ヤマふぉと

山の自然や風景をゆったりと眺め、写真を撮るために山に登る。だから、登頂や縦走を目的とせず、好きな山域でテントを張ったり小屋に連泊して、カメラ片手にのんびりと過ごす。そんなスローな山登りを楽しんでます。

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立山室堂東奔西走: 立山その3 『天候急変にアセる』

2012年4月29日〜5月2日 立山 3泊4日単独テント泊


4月30日の朝は、4時30分に起きました。昨夜、オヤジ達に眠りを邪魔された割には案外すっきりと目が覚めたのが不思議です。まだ暗いので天気はいまいちはっきりしませんが、雰囲気的には曇り空のようです。


朝ラーメン
朝からサラミソーセージと乾燥わかめを入れたこってりとしたマルタイとんこつラーメンを食べて、パワーアップです。


30日の朝
テントの外に出てみると、空はどんよりとした曇り空です。昨日と同じようにテント場の近くから雷鳥の鳴き声が聞こえていたので、ひとまずカメラを持って雷鳥の撮影に出かけました。


朝の雷鳥
昨日と同じ個体かどうかわかりませんが、オス鳥が一羽木の枝をついばんでいました。朝の食事なのでしょうか。


小鳥
雷鳥だけでなく、名前はわかりませんが、かわいらしい声でさえずる小鳥もすぐ近くできれいな声を聞かせてくれました。立山の野鳥は、あまり人を警戒しないのかもしれません。


(クリックで拡大)
gpslog_tateyama_jpg.jpg
7:25 出発の準備が整いました。今日の予定は、テント場からすぐ目の前にある大走りの尾根を真砂岳の南隣にある2860mピークにむけて登り、富士ノ折立・大汝山・雄山を縦走して一ノ越に下りるルートを行くことにしました。もともとは、雷鳥沢を登って別山を経由する縦走路を行くつもりでしたが、天気が芳しくないのであまり長いルートだと荒れたときに面倒だと思い、別山ははずすことにしたわけです。


大走りルート
テント場のすぐ前に見える大走りの尾根ですが、近くに見えても案外遠く、尾根下の取り付きまで30分もかかりました。


取り付きの急斜面
夏道はもう少しおくまで登ってから尾根に取り付くようですが、そこはどこでも歩ける雪道です。手前の急斜面にトレースがついていたので、そこを直登することにしました。


のぼりの途中
20分ほどかかって、テラス状のところまで登りました。テント場がいつの間にか遠く小さくなっています。


上を目指して
先行するボーダーの後を追って、きつい急斜面をジグザグに登ります。ボードの滑った跡がちょうどいい感じでジグザグになっていたので、その上をたどって上がっていくと踏み抜くこともなく楽チンでした。


稜線に合流
9:49 ようやく稜線の登山道に着きました。このあたりは雪がなく、風も穏やかだったので、石に腰掛けて休憩をとります。


富士ノ折立への道
右手には、これから進む富士ノ折立とその急斜面が見えています。


雷鳥
富士ノ折立手前の鞍部で、雷鳥に遇いました。こんな3000mに近い高さの稜線にまで登ってこなくても、もっと下のほうが生きるのが楽だろうにと思うのですが、雷鳥にも雷鳥の事情があるのでしょう。


雪岩氷のミックス
富士ノ折立への登りは、岩と雪に加えて氷も混じっており、なかなか厄介です。しかも登れば登るほど氷が増えてきて、ますますやばい状況になってきました。下りでなくてよかったという感じです。


アラレ
そういう状況のときに限って天候は急変するものです。突然ばらばらとアラレが落ちてきました。あわててハードシェルを着込みました。昨年と違って、今年はレインウェアを持ってきていません。上も下もハードシェルでレインウェアをかねてみようということで、荷物を軽減したのでした。コロンビアのジャケットは、どこまでレインウェアの代わりになるのかやや心もとないところですが、少なくともメーカーが防水をうたっているオムニテック素材である以上、簡単に浸水することはないはずです。パンツのほうはゴアテックスなので心配無用です。



富士ノ折立山頂下
アラレの降り続く中、岩と雪と氷の斜面を慎重に這い登り、ようやく富士ノ折立ピーク直下に着きました。


視界不良
振り返るといつの間にか視界がかなり悪くなっています。剣岳の姿はまったく見えません。


富士ノ折立ピーク
富士ノ折立のピークは背後にあるこの岩塔ですが、とりあえずちょっと休憩してから登るかどうか考えることにしました。ところが、荷物を降ろして行動食を食べていると、突然あたりが真っ白になり、なんと吹雪のような状況に! 3000mの稜線で吹雪に襲われて視界がきかなくなった瞬間の、背筋が凍りつくような恐怖!! これから進む予定のルートは、黒部側では雪庇の崩落、富山側では滑落の危険が高いといわれる稜線の道です。こんな状況ではとても先へ進むことはできません。状況が悪化する前にさっさと引き返したほうがよさそうです。


吹雪が収まった稜線
休憩を切り上げて出発の準備していると、幸運にも吹雪はすっとおさまりました。視界も一気に広がります。あの吹雪はなんだったの? という感じです。空の様子を注意深く観察してみましたが、どうやら後立山連峰のほうから流れてきた雪雲の塊がたまたま通過しただけだったようです。後に続くような雲は見られないし、雲の流れの状況もどうやら急変する雰囲気はなさそうです。であれば、さっさと出発して早いとこ雄山までたどり着けば、その先は昨年歩いた道ですし、下るだけなのでたとえ吹雪かれてもなんとかなるはずです。


広い稜線
というわけで、富士ノ折立のピークに立つのは中止して、大急ぎで雄山に向けて出発しました。富士ノ折立から大汝山までは比較的平坦で広い尾根道です。吹雪かれると厄介そうなので、足早に進みます。


クラック
ただ、広い尾根だと思っていたのは、巨大な雪庇のせいだったのです。前方に巨大なクラックが出現しました。このクラックは右方向に大きく回りこみながら、遥か前方のほうまで延びています。しかも、融けてつぶれかけたようなクラックではなくて、けっこう新鮮!?


クラックを越えて
なのに、トレースはこのクラックを越えて雪庇の上をまっすぐに伸びています。どうするか悩みましたが、すでに数人の登山者とすれ違っているので、彼らは雄山方面からこのトレースを歩いてきたはずです。手前から雪庇の様子を観察してみましたが、庇状に張り出した下部が空洞の状態ではないようなので、今日の気温なら簡単に崩落することはないだろうと判断し、恐る恐るクラックを踏み越えて先に進みました。もちろん、クラックを避けてもっと右を歩くという手もありますが、そうすると今度は急斜面のトラバースをすることになり、それはそれで滑落の危険性が高まります。どちらにしても安全とは言い切れないわけで、それならばすでに登山者が通過して問題がない雪庇上のトレースのほうが、まだましだろうというわけです。


雪庇の上を歩く
上の写真で、右手から岩の手前を左前方まで延びている線が、さっきのクラックの続きなのです。つまり、今歩いているこの場所は、夏道で言えば稜線を黒部側に越えた空中だということのようです。右手の岩が見えているあたりが、本来の稜線なのでしょう。なんとも恐ろしいルートです。


剣岳再び
恐ろしいクラックの入った雪庇部分を過ぎて、やっと安心できたところで振り返ると、さっきまで見えなかった剣岳が姿を見せていました。どうやら天候は悪いなりに安定してきたようです。


大汝山休憩所
11:33 大汝山の休憩所が見えました。大汝山の頂上は休憩舎の背後に見える岩のあるところのようです。ところで、小屋の手前、右下のあたりに何か動くものがあると思ってよく見ると、こんなところにも雷鳥がいました。


また雷鳥
ここの雷鳥は動きがやたら素早くて、あっという間に歩き去って行きました。雷鳥もそれぞれ性格の違いがあるんでしょう。


大汝山山頂
11:40 大汝山山頂です。昨年果たせなかった立山の最高峰3015mに、一年越しで立つことができました。


剣岳もくっきり
ゴジラの尻尾のような八つ峰を従えた剣岳もかなりくっきり見えています。




ここで一息。ポチッと押して休憩したら続きをどうぞ。






雄山
記念写真をタイマーで撮り終えると、休憩はなしですぐに雄山に向けて出発です。大汝山と雄山の間がこのルートでは一番厄介だということなので、天候が安定しているうちに一気に通過してしまうためです。


またまた雷鳥
ところが、歩き出してすぐに再び雷鳥に遭遇しました。今度はつがいです。


針の木岳と雷鳥
針ノ木岳を背景にこれは絵になるということで、つい一眼レフを引っ張り出して撮影のために彼らを追ってしまいました。しかし、彼らの歩く速度が思いのほか速い上に、二羽がわりと離れて歩くので、思ったような写真は撮れませんでした。


急斜面のトラバース
深追いするのはやめて、カメラをしまって先を急ぎます。大きな岩の下を回り込んだと思えば、今度は急斜面のトラバースと、いままでと打って変わってスリリングなルートが続きます。


雪庇の尾根
一見、広くてなだらかの尾根に見えますが、左側の多くは雪庇の張り出しのようです。トレースは手前の岩を右に回りこみ、この広い尾根の右の端っこへと続いていました。


さらに雷鳥
進んでいくと、またまた雷鳥とすれ違いです。今度はメスでした。やっぱり天気がよくないときは、雷鳥を目撃するチャンスが多いというのは本当ですね。


もうひとつ雷鳥
その先で、今度はオス。もう、雷鳥だらけです。


雄山直下のルート
さて、ようやく雄山神社までもう一歩のところまで来ました。あとは、あの岩を這い登るだけですが、ここでルート選択を誤ってしまいました。正しいというよりもより登りやすいのは青線のルートだったようですが、僕はトレースにしたがってこの地点を直進してしまったのです。理由は、左へ上がると雪庇に乗ってしまうという意識があったことと、雄山への夏道ルートが頂上の雄山神社ではなく、鳥居の先に出るようになっているので、てっきりそちらのルートが使われているのだろうと思っていたことです。つまり、神社の下の大岩を回りこんで、その先の斜面をトラバースするのだろうと思い込んでいたわけです。ところが、赤線のトレースは、大岩の手前あたりであやふやになり、「おかしいぞ」と思ったのですが、大岩の下を回りこむ部分にはトレースが見えていたので、そのまま進んでいったのです。


しかし、大岩を回り込んだところで、僕は立ち止まらざるを得なくなりました。その先の斜面にはトレースがなかったのです。踏み跡は大岩の付け根の崖の前で消えていました。『これを登れってことか・・・?』 高さは5mぐらいのようですが、ほぼ垂直に見える崖を目の前にして、しばし立ち尽くしたのでした。このとき、いったん戻って別のルートを探せばよかったのでしょうが、まったく手も足も出ないというほど難易度の高い状況には見えなかったため、軽率にもその崖を登ることを選択してしまったのでした。もちろん、トレースがなくてもまっすぐ斜面をトラバースして鳥居の下へ行くという選択肢もありましたが、なぜかそのときはその選択肢は頭に浮かんでこなかったのです。


崖上から
つかんだ岩が外れないかどうか確かめながら、なおかつクランポンの爪を滑らさないように細心の注意を払いながら、なんとか崖を登りきって下を見下ろすと、もしも滑落したら遥か下まで一直線の状況だったことがよくわかります。予想外の展開に完全にてんぱってしまったようです。まだまだ経験不足だと痛感したのでした。


ゴール
最後の最後にとんだ試練を与えてもらって、やっと立山縦走のゴールにたどり着きました。まさか、こんなところに飛び出してくることになるとは思っていませんでしたが。


雄山で記念撮影
神社の前でしばし放心状態になったあと、われに返って記念撮影です。


遠景1
眺めも悪くないです。(右から)黒部五郎、笠、水晶が見えています。


遠景2
さらに左に目を転じると、遥かかなたに槍・穂高の姿もうっすらと見えていました。


雪に埋もれる鳥居
風が出てきたので下の建物脇で休憩をとることにしました。鳥居はやっぱり雪の中に埋没していました。


夏道降り口
ちなみに、夏道がどういう状況なのか確認してみました。降り口はどうということはない緩斜面ですが・・・


夏道
大汝山方面に行くには、けっこうな緊張を強いられるトラバースになるようです。


小鳥
建物の軒下で休憩していると、小鳥が近寄ってきました。野鳥に警戒されないというのは、なんだかちょっとうれしい気持ちになります。


一等三角点
13:01 休憩を終え、下山にかかる前に一等三角点の表示板にタッチ。


下山路
ところどころ砂利の出ている登山道を下ります。


一ノ越山荘
13:35 一ノ越山荘前で、休憩がてらハードシェルを脱ぎました。


テント場への道
身軽になってさくさくと下ります。ところが、テント場まであと少しというところでいきなり雨に降られてしまいました。あわててハードシェルを引っ張り出して着込んだのですが、歩き始めてしばらくすると雨はぱったりとやんでしまいました。まったくわけのわからない天気です。


夕焼け
テント場には15:30ごろ着きました。しばらく休憩してから、温泉に行き、戻ってきてから夕食をとり、その後外に出てみると見事な夕焼けが見られました。


その夜も、隣のオヤジ達は昨晩とかわらない傍若無人ぶりを遺憾なく発揮していたのでした。



つづく。



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| 立山2012年5月 | 02:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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立山室堂東奔西走: 立山その2 『奥大日岳でバテる』

2012年4月29日〜5月2日 立山 3泊4日単独テント泊


奥大日岳を目指して出発
11:30 奥大日岳山頂を目指して出発です。テント場からも近くに見える山ですが、春の腐れ雪に足を取られることを考えると、3時間はかかりそうです。遅くとも、15時の段階で登頂できなければ引き返すと決めて、歩き始めました。


雷鳥沢取り付き
取り付きのところまでは雷鳥沢ルートと同じです。


新室堂乗越への道
奥大日岳へは、雷鳥沢の尾根下からすぐに進行方向左手へと斜面をトラバースするように分岐して行き、新室堂乗越へと向かいます。


最初の急登
新室堂乗越直下の急斜面がまず第一の関門です。


新室堂乗越
11:57 ようやく新室堂乗越にたどり着くと、空には高層雲が広がり、ほとんど曇り空の雰囲気になってきました。風も強く、ここでハードシェルジャケットを着用します。ほんの1時間上がってきただけで、風もなくぽかぽか陽気だったテント場とはうってかわってジャケットなしではとてもじっとしていられないほどの寒さです。


目指す奥大日岳
目指すはあの頂です。


アリンコのような登山者
雷鳥沢ルートを見ると、登山者のグループがまるでアリンコのように見えています。


雷鳥出現
尾根上を歩き始めてすぐに、前方から雷鳥が歩いてくるのが見えました。


雷鳥とニアミス
膝を突いてじっとしていると、まるで僕の存在など眼中にないかのように、手を伸ばせば触れられそうな距離をすたすたと歩き去っていきました。


剣岳と雷鳥
写真としてはよくありませんが、剣岳と雷鳥、立山での最強コンビの被写体です。


室堂乗越
12:18 室堂乗越に着きました。ここも風が強いです。途中の稜線ではそれほどでもないのに、鞍部にくると風が強まります。やはり標高の低い窓のようなところが風が吹き抜けやすいということなのかもしれません。


剣岳
室堂乗越から見る剣岳です。そこそこ眺めはいいのですが、手前の尾根がやや気になります。やはりもう一段上までいかないと剣岳の全貌は見えないようです。


地獄谷
地獄谷のほうを見ると、雷鳥荘下の雪面が黄色く染まっています。地獄谷から吹き上げる硫黄成分が雪を染めているのでしょう。


2440mピークへの急登
ここからいよいよ本格的な雪山登山になります。まずは2440mのピークへの斜面を登ります。標高差はおよそ90mです。うかつに足を置くとずるっと滑ってしまう斜面のため、けっこう体力を消耗します。


2440mピーク
それでもトレースのおかげでなんとか15分程度で登りきって見ると、目の前にはさらに高い2511mのピークが控えていました。


巨大な雪庇の稜線
巨大な雪庇をまとったピークが次第に近くなってきました。


2440mピークを振り返る
13:22 2511mピークの取り付きでひとまず休憩することにしました。振り返るとソロ登山者が後ろから登ってきていました。午後から登りに来るなんて自分ぐらいかと思っていたので、ちょっと意外な感じです。


弥陀ヶ原
弥陀ヶ原の雪原の中をくねくねと縫うように走るアルペンルートがよく見えます。


2511mピーク
20分ほど休憩をとってから2511mピークの斜面に取り付きました。ここでも先ほどと同様に滑りやすいながらもトレースをたどって、15分程度で登りきることができました。


さあ、あとは2611mのピークに向けて登るだけです。ところで、奥大日岳は地図では2611mのピークではなく、その西側にある2605.9mのピークに山名が書かれています。三角点がある2605.9mのピークを本峰としたのか、むかしからそうなっているのかわかりません。常識的にはすぐ隣にある高いほうのピークが本峰と考えるほうが妥当だと思われますが、どうなんでしょうか。




ここで一息。ポチッと押して休憩したら続きをどうぞ。






奥大日岳への稜線
2611mピークの斜面が一望できるところからルートを観察してみると、巨大な雪庇の根元に入ったクラックの上を通っている箇所があるようです。


核心部
中間付近ではハイマツにそってできたクラックと崩壊しかけた雪庇の間を通っている箇所もあります。ハイマツの左手方向から回り込んだほうが安全そうですが、斜面下部を迂回することになるので、雪崩た時は逆に飲み込まれる危険性が高いようにも思えます。


思案していても時間がなくなるだけなので、ひとまず現場まで行って雪の状態やクラックの状態など確認した上でどうするか判断することにしました。


クラックをわたる
最初の大きなクラックの下まできました。基本的にハイマツがバンド状に生えているところは雪のつき具合がよくないので、そこがクラック発生場所になるようです。ただ、クラック自体は新しいものではないらしく、融けた雪に半分埋まったようになっていたので、現状ではそれほどやばい雰囲気ではなさそうということで、そのままトレースどおりにクラックを超えて進みました。


2つ目のクラック
次に、何もない雪面にできた巾15mぐらいのクラックです。ここも半分埋もれかけたような状態なので、大丈夫だろうと判断して先に進みます。


核心部をわたる
そして、いちばんやっかいそうだったハイマツ沿いのクラックと崩壊しかけた雪庇の間をたどる部分です。ちょうど巾1m程度のブリッジ状に残った雪の上をたどるわけですが、ここも右側の雪庇のクラックは埋もれかけのような状態だったので、多少の安心感はありました。しかし、さすがに心拍数が上がります。できるだけ素早くかつ静かに通過しました。


クラック帯
クラックはこれでお終いかと思いきや、それ以後もトレースに沿って多数のクラックが入っています。ハイマツよりも下に発生しているところをみると、雪庇の根元のクラックというよりも斜面上部のクラックという雰囲気なので、このクラックの下側を歩くというのがかなりのプレッシャーです。そうかといってクラックの上側を歩こうとすると雪庇に載ることになりかねません。雪庇とともにがけ下に墜落することを考えると斜面側のほうがまだましということで、恐々クラック沿いのトレースをたどりました。


2611mピーク
14:42 恐怖のクラック帯を乗り越えて、やっと2611mピークに立つことができました。広々としたピークに座って、やっと緊張から開放されました。


2605.9mピークを望む
地図上の奥大日岳は右手にあるテーブル状のピークのはずですが、自分としてはより高いこのピークに登頂したことで十分です。時間も、引き返す目安としていた15時が近いこともあって、奥大日岳登頂はこのピークを持って達成と判断することにしました。


下山
いつもなら下山は気が楽になるのですが、今回は再びあのクラック帯をたどらなければいけないと思うと、気が重くなります。


雷鳥の足跡
途中、雷鳥の足跡にわずかながら和まされながらも、張り詰めた気持ちのまま下山を急ぎました。



テント場帰着
16:30 肉体的にも精神的にもすっかり消耗しきって、へろへろの状態でようやくテント場までたどり着きました。緊張感のためか、わずか5時間程度の行動だったのにもかかわらず、思いのほか疲れが出ました。体力の限界を少しばかり超えてしまったという感じです。



(クリックで拡大)
GPSログ_奥大日岳

カフェオレを飲んでひとまず休憩をとり、痛む足を引きずりながら雷鳥ヒュッテまで歩き、浸かった温泉のなんと気持ちよかったことでしょう! 


テントに戻って食事をすませ、寝袋にもぐりこんで寝ようとしたのですが、隣のテントの酒盛りがうるさくてなかなか寝付けません。ラジオを鳴らし、大きな声で話し続ける関西弁のオヤジグループ。まだ20時前だから仕方ないかと思いつつ、完全に酔っ払いの口調になったオヤジたちの声を聞くとはなしに聞いていると、もはやここがテント場であり、声や音は周り中に筒抜けであるという意識はないのだろうと思われます。


さて、21時を回ったころトイレに行って帰ってきたところで、あいかわらず大騒ぎしているオヤジたちのテントに向かって大きく咳払いをしてみたところ、それが聞こえたのかたまたまだったのかわかりませんが、しばらくすると静かになりました。


やれやれと思いながら眠りについたのですが、0時をまわったころにまたもやぼそぼそと話し声がはじまりました。ラジオもつけて、すぐに普通の会話レベルの大きさで話が始まり、深夜のテント場ということはまったく配慮もしていないオヤジ達のくだらない話はそれから1時間以上も続いたのでした。朝起きたときもラジオの音はしていたので、ラジオは結局つけっぱなしだったようです。会話からすると60代から70代のオヤジだったようですが、時と場所をわきまえるということを知らない、無駄に長く生きただけの人間になってしまったようです。



つづく。


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| 立山2012年5月 | 15:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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立山室堂東奔西走: 立山その1 『雷鳥バトる』

2012年4月29日〜5月2日 立山 3泊4日単独テント泊



2回目の立山残雪期登山となった今回、昨年と違ってGW前半の天候がいいとの予報を受け、4月29日からの入山となりました。


28日午前中に仕事を一発片付けて、未完成だったパッキングを終えたら、お昼過ぎに出発です。いつもと同じ加古川から三木市を経由して、中国自動車道吉川ICから高速道路にのり、舞鶴若狭道路で終点小浜まで行き、敦賀まで一般道を走ります。敦賀から北陸自動車道にのって富山に着いたのは午後9時ごろだったでしょうか。これまたいつもどおり富山市内の城南温泉で汗を流し、食事をして富山地方鉄道立山駅を目指します。


立山駅に着いたのは午後11時ごろでしたが、駅前の駐車場はほぼ満車状態でした。とりあえずぐるっと回ってみたのですが、空きが見つからなかったので、一段低いところにある奥の一般駐車場に行ってみるとガラガラ。一度はそこに停めようとおもったものの、やっぱり不便すぎると思い、もう一度駅前の駐車場にもどってみると、先ほど見ていなかった一番踏み切りに近い奥まったところに駐車スペース発見! まだ雪の塊が少し残っていたのと、車を転回させにくい一番奥だったので、空いていたようです。そこは最低地上高200mmもある4WDのレガシーランカスター。まったく問題なく駐車できました。駅まで一番近い場所に停められてラッキーでした。


午前4時に起きて準備を整え、昨年の反省を踏まえて4時45分には切符売り場に並ぶつもりが、意外とパッキングにてまどって切符売り場に着いたのは5時前。昨年よりも少し短いながらも1回折り返すぐらいの列がすでにできていました。今年も始発は無理かと思いながら順番を待っていると、やっぱり6:10発の第2便となりました。まあ、10分しか違わないのならよしとします。


改札
改札をすませてケーブルカーに向かいますが、大きな荷物を持っている人はケーブルカーに接続されている貨車に荷物を預けなければならず、いったんホームの階段で並ばされます。なので、せっかく早く改札を終えても絶対に座ることができません。なんだか理不尽です。そのうえ、改札後に駅員が荷物がある人は並んでくださいと案内しているのに、他の観光客にまぎれて乗り込もうとして駅員にとめられると、聞いていないとかいいながら「ここいいですか」と列の最前列にいる僕の前に割り込もうとするので、「後ろに並んでください」と丁寧にお引取り願いました。甘えてんじゃねえっ!


弥陀ヶ原
そんなこんなでケーブルカーとバスを乗り継ぎ、一気に標高2450mの室堂へと向かいます。この日は天気もよく、途中周りの山々もよく見えました。


雪の大谷
雪の大谷の積雪は16mだとか。あいかわらずびっくりするような積雪量です。


室堂ターミナルから一歩外に出るとまぶしい光が降り注いでいました。気温も高く寒さは感じません。昨年は気温1度、ガスで視界不良と真冬のような天候でしたが、天国と地獄ほどの違いです。


雷鳥沢までは基本下りの道なので、スリップを警戒してクランポンを装着して出発です。


ミクリガ池のそばまで来ると人だかりがありました。雷鳥か? と思って近寄ってみると、案の定雷鳥君の撮影会でした。


ミクリガ池の雷鳥
まだ真っ白な冬羽のオスの雷鳥が、雪塊の上に立ち、あたりをたくさんのカメラマンが取り囲んでいます。こんな晴天の日に珍しいなあと思いつつ、今日はこれ以後会えるかどうかわからないので、とりあえず撮影会に参加しました。


雷鳥沢テント場
短い撮影会を終えて、再び雷鳥沢を目指して歩きます。雷鳥荘の前まで来ると、眼下に雷鳥沢テント場が見えました。一年ぶりなので、ちょっと懐かしく感じます。




ここで一息。ポチッと押して休憩したら続きをどうぞ。





テント設営場所
8:15 テント場について、まずは場所探しです。まあまあ管理棟に近い場所に、穴掘りされたテントサイトを発見。ヤドカリ戦法でここをマイホームにすることに決定です。


しかし、テント場の裏、立山方面からなにやらカエルの鳴くような声が聞こえてくるではないですか。あれはもちろんカエルではなく、雷鳥の鳴き声。


二羽のオス雷鳥
カメラをもって様子を見に行くと、二羽の雷鳥が仲良く歩いています。どちらの目の上にも赤い肉冠があるので二羽ともオスです。


喧嘩の始まり
しばらくこの二羽を追いかけながら撮影を続けていると、とつぜん喧嘩が始まってびっくり。みあってみあって!


脳天チョップ
脳天チョップだっ! ビシッ! 


雷鳥キック
やったな、これでも食らえ! らいちょうキーック!!


てな感じでバトルを繰り広げた挙句、首下が黒羽になりかけのほうが負けて逃げ出したのでした。


雷鳥のバトルを撮影し終えてから、テントを張る場所を少し整地してテントを設営しましたが、今回は雪壁つくりはやめました。なんだか撮影だけで疲れてしまったような気がするし、すでに雪面から50cmぐらい掘り下げてあるので、50cmの雪壁があるのと同じことだからです。雪壁だと融けて補修が必要になりますが、掘り下げるだけなら補修は不要です。もっと掘り下げるという手もありますが、昨年はとくに強風に悩まされたことはなかったので、問題ないだろうと思ったのでした。しかし、これは甘かった! その話はまた後日することにしましょう。


テント設営
10:30 完成したマイホームです。寝不足のせいか体がだるい感じです。ひとまず、休憩と食事にすることにしました。40分ほどゆっくりした後、やっぱりこの天気を無駄にするのはもったいないということで、予定通り奥大日岳に向かうことにしました。


余談ですが、右側背後にある青い大型テントですが、とんでもないバカヤローおやじどものテントでした。そのバカヤローぶりは次回!



つづく。



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| 立山2012年5月 | 21:36 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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GWは立山へ

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今日からGWがスタートです。
昨年同様、今年も立山の雷鳥沢にテントを張って、
3泊4日でカメラ片手にあちこち足を伸ばして来る予定です。


本日、28日午後に岡山を出発し、29日朝から雷鳥沢に向かいます。


初日は、テント設営後に天気がよければ奥大日岳へ。
天気が悪ければ雷鳥を探して室堂を散策しようかな。


その後は、昨年行けなかった立山〜別山の縦走、
浄土山〜龍王岳、剣沢方面へ行ってみようと思います。


というわけで、GW中は更新はお休みさせていただきます。



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| ヤマネタ・ニュース | 11:12 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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残雪期の立山ギャラリー1

2011年のGWに訪れた立山の写真です。はじめての立山、初めての雪上キャンプで、思い出深い山行でしたが、荒天で山行日程が短くなったこともあり、あまりじっくりと写真を撮ることができませんでした。なので、今年もまた雷鳥沢をベースキャンプにして、今度はじっくりと立山を撮り歩こうと思います。



(写真クリックで拡大)
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雷鳥沢キャンプ場と立山




(写真クリックで拡大)
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朝の浄土山




(写真クリックで拡大)
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一ノ越の手前から見た奥大日岳




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雪面に刻まれたシュプール




(写真クリックで拡大)
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立山から見下ろした室堂と大日岳・奥大日岳




(写真クリックで拡大)
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立山から眺める北アルプス中心部の山々




(写真クリックで拡大)
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雄山山頂から眺めた剣岳




(写真クリックで拡大)
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逆光の奥大日岳(新室堂乗越より)




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(写真クリックで拡大)
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新室堂乗越から剣岳




(写真クリックで拡大)
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雲海寄せる東大谷と毛勝三山(室堂乗越より)




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夕照の剣岳




(写真クリックで拡大)
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雷鳥沢キャンプ場のブルーモーメント





(写真クリックで拡大)
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朝の剣岳
ほぼ順光の状態で撮影したので、山の陰影がほとんどでなくて立体感のない写真になってしまいました。別山から剣岳を撮影するなら、早朝か夕方でないとつまらない写真になってしまうということがわかっただけよしとします。昨年はその意味ではロケハン山行でした。これ以後の写真も同様に立体感のないものですが、参考までにということでs。




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登山者と剣の大岩壁




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剣岳を見つめる登山者




(写真クリックで拡大)
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剣沢と剣岳





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| 立山 | 20:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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融ける残雪ともろい岩尾根でビビる:伯耆大山槍尾根 その2

2012年4月15日 鳥取県大山町 伯耆大山 キリン峠〜槍尾根 日帰り



キリン峠で少しゆっくりしたかったのですが、BCスキーヤーがなんだか一生懸命話をしており、そう広くもないキリン峠で静かに景色を眺めるような雰囲気でもなかったので、そのまま槍尾根に取り付くことにしました。


キリン峠から槍尾根への稜線
槍尾根を眺めると、キリン峠のすぐ先はブッシュ、その先はまだ雪があるようですが、詳しくはブッシュにさえぎられてよくわかりません。草つきと呼ばれている大斜面は上のほうだけ三角形に大きく雪が解けていますが、下部はまだ雪のある斜面です。草つきの上は、雪があったりなかったりでなんだかめんどくさそうな雰囲気です。


ブッシュの出た尾根
キリン峠から先に進んでいくと、ブッシュの上に融けかかった雪が載った中途半端な状態の稜線になっていました。大きく踏み抜いた跡もあり、足元を慎重に確かめながら進みます。


草つき手前のコブ
草つきの手前の小さなコブは、右手の急斜面を足跡がトラバースしていましたが、そのトレースのすぐ上に大きなクラックができていました。さすがに、その状況でトレースをたどる根性はありません。コブの左側のブッシュのほうに行くと、幸い踏み跡が見えていたので、左側からコブを巻いて進みます。


草つきの大斜面
コブを越えた先で草つきの大斜面に出ました。雪はよくしまっていますが、すでに日も高くなり気温も上昇しているおかげで、雪の表面がぐずぐずに融けていて、クランポンの爪があまり効きません。普通にフラットフッティングで登ろうとすると、ずるずると滑ってしまいます。逆ハの字で登ろうとしましたが、斜面に対して90度に近いぐらいまで足を広げないとグリップしないので、かえって足が疲れます。しょうがないので、横向きのカニ歩きで登ることにしました。アックスをつくと、途中でしっかりと止まるところと、中までずっぽりと入ってしまうところがあります。中まで容易にアックスが突き刺さるということは、下部の雪も融けてやわらかくなっているということでしょうから、こんな木の生えていない急斜面だと全層雪崩が起こりかねないので、かなりびびりながら上りました。とりあえず、アックスが途中でしっかりと止まる状態の雪を探しながら進みます。


クラック跡
草つきの地面が見えているすぐ下に、大きなクラックの跡が残っていました。かなり融けかけていたので、クラックができてからそれなりに時間がたっているらしく、そうであればすぐに雪崩れる心配はないのかもしれません。おそるおそるクラックの上を渡り、草つきの地面が出ているところに移動しました。


烏ヶ山
眼下にキリン峠が見え、烏ヶ山も視線の下に見えるようになっていました。


木谷源頭部
木谷の源頭部はまだ雪がたっぷりと残っています。


草つき上部
草つきには踏み跡がついているので、クランポンを装着したまま地面の上を上りました。


核心部
草つきの一番上までやってきました。ここから上がこのルートの核心部です。右上に見えているコブを超え、左上の小ピークまで尾根伝いに登っていくわけですが、状態はかなり悪いと聞きます。クランポンをはずすべきかどうか迷いましたが、コブを越えた上にはまだ積雪が残っており、はずしてもすぐにまた装着しなければならなさそうです。であれば、そのまま行くか。ということで、クランポン装着のまま核心部に足を踏み入れました。


目もくらむ細い尾根
最初の難関は、目もくらむような細い尾根。わずか3mほどの短い尾根ですが、これがなかなかスリル満点です。クランポンの爪を引掛けないように注意しながら尾根を渡ります。


もろい岩肌の急斜面
次に、もろい岩肌の急斜面が待ち構えています。岩肌をまっすぐ登るのではなく、斜めに突っ切って草の載っている場所の真ん中付近に出るように踏み跡らしきものがついています。岩肌の真ん中あたりにあるドーム状の草の下まではそれほどやばい感じもなくすすむことができました。


撤退場所
ところが、その先ですっかり足が止まってしまいました。小さな谷状になっている箇所を渡って正面の草のあるところに行かなければ行けないのですが、左下はずっと下まで続く滑り台のような地形で、足元の小石が遥か下までがんがん転げ落ちていきます。手がかりになりそうな岩をつかむと、どれもぐらぐらと動いて簡単に取れてしまいます。砂利のたまった斜面にクランポンの爪を食い込まそうとしても、砂利と一緒にずりずりとずり落ちていくばかり。しばらくの間どうやればこの小さな谷を越えて目の前の壁の先に進めるのか手の置き場所や足の置き場所を探しましたが、いい解決策は思い浮かびません。クランポンをはずして無理やりよじ登るかとも思いましたが、朝からの嫌な感じがあいかわらず消えないため、今日はリスキーなことはやめたほうがよさそうだと感じます。




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しばらく逡巡してから、撤退決定です。今思えば、ドーム状の草の上に出て回り込んでみればもう少しましな状況だったかもしれませんが、あの時はそういう余裕がなかったようです。


槍尾根の傾斜
なんせこんな急傾斜地の途中なので、うかつな行動をして足を滑らせでもしたらあっというまにジェットコースターも真っ青の急降下を体験する羽目になるのは確実。


草つきの斜面を下る
もろい岩場と細い尾根を慎重にこなし、草つき上部から下部の雪面に降りてきました。ここまでくれば一安心と思いきや、踏み出した一歩がずるずると滑り落ちていきます。『ひぇ〜!』と心の中で叫びつつあわてて両足で踏ん張るも、両足もろともまるで流砂に載ったかのようにずり〜と落ちていくではありませんか。あわてて腰を下ろして左手で雪面に指を立て、右手でアックスのピックを雪の中に押し付けるように食い込ませて、加速がつく前に落下をとめることができました。恐るべし、春のべた雪!


登ってきたときと同じように横向きになって、アックスをしっかりと雪に突き刺しながら草つきの斜面を下り、キリン峠に続く尾根まで下りました。しかし、このまま来た道を下るのはあまりにも面白くないので、ここから右手の木谷へ下りることにしました。


木谷源頭部の雪原
昨年の3月に木谷から草つきに直接登ろうとしたときには、上のほうから雪の塊がぼろぼろと落ちてきてやばそうな感じでしたが、今回上から見てみるとデブリの跡はもちろん雪の塊すら落ちていないきれいな斜面でした。どうやら、急斜面の不安定な雪は全部落ちきったようです。であれば、ど真ん中をどうどうと下っても問題なさそうです。


巨大な落石
ところが、少し下って傾斜が緩くなり始めたあたりから、やたら石が転がっているのが目に付き始めました。多くはこぶし大ぐらいでしたが、中には一抱えもありそうな大きなものも。雪は落ちきったのかもしれませんが、こんどはあらわになったもろい岩肌の斜面から、落石が発生しているようです。雪の上の落石は音もなく飛んでくるので油断なりません。


後ろを振り返りながら足早にやや下りながら斜面をトラバース気味に横へ逃げました。


斜面上部を警戒
周囲に落石が見当たらなくなってから荷物を下ろして休憩しましたが、やはり落石が気になって、斜面上を見ながら休憩していました。


下山途中、木谷の鳥越峠への分岐点あたりで、どこからともなくヘリコプターが飛んできて、やたらキリン峠のあたりをぐるぐると旋回しはじめました。そのうち、振り子沢のほうへ消えたと思ったら、また戻ってきたりしていたので、どうやら遭難者の捜索をしていたようです。

駐車場
10:30 駐車場に戻ってくると、警察が来ていました。振り子沢の辺りでスキーヤーが骨折して救助要請の連絡があったそうです。そういえば、けっこう大勢がスキーで振り子沢方面に下っていくのを見ました。立ち木の多い急斜面なので、転倒したり木をよけ損なって立ち木に激突したのかもしれません。どうなったのかはわかりませんが、ニュースにもなっていないようなので、大事はなかったのでしょう。


というわけで、あえなく敗退となった槍尾根ですが、GWがあけて雪がなくなったらもう一度チャレンジしてみたいと思います。


今回、どういうわけかGPSロガーが狂っていたらしく、わけのわからない軌跡を描いていました。下山ルートはほぼ正しい軌跡でしたが、登山ルートはけっこうデタラメです。なので、GPSログのマップ掲載はやめにします。



■山行データ
<往路所要時間> 3時間24分(撮影・休憩時間を含む)
駐車場5:30→鳥越峠上7:18→キリン峠8:10→草つき上8:54

<復路所要時間> 1時間33分(撮影・休憩時間を含む)
草つき上8:57→木谷源頭部9:15→駐車場10:30

<登山道情報>
林間部はまだたっぷり雪がありますが、尾根・稜線はかなり雪がなくなりつつあります。槍尾根は残雪がまだらに残っていて、クランポンのまま歩くのも、クランポンなしで歩くのもどちらもやばそうなので、雪が解けるまで待った方がよさそうです。






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| 伯耆大山槍尾根2012年4月 | 22:41 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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融ける残雪ともろい岩尾根にビビる:伯耆大山槍尾根 その1

2012年4月15日 鳥取県大山町 伯耆大山 キリン峠〜槍尾根 日帰り



厳冬期に挑戦してみたかった伯耆大山の稜線ですが、今期はタイミングがうまくあわず、今頃になって初登山となりました。


天気予報は晴天だったので、ちょいと早めに出発して大山南壁の星景写真を撮ってからにしようということで、午前2時に出発。午前4:20分頃大山南壁を望む御机に着きました。ちょうど三日月が南東の空に上がっていて、ぼんやりと大山南壁を照らし出していました。満月だと明るすぎて星が見えにくいのですが、これぐらいの月明かりであればあまり影響はなさそうです。


(写真クリックで拡大)
御机の星景写真
20分ほど撮影していると、東の空がほんのり明るくなり始めてしまいました。もう1時間早く来ないとだめですね。


撮影を切り上げて鍵掛峠手前の健康の森駐車場に向かいます。この時期は鍵掛峠までは除雪が完了していて、車で入れます。今回は健康の森からキリン峠に上がり、槍尾根を経由して可能なら剣が峰まで、無理なら三の沢に下って鍵掛峠経由で下山という予定です。なので、鍵掛峠に駐車してもよかったのですが、日曜日なので観光客も多いはずで、広くない駐車場所を占拠するのはマナー違反だろうと考え、健康の森入口に駐車しました。


5:30 入口の雪壁は高さ1mほどしかなく、それも崩されていたので難なく進入できました。それにしても、今回は気持ちが盛り上がりません。どういうわけか、なんとなく気が乗らないというか、あまり好んで進みたいという気持ちになれません。ここまで来たから行っとくか、という妙にネガティブな気分のまま出発です。


木谷入口
木谷のなだらかな斜面は、相変わらず雪に覆われていましたが、早朝ということでかなりしまっており、つぼ足でも十分です。ただし、今回は初めから10本爪クランポンを装着してきました。キリン峠や槍尾根の急斜面では、どうせクランポンが必要になることはわかっているからです。


朝日を浴びる東壁
6:24 森の向こうに、朝日が当たり輝き始めた大山東壁が見え始めました。


赤テープ
文殊越に向けて夏道が北西に向きを変えるあたりでどうするか迷いましたが、昨年使ったキリン峠に直接突き上げる尾根は雪が減ってブッシュが出ている可能性があります。なので、今回は鳥越峠方面から回り込むことにしました。鳥越峠への直登ルートにある木の枝には、赤テープがぶら下がっていました。


根開き
ブナの大木の根元は、すっかり雪が解けており、これをみると積雪はたっぷり1m強は残っているようです。


鳥越峠
やがて前方に鳥越峠の鞍部が見えてきましたが、どうやらキリン峠に上がる尾根はブッシュが出ているようです。


鳥越峠の一段上の鞍部
そこで、一段上の鞍部に直接上がることにしました。


トレース
トレースもその方向に向かっています。


展望
途中振り返ると、だいぶん高度が上がっているのがわかります。


きついトラバース
急斜面を斜めにトラバースしながら鞍部を目指しますが、けっこうきつい上りでした。




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米子工の荷物
7:18 ようやく鞍部にたどり着いてみると、奇妙な光景がまっていました。最初お地蔵さんでも並んでいるのかと思ったのですが、デポされたバックパックが5つ。「米子工」の名札がついていたので、米子工業高校の学生さんのものだと思われます。整地されているところを見ると、おそらくここでテント泊をしたのでしょう。それにしても、どこに行ったのやら。


キリン峠下の急斜面
さて、この鞍部からこの大斜面を直登していけばキリン峠に出られるはずです。しかし、この日は気温が高く、この時点ですでに5度ぐらいありました。天気は薄曇ですが、予報では晴れ。雪が緩むのは早そうです。そろそろ休憩もしたいところなので、とりあえず右手にある尾根をたどることにして、尾根を目指します。


休憩場所
鞍部からひと登りしたところで、木の下にフラットなところが見つかりました。荷物を降ろして休憩をとることにします。


烏ヶ山を正面にみる
雪の段差に腰を下ろすと、烏ヶ山が正面に見えます。先週、鏡ヶ成の象山から眺めたときに比べて、黒い地肌が多く見えています。あの厳しくも美しい白い世界がおわってしまったのだと、実感しました。盛り上がらない気持ちが、ますますトーンダウンしてゆくのを感じます。


約30度の斜面
休憩を終えて、傾斜30度ぐらいありそうな斜面を登ります。


大山東壁
尾根に出たところで、正面に槍が峰と東壁が姿を現しました。槍のピークはすかり雪がなくなっていますが、稜線上はどうなのでしょう。


ブッシュの道
キリン峠への尾根道はすっかりブッシュの道になっていました。雪の急斜面を直登したほうが楽だったかもしれませんが、いまさら戻るのもめんどくさいので、そのままブッシュの中の踏み跡をたどることにしました。バックパックにまとわりつく木の枝と格闘しながらブッシュの中を進みます。


キリン峠から烏ヶ山
8:10 キリン峠です。BCスキーヤーが二人いましたが、尾根のブッシュの中から出てきた僕を見てさすがに怪訝な顔をしていました。下に見える鞍部からまっすぐ雪の斜面を上がってくれば楽なのに、なんでブッシュの中を登ってきたんだ? とでもいいたげな雰囲気でした。まあ、たしかに普通ならそう思うでしょう。いろいろあるんですよ。


つづく。



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| 伯耆大山槍尾根2012年4月 | 00:39 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ドライで暖か: モンベル ジオラインL.Wインナーグローブ

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モンベルアウトレットにふらりと立ち寄ってみたところ、ちょうどMサイズがひとつだけ残っていました。インナーグローブとしてはモンベルのメリノウールインナーグローブを持っているのですが、シェトランドウールグローブと組み合わせたときにややきついと感じていたので、もうひとつ薄手のインナーがほしいと思っていました。なので、ちょうどいいタイミングでした。



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3月の上高地で早速使ってみたのですが、これはいいです。すごく薄手なので厚手ウールグローブのインナーとしてつけても圧迫感がなく、手袋をはずすときも厚手ウールグローブからするりとインナーグローブだけの状態で手を抜くことができます。抜いた瞬間は汗が一気に熱を奪うので一瞬ヒヤッとしますが、すぐに乾いて冷たさはなくなります。ものすごく薄手なのに、素手と比べると暖かく、そのくせ細かい指先を使う作業もやりやすく、これ一枚つけているのといないのとでは大違いでした。価格もリーズナブルで、理想的なインナーグローブかもしれません。






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| 登山用具 | 21:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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冬山から春山へ ダブルヘッダー2回戦: 下蒜山 その2

2012年4月8日 岡山県真庭市 下蒜山(標高1100m)日帰り 





七合目
七合目からはすっかり本格的な積雪状態になりましたが、クランポンをつけるほどではありません。


ウサギの足跡
雪の上にウサギらしき足跡がいっぱい残っていました。


獣道
てんで勝手気ままに歩いているように見えて、意外と同じルートをたどっているようです。これぞまさに獣道。雪の上にも獣道はあるんですねえ。


核心部の急傾斜
いよいよ、下蒜山きっての急傾斜地にさしかかりました。この写真でみると、少し急な道ぐらいにしかみえません。


麓からの下蒜山
しかし、麓から眺めたらその急傾斜度合いがよくわかります。右端の40度ぐらいありそうな傾斜がこの場所です。登っているとほとんど絶壁のような感覚です。その上、気温が上がってシャーベット状になった雪が薄く積もっているので、気を抜けません。この斜面はなぜか風があまり吹いていなくて、ハードシェルを着ていると暑くてこまったのですが、なにぶん急傾斜地なのでバックパックを下ろす場所がなく、着たまま登らざるを得ません。おかげですっかり汗だくになってしまいました。


九合目
10:33 やっと急傾斜地を登りきって九合目に着きました。ここから先はそれほど急な場所はないので、安心です。


ルート上の雪庇
登山道に覆いかぶさるような雪庇を乗り越えます。


山頂直下ののぼり
山頂直下の最後ののぼりです。雪はよく締まっていました。


山頂
10:54 下蒜山登頂です。2ヶ月ぶりのリベンジですが、すっかり春山になってしまい、たいして苦労もなく登れてしまったので、なんとなくむなしさが漂います。


山頂はさすがに強い風が吹いていました。急斜面で汗だくなったため、汗冷えが一気に体温を奪っていきます。


山頂からの展望
山頂からの眺めはなかなかすばらしいものがありました。


中蒜山と上蒜山
中蒜山、上蒜山はくっきりと見えています。よっぽど中蒜山まで縦走してやろうかと思いましたが、今日はすでに象山に登っていて、案外疲れてしまいました。そのうえ、強風で体が冷えてきて、気力はすっかり萎え気味です。


伯耆大山
遠く烏ヶ山や伯耆大山も見えています。朝の雲はどこへ行ったのでしょうか。これなら大山でもよかったのに、と思うとちょっと悔しい気もします。とはいえ、大山はまだしばらくは雪が残っていますが、下蒜山はもうこれでほぼおしまいのはず。今日が雪のある最後のチャンスだったと思うことにします。


風をさけ、笹の茂みの風下側に座って、ランチにしました。いつものようにバーナーやクッカー、ラーメンはあるのですが、風が強いので菓子パンだけ食べてさっさと下山することにしました。食事中に、雲居平からずっと後を歩いてきた単独行の男性が登ってきましたが、ほんの少しいただけですぐに降りて行ってしまいました。





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11:23 かなり汗冷えで寒くなってきたので、下山することにしました。あの融けかけた雪のある急傾斜地を下るのはさすがにやばそうなので、10本爪クランポンを装着し、ストックをアックスに持ち替えて下ることにしました。


雪の尾根を下山
緩み始めた雪の尾根も、クランポンががっちり食い込んで安心です。


核心部
いよいよ核心部の急傾斜地ですが、予想外に雪解けが進んでいて、岩や土の露出した部分がほとんどになっていました。おかげで、クランポンではかえって歩きにくい状態です。クランポンもドロドロになってしまい、失敗でした。


雲居平
七合目でクランポンをはずし、再びアックスをストックに持ち替えて、軽快に下山開始です。雲居平の雪はほぼ消えていました。


ヒオドシチョウ
途中足元にずいぶんきれいな枯葉があるなと思ったら、蝶々でした。まだ花なんてどこにも見当たらないのに、なんでこんなところにいるのか不思議です。と思ってちょっと調べてみたところ、どうやらヒオドシチョウという種類のようです。この蝶、初夏に生まれた成虫が越冬して翌年の春に産卵するそうで、どうやらこの固体も越冬して生き延びたもののようです。樹液・獣糞・腐果を好むそうで、花にはほとんど集まらないとか。それで、こんな時期の山の上でも生きていけるというわけなんですね。それにしても、いったいどこで越冬したんでしょうか。


雲居平道標
12:15 すっかり雪のなくなった雲居平道標前を通過します。


ぬかるみの道
三合目上の急傾斜地は、雪解け水が地面を濡らしてけっこうドロドロ。滑らないように慎重に下ります。


スリップ
と思っていたら、三合目道標前ですってんころりん。幸い、枯葉の上に倒れたので泥まみれにならずにすみました。記念のスリップ痕をパチリ。


長い階段
長い階段をえっちらおっちら下ります。


尾根の道標
12:49 谷から尾根上に出たところにある道標まで戻ってきました。


13:04 駐車場に到着です。下界はすっかり春の陽気。車の中は温室みたいになっていました。


今回、アンダーウェアにパタゴニアのキャプリーン1を着てみたのですが、汗冷えがひどくてだめでした。詳細は、前回のレポのとおりです。キャプリーン3だと全然違うのかもしれませんが、もっとも薄手の生地でこの乾きにくさであることを考えると、積極的に購入しようという気になれません。それに、パタゴニア製品を買うとシーシェパードの活動資金を拠出しているようでなにか釈然としないので、その点でも手を伸ばしにくいブランドです。とにかく、メッシュ状の生地で体にフィットしているほうが確実にドライ感があるので、ドライレイヤとしてのアンダーウェアは、素直にそういう製品を選びたいと思います



GPSマップ_下蒜山201204


■山行データ
<往路所要時間> 2時間35分(撮影・休憩時間を含む)
駐車場8:19→三合目9:00→五合目9:24→七合目10:01→山頂10:54

<復路所要時間> 1時間41分(撮影時間を含む)
山頂11:23→雲居平12:15→駐車場13:04

<登山道情報>
七合目までは雪もほとんどなく、春山装備で問題ないと思いますが、7合目から上はまだ雪が多く、軽アイゼンぐらいはもっていたほうが無難です。




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| 下蒜山2012年4月 | 17:54 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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冬山から春山へ ダブルヘッダー2回戦:下蒜山 その1

2012年4月8日 岡山県真庭市 下蒜山(標高1100m)日帰り



頭上を雲に覆われていた鏡ヶ成から岡山の真庭市に入ってくると、すっかり雲はなくなってぽかぽかした春の陽気に包まれます。


上蒜山はまだ真っ白な雪をかぶった状態でした。この山もいまだ未登のままなので、上蒜山でもいいかと思いつつも、やはり一度敗退した山を先に登っておこうということで、下蒜山登山口にやってきました。


霧氷1
登山口周辺の雪はまったくないものの、朝方冷え込んだらしく、周囲の木々に霧氷が見られました。そういえば、鏡ヶ成では明け方の気温が−5度と、真冬と変わらない寒さでした。


霧氷2
このあたりでも確実に氷点下にまで下がっていたのでしょう。


駐車場
駐車場には車の姿は1台もなく、貸しきり状態です。一番便利な入口脇の東屋の隣に駐車しました。


登山口
8:19 すっかり雪が消えてしまった湿原入口から歩き始めます。


残雪の林
林の中に入ると、すぐに残雪が出てきました。


しばらく進むと、谷が二股に分かれています。このあたりになると登山道はほぼ残雪の下に消えてしまい、踏み跡もぜんぜんない状態です。残雪が少し融けた登山道らしき跡はどちらの谷にも存在していて、どっちが本来の道なのかよくわかりません。あいにく、大山を予定していたこともあり、下蒜山の地図は持ってきていません。一度途中まで登っているので問題ないと思っていたのですが、いきなりこんなところでつまづくとは・・・。


前回1月28日の山行ではトレースをたどったこともあり、谷の分岐についてはまったく記憶にないのです。ただ、早い段階で尾根上に出たということはわかっています。最初は右側の谷に入りかけたのですが、前方に倒木があったこともあり、ひとまず左の谷を進んでみることにしました。しかし、進んでいくと前方にけっこう高い尾根が見えてきて、こんな高い尾根に取り付いた記憶はないということで、引き返しました。これで10分ほど時間を無駄にしてしまいました。


テープ
残雪の上をショートカットして右の谷に戻ってみると、前方の木にテープが見えました。やっぱりこちらで正解だったということです。


尾根に上る階段
谷の奥に尾根に上る急傾斜の階段がありました。前回は雪で階段は見えませんでしたが、傾斜の感じと斜面の長さは記憶のとおりです。


尾根上の道標
8:43 尾根上に見覚えのある道標がありました。


最初の急傾斜
道標からすぐに始まる急傾斜は、鎖が設置された階段でした。雪道の記憶しかないので、なんとなく新鮮です。しかし、鎖が必要なほどの傾斜とは思いませんが・・・


三合目
9:00 三合目です。さすがにラッセルで登ってきた前回と違って、あっという間に到着です。





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三合目上の急傾斜
三合目の先にあった、雲居平までの区間で一番急傾斜だった場所は、雪がなくなってもやっぱり急傾斜です。ま、当たり前ですけど。雪解けで下がぬかるんでいたり濡れていたりで、案外手間取りました。


キジの足跡
急傾斜を登りきると、雪が多く見られるようになりました。大きな矢印のような足跡が残っています。真ん中の指の長さは6〜7cmはありそうな大きさで、たぶんキジだと思いますが、こんなにでかい足をしているなんてちょっとびっくり。


雪の林床
五合目が近くなると、すっかり雪山の風情です。雪は締まっていて、少し沈む程度なので、歩きやすい状態でした。


五合目
9:24 五合目です。前回は2時間以上かかったのに、今回はほぼ1時間しかかかっていません。ラッセルがないとこんなにも楽だなんて、改めて雪山の大変さを思い知りました。


前回ランチをした場所
前回、この松の間に座ってツェルトをかぶって昼食を食べました。


雲居下部
雲居平の笹原に入ります。前回撤退したのは、この少し先だったと思います。


雲居平中間部
見渡す限りの笹原ですが、笹の葉は強風に引きちぎられてしまったらしく、全部茎だけ。まるで巨大なブラシみたいです。


雲居平道標
9:44 雲居平の道標に着きました。このあたりはほんの数センチですが、雪が残っています。


麓の展望1
風がきつくなってきたので、休憩ついでにハードシェルジャケットを羽織ります。


麓の展望2
写真を撮っていると、いつの間にか後ろに単独行の男性がいて、突然「こんにちは」と声をかけられたのでびっくり。忍者かよっ!


せっかくここまで今日の一番乗りで来たので、登頂も一番でという気持ちが強くなり、単独男性よりも一足先に出発しました。


つづく。



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| 下蒜山2012年4月 | 00:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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