ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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写真で巡る北アルプス -高天原編-

日本最後の秘境ともいわれる雲ノ平から、さらに1時間半の距離にある高天原。位置的には黒部川源流にある雲ノ平に対して下流にありますが、そのアクセスの大変さを考えると、真の意味での秘境はむしろ高天原かもしれません。かつては、黒部湖から黒部川に沿って高天原へのルートがあったようですが、今は廃道になっています。

高天原地図

高天原は雲ノ平から下るルート、薬師沢から大東新道で高天原峠を経由して入るルート、裏銀座ルートで岩苔乗越から岩苔小谷沿いに下っていくルートの3本が主な入山ルートです。もうひとつ、読売新道の水晶岳と赤牛岳の中間あたりから温泉沢を下るルートがありますが、このルートはバリエーションルート的で一般登山道という扱いではないようです。もっとも、このルートを下ったレポがブログなどで紹介されているのを読んだ限りでは、多少わかりにくいことはあっても危険なルートというわけではないようです。

温泉沢ルート以外の3つはたどったことはありますが、大東新道を入山で使うのはお薦めできません。眺望は皆無、黒部川を離れて山道に入るとひたすら林間の急登を歩き続けなければならず、まったく楽しくないルートです。ここは下山ルートとして使うに限ります。

雲ノ平からのルートは下りになるので比較的楽です。それに奥日本庭園があったり、水晶岳や薬師岳、遠くには立山も見えて楽しいルートです。岩苔小谷のルートは、岩苔乗越直下はまだ展望がありますが、こちらもそのほとんどが林間のコースです。ただ、緩い下りのルートでしんどくないし、大東新道よりもなぜか楽しい雰囲気があります。途中、水晶池にも立ち寄れるし、秋には見事な紅葉に彩られた素敵なルートです。

水晶池
岩苔小谷ルートの途中にある静かな池です。
水晶池夏
夏には満々と水をたたえて水晶岳の姿を映す美しい池ですが、

水晶池秋
秋になると見事に干上がっていることがあります。

高天原
山荘の手前に広大な湿原が広がっています。
高天原湿原1
夏のシーズン中は、コバイケイソウやニッコウキスゲ、ワタスゲなどが咲いているのがみられます。

高天原湿原2
年によって、コバイケイソウやニッコウキスゲの当たり年があるようで、群落が湿原を彩ります。

高天原温泉
温泉沢の橋を渡ったところに、囲いのある女性専用風呂、混浴露天風呂、女性専用露天風呂が川沿いに並んでいます。

高天原温泉
男性は真ん中にある混浴露天風呂を使用します。橋の手前にも露天の湯船がありますが、ミズゴケが生えていたりしてあまり使われていないみたいです。白濁した硫黄臭たっぷりのお湯が気持ちいい温泉です。

夢ノ平
まさに秘境というにふさわしい静かで神秘的な竜晶池がある湿原です。

竜晶池
竜晶池の対岸まで歩いて行くことができます。対岸からは針葉樹の林の向こうに薬師岳の姿が見えます。最近は水草が多くなって、水面に映る薬師岳の姿が見えにくくなってしまいました。


高天原は、高天原山荘の営業が終わるとお風呂はお湯が抜かれてしまいますし、高天原峠から下ってきたときに渡らなければいけない岩苔小谷の橋も撤去されてしまうので、山荘の営業が終わった時期に入る場合は、岩苔小谷ルートが便利です。

高天原山荘の情報はこちらの記事を参照してください。



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写真で巡る北アルプス -雲ノ平の庭園編-

北アルプスの最深部、黒部川源流に位置する雲ノ平は、のんびりと山旅を楽しむのに最高の場所です。雲ノ平には○○庭園と名づけらた場所がいくつもあり、それぞれ景観の特徴をよく現している名前がついています。今回は、各庭園の場所とその景観を写真でご紹介します。

まず、全体の位置関係を把握しましょう。

雲ノ平地図
名前に「奥」がついているところもありますが、基本的には三俣山荘側から見た順序でつけられているようです。名づけ親が三俣山荘のご主人だからということだと思います。なので、三俣山荘から黒部源流経由で入山することを想定した順序でご紹介します。なお、テント場上部にある祖父岳山頂へのルートが分岐するあたりを祖父庭園とよぶらしいのですが、特にこれといって庭園らしい雰囲気の場所ではないこともあり、ここでは割愛させていただきます。



日本庭園
日本庭園
黒部源流からの急登を登って最初にあるのが日本庭園です。7月下旬までは日本庭園の前後に大きな雪田が残っていることがあります。最初の大きな雪田を渡り、ちょっとした段差を登ったところが日本庭園らしいのですが、あまりはっきりとはしません。名前から想像すると、枯山水のような庭園が広がっているように思いますが、どちらかというと荒涼とした岩だらけの荒地という雰囲気です。雨の直後などであれば池塘などもできていたりして、池のある日本庭園的な雰囲気も無きにしも非ずです。ここからは槍・穂高連峰の眺めがよく、さしずめ槍穂高を借景にした枯山水の庭園といったところでしょうか。


スイス庭園

祖父岳分岐からハイマツの尾根の中をぐるっと遠回りして出てくる場所がスイス庭園の入口です。


スイス庭園
スイス庭園は、水晶岳を真正面に見る台地の突端に位置しており、スイスの山岳風景をほうふつとさせるその景観から名づけられたのではないかと思います。比較的平坦な場所なので、雨の後はあちらこちらに池塘ができて、その水面に映る逆さ水晶が見ものです。木道の突端にはテーブルとベンチが設置されており、休憩するのに最適な場所です。


スイス庭園からの眺め
眼下には水晶池や高天原も見え、

スイス庭園俯瞰
その向こうには薬師岳がどっしりと構えています。


ギリシャ庭園

テント場への分岐から雲ノ平山荘にかけて広がるのがギリシャ庭園です。


ギリシャ庭園
おそらく、草原の中に大きな岩が無数に転がっている様が、古代ギリシャの遺跡のように思えたのではないでしょうか。夏にはコバイケイソウの群落が咲き乱れる場所でもあります。


山荘前から見たギリシャ庭園
山荘から眺めると、ゆったりとした起伏を伴って広がるギリシャ庭園の背後に、祖父岳と水晶岳がそびえており、雲ノ平を象徴する風景です。秋の草紅葉の時期がおすすめです。


アルプス庭園

山荘の前を薬師沢方面に進んだところで、木道がT字型に分岐しています。左に上っていくと15分ほどで祖母岳山頂です。祖母岳山頂は平坦な広場のようになっており、ベンチとテーブルがあります。


アルプス庭園1
祖母岳山頂からは雲ノ平と水晶岳を一望できます。左右に長く稜線を伸ばす水晶岳と美しくなだらかな雲ノ平の様子が、アルプスの山々とその麓に広がる牧草地帯のような雰囲気です。コロンコロンと鈴を鳴らしながらヤギの群れが現れてもおかしくないような風景です。


アルプス庭園2
また、黒部五郎岳も草原の向こうに頭を出しているのがよく見えます。


奥日本庭園

奥日本庭園道標
アルプス庭園への分岐を反対方向に上ったところが奥日本庭園です。


P1010489_20120708020308.jpg
日本庭園は槍・穂高連峰が借景ですが、奥日本庭園は水晶岳が借景になります。


奥日本庭園2
また、薬師岳も見ることができます。周辺にはハイマツが多く、枯山水の庭園という雰囲気ではなくて、植栽をふんだんに使った庭園という趣です。道標のある場所にベンチとテーブルが設置されています。


アラスカ庭園

雲ノ平の西端にある庭園です。


アラスカ庭園1
針葉樹の森の中のやや開けた場所にベンチが設置されています。
遠くに水晶岳が見えますが、周囲の展望はとくにいいわけではありません。


アラスカ庭園2
針葉樹に囲まれた静かな場所です。その雰囲気がアラスカの針葉樹林を連想させることから命名されたのではないかと思います。薬師沢から急登を登ってきた場合は、初めての休憩場所になります。


奥スイス庭園

雲ノ平山荘前から高天原方面への分岐に入り、雨量計が設置されている丘を越えたところが奥スイス庭園です。


奥スイス庭園
この庭園はけっこう広範囲に展開していて、雨量計から岩だらけの場所を下ったあたりから、


奥スイス庭園2
さらに大きな岩をたどって30分ほど下ったところにある平坦な場所までを含めているようです。


P1010484_20120708020254.jpg
奥スイス庭園の道標は、丁度中間あたりにあるハイマツに囲まれた登山道の途中にぽつんと立っていて、ここが奥スイス庭園なの? と首をひねるような場所にあります。スイス庭園は水晶岳を正面に眺める庭園ですが、奥スイス庭園は薬師岳を間近に見る庭園です。





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雲ノ平:入山ルート

雲ノ平

 私の一番のお気に入りは、黒部源流部にある雲ノ平です。2003年にはじめて訪れて以来、毎年のように訪れています。雲ノ平は標高2500m程度の高原状台地で、長い木道が設置され尾瀬のような雰囲気もありますが、尾瀬よりももっと山岳色の強いところです。

黒部五郎岳
 入山ルートはいくつかありますが、一般的なのは富山県側の折立からのルートと岐阜県側の新穂高温泉からのルートです。他には長野県側の高瀬ダムから登ってくる裏銀座ルートや湯俣温泉ルート、黒部ダムからの読売新道ルートなどもあります。荷物が多くない場合は折立ルートが一番楽かもしれません。

 折立ルートは太郎小屋までの道中に水場がなくて、暑い時期はけっこうつらいルートです。また、約5時間かけて登った太郎平から2時間かけて薬師沢まで下り、再び2時間かけて雲ノ平に登り返すという虚しさが伴うルートです。普通の人は薬師沢小屋で一泊すると思いますが、健脚であれば1日で雲ノ平まで登ることも不可能ではありません。雲ノ平へのルートとしては最短ルートといえます。とはいえ、薬師沢からの急坂がかなりきつく、約2時間の岩ゴロゴロの急坂はけっこう体力を消耗します。カメラ機材など多い場合は、それなりに覚悟が必要なルートですし、雨のときは川と化します。折立までは有料の有峰湖林道を通る必要があり、バス便なども少ないので、車での利用が便利です。
水晶岳

 新穂高温泉からのルートは、最初に林道歩きが1時間30分ほどありますが、あとはずっと登りが続きます。林道の終点近くにわさび平小屋、のぼりが始まって1時間ほどで秩父沢、その後2時間ほどで鏡平小屋と水場も多く、大量の水を担ぎ上げる必要がないので、荷物が多い場合は折立ルートより楽かもしれません。天気がよければ、鏡平山荘で鏡池に写る槍・穂高岳を楽しむことができます。
鏡池

 鏡平から弓折岳の稜線まで1時間程度を登りきったら、あとは多少のアップダウンがあるものの双六小屋までは尾根伝いの歩きやすい道です。新穂高温泉から双六小屋までは、おおよそ8時間から9時間と見ておけばいいでしょう。双六小屋で一泊して、三俣経由で雲ノ平を目指します。双六小屋から三俣小屋までは双六岳に直登するルート、中道、巻道の3ルートがあります。時間や荷物に余裕があるなら直登ルートで広い双六岳山頂付近からの槍ヶ岳を眺めながら行くのもいいでしょう。ただ、双六、丸山、三俣蓮華と3つのピークを越えなければいけないので、それなりにしんどいです。中道も双六岳はパスできますが、丸山と三俣蓮華を越えるルートです。巻道はこれらの山腹をトラバースするルートなので一番楽です。秋の紅葉シーズンは真っ赤になったナナカマドがたくさんあり、深山の秋を満喫できます。
双六巻道の紅葉

 三俣蓮華岳山頂直下の三俣峠からは山頂まで15分程度なので、荷物をデポして身軽に登ってみるのもいいでしょう。三俣峠から三俣山荘までは30分程度の下り道です。
 三俣山荘で休憩したら、黒部源流への道を下り、源流から対岸の急坂を登り返せば祖父岳(ジジダケ)山麓の緩やかな道です。朝8時ごろであれば雷鳥に出会うこともあります。祖父岳山頂への分岐からは40分ほどで雲ノ平スイス庭園に到着です。建てかえられた雲ノ平山荘は2010年8月10日から営業開始です。

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