ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

荘厳な2016年の幕開け: 蝶ヶ岳(2677m) その4

2015年12月30日(水)~2016年1月2日(土) 長野県松本市 蝶ヶ岳 テント・避難小屋泊単独行 


話は前の晩にさかのぼりますが、撮影から戻ってきてあたたかい生姜湯でも飲んで寝ようと思い、燃料が残り少なくなったプリムスのガス缶IP-250Tのバーナーに着火しようとしたら、ガスが出てきません。冷えすぎて気化しないからなのか、なんらかの事情でノズルが詰まったのか、どちらにしても火がつかなければお湯が沸かせません。とりあえず、燃料が気化するようにガス缶を手で暖めたり振ったりしてしばらくいじくってから再度点火してみると、不安定ながらもなんとか火がつきました。こんな状態では明日の朝になるとどうなるかわからないので、ひとまず今のうちに必要なお湯を沸かしてポットに入れておくことにしました。


いつも冬山に持ち込んでいるのは、サーモスの山専ボトル0.8リットルと、同じくサーモスの携帯マグJMY-351 0.5リットルです。山専ボトルのほうは、熱湯を満タン状態にしておくと12時間ぐらいは熱いお湯のままキープしてくれるので、23時ごろ入れておけば翌日下山するまで十分暖かい状態で飲めるはずです。容量的にも0.8リットルあれば、朝0.3リットル使っても残り0.5リットルで下山するのに十分です。なので、とりあえず山専ボトルを満タンにすることにし、燃料が余れば携帯マグのほうにも入れることにしました。結果的に山専ボトルを満タンに、携帯マグに半分ほどお湯を入れたところで燃料切れとなりました。夜のうちにバーナーとガスをパッキングすることもできたし、明日の朝お湯を沸かしたりする必要がなくなったので、撤収にかかる時間を短縮できそうです。実際、朝食を簡単に済ませることができて楽だったので、今後はこのパターンを踏襲していこうと思います。


2016年1月2日(4日目)
5:30 起床。 今日は13時15分のバスにのるつもりなので、朝食がすんだら速やかに撤収して、8時30分には出発という予定です。


昨晩は初日よりも寒かったのではないかというぐらい冷えたような気がします。夜中もずっと晴れていたようなので、放射冷却もあったのでしょう。着るものは同じですが、シルクのインナーシーツをつかったりイナーティアXライトエアマットも使いましたが、しみこんでくるような冷気は防ぐことはできませんでした。イナーティアXライトエアマットはそれなりに効果があったみたいで地面からの冷たさはなかったのですが、寝袋の中で手を動かすと内部が冷えているのがわかるぐらい冷気が浸み込んできている感じです。寝袋は、プロモンテ エクストリームライトEL1000Aというもので、730フィルパワーのホワイトグースダウン90%、羽毛量1,000gの厳冬期仕様ですから、決して力不足というわけではないはずですし、ゴアテックスのカバーも使っています。とにかく、冬季のテント泊は寒さ対策を再考する必要があることだけは確かです。


IMG_3921.jpg
起きたときにゴアテックスのカバーを開いてめくってみると、内側にびっしりと凍りついた結露がついていました。もしも透湿防水素材の生地で作られた寝袋をカバーなしで使っていると、この現象が寝袋の生地の内側で起きるわけですから、昼間暖かくなって結露が融けたらダウンが直接その水滴を吸ってしまうことになりそうです。そう思うと、へたに透湿防水生地の寝袋を使うより、冬季は普通の生地の寝袋とゴアテックスのカバーの組み合わせのほうが安心かなと感じます。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_3923.jpg
7:20 朝食を終えてテントを撤収するために外に出てみると、明神岳と前穂高岳が朝日を浴びて輝いていました。ひとまず、写真を撮ってから撤収作業開始です。


IMG_3926.jpg
雪の中に埋めておいたペグが凍り付いていてショベルで掘り起こすのに若干手間取りましたが、ほぼ1時間で撤収作業を終了することができました。以前使っていたアルバのショベルだと、こういうときに使い勝手が悪く、凍結した雪を掘り起こすのがけっこう大変でしたが、今年買ったモンベルのコンパクトスノーショベルは比較的簡単にペグを掘り出すことができました。もう不具合返品はしなくてもいいかなという感じです。役に立ったショベルに対して、ワカンもアックスも使わずじまいで無駄な荷物になってしまいました。しかし、雪山に入るのに持ってこないわけにもいかず、こればっかりは仕方がありません。


IMG_3933.jpg
8:30 白銀の明神岳と前穂高岳に見送られて、徳澤を出発です。入山時よりも心もち軽くなったような気がするものの、背負うとやっぱり重い荷物が肩にのしかかります。


IMG_3934.jpg
9:21 明神です。休憩10分で出発します。


IMG_3936.jpg
小梨平はしんと静まり返っていました。この頃から空はどんよりとしてきました。


IMG_3937.jpg
河童橋です。お正月だからたくさん人がいるのかと思っていたら、意外にも数人の人がいただけでした。


IMG_3939.jpg
いつのまにか穂高の峰には雲がかかっていました。


IMG_3940.jpg
10:30 バスターミナルで休憩です。クランポンを天蓋の上に装着したので荷物のバランスが悪かったらしく、妙に疲れたのでこここでパッキングをしなおしました。ここから釜トンネル入口まで約2時間です。13時15分のバスに乗るためには、13時には着いていたいので、余裕を見てここも10分休憩で出発しました。


IMG_3942.jpg
11:34 大正池ホテルです。ここでも10分の休憩をとりました。そういえば、お正月はホテルのレストランと売店は営業していたみたいです。


IMG_3944.jpg
穂高も明神もすっかり雲の中に隠れてしまいました。


IMG_3945.jpg
大正池の氷にできていた妙な模様です。湧き水でもあるんでしょうか。


IMG_3947.jpg
最後のカーブで振り返って上高地に別れを告げます。ここを曲がると上高地は見えなくなります。


IMG_3948.jpg
12:22 釜トンネルの上高地側入口につきました。あとは20分ほどのトンネル歩きで下界に戻ることができます。時間的に余裕があるので、荷物を下ろしてゆっくり休憩しました。


IMG_3950.jpg
12:51 トンネル入口は静かでした。救助隊もいないし、登山客もいません。客待ちタクシーが1台停まっていただけでした。松本行きの路線バスは少し遅れて満員に近い状態でやってきましたが、なんとか乗ることができました。


IMG_3951.jpg
13:28 岩見平駐車場に戻ってきました。駐車場には自分の車だけがポツンと停まっていて、ちょっとさびしげでした。

おわり。

20160102上高地1

20160102上高地2



ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

| 2015年12月 蝶ヶ岳 | 00:44 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

荘厳な2016年の幕開け: 蝶ヶ岳(2677m) その3

2015年12月30日(水)~2016年1月2日(土) 長野県松本市 蝶ヶ岳 テント・避難小屋泊単独行 


2016年1月1日(3日目)
寝袋の中で5時過ぎごろには目が覚めていましたが、なかなか起きる気になれずグダグダしていたら、けたたましいアラーム音が鳴り始めました。よくSF映画やアニメの中で宇宙船などで使われる警報音そのものです。鳴らしていたのは、登ってくるときに途中で追い越していった二人組みのうちの一人のようですが、本人はまったく起きる気配がなく、もう一人のほうも無反応です。その他の宿泊者がそれぞれ半身を起こしてけたたましい警報音の中で、追い立てられるように起床したのでした。それでもしばらくは警報音は鳴り続け、いったいどこの宇宙基地にいるのかという気になってきます。それでも、ようやく警報音が自然に止まって、小屋の中は再び沈黙の闇に戻ったのでした。


この時期の日の出は7時ごろなので、外はまだ真っ暗です。とりあえず、体を温めるためにポットからお湯を飲んで体温を上げておきます。そして、撮影に出かける準備を整えました。外では時折風が通り過ぎて行くときの唸り音が聞こえるので、そこそこ風が強そうです。なので、ダウンジャケットやダウンパンツの上からハードシェルを着こんで、防風防寒対策を整えました。


IMG_3850.jpg
6:10 カメラ機材一式を持って外に出てみると、東の地平線が赤く染まっているのが見えました。風は穂高連峰のある西から吹き付けてきます。時折強く吹いてきますが、バランスを崩されるほどの強さはないので、秒速10mあるかないかといったところだったのではないかと思います。西の空にはまだ星が見えており、穂高連峰をからめた星景写真を撮りたいところでしたが、風が強くてスローシャッターで星空を撮るのはまず無理だったのであきらめました。東風なら自分が風除けになればなんとか取れたかもしれませんが、西風の中で西方向を撮影するとなると、風をもろに浴びて撮影しなければならないので、ごつい三脚を持ってきていたとしても、おそらく微振動が発生してブレ写真になってしまったことでしょう。


IMG_3849.jpg
とりあえず、北側にある瞑想の丘まで登ってみました。日が昇ってきて穂高連峰が赤く染まるまでは、まだ時間がかかりそうです。


IMG_0602.jpg
風が強くなってきて、吹きさらしのところにいると冷えるので、山小屋の方に一時的に避難することにしました。時間とともに風が少しずつ強くなっていくような感じで、山小屋のほうへ戻る途中には舞い上がる雪煙で視界がかなり悪くなることもありました。


IMG_3854.jpg
山小屋の風下側まで戻ってくると、蝶ヶ岳の山頂へ向かって歩いていく登山者グループの姿が見えました。昨日体調を崩していた女性のいたパーティーです。この時間から出発するところをみると、下山ではなくて大滝山方面へ縦走する計画なのかもしれません。とにかく、元気で山行を続けることができるようになったのはよかったと思いますが、無理をして再び体調を崩すことのないように気をつけてほしいものです。


<写真クリックで拡大>
IMG_0600_20160110221306be7.jpg
6:38 だいぶん東の空が明るくなり、蝶ヶ岳を取り囲む山々が闇の中から浮かび上がってきました。常念岳が青い闇の中に浮かび上がっています。絞り込んで手前の雪面から奥までパンフォーカスにしたかったのですが、まだ暗くシャッター速度を上げることができず、仕方なく手前の雪面はあきらめました。ISO3200、F5.6、-1/3補正で1/30秒のシャッター速度しか稼げませんでした。三脚の足は4段のうち2段しか伸ばさず、手でカメラを押さえつけながらの撮影でしたが、やはり低感度で絞りを絞ったときほどのシャープ感は出せませんでした。


<写真クリックで拡大>
IMG_0614_2016011022130740e.jpg
6:48 穂高連峰が青い闇の中に真っ白な姿を横たえています。山頂部にまとわりついているのは雲なのか、強風で舞い上がる雪煙なのかよくわかりません。


<写真クリックで拡大>
IMG_0620_20160110221309710.jpg
目の前には、前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳が競い合うように頂を連ね、その真ん中におわんのような涸沢が見えています。


IMG_0623.jpg
6:54 東の空がかなり明るくなってきました。日の出までもうすぐのようです。


IMG_0630_2016011022104570d.jpg
安曇野の街は厚い雲海の下に隠れていて、まったく見えません。


<写真クリックで拡大>
IMG_0641.jpg
7:03 太陽の光が西の空を照らし出して、ほんのりピンク色に染まります。このような日の出前の西の空の色合いは、、日の出方向の東の空では見られない光景です。東の空では太陽が昇ってくる関係で、下が赤、上が紺色というグラデーションになりますが、西の空はその逆になるわけです。簡単に言うと、日の出前の光が西の空をピンクに染めるものの、太陽は東の地平線下にあるため西の地平線あたりには光が届かず地球の影になっているので、上がピンク、下が紺色になるというわけです。このピンクの帯をヴィーナスベルトというそうです。今回は軽量化のために使用頻度の少ない望遠ズームは持ってこなかったのですが、このときばかりは持ってくればよかったと思ったのでした。


<写真クリックで拡大>
IMG_0650.jpg
7:11 槍の穂先を朝日が照らし出します。その美しさにただ見入ってしまいます。


<写真クリックで拡大>
IMG_0662_2016011022144669f.jpg
穂高の峰々も赤く染まりました。


<写真クリックで拡大>
IMG_0674.jpg
神々しく、荘厳な光景が目の前に繰り広げられます。すばらしい2016年の幕開けです。


<写真クリックで拡大>
IMG_0698.jpg
7:24 蝶ヶ岳山頂にも太陽の光が届きました。これが2016年元旦のご来光です。極寒の蝶ヶ岳山頂から見る初日の出は、今まで見たどんな日の出よりも美しく感じられました。


IMG_3858.jpg
ちなみに、このときの気温は氷点下16℃でした。コンデジのほうは放置しておくとすぐに電池が死んでしまうので、ジャケットの内ポケットに入れていましたが、一眼レフは三脚にすえつけっぱなしでもさすがにびくともしません。ペンタックスなどは-10℃耐寒動作保障をうたっていますが、キヤノンは耐寒性能をうたっていません。カタログやマニュアルの仕様欄には、使用可能温度0℃~+40℃と書かれていますが、氷点下16℃でも問題なく動きます。動いて当たり前と考えているのか、とくにそのような試験をしていないからうたっていないのかよくわかりませんが、カタログに書いていないからだめだということではないというわけです。時々このスペックを鵜呑みにして、キヤノンのカメラは寒いところでは使えないのではと言う人がいるようですが、心配には及びません。


太陽の高度が上がるにつれて赤く焼けた穂高の峰々は現実世界の白く輝く雪山へと姿を変えました。避難小屋に引き返して朝食を食べ、パッキングを終えて下山の準備を終えました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_3860.jpg
9:43 昨日吹雪の中でスルーしてしまった蝶ヶ岳山頂に向かいます。見事に晴れ渡って、まるでぽかぽか陽気のように見えますが、強い風が吹きつけてきて、ハードシェル無しではとても歩けない寒さです。


IMG_3870.jpg
山頂の標柱とともに記念写真を撮って、吹きさらしの山頂を後にしました。


IMG_3874.jpg
山頂から少し進んだ稜線上から、白銀の穂高連峰の姿がよく見えました。


IMG_3876.jpg
まだまだ雪が少ないので、厳冬期の雪山の雰囲気はありませんが、すべてを拒絶するかのような厳しさは十分伝わってきます。


IMG_3878.jpg
槍ヶ岳のほうが雪が深い感じです。槍沢にたっぷり雪があるし、大喰岳や中岳の斜面が真っ白なので雪の着き方がいいみたいです。


IMG_3884.jpg
前穂高岳と奥穂高岳をアップで切り取ります。奥穂高岳だけが雪煙を巻き上げています。山頂は強烈な風が吹いているのでしょう。


IMG_3886.jpg
さらに稜線を下って、この先は樹林帯に入る場所の手前で最後にもう一度穂高連峰をじっくりと眺めました。初めての厳冬期北アルプスへの登山で、これほど見事な晴天の条件で穂高連峰を見ることができた幸運に恵まれたことに感謝するとともに、この壮麗な山嶺を再び眺めに来たいと思ったのでした。


IMG_3888.jpg
樹林帯に入ってしまうと、代わり映えのしない風景が続きますが、雪が降っていた昨日とはちがって青空を背景にした樹林の風景はそれなりに美しく目を楽しませてくれます。


IMG_3890.jpg
長塀山への登り坂です。下りで唯一の登り坂を一気に突破します。


IMG_3891.jpg
長塀山の山頂を通過します。この先、徳澤まで長い下り坂が続きます。昨日苦しめられた長大な上り坂ですが、下るのなら楽なものです。


IMG_3906.jpg
標高2000m地点で大休止をとりました。登ってきたときと同じで、フラットで風も弱く、日が当たるので休憩適地です。見上げると吸い込まれそうな青空が広がっていました。


IMG_3907.jpg
12:27 徳澤まであと1km。長い下り坂もあと少しです。


IMG_3909.jpg
12:57 徳澤に帰ってきました。今日は午後になっても天気は安定しており、曇ってくる様子はまったくありません。


IMG_3910.jpg
徳澤の雪原の彼方には明神岳と前穂高岳が悠然と聳えています。


IMG_3911.jpg
テントに戻って水を汲みに水場に行ってみると、なんと完全に干上がっていました。わずか1日でこんなことになるなんてどういうことなのでしょうか。昨日、山頂の避難小屋で水をつくるのに燃料を使いすぎたので、燃料の残りはあとわずかです。今晩の食事に使ったら、明日の朝十分な量のお湯を沸かせるかどうか心もとない量なので、今日は是が非でも水を確保したいところです。長塀尾根を下ってきたとき、小屋の裏手の川に水があるのを見たので、徳澤園の小屋のほうへ行ってみました。


IMG_3912.jpg
幸いにも小屋のすぐ横の小川には水が流れていました。水量もそれなりにあるし流れもあるので、飲用にしても問題なさそうです。それでも、やっぱりペーパーフィルターで漉してから沸かして飲むことにしましたが。


IMG_3913.jpg
水を確保し、昼食もすんでから、徳澤園を散策してみました。夏は芝生の広がるキャンプ場ですが、今は真っ白な雪原になっています。点在する巨木がいい雰囲気です。


<写真クリックで拡大>
IMG_0708.jpg
3000m級の山嶺を眺めながらキャンプを楽しめるいいロケーションです。天気さえ良ければわざわざどこかの山頂を目指さなくても、ここでキャンプするだけでも十分冬山を楽しむことができそうです。


IMG_0718.jpg
この夜も美しい星空が広がりました。今回は自分のテントのすぐ前で、オリオン座をからめて撮影してみました。


<写真クリックで拡大>
IMG_0725_20160110221501d1d.jpg
テントをからめない星景写真も押さえておきました。


<写真クリックで拡大>
IMG_0727_20160110221502060.jpg
昼間ロケハンしておいた場所からのカットです。午後10時を回った時間ですが、この頃になると明神岳の向こうから雲が湧いてきて、次第に星空が見えなくなってきました。なので、このあと2カットほど撮影してテントに戻りました。


この日の夜も初日に負けず劣らず寒さに悩まされました。初日に使わなかったシルクのインナーシーツやイナーティアXライトエアマットなど総動員して寝たのですが、暖かく安眠することはできませんでした。装備を根本的に見直す必要がありそうです。重くなっても外張りを導入するか、防寒着の種類や材質を再考することにして、寒さに耐えながら丸くなって浅い眠りの中で朝を迎えたのでした。

つづく。

20160101蝶ヶ岳1

20160101蝶ヶ岳2


ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

| 2015年12月 蝶ヶ岳 | 22:28 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

荘厳な2016年の幕開け: 蝶ヶ岳(2677m) その2

2015年12月30日(水)~2016年1月2日(土) 長野県松本市 蝶ヶ岳 テント・避難小屋泊単独行 


12月31日(2日目)
IMG_3827.jpg
寒さでゆっくり寝ていられないこともあり、3時40分頃起きることにしました。起きてすぐ温度計を見ると、テント内で-8度でした。めちゃくちゃ冷え込んでいるというわけではない気温ですが、初日で寒さ慣れしていないのに加えて、体重減と筋肉量低下のトリプルパンチで寒さに耐えられなかったみたいです。


お湯を沸かそうとプラティパスを保温ケースから取り出してみると、半分凍結しかけていました。もう少しほおっておいたら完全に氷の塊になっているところでした。とにかく、まだ凍っていない水をペーパーフィルターで漉しながらクッカーに入れて暖め、適当に暖まったところで再びプラティパスにもどして氷を溶かして、それをまたフィルターで漉してお湯を沸かすという二度手間に時間がかかってしまいました。こんなことなら、昨晩全部フィルターで漉しておけばよかったと後悔したところで後の祭りです。


IMG_3828.jpg
結局、食事を済ませてパッキングが完了し、出発できる状態になったのは7時を回りかけたころでした。テントから顔を出すと、すでに明神岳は朝日を浴びて輝いています。予定では5時ごろ出発して、どこか途中で日の出を見るぐらいのつもりでしたが、完全に出遅れました。


IMG_3829_20160107222747275.jpg
7:11 テントと不要なものを残して出発しました。残していったものは、テントのほかにはショベル、不要な食料、着替えぐらいなので、3kgもあるかないかというところです。入山時の総重量はおそらく21~22kgぐらいだと思うので、軽くなったとはいえ18kgぐらいの荷物です。実際に担いでみるとあまり軽くなっていないと実感します。この荷物でこれから標高差1115mを登りきらないといけないと思うとちょっとげんなりしますが、簡単に行けないからこそ行く価値があるわけで、楽に行けるようなところだったらわざわざ行く必要はありません。空は青空が見えていますが、どこからか粉雪が降ってくるという妙な天気でした。


IMG_3830.jpg
登山口は徳澤園の小屋の奥にあります。裏山に上がっていく道のように何気ない感じの登山口ですが、この先ずっと登りっぱなしの尾根道です。


IMG_3831.jpg
雪は深くなく、トレースもしっかりついていて、凍結もしていないので案外歩きやすい状態でした。それでも、念のために出発時から12本爪クランポンを装着してきました。


IMG_3833.jpg
傾斜のきつい斜面をジグザグに縫いながら登って行きます。ずっと樹林帯の中なので、展望はさっぱりありません。明神岳や穂高岳を眺めながら登ることができればかなり気分的に違うのでしょうが、延々と続く樹林帯の急登と、背中にのしかかる荷物の重さで、次第に気持ちがブルーになってきます。


IMG_3834.jpg
9:04 ようやくフラットな場所に出ました。手前にテントが一張あり、男性が出発準備をしていました。奥のほうにもけっこうな広さの整地されたあとがあり、テント場としてよく利用されているようです。標高で言うと、ちょうど2000mのあたりで、地形図でみると尾根がテラス状になっている場所です。日も当たり、風もほとんどないので、ここで大休止することにしました。休んでいる間に、単独の男性と二人組みのパーティーが登ってきて、やはり同じ場所で休憩をとり始めました。装備を見ると明らかに宿泊予定のようで、おそらく避難小屋利用と思われます。小屋のキャパや宿泊予定者がどのぐらいいるのかわかりませんが、早く着くにこした事はないということで、休憩をそこそこに切り上げて、彼らより先に出発しました。しかし、このあとバテ気味になって再び休憩している間に先行されてしまったので、結局同じことでした。


IMG_3835.jpg
10:09 すっかりバテ気味になって、数分歩いては立ち止まって休憩という状態で見つけたのが、この道標です。標高2200m付近です。ちょうどルートの中間地点になるわけですが、ここまで3時間もかかっています。夏道の標準コースタイムは山頂まで4時間半ですから、相当スローペースです。この先は、次第に傾斜も緩くなりペースも上がるだろうということは地形図を見ればわかりますが、なにしろ体力不足がたたったのか、気持ちがついてきません。まだ行程の半分しか終わっていないのかと思うと、もうやめて帰ろうかという気にすらなってきました。


IMG_3836.jpg
それでも、もう少しがんばろうと自分を鼓舞しながら登り続けました。いつの間にか青空は見えなくなり、雪が本格的に降り始めました。天候が悪くなるとますます気持ちが暗くなります。せっかく登っても何も見えないかもしれないと思うと、何度も心が折れそうになります。もう引き返そうか。やめても誰も困らないし咎めないし、全然オッケー。はい、中止! と思いつつも、やっぱりここまで来てそれはないだろうと思い返して、なんとか前に進みます。やがて、道はフラットに近い状態になってきたので、つらいのはだいぶん軽減されてきました。


IMG_3837.jpg
11:55 そして見つけた残り2kmの道標。残り3kmの道標から2時間近くたっているというのに、1kmしか進んでいないという事実にがっくり。肩や首が痛くなるし、体力的にも辛いし、なんでこんなことやってるんだろうとネガティブ思考炸裂です。それでも、長塀山(ながかべやま)まであと少しだし、その先はもう急登はないという事実だけは明白だったので、なんとか気持ちを奮い立たせて先へ進みました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_3838.jpg
12:24 ようやく長塀山に着きました。残り2kmの道標からわずか200mの距離ですが、かかった時間は30分。べつにラッセルしていたわけではありません。


IMG_3839.jpg
長塀山を越えると、本日初めての本格的な下り斜面が現れました。しかし、下るということは再び登り返すということでもあります。とりあえずは登り坂にはすっかり飽きていたので、下り坂が妙にうれしく感じました。


IMG_3840.jpg
12:44 「蝶ヶ岳まで1km」 この道標がどれだけうれしかったことか。比較的フラットな稜線の1kmなんて、さすがにもう1時間もかからないはずです。


IMG_3841.jpg
「妖精の池」らしきフラットな雪原を越えて小さな坂道を登りきると、前方にひときわ小高いピークが見えました。地図で見る限りあれが蝶ヶ岳に違いありません。なんだか植林を皆伐された里山みたいで、北アルプスの名のある山には見えませんが、それでもあれがゴールの頂であることに変わりないのです。


IMG_3842.jpg
山頂に続く稜線に上がってみると、強い風と吹きつける雪粒、そして視界をさえぎる白いガスで、とてものんびり山頂に立つ気にはなれません。右手に見える山頂の標柱を知らん顔で素通りして、一目散に蝶ヶ岳ヒュッテに向かいました。


IMG_3844.jpg
13:27 冬季小屋の入口はすぐに見つかりました。この赤いトンネルをくぐって中に入るのですが、でかいバックパックを背負って入口をくぐろうとすると何かが引っかかって進めなかったので、バックパックを下ろして引きずりながら中に入りました。


入ってみると、途中で先行した二人組みパーティーとソロの男性がいただけで、小屋は意外にも空いていました。空いていた場所に寝床を確保したら、すぐに雪を取りに行き水づくりです。冬山を始めて4年になりますが、実は雪から水をつくるのは今回が初めてです。やり方は知っているのでとくに問題はありませんでしたが、その効率の悪さにはちょっとうんざりしました。溶かせども溶かせども全然水が増えないので、延々と雪を溶かし続けるはめに。実際には1リットルあれば足りますが、お茶を飲んだりすることを考慮して予備を含めて2リットル分作ったので、時間も燃料もかなり使いました。ところで、雪からつくった水がこれほどまずいものだとは知りませんでした。コーヒー用のペーパーフィルターで漉したものの、土埃がたっぷり入ったような味でとてもそのままでは飲みたくない水でした。浄水器の購入を本気で考えたいと思いますが、冬山だとフィルター部分が凍結して破損してしまうのではないかという点が気になるところです。


水作りの作業中に外から休憩に入ってきた男女の二人組みがあり、女性のほうだけ小屋に残り、男性はまた出て行きました。外は吹雪で天気も悪いのに何しに行ったんだろうと思いましたが、水作りに専念しているうちにそのことは忘れていました。ふと気がつくと、休憩していた女性の様子がどうもおかしい。ため息ともうめき声ともつかないような声をたまに発しているし、みると足がガクガク震えています。低体温症になりかけているように見えたので、「体調悪いんですか?」と聞いてみたところ、どうやらそのようです。ポットは持っているものの、中に紅茶が入っていて飲んだら吐いたとのことだったので、僕が持っていたお湯を分けてあげて、ダウンジャケットも貸してあげたところ、どうやら震えは収まったようでした。聞けば11人パーティーで登頂し、他のメンバーは強風の中テントの設営をしているそうで、体調のよくない彼女だけが小屋で休憩していたようです。やがて男性が迎えに来て彼女も出て行きましたが、翌朝早くそのパーティーが出発していく姿が見られたので、無事山行を継続することができたようです。


IMG_3845.jpg
15時を回ったころ、男性3人のパーティーが到着し、小屋はほぼ満員状態になりました。避難小屋は詰めればぎりぎり10人ぐらい寝られるスペースがありますが、荷物を置くスペースも考慮すれば、せいぜい8人が限界といったところです。大晦日の夜は7人の宿泊となりました。ただし、同じぐらいの広さの土間があるので、最悪は土間に寝ることも可能です。蝶ヶ岳避難小屋のいいところは、小屋内にトイレがあることです。今回のようにちょっとした吹雪のような状態で、外に用を足しに行くのはかなりつらいので、その点とても助かりました。


疲れて空腹だったので、16時過ぎに夕食を食べて、17時には寝袋にもぐりこみました。徳澤よりも標高が高いので冷え込むかと思いましたが、人が多いことと小屋がしっかりしているためか、昨晩よりも寒さはましでした。しかし、首の痛みで目が覚め、ストレッチしたりもんだりしても全然痛みが治まりません。最後の手段ということで、持っていた鎮痛剤アダムA錠を飲んで再び寝袋にもぐりこんだところ、いつの間にか痛みがなくなって寝ることができました。


<写真クリックで拡大>
IMG_0587_201601072232114aa.jpg
真夜中の12時過ぎに誰かが外に出て帰ってきたときに、星も月も見えていると言っていたので、カメラを持って出てみました。確かに頭上には星が見えていて月も出ていましたが、周りはガスが取り巻いていて、穂高連峰はもとより安曇野の町灯りも見えない状態でした。とりあえず、せっかく出てきたので1枚だけでもということでシャッターを押したのがこの写真です。たまたま風が収まったときに15秒のシャッターを切りました。月明かりに浮かぶ穂高連峰の写真を撮りたかったのですが、ガスが晴れる瞬間をじっと待ち続けるほどの気力体力はなかったので、このあとすぐに小屋に引き返し、夜明け前まで体を休めたのでした。

つづく。

20151231蝶ヶ岳1

20151231蝶ヶ岳2



ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

| 2015年12月 蝶ヶ岳 | 23:41 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

荘厳な2016年の幕開け: 蝶ヶ岳(2677m) その1

2015年12月30日(水)~2016年1月2日(土) 長野県松本市 蝶ヶ岳 テント・避難小屋泊単独行 


先日の記事にも書いたとおり、この年末年始は中部山岳地域でも天候が安定していました。クリスマス時期に確認した登山天気では、南アルプスはもとより北アルプス方面もおおむね「晴」や「晴時々曇」といった予報が出ていました。いままで天候の関係で行きたくても行けなかった北アルプス、特に穂高岳方面に出かけるには数年に一度のチャンスかもしれません。単に登頂するだけなら猛吹雪でもない限りなんとかなるのかもしれませんが、写真を撮るのが目的なので晴れでなければ意味がないのです。


では、どこに行くか。一番撮りたいのは朝日を浴びて赤く染まった穂高連峰ですから、もっともいいのは穂高連峰の東側にある常念山脈のどこかです。槍をメインにするなら常念岳や大天井岳ですが、穂高岳メインなら蝶ヶ岳がよさそうです。燕岳まで行ってしまうとちょっと距離がありすぎのようなので、やはり先の3ヶ所がターゲットです。どの山にも冬季避難小屋がありますが、大天井岳に直接アプローチするルートはないので却下。


いろいろと検討した結果、上高地から蝶ヶ岳に登ることにしました。上高地経由で蝶ヶ岳だと、安曇野側の三股ルートより時間はかかるものの、わかり易いし無理がない感じです。中の湯から徳澤までのアプローチが約13kmありますが、フラットだし通ったことのあるルートなので安心です。初日は徳澤でテント泊して、翌日テントは残したまま登頂できます。山頂の避難小屋に宿泊して、翌朝に朝焼けの穂高連峰を撮影するという計画であれば、余裕のある日程でこなすことができそうです。日程に余裕がない場合は三股ルートのほうがいいと思いますが、今回は十分余裕があるので問題ありません。


当初29日に入山する予定で考えていましたが、年末のバタバタで28日の出発時間が遅くなり、夜通し運転してそのまま入山ということになってしまいそうだったので、1日日程をずらせて29日に出発しました。


車は平湯のバスターミナル前の駐車場に停められるというネットの情報があったので、29日の夜に車中泊したのですが、これが失敗でした。まず、平湯バスターミナルは夜になると閉まってしまうので、トイレが使えません。駐車場の隅にある公衆トイレは冬季は閉鎖されていて、こちらも使用不可。なんだか不便な場所でした。

12月30日(1日目)
朝になってバスの始発時間まであと20分ほどになったときに、どことなく高慢な口調の男性がやってきて、駐車する場合は本日中に帰ってくるようにというではありませんか。日帰り予定ではないというと、だったら沢渡へ停めてくれと言い出す始末。バスの始発が近い時間にやってきて何をいまさらという感じですが、だったら始めから「日帰り専用」と書いた看板を立てておけよと思うわけです。不親切な上に慇懃無礼なスタッフに朝からすっかり不愉快にさせられてしまいました。まあ、こんなところで言いあっても仕方がありません。バスターミナルは濃飛バスの運営らしいので、飛騨高山と平湯の観光で金を落としてくれる観光客は大事にするが、車を停めっぱなしで金を落とさない登山客など来なくてけっこうということなんでしょう。ちなみに、沢渡の駐車場はアルピコグループの運営みたいで、冬季は無料開放しているし24時間利用できる暖房付きの水洗トイレがあったりで、関東方面などから松本経由で来る多くの登山客を大事なお客さんと考えているのだろうと容易に想像できます。同じバス会社でも、登山客に対する考え方の違いが如実に現れているようです。


そういうわけで、沢渡の岩見平駐車場へ移動して、そこから路線バスで中の湯まで行きました。ちなみ、平湯からだと始発のバスは8時45分発で料金は560円ですが、岩見平からだと9時41分発で990円です。


IMG_3789.jpg
10:05 釜トンネルから入ります。年末ということで、入口には警察の救助隊が大勢詰めていました。入山届を提出すると、大勢入山しているので蝶ヶ岳の山頂避難小屋はいっぱいかもしれないですよと言われ、一抹の不安がよぎりましたが、こればっかりは行ってみないとわかりません。


IMG_3790.jpg
何年か前に上高地に入った時はトンネル内に照明がついていましたが、今回は真っ暗でした。ヘッドライトの灯りをたよりに30分ほど歩き続けて、やっと出口に着きました。入口側と違って道路はすっかり雪道ですが、凍結はしていないのでクランポンは装着しないでそのまま進みます。


IMG_3792.jpg
煙を上げる焼岳が青空にくっきりと聳えています。


IMG_3794.jpg
道が下り始め、カーブを曲がると、正面に真っ白に輝く穂高の峰が見えました。前回冬の上高地に入ったのは2012年3月なので、3年9ヶ月ぶりに見る雪の穂高岳です。


IMG_3798.jpg
大正池のほとりまで来ると、湖面に映る逆さ穂高を見ることができましたが、少し風があって鮮明さは今一歩でした。


IMG_3795.jpg
ここから見る吊り尾根はまるで巨大な壁のように立ちはだかっています。あんなところに重太郎新道という道があるのが信じられない思いです。


IMG_3799.jpg
大正池ホテル前で少し休憩をとってから、雪の積もった道路を黙々とバスターミナルへと歩きます。


IMG_3800.jpg
12:06 静まりかえった上高地バスターミナルに着きました。前回同様、釜トンネル入口からほぼ2時間の行程でした。


IMG_3801.jpg
日当たりのいいバスターミナルで休憩をとってから出発しました。



ここで一息。ぽちっと押して休憩したら続きをどうぞ。




IMG_3803.jpg
冬の上高地は本当に静かです。河童橋にはちらほらと人影があるぐらいで、これぐらい静かな上高地のほうが個人的には好きです。


IMG_3804.jpg
小梨平を過ぎると急に人の気配がなくなります。静かな森の中を雪を踏みしめる足音だけを引き連れて歩き続けます。


IMG_3805.jpg
明神岳の全貌が見える場所まで来ると、明神ももうすぐです。


IMG_3806.jpg
13:30 明神に着きました。バスターミナルからほぼ1時間。予定通りです。


IMG_3807.jpg
穂高奥宮のある明神池にも行ってみたいところですが、下山時に余裕があれば寄ってみることにします。


IMG_3808.jpg
ここでもベンチで10分ほど休憩をとって、徳澤を目指します。あと1時間で到着するはずです。


IMG_3810.jpg
雪煙をあげている明神岳を眺められる場所があると、つい立ち止まって見入ってしまいます。


IMG_3814.jpg
聳え立つ頂の迫力に圧倒されます。


IMG_3816.jpg
道沿いにある池に映りこむ風景がきれいです。


IMG_3817.jpg
どこか日本庭園を髣髴とさせる風景です。


IMG_3818.jpg
山と川に挟まれた川沿いの道に出ると、徳澤まであと少しです。


IMG_3819.jpg
梓川の向こうには、いつの間にか横から見るようになった明神岳と、姿を見せた前穂高岳が聳えています。


IMG_3820.jpg
例年なら岩肌が見えないぐらい真っ白に雪化粧した状態なのでしょうが、今年はまだ初冬の雰囲気です。


IMG_3822.jpg
14:40 重い荷物に肩が悲鳴を上げ始めた頃、やっと徳澤にたどり着きました。テントはざっと20張ぐらいありました。これが多いのか少ないのかわかりませんが、小梨平よりも多くのテントがありました。


IMG_3823.jpg
設営時間を節約するために適当な幕営跡地を探しましたが、奥のほうだったりカチカチに凍結していたりするような場所が数箇所みつかっただけだったので、トイレに近く、トレースにも近い場所を整地してテントを張りました。積雪は少ないみたいで、風除けの雪ブロックの壁を造ろうと思いましたが、20cmも掘ると地面が見えてしまったのでやめました。実際、ここではほとんど風は吹かなかったので、必要ありませんでした。


IMG_3824.jpg
徳澤には水場がないとネットに書かれていたのですが、わりと近くに小川が流れていて水を確保することができました。ただ、見た目にあまりきれいな川ではなかったためか、雪を集めている人も見かけました。僕は、手間と燃料を節約したいので川の水を利用しましたが、さすがにそのまま飲む気になれないので、持っていたコーヒー用のペーパーフィルターで漉してから利用しました。見た目にはきれいな水でしたが、漉してみると小さなゴミや動物の毛のようなものがあって、やっぱりそのまま利用しなくて良かったと思ったのでした。味のほうは、雪を溶かして作った土埃臭い水に比べればほぼ無味無臭で、沸かしてから飲んだ限りではまったく嫌味のない素直な水でした。


IMG_3825.jpg
ところで、インナーグローブとして使っていたモンベルのメリノウール素材のグローブですが、右手の中指と薬指の付け根の縫製がばれてしまうという事態になってしまいました。このグローブは、モンベルのスーパーメリノウールM.W.インナーグローブというもので、普通のメリノウール素材のインナーグローブに比べて特殊な生地らしく暖かさが明らかに違うお気に入りのインナーグローブでしたが、手のひら側の中指と人差し指の付け根に縫い目があるという変な縫製になっていて、そこがほつれたようです。すでに廃盤になっているらしく、モンベルオンラインショップのラインナップに載っていません。予備のスマートウール製のインナーグローブに交換してみたら明らかに寒かったので、結局破れた状態のままこのグローブを使い続けました。手袋に限らず小物などでもモンベルは時々縫製のよくない製品がありますが、素材がいいだけにもう少しちゃんとしてもらいたいものです。


そんなことがありつつも、徳澤の夜は更けていきました。夜8時ごろトイレに行くと、降るような星空が頭上に広がっていたので、テントに戻るとカメラを持って撮影に出かけました。


<写真クリックで拡大>
IMG_0573.jpg

IMG_0584_2016010513422063d.jpg

IMG_0585_201601051342228c0.jpg
雪原に灯るテントの明かりと、頭上にまたたく星の煌めきが美しく、寒さも忘れて30分ほど撮影して歩きました。


テントに戻って、熱いお湯を飲んで体を温めてから寝袋に潜り込んだのですが、なかなか暖まらないばかりか寒さを感じて寝付くことができず、結局翌朝3時過ぎに起きるまで、浅く寝ては寒さで目を覚ますの繰り返しでした。装備としては、以前年末年始に仙丈ヶ岳に登った時と同等以上の内容だったし、気温も同程度だったのですが、やたら寒く感じました。おそらく秋ごろから胃の調子が悪くなったことで、11月下旬から食事の回数と量を減らしたことにより、体力が落ちていたのだろうと思われます。おかげで体重が4kgほど減って、12月に受けた健康診断は図らずも昨年より改善した結果になっていました。しかし、反動で筋肉量が標準以下になっており、体力の衰えばかりか発熱の源である筋肉量が減ってすっかり寒さに弱くなっていたようです。

つづく。

20151230上高地1

20151230上高地2

 
ランキングアップにポチッとご協力お願いします。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

| 2015年12月 蝶ヶ岳 | 13:44 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

| PAGE-SELECT |