
眼下の尾根がカラフルに色づいてきれいでした。


IMG_3917.jpg
一眼レフで撮影するとこんな感じ。C-PLフィルターを使っていることもあり、色の再現性はコンデジよりも一枚上手です。クリックで拡大します。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_9010.jpg
13:27 別山山頂で30分弱のんびりとした後、下山にとりかかります。御舎利山方面はあいかわらずガスがまとわりついていますが、天候が悪くなりそうな雰囲気ではありません。


IMG_9011.jpg
御舎利山に近づくにつれて、ガスも消え始めました。


IMG_9012_20171021174608ed2.jpg
御舎利山を通過します。


IMG_9013.jpg
御舎利山からガスの沸く谷に向かって下降していきます。


IMG_9016.jpg
標高2250mあたりからガスの中に入って、視界が悪くなってきました。


IMG_9017_2017102117471841a.jpg
しかし、2150mぐらいからガスは消えて、薄日もさし始めます。


IMG_9018.jpg
チブリ尾根避難小屋までの道のりは、なんだか妙に長く感じました。ようやく小屋が見えた時は、これでもう歩かなくて済むとホッとしました。写真はピントが合っていない失敗作ですが、ただの記録なのでまあ良しとします。


IMG_9019.jpg
小屋の近くから見えた紅葉の尾根がきれいでした。コンデジでは色の再現がいまいちですが。


IMG_9020_201710211747238f0.jpg
14:42 チブリ尾根避難小屋に戻ってきました。誰かほかの宿泊者がいるかと思っていましたが、誰もいませんでした。このまま貸切なら静かでいいなと期待しつつ、寝袋を出したり、マットレスを膨らましたりして、宿泊の準備を整えました。


夕方近くなって、男性の二人組と男性ソロの3人がやってきましたが、この日の宿泊者はそれだけでした。小屋の広さに対しては余裕の人数でした。


ところで、10月6日が満月だったこともあり、8日ではまだけっこう明るい月が上ってきます。星景写真を撮影するにはあまりいい条件ではありませんが、幸いなことに月の出が19時38分という予定だったので、月の出の直前であればなんとかなりそうです。日没が17時28分ということなので、18時30分を過ぎたころから1時間ぐらいは撮影できそうだと予想して、18時45分ごろ外に出てみると、きれいな星空が広がっていました。


IMG_3947_20171021174913bee.jpg
まずは白山から立ち上がる天の川を撮影。風はほとんどなく、きゃしゃなマンフロット Befreeカーボンでも足をすべて伸ばして、荷物もぶら下げない状態でぶれることなく撮影することができました。もっとも、白山の左側がやたら明るいし(たぶん金沢の街灯り)、別山から白山へと続く尾根筋のほうが高く写ってしまうことなどもあり、あまり面白くない写真になってしまいました。北方向の天の川はあまり明るくないのでなおさらです。左手に流星が写っているのがせめてもの救い。クリックで拡大します。


IMG_3953_201710211749433ef.jpg
振り返ると、避難小屋の真上に夏の天の川が直立していて、こちらのほうが絵になりそうだったので、カメラの向きを変えて撮影。初めは小屋の側面のディテールがほぼわからない状態でしたが、ヘッドライトを最弱にして小屋を照らしたらなんとか黒潰れしないで再現できました。


IMG_3963_20171021174916a47.jpg
その後、レンズを15mm魚眼に交換して、もう一度白山方向の撮影をしてみましたが、絵面として根本的に面白くない上に、すでに月の出の時間を過ぎており、白山の右側の稜線が白くなっていたので時間切れアウトでした。


20時には小屋に戻れたので、朝までけっこう長い時間寝ることができました。東に高い山があるので朝は日の出が見られないため、早朝に起きる必要もなく、起床はのんびりでいいわけです。


寒いと思って寝袋は-2度対応のドイター アストロ-2を持ってきていましたが、全然寒く無くて、室温も10度を下回らなかったため、夏用のイスカ チロルでも大丈夫だったと思われます。とはいえ、100gほどしか違いがないので、チロルにしていてもあまり軽量化にはならなかったでしょう。

つづく。


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング

登山用品・アウトドア用品専門店 好日山荘《公式通販》




2017/10/19

素晴らしいブナ林で紅葉満喫: 別山(白山)その3 

2017年10月8日(日)~9日(月) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 



そういえば書き忘れていましたが、今回早々にバテた原因のひとつに、ストックが壊れて使えなかったことがあると思われます。最近の山行でよく使っているのがLEKIのマイクロバリオタイタニウムというストックです。レビュー記事はこちら。


三段折り畳み式で収納時にコンパクトになるし、重量バランスがよく、長さ調節が1カ所で済むので使い勝手がいいのですが、市ノ瀬の駐車場で準備をしているときに、片方のストックの長さ調節をする伸縮部分が深く入り過ぎて出てこなくなっていました。ペンチやプライヤーがあればおそらく引き出すことができたと思うのですが、いまどきの車載工具にはタイヤ交換用の工具しか装備されていないのでお手上げです。滑り止めシートを巻きつけたりして引っ張ってみたものの、素手ではどうにもなりませんでした。


そのため、小屋泊装備の標高差1000mを越える登山だというのに、ストックなしで登ることになり、足腰への負担が増大したということがバテた原因のひとつだったといえます。ストックを使えば足腰にかかる荷重の20~30%を腕に振り分けることができると言われているぐらいですから、あるのとないのとでは大きな違いです。


ちなみに、使えなくなったストックは、家に帰ってペンチで引っ張ったら無事出てきてくれました。買い替えずに済んだのは幸いですが、これからは家を出る前にストックの状態を確認するようにしようと思います。


いきなり脱線してしまいましたが、別山登山のつづきに行きたいと思います。


IMG_8973.jpg
10:44 チブリ尾根避難小屋から別山を目指して出発しました。


IMG_8974.jpg
登山道脇には紅葉した低木類があって、秋の風情を楽しみながら歩くことができました。


IMG_8975.jpg
白山もきれいに見えています。


IMG_8977.jpg
しばらくは紅葉を愛でながら傾斜の緩い尾根道をたどります。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_8978.jpg
やがて前方に鋭いピークが迫ってきました。標高2100m付近です。上に見えるピークは標高2240m付近にある尾根の末端のようで、ピークのように見えているだけで、これから目指す御舎利山ではありません。しかし、このあたりから道は険しくなってきました。


IMG_8979.jpg
あまりフラットではありませんが、一部石畳のようになっている区間もありました。九十九折れの険しい道ですが、そこそこ整備されていて歩きやすい道でした。


IMG_8980.jpg
もっとも、上に登るにつれて沢筋のような状態の区間もあり、そうそう甘くもありません。


IMG_8981.jpg
先ほど鋭いピークのように見えていた場所です。いつの間にか眼下に見えるようになっていました。上から見ると尾根の途中にある小ピークのようでもありますが、地形図にはピークとしては描かれていません。標高差が10m未満なのでしょう。


IMG_8982.jpg
11:56 ジグザグの道がようやく直線のトラバース道になりました。ピークは近そうです。


IMG_8983.jpg
直線のトラバース道を登りきったところが折り返し点になっていて、白山の展望が広がっていました。別山から白山へと延びる尾根が目線よりもわずかに高いぐらいの位置に見えていたので、御舎利山のピークが近いことがわかりました。


IMG_8985.jpg
ここからは白山を取り巻く登山道や山小屋がよく見えました。南龍ヶ馬場は山陰に隠れて見えませんが、左下に甚之助避難小屋が見えます。そして、御前峰の下には室堂センターも見えていました。


IMG_8986.jpg
しばし展望を楽しんでから、先を急ぎます。


IMG_8987.jpg
やがてハイマツ帯になり、どうやら御舎利山の頂上に近づいたようです。


IMG_8988.jpg
斜面の道が尾根道になり、傾斜もゆるんで、ピークはもうすぐそこです。


IMG_8989.jpg
12:17 御舎利山に着きました。お昼時なので、バーナーを使っている登山者が1名いましたが、他には誰もいません。


IMG_8991.jpg
別山の方を見ると、山頂にはたくさんの人影が見えました。皆、別山山頂でお昼を食べようとしているようなので、空いている御舎利山でランチにすることにしました。


IMG_8990.jpg
白山を正面に眺められる場所に腰を下ろして、行動食の簡単なランチをとりました。

つづく。


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング

登山用品・アウトドア用品専門店 好日山荘《公式通販》




2017/10/16

素晴らしいブナ林で紅葉満喫: 別山(白山)その2 

2017年10月8日(日)~9日(月) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 



IMG_8927.jpg
7:09 最終水場での小休止を終えて出発すると、すぐにきれいな石畳の道になりました。ずっとこんな調子なら歩きやすくて最高ですが、それほど甘くはありません。すぐに石畳は終わり、通常の登山道に戻りました。


IMG_8930.jpg
登って行くにつれて、次第に色鮮やかな紅葉が目につくようになってきました。


IMG_8931.jpg
登山道の両側にちらほら色づいた木々が増えてきました。


IMG_8932.jpg
7:46 ずっと展望のない森の中を登ってきましたが、ここにきてようやく木々の隙間から白山の姿を見ることができました。標高1440m付近になります。


IMG_8934.jpg
標高1450mあたりから、ブナ林も華やいできました。コンデジ写真なので彩の再現がいまいちですが、高木であるブナよりも林床の低木類の紅葉や黄葉が進んでいました。


IMG_8935.jpg
晴れてはいるものの、まだ日差しが差し込んで来ていないので、紅葉の鮮やかさがいまひとつですが、それでも十分な美しさです。これでブナの黄葉がピークだったら最高でした。


IMG_8936.jpg
色づいた森を楽しみながらのんびりと進んで行きます。


IMG_8938.jpg
8:02 別山と市ノ瀬のほぼ中間点まで登ってきました。標高1510m地点です。


IMG_8940.jpg
この場所からは白山が正面にドーンと見えて、多少開けているので休憩に最適の場所です。最終水場から約1時間歩きづめだったこともあり、シートを敷いてどっかりと座って休憩をとりました。


7分ほど休憩を取った後、出発しました。ここから上は比較的細くまっすぐな尾根上の道を東へと登って行きます。特に展望もなく、道幅が狭く止まって休憩できるような場所がないうえに、後ろから登山者が迫ってきていたので少しペースを上げて登り続けたのですが、これが大失敗。後ろから来る登山者を止まってやり過ごせるぐらいの場所はすぐにあるだろうと思っていたのですが、行けども行けども全然そういうスペースがありません。


息は上がるわ、汗は滝のように流れ落ちるわで、とうとう少し傾斜が緩く登山道の両脇も切れ落ちていない場所になったところで半分藪に体を突っ込んで立ち止まり、後ろの人を先に行かせて小休止する羽目になりました。一気に体力を使い果たしたような疲労感で、すっかりバテバテです。下手に強がらずに、後から来る人をさっさと先に行かせてしまうべきでした。そもそも小屋泊装備で日帰り装備の登山者と張り合おうというのが、大きな間違いでした。いつものテント泊装備よりも軽いからと調子に乗ってしまいました。体力も落ちているし、身の程をわきまえないといけません。


ちなみに、調子に乗って後続の登山者と張り合ったこの区間が、実は一番紅葉のきれいな場所でした。翌日、下山時に気が付くわけですが、この時は周囲を見る余裕などなく、まったくきれいな紅葉に気が付いていませんでした。もしもピストンでなく周回コースだったら、一番いいところで写真を撮らずに下山してしまっていたところでした。実際、チブリ尾根避難小屋でまだ体力に余裕があれば、別山を越えて三ノ峰避難小屋まで行ってしまうことも考えていたのですが、バテたおかげでその計画は実行不可能になり、登りで見逃した黄葉のブナ林を見ることができたというわけです。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_8944.jpg
心臓麻痺で死ぬかと思うほどバクバクだった鼓動がだいぶん静まったころに、再び歩き始めました。標高が1700mを越えたあたりから疎林になってきて、次第に空が広く見えるようになってきました。このあたりからダケカンバの木々が目につき始めます。


IMG_8946.jpg
日差しを遮る高木がなくなったおかげで、登山道脇のモミジに日が当たり、艶やかな紅葉を見ることができるようになってきました。


IMG_8947.jpg
ブナなどの高木が減ったおかげで、赤や黄色の混ざる低木の森がよく見えます。


IMG_8949.jpg
黄葉もまぶしく輝きます。


IMG_8952.jpg
標高1700mを越えたところで、道は尾根を外れて大きく南へと向きを変えます。等高線に沿った道になるため、傾斜もゆるくなり、西側の展望が開けました。


IMG_8953.jpg
進むにつれてどんどん展望が開けてきます。


IMG_8955.jpg
おそらくダケカンバだと思いますが、真っ白に輝く木々と足元の紅葉が見事なコントラストを魅せてくれます。


IMG_8959.jpg
尾根をぐるりと回り込んで、別の尾根に乗ったところにちょっとしたスペースがあったので、荷物を降ろして休憩しました。標高1820m地点です。南に向いて展望が開けていて、日当たりもよくいい場所でした。どうやら下界は曇り空のようですが、山の上は晴天です。はるばる来たかいがありました。


IMG_8961.jpg
休憩場所から標高差で70mほど登ると、比較的平坦な尾根に出ます。その尾根の先にチブリ尾根避難小屋があり、そこまではわずかなアップダウンがあるだけです。左手に白山のどっしりとした姿を見ながら、チブリ尾根避難小屋を目指して進みました。


IMG_8963.jpg
逆光に輝く紅葉がきれいです。


IMG_8964.jpg
9:57 市ノ瀬から約5時間かけてチブリ尾根避難小屋に到着です。山と高原地図のコースタイムはおおむね4時間ですが、1時間も余計にかかってしまいました。


IMG_8966.jpg
小屋の周囲には休憩する登山者がちらほらいましたが、中には誰もいませんでした。日差しがある外の方が暖かいので、皆外で休憩しているようです。とりあえず、荷物を小屋の中に下してこの後の行動予定を考えました。


先にも書いたように、状況によっては別山から三ノ峰を越えて三ノ峰避難小屋で宿泊することも考えていました。というのも、実は別山平で星景写真の撮影をしたかったからです。しかし、小屋泊装備でこれから別山と三ノ峰を越えて三ノ峰避難小屋までいくだけの気力も体力も、すでになくなっていました。仮に三ノ峰避難小屋まで行った場合、下山は六本檜から杉峠を経て三ツ谷川へ下り市ノ瀬に戻るという周回コースを想定していたので、白山でも有数のブナ林といわれるチブリ尾根のブナ林の写真を全く撮らずに下山することになってしまいます。これでは、何しに登ってきたのかわかりません。


ということで、宿泊はチブリ尾根避難小屋に決定。別山には小型バックパックで登ることにして、別山平は次の機会の楽しみにとっておくことにしました。同じルートのピストンなら、明日ゆっくりと撮影しながら下山することができるので、紅葉のブナ林を撮影したいという当初の目的も果たすことができます。


そうと決まれば善は急げです。小屋の床を備え付けの箒できれいにして自分の寝る場所を確保したら、必要なものを小型バックパックに詰めて外に出ました。小屋の中にいるとやはり冷えてくるので、とりあえず暖かい外で腹ごしらえです。


IMG_8968.jpg
白山を眺めながらおにぎりをほおばります。


IMG_8970.jpg
これから向かう別山はまだ遥か彼方です。避難小屋の標高が1900mですから、別山まではまだ標高差499mあります。コースタイムは1時間40分ですが、はたしてどれぐらいで登ることができるのでしょうか。

20171008map1.jpg

つづく。


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング

登山用品・アウトドア用品専門店 好日山荘《公式通販》





2017/10/15

素晴らしいブナ林で紅葉満喫: 別山(白山)その1 

2017年10月8日(日)~9日(月) 石川県白山市 別山(標高2399m) 避難小屋泊単独行 



10月の連休は天気が良ければ南アルプス塩見岳を考えていましたが、3連休の初日が雨ということで断念。2連休になってしまうと信州方面は日程的に厳しいということで、白山に行くことにしました。といっても、白山本峰は連休で大混雑することは明らかなので、あまり登山者が多くないという別山に登ることにしました。混雑するバスに乗る必要もないし、市ノ瀬からの登山道であるチブリ尾根のブナ林が素晴らしいとのことで、紅葉のブナ林を撮りたいというのも理由の一つです。日帰りが可能なコースですが、白山の星景写真も撮りたいので、避難小屋を利用して1泊2日の計画で出発しました。


8日土曜日のお昼前にのんびりと出発しました。18時ごろ白峰に着き、白峰温泉総湯でゆっくりと温泉につかり、20時前に市ノ瀬に到着。


早い時間なので十分あいているだろうと思っていたら、ほぼ満車に近い状態でびっくり。警備員の誘導に従って奥の方にある芝地に入ってすぐのところにあった空きスペースに駐車することができました。芝地は奥に向かってゆるい上りになっていて夜露でしっとりと濡れていたため、あとから来たステップワゴンは途中でスリップして入ることができず、他の場所に誘導されていました。結局、その後はこの芝地に車が入ってくることがなかったので、警備員も無理だと判断したみたいです。こういうときに4WDの必要性を感じてしまいます。


トイレと給水を済ませて車に戻り、21時前には就寝。8日の午前3時に起床し、お湯を沸かしたり、朝食を食べたりしながらのんびりと準備を整えました。今回は避難小屋周辺には水場がないので、食事用に2リットル、行動時の給水用に2リットル、予備としてポットにお湯を0.6リットル、合計4.6リットルを担ぎました。ただ、1泊2日ということで食料が少なく、着替えやテントもないので思ったよりも重くなかったのが救いです。


IMG_8893.jpg
5:09 駐車場を出発します。


IMG_8895.jpg
芝地から石段を上がると、そこが別山への登山道入り口です。たまたまですが、いい場所に車を停めることができました。


IMG_8896.jpg
アスファルト道は別当出合へ続く林道で、別山はコンクリート舗装の道を右に上がって行きます。


IMG_8897.jpg
林道の分岐から約10分、橋を渡ったところで登山道は左の藪の中へと入って行きます。右手の林道はすぐ先に植物の種などをとるための水たまりが作られていて、歩いて通過するには路肩の細いコンクリートの上を渡る必要があります。林道をまっすぐ進んだほうが早いのですが、この時はそれを知らず、また先行のグループが登山道の方へ入って行ったので、そのまま後に続きました。


IMG_8898.jpg
分岐地点の藪の中にある道標です。暗いと気づきにくいので、初めて通る場合は見落とすかもしれません。


IMG_8899.jpg
藪の中へと続く登山道。暗い中、一人で歩くにはちょっと薄気味悪い感じです。


IMG_8900.jpg
10分ほど森の中を歩くと、再び林道に出ました。林道から分岐する前にはいなかった登山者が、数名すぐ先を歩いていたので、林道をそのまま直進した方が早かったということを知りました。昼間だと工事車両が通過するので林道を歩くのは危険ですが、この時間であればその心配もないし、早いわけです。この合流点のすぐ先で、登山道は再び右手の森の中へと分岐するのですが、先行の登山者にならってそのまま林道を進みました。


IMG_8902.jpg
林道との合流点から約5分で、堰堤のある場所に着きます。ここが登山口への入り口で、右手の堰堤を渡って行くのですが、道標も何もありません。もともと登山道ではない工事用の林道ですから登山者用の案内などあるはずがないわけです。知っていないと気がつかずに通過してしまう可能性が高いので、初めて通る場合は要注意です。今回は、先行者が数名いたので助かりました。初めて歩く場合で他の登山者がいなければ、素直に登山道を歩いたほうが確実かも知れません。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_8904.jpg
5:40 登山口の道標によれば、チブリ尾根避難小屋まで5.2kmだそうです。


IMG_8905.jpg
ようやく明るくなりかけた森の中を、トラバースするように登って行きます。初めのうちは等高線に沿った方向になるので、傾斜もゆるく歩きやすい道です。


IMG_8908.jpg
登山道のそばにはたくさんの大木がそびえたっていて、しょっぱなからわくわくさせられます。こちらはブナの大木。


IMG_8911.jpg
少し進むと、トチの巨木が多く見られます。


IMG_8912.jpg
幹が半分空洞になりながらも、立派なトチが枝葉を広げていました。


IMG_8913.jpg
これは幹周6mぐらいありそうなトチで、背後の木もトチです。このあたりはトチの巨樹巨木が林立する森になっていました。こんな森は初めてです。ちなみに、巨樹と巨木の使い分けは、幹周3m以上(直径約1m)を巨木、幹周5m以上を巨樹と言っているようですが、あまり厳密なものではありません。


IMG_8916.jpg
そして現れたのがカツラの巨樹。丸いかわいい葉っぱでカツラと判別。登山道の上に覆いかぶさるように伸びている堂々たる躯体が迫力満点です。幹周は8mはありそうな感じです。


IMG_8917.jpg
カツラは大きくなると、主幹以外にたくさんの枝が幹のように成長している姿をよく見かけます。


IMG_8918.jpg
カツラのすぐ下から見上げるとすごい迫力です。


IMG_8920.jpg
反対側から見るとこんな感じ。歩き始めて1時間も経たないうちに、こんなすごい巨樹に出会えるとは、チブリ尾根の森のすごさを雌つけられたような気がします。


IMG_8923.jpg
6:26 登山口から1km進んできました。カツラの巨樹の写真撮影で少し時間をロスしていますが、登山口から46分かかっています。


IMG_8924.jpg
小さな沢を越えていきます。


IMG_8925.jpg
6:34 清流沿いの開けた場所にベンチがあったので休憩することにしました。登山口からほぼ1時間弱のところなので、ちょうどいいタイミングです。地形図によれば標高1120m地点の等高線が広くなった場所です。ここまでは等高線に沿うようなコースでしたが、ここからは等高線に直角な方向へと向きを変えるので、傾斜がきつくなります。いよいよ本格的な登りの始まりです。


IMG_8926.jpg
沢沿いの休憩地点から歩くこと30分で最終水場に着きました。山と高原地図に上段床と記載されている場所ですが、道標には水飲場としか書かれていません。背負った時には思ったより軽いと感じた荷物ですが、さすがに登りがきつくなってくると次第にその重さを感じてきます。先の休憩から30分しかたっていませんが、ひとまず荷物を降ろして小休止です。水はあるので水場にはいきませんでした。

つづく。


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村


登山ランキング

登山用品・アウトドア用品専門店 好日山荘《公式通販》